書評:「ヤフーの1on1」




自身、部下との1on1ミーティングを定期的にやるようになったのは、いつからだろうか。少なくとも3年前に複数事業を見ていたときには、週次でメンバーと話す場を設けていた。それから今に至るまで、やり方の試行錯誤はあるものの、組織が変われど、役割が変われど、1on1ミーティングは続けている。その1on1の質を上げる一助になればと思って、本書を手に取ってみた。

ヤフーの1on1は有名である。5000人超という規模で、全社的に上司と部下との1on1ミーティングのルールを取り入れたので話題になっていたし、メディアでも何度か取り上げられていた。一過性ではなく現在も続いているので、施策として上手くいっているのだろう。その肝はなんだろうか。

「1on1は部下のために行う」を上司が理解できるかどうかが、1on1導入の成否を決定します。感覚的に言うと、管理職の9割はこのことを理解できません。1on1導入事例の失敗の多くは、上司が1on1をわかったつもりでも、実際には、上司が伝えたいことを伝える場になっているというパターンです。

上司は部下のために何ができるか、というコンセプトである。事業の進捗報告をさせるのでもなく、懸案について議論をするためでもなく、成果に対してプレッシャーをかける場でもない。あくまでも部下の成長のため、キャリアのために行っているという。

事業の話をしない面談なわけであるから、直接的に事業に影響を与えないような話だが、この取り組みの結果として事業は伸びているという。事業を進めるのはヒトであり、ヒトに投資をすることが、間接的に事業の成功確率を上げるというカラクリである。

細かいテクニックの話も登場するが、基本的には「部下のために行う」という点が本書の肝だろう。だから、ティーチングよりもコーチングであり、部下へのフィードバックを重視することが、繰り返し訴えられている。

本書を読んで、自分は部下との1on1で指示を出したり報告を受けることが結構あって、部下のための1on1にできていないなー、と反省した。そういう気付きを得られたのは大きなプラスだったと思う。

しかし、その肝だけであれば、もっとページ数は少なくても良かったわけで、ちょっと冗長な印象の読後感だった。とりわけ筆者と関係者のインタビューは無駄が多く、水増し感が強かった。立ち読みでざっと読むくらいがちょうどいいのかも、と思う一冊でした(ちゃんと買って読んだ感想です)



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