トップページ » 生活習慣病
生活習慣病

6月21日から平成25年度の江東区健診がはじまります。

 6月21日から平成25年度の健康診査がはじまります。
 対象は40歳以上の方で、以下にあてはまる方々です。
  • 江東区国民健康保険加入者
  • 後期高齢者医療制度加入者
  • 生活保護受給者

 その他の被用者保険(健康保険組合全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)共済組合など)に加入されている方や、その被扶養者の方は、この江東区が実施する健診ではなく、健康保険組合が実施する健診を受診して下さい。
(大腸がん検診や前立腺がん検診は受けられます)

 健康診査に含まれる項目は、問診・腹囲・血圧・血液検査・尿検査・貧血検査・胸部X線・心電図等であり、特定健診(いわゆるメタボ健診)には含まれない項目(胸部X線・心電図・腎機能・貧血等)も含まれていて充実しています。また必要と認めた場合には眼底検査も受けることができます(他院へご紹介させていただきます)。

 その他、同時に肝炎ウイルス検診大腸がん検診前立腺がん検診(55、60、65、66歳男性)を受けられますが、がん検診は今年から有料になっており、大腸がん検診と前立腺がん検診は500円かかります。
 その他にも胃がん検診・肺がん検診・乳がん検診・子宮頚がん検診などありますが詳細は江東区のHP(がん検診の概要)もご参照下さい。

 なお健診の期間は6月21日から来年の2月20日までですが、インフルエンザシーズンとぶつかる終盤は混雑が考えられます。また寒い中たくさん着た服を脱いだり着たりするのは大変ですから、寒くなる前に受診することをおすすめします。
 まずはお近くのかかりつけの内科医院にご相談下さい。 

 当院では予約制で行っております。
 電話(03-5144-5155)やクリニックのHPからご予約下さい。
 (大腸がん検診・前立腺がん検診は予約不要です)

 あいていれば当日申し込みでも可能です。お気軽にご連絡下さい。



doc_toyonaidoc_toyonai  at 09:04コメント(0) この記事をクリップ! 

父の日のプレゼントに血圧計を

 早いものでもう6月、衣替えの季節ですね。

 僕だけかもしれませんが、毎年この季節に悩むのが父の日のプレゼントです。なぜか母の日のプレゼントはすんなり決まっても、父の日は悩むことが多かったです。僕の父はお酒を飲むので、とりあえず「困った時のアルコール」で難を逃れてきましたが皆さんどうしていますか?

 僕と同様に悩んでいる方で、もしまだ血圧計を持っていないようなら、自動血圧計をプレゼントしてみたらいかがでしょう。とりあえず今年はしのげますよ!

診察室には時計代わりの血圧計(^^) また、もらう側のお父さん、お子さんが何をプレゼントしていいか分からないで困っているかもしれません。血圧計をねだってみたらいかがでしょうか。

 特に高機能なものはいりません。メモリー機能や印刷機能は不要です。ただし手首で測るものではなく、腕で測るものにしてください。その方が正確です。
 電気屋さんに行けば5000円も出せばお釣りが来るのが売っています。

 血圧計は、高血圧や心臓に持病がある方、生活習慣病で治療している方には必須です。

 また治療するほどではなくても検診で血糖やコレステロールや尿酸などの異常がある方、タバコを吸う方は今後動脈硬化が進行する可能性が高いため、血圧を測る習慣をつけることは大事です。日々血圧を測ることで健康への意識も高まります。
 
  父の日には「毎朝測ってね」とプレゼントして下さい。
 恥ずかしかったら、「親父の寝たきりの姿なんて見たくないからこれで予防してくれよ。親父だって俺に面倒みられたくないだろ」というのもいいかもしれません(^^)。

 ところで高血圧の基準ですが、簡単な目安としては、上の血圧(収縮期血圧)が140以上、下の血圧(拡張期血圧)が90以上です。

 治療の必要性は年齢・性別・合併症などで違います。まずは塩分制限などの生活習慣改善からはじめますが、すぐに飲み薬で治療開始した方がよいこともあります。

 詳細は近くの内科のクリニックで相談して下さい。

 そういえば去年、高血圧について書いていましたね。参考までにこちらもどうぞ。
 『高血圧の治療を開始するタイミング』


doc_toyonaidoc_toyonai  at 07:40コメント(0) この記事をクリップ! 

