朝、起きたら iPhone が死んでいた。
この数ヶ月ほど、ずっと iPhone の電池の消耗が早くて気になっていたが、バッテリーの劣化だろうということで、最新機種が出たら機種変するかとのんびり構えていた。ところが、朝起きてみるとバッテリー切れから電源オフになり、そのまま起動しない状態になってしまった。正確に言うと、起動操作でAppleのロゴマークは出るのだが、すぐに落ちて、再度 Apple のロゴマークが出る、という状態。これを世間では「りんごループ」と呼ぶそうだ。
仕事があるので、Apple のロゴマークしか表示できない iPhone を片手にそのまま出社。時間が解決するということはなく、その日は iPhone 抜きの生活だったのだが、これが不便極まりない。携帯依存症ということではなく、実生活がだいぶ iPhone に依存しているということに衝撃を受けた。
まず、モバイルSuicaが使えない。定期券にしていたので、iPhone が使えない間は、無駄に電車賃を払わなければならかったし、なんといっても切符生活である。この時代に切符購入する手間をかけるのは、なかなかに痺れた。
仕事への影響も小さくなかった。BYODにしていたため、仕事のスケジュールは常日頃から iPhone で確認していたが、PCを開かないと見えない。メールも Slack も何もかもが PC を開かないといけない。社内にいる間は、常にPCを開いていないといけなかった。そういえば、昔は手帳でスケジュール管理をしていたのが、iPhone に置き換わったんだな、と気付かされた。
地味に困ったのは、プライベートの連絡手段がないことだ。LINE が来ても読めない、電話も受けられない。LINE はさすがに困るので PC にアプリを入れたものの、PC でログインするのに携帯が必要という設計になっており、万事休す。結局 iPhone が復活する数日ほどコミュニケーションの断絶が起きた。
唯一良かったのは、iPhone が無いので、時間がある限りひたすら Kindle を読み続けた。本当だったら iPhone で仕事をしているような場面も、仕方がないから Kindle を開くわけで、積ん読がちょっと解消した。
さて、あまりに困るので急ぎでの修理になった。
起動画面での再起動ループだから、OSのブート領域のデータが壊れてしまったのではないかと考え、OSを再インストールして工場出荷時の状態に戻そうと考えた。iTunesにつないでリセットしようとしたが、4013エラーで失敗。何度かチャレンジするもダメ。ネットで調べると端末交換になっていたので、諦めて修理に持っていくことにした。
Apple のサイトで調べてみると、Apple Store 以外にも代理店があって修理ができるようだった。それらも含めて、一番早く修理してもらえるところを探すことにした。できれば仕事がピークになる前の朝9時くらいから対応してくれるところが無いものかと。
驚くことに、都内の全店舗を通じて、最短で5日後にしか予約が取れなかった。
いやいや、携帯電話が故障して5日後にしか対応できないって、どういうユーザサポート体制だよと白い目をしつつ、一縷の望みを託して、職場にほど近い渋谷ヒカリエのカメラのキタムラに行ってきた。予約でいっぱいなので取り合ってもらえないだろうと思いながら、交換だけならサクッとできるんじゃないの、と。最悪、その場で機種変しちゃえば良いんじゃないのか、と。
朝イチで行ったら、あっさり受付してもらえた。
キャンセル枠が出たので対応できますということだったが、修理スタッフが5〜6人いて、全員が暇そうにしていたので、本当に予約枠が埋まっていたのか怪しい。さっきまで途方に暮れていた俺の時間を返せ。
最終的にどうにもならず、本体交換となったが、機種変で新品を買うのの半額以下の金額で済んだ。基盤がやられたんじゃないかという話だった。そういえば、iPhone が死ぬ前夜、なぜか圏外になって4Gがつかめないときがあった。バッテリー消耗が激しかったのも、4Gを掴むのにコストがかかっていたからかもしれない。通信モジュールの問題だったんだろうな、と納得。OSのブート領域に問題があるのではと考えたが、ブート時のハードウェアチェックで落ちてしまったんだろう。だったら、エラーくらい吐けよと思うんだけど、そういう割り切りの良さは Apple っぽい。
ということで、iPhone が故障して困ったときは、予約が取れなくても朝イチで
修理店舗に持っていきましょう。なんとかなるかもしれません。