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C型肝炎 インターフェロンフリーへ ~学会に参加して~

37 今年もJDDW(日本消化器関連学会週間)に行ってきました。JDDWは消化器系の学会がまとめて開かれ、今年は全部で5つの学会がありプログラムは膨大です。たくさんのセッションが平行して開かれ、ポスター展示も多数あります。身体は一つしかないためプログラムとにらめっこして行きたいところを選びます。

 今年はその中でウイルス性肝炎に集中して参加してきました。特にシンポジウム「C型肝炎治療の新たな展開-IFN-free時代の幕開け-」は興味深いものでした。

 いまC型肝炎の治療は大きく変化しています。インターフェロン(IFN)注射をせずに、飲み薬だけで治療効果が90%以上という薬が使えるようになりました。これらの薬は以前から話題に上っており、その利点や問題点は既に話題になっていた(たとえば2年前の肝臓学会西部会)のですが、実際に使えるようになり検証されています。

 昨年9月から使えるようになったIFNフリーの経口薬、ダクラタスビル(DCV)とアスナプレビル(ASV)は、高い成功率を誇るものの、不成功例はやはり耐性ウイルスが問題となっています。

 そのような中で、今年ソホスブビルが発売されました。
 Genotype2は90%以上の方が治るようになりました。
 Genotype1に使用するハーボニー(ソホスブビルとレジパスビルの合剤)は今年9月から発売されたばかりで市販後の効果の検証はこれからですが、治験段階では100%の治癒率でした。おそらく治癒率は95%を超えるでしょう。
 これは画期的な出来事です。ソホスブビルは副作用がないわけではありませんが、軽微であり、当院でも処方が始まっています。
 
 このようにC型肝炎は、完治することを前提とする時代に変わりました。今回のシンポジウムはその節目を意識してディスカッションされました。その中で熱く議論されたのはDCV/ASVの不成功例への再治療の件と、治癒した後の肝癌の発生の件でした。2つめの経口薬の再治療はまだ医療費助成も認められておらず、検討する症例数も少ないことから拠点病院などで集約して検討してでもいいのかもしれません。しかし肝炎ウイルス排除後の肝癌のフォローは一部の医療機関に任せておく訳にはいきません。肝炎ウイルス排除後も数年、少なくとも5年は肝癌発生のリスクがあり、今後高齢者の治療が増えればその頻度は増すでしょう。
 十分気を付けていきたいと思います。

 なお、これまでにC型肝炎の治癒を諦めてウルソ内服や強ミノ注射を続けている方は、一度、肝臓専門医に受診して治療方針を検討することをお薦めします。


doc_toyonaidoc_toyonai  at 09:40コメント(0) この記事をクリップ! 

学会で神戸に来ました。

IMG_20121012_132913 10月12日(金)・13日(土)は神戸の学会出席のため休診にさせていただきました。
 休診がしっかり伝わっていなかった為、昨日来院された方がいたようです。申し訳ありませんでした。

 さて、今回の学会は、JDDW(消化器病学会関連学会週間)といって、消化器病学会や内視鏡学会、肝臓学会などの大きな学会をひとまとめに開催する、いわば消化器系の学会のお祭りのようなものです。毎年この時期に開かれます。

 ここ数年、JDDWのような大きな学会には参加できなかったのでとても楽しいです(^^)。
 発表するわけでもないので気楽なのもあります。

 以前は、C型肝炎ウイルスの基礎研究や、ラジオ波による肝癌の治療などの演題を選んで聞きに行ったり、機会があれば発表したりしていました。
 また実践的なものとしては、胃がんの内視鏡治療(ESD)劇症肝炎や肝移植のセッションには積極的に行っていました。

 それは開業医となった今でもとても興味あるのですが、普段診療している患者さんには直接役立つ内容ではありません。ですから今回はそれを我慢して、明日の診療に役立つテーマを選んでいます。(ちなみに昨日は機能性消化管障害楽に受けられる内視鏡の工夫などのセッションでした)

 さて、また今日も楽しく勉強してきます。
 その成果をこうご期待(^^)。


doc_toyonaidoc_toyonai  at 08:45コメント(0) この記事をクリップ!