4月からHbA1cの値が変わります。

 さて4月ですね。豊洲近辺の桜も満開となり春らしくなりました。花粉症が大変な方もいますが、いい季節になりました(^^)。
 そんなこの4月から糖尿病の方にはおなじみのHbA1cの表記が変更されました。
 かなり前から周到に準備されていましたので内科医にとってはとうとう来たか、くらいなものですが、患者さんにはまだほとんど周知されていませんね。当院でも内服治療をしたりインスリン注射を行ったりしている方がいますが、実はまだあまり説明していません。

 まず念のためHbA1cの説明を簡単にしておきますと、。
 読み方は「へもぐろびん・えー・わん・しー」と読みます。
 糖尿病は血糖が高くなる病気ですが、血糖値は食事によって大きく変化するため、1回の検査だけでは本当に糖尿病なのか、また血糖のコントロールが良くなったのか悪くなったのかを判断するのはなかなか困難です。
 一方HbA1cはここ1-2ヶ月の血糖のコントロールを反映し、その時の食事に左右されません。糖尿病の診療では欠くことのできない検査になっています。

 そのHbA1cですが、これまで日本で使用されてきたHbA1cは、国際的に使用されているHbA1cと比べて約0.4%低く、国際的に比較する際に問題になっていました。それを受けてこれまでの日本独自のJDS値を、国際的に使用されるNGSP値に変更することになったのです。

 変換式があります。
   NGSP = 1.02 ×  JDS + 0.25
  (JDS  = 0.98 × NGSP - 0.245)

 、、、これ、計算するの面倒ですね。僕もこれを毎回やるのは嫌です。
 しかし数値を当てはめてみると、ほとんどの人は0.4%足せばいいことが分かります。

 つまり、

  NGSP = JDS + 0.4 


  ちなみに、HbA1cがこれまで4.9%以下だった人は+0.3、逆に10.0%以上だった人は+0.5になりますが、多くの人は+0.4で大丈夫でしょう。

 検査結果はしばらくの間はHbA1c(JDS)HbA1c(NGSP)という表記で両方が併記されることになっているので心配いりません。健診等の印刷システムの関係で文字数制限がある場合には、NGSPは「A1C」(大文字)と表記する約束です。

 糖尿病の診断は、これまではJDS値で6.1%以上を糖尿病型としていましたが、この4月からはNGSP値で6.5%以上が糖尿病型となります。


doc_toyonaidoc_toyonai  at 08:35コメント(0) この記事をクリップ! 

ためしてガッテン「糖尿病」 ~強化インスリン療法について~

 最近、複数の患者さんから、ためしてガッテンで「早くからインスリンを打つと糖尿病が治る」とやっていたと相談されました。

 治る?きっと誤解が生じているな、と思って10/5放送の番組を見てみました。そのサブタイトルが過激です。「糖尿病が完治する!?すい臓を復活させる薬」ですから、、、。

 番組の冒頭ではHbA1cが11以上の糖尿病の方が出てきました。早期にインスリン治療を行い、弱い飲み薬だけで維持できるようになったそうです。(完治ではないですね)

 これまでの糖尿病治療では、進行して飲み薬が効かなくなり、最終手段としてインスリン注射を導入となるのが普通でした。しかしこの方はそうなる前にインスリンを使用しています。ここがポイントです。

 インスリンは膵臓のβ細胞から放出されますが、糖尿病の治療でよく使用されるSU薬(「えすゆーやく」と読みます)は、β細胞に鞭を振るってインスリンを出させる薬なので、コントロールが悪いままずるずると増やしてしまうとβ細胞が疲れてしまいます。(番組内ではβ細胞が気絶していると表現されていました)

 またそれとは別に、高血糖状態そのものがβ細胞に悪い影響を与えます。
 これを「糖毒性」と言います。

 つまり、SU薬でなかなか血糖が下がらずに難渋していると(大抵は不十分な食餌療法が関係しています)、β細胞が疲れてしまうばかりか、糖毒性のためにβ細胞が壊れてしまいます。この悪循環によって糖尿病が悪化してしまうのです。
 その結果、回復が困難なほどまでにβ細胞が壊れてしまい、インスリン療法をせざるを得ない状態になってしまいます。

 ですから、血糖が200や300あるようなコントロール不良な方には、まずインスリンをしっかりと導入して糖毒性を解除してあげます。これによりβ細胞が大量のインスリンを出す仕事から解放され、β細胞の機能の復帰が促されます。β細胞が壊れるのを防げば、結果的にインスリン療法を回避できるようになることがあります。

 ちなみに番組で取り上げられていたような1日3-4回注射を行う方法は強化インスリン療法といい、現在普通に行われている治療法で、そう特別な治療ではありません。

 まさに番組冒頭で出てきた患者さんは、早期から強化インスリン療法を行い、「弱い飲み薬」だけでコントロールできる状態に持ち込めたのでしょう。糖尿病の程度が軽い方であれば、更に食餌療法と運動療法で薬を飲まなくてよくなる方もいます。

