地頭が良いとは何か?

採用基準のひとつに「地頭の良さ」がある。

学校教育でいくら偏差値が高くても、地頭が悪ければ、仕事で成果を期待しづらい。単にお勉強ができるだけでないか、レールの上を走るのが速いだけの人物でないか、それを判断する軸が「地頭の良さ」という基準である。

しかし、この「地頭の良さ」は曖昧なところがあり、何がどうだったら良くて、何がどうだったら悪いのか、という点が明確でないのではないか。そんなことを若手マネージャーに指摘されたので、私の考える地頭の良さの条件を整理してみた。せっかくなので、ここでも共有しようと思う。

私が考える「地頭の良さ」は4つの要素に分解される。

  1. 構造化して考えることができる
  2. 抽象化して考えることができる
  3. 単純化して考えることができる
  4. 目的思考で考えることができる

構造化して考えるというのは、バラついた事象を整理して論理的に考えられるということだ。極論すれば MECE に考えられる力と言ってもいいだろう。一般的にはこの点をもって「頭が良い」と言うことが多いような気がする。

抽象化して考えるというのは、具体的な事象から帰納的に答えを導き出せるということだ。ある出来事に遭遇した際、地頭の良い人はそれを抽象度を上げて捉えることで本質をつかむことができる。地頭の良くない人は、対症療法しかできない。

単純化して考えるというのは、複雑難解な事柄をシンプルにまとめて簡潔に表現できるということだ。池上彰さんの解説が分かりやすいのは、この点が優れているからである。以前、中東情勢をさらっと3分くらいで簡潔にまとめて話しているのを聞いて、たまげた。

最後、目的思考で考えることができるというのは、ゴールから逆算して考えられるということだ。これは思考力よりはテクニックかもしれない。これができる人は、結論から考え仮説を立ててから仕事を進めるので、圧倒的に効率が良い。

これら4つの要素を兼ね備えているのが、地頭の良い人である。地頭が良いと、答えのない問いに答えを出せるようになる。仕事で直面するのは、大抵が答えのない問いである。ユーザーは何を求めているか、競合の次の一手は何か、組織強化のために何をしたらいいか。それぞれアイディアは浮かぶだろうが、数学のような明確な単一の答えがあるわけではない。こうした答えのない問いに答えを出していくことが、仕事においてバリューを出していくということであり、そのための重要な能力が「地頭の良さ」というわけである。

こんな話を若手マネージャーにしたところ、彼から返ってきたのは「ひとつ追加したいです。思考体力があるかどうかは重要な要素だと思います」という言葉だった。答えのない問いに答えるには、考え抜くための脳のパワーが必要だという。確かにそうだ。ということで、5つ目の要素として、「思考体力があること」を追加しておきたい。

さて、これらの要素を備えているかどうかを採用面接の場で見極めるにはどうしたら良いか。それについては、また後日解説してみることにしたい。


February 17, 2017


dogandchopsticks at 23:26


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