 「薬物療法」が不要になることを、「完治」と言うならそれもありでしょうが、ずっと「食餌療法」「運動療法」という治療は続けていきましょうね。この3つ全てフリーになれる糖尿病は稀です。

 ところで番組冒頭で出てきた「完治」という過激な表現は、後半では巧みに薄められていましたが、視聴者の頭には、「完治」という言葉が焼き付けられたのではないでしょうか。インスリン療法の悪いイメージを払拭した番組作りは非常にありがたいのですが、過剰な期待を与えたのではと危惧します。

 ちなみに、当院の外来でこの番組を話題にした方の多くは、既に少量の糖尿病薬で血糖値がコントロールされており、いま強化インスリン療法を導入しても特にメリットはないと思われました。
 また当院でも強化インスリン療法を行っている方はおりますが、既にインスリンなしではコントロールできない状態での当院への転医であり、この番組のような理想的な経過はたどれていないのが現状です。皆さん、前医との相性や、近隣に専門医がいないことにも苦労されています。

 なお、僕は糖尿病専門医ではなく、専門で糖尿病だけを診てきた経験はありません。
 その代わり、消化器内科に入院してきた患者さんに糖尿病の合併があれば、強化インスリン療法を経てなるべく内服薬にコントロールして退院させていました。内服薬であれば、自分の消化器内科外来で一緒に診やすいですから。 
 なので今回のテーマのようなインスリン治療を含め、糖尿病治療は人並みにはできるつもりでいます。

 しかしそれでも強化インスリン療法を外来でコントロールしていくことについて、専門医ほどの経験・技術はないのが現状です。
 ですからインスリン導入は当院でも行えますが、まずは専門医受診をおすすめしています。

 蛇足ですが、 糖尿病のコントロールが急に悪くなったり、急に痩せたりした方、注意です!膵臓がんの検査はされていますか?糖尿病の人が膵がんになりやすいわけではないですが、糖尿病発症や増悪が膵がん初期の症状のことがあります。ご注意を。


doc_toyonaidoc_toyonai  at 14:32コメント(0) この記事をクリップ! 

脂肪肝が肝硬変や肝臓がんの原因に ~NASH~

 ちらっと先日の「ためしてガッテン」をみてみました。連続でためしてガッテンを書くのも何ですが(^^;、一応専門の肝臓の話しだったので、ちょっとだけ触れたいと思います。

 今回のテーマは脂肪肝、特にNASHについてでした。NASHは「ナッシュ」と読み、非アルコール性脂肪性肝炎といわれます。NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)という呼び方をされることもあります。(ナッフルドと読みます)

 長い間、脂肪肝は肝臓に脂肪がたまるだけと考えられあまり注意を払われてきませんでした。これはB型肝炎・C型肝炎・アルコール性肝障害が進行すると肝硬変や肝臓がんにすすむため、皆用心されていたのとは対照的です。しかし、実は脂肪肝の中には、肝臓に炎症を起こし肝硬変や肝臓がんになる方がいることが分かってきました。この炎症を起こしている脂肪肝がNASHです。

 その原因が肥満や糖尿病・高コレステロール血症といった生活習慣病であることから、にわかに注目されているのです。

 10年以上前の話しですが、僕もとても印象に残っている患者さんがいました。
 お酒を飲まない60代の女性で、肝臓がんの治療をしていましたが、肝生検などの検査を行っても肝硬変の原因が不明でした。
 この方は今回番組で岡上先生(元京都府立医大教授)が解説されていた burn out NASHだったのだと思われます。おそらく若い頃は脂肪肝があって、炎症による肝細胞の破壊と再生を繰り返す中で、脂肪肝としての所見が徐々に失われ、肝硬変だけが残ったのでしょう。

 しかし脂肪肝があれば、全ての方がNASHになったり、肝硬変や肝臓がんに進んだりするわけではありません。こうした疑問点は今後NASH/NAFLDの研究が進み解明されていくでしょう。ひとまず現在脂肪肝の方は、NASHや肝硬変・肝がんに進行する可能性を考え、病気を進行させないように肝臓をいたわることが大事だと思います。
 

 なお番組の後半で触れられていた「ウコン」の話しですが、こういった「食品」で肝臓が治ることはまずありません。また、一部のウコンもそうですが、鉄がたくさん含まれている健康食品は肝炎(特にC型肝炎)には害があります。
 高いお金を払ってまで飲む必要があるかどうかは、主治医と相談してご検討下さい。


doc_toyonaidoc_toyonai  at 01:31コメント(0) この記事をクリップ!