はい、最近も色々読んでいますけど書評を書いていません! サボってます! 私です!(・◇・)ゞ
 
 今回は、デビュー作の当時読んだっきり、いまやっと今回の書評「陽気なギャングが地球を回す」を読みました、伊坂幸太郎先生について書こうと思います!

 あれだね、最初読んだのはデビュー作「オーデュポンの祈り」。で、次が「アヒルと鴨のコインロッカー」かな。

オーデュボンの祈り (新潮文庫)
伊坂 幸太郎
新潮社
2003-11-28



 どっかに収録されてる短編も読んだけど、それから読まなくなって、今回のやつを久々に読みました。理由は、キンドルアンリミテッドにあったから! 読んでみよっかなーって感じで。(☆゚∀゚)

 まあ、先に何で一旦追いかけるのを辞めたかって言うと、テイストが合わないなーと思ったから。私と。これはもう東野圭吾先生と同じ、ちゃんとした作家だなーとは思いましたけど、でもテイストが! お洒落じゃないですか!

 うーんとね、ここでは「おセンス」とはいいません。だっておセンスってのは、偽物だからおセンスなわけです。失敗してるからおセンスなわけです。センスがわりーからおセンスなわけです。でも、伊坂幸太郎先生はそこら辺、バランスがいい。おセンスにならないセンスを持っている。なので、敬意を持って読んでおります。

 たださ、お洒落でしょ? JAZZYでしょ? もうバックミュージックにひげもじゃグラサンのサックス吹きが見えますからね。それも、もうギリ会話の邪魔にならない、ちょうどいい音量で流してくれるじゃない。一体どこのお洒落なBarなの?! ここで軽妙な掛け合いの一つや二つ用意しとかないと、マスターに殺られちゃうんじゃないの?! って感じじゃない。

 なのでね、別にそういうのは求めてないし、好きとも言えないので読まなかった。それでね、久しぶりに読んだ感想を言いますよ。昨今のきったねえ小説の海に溺れた後で言いますとね、もうこれは「面白い」と言わざるを得ない。

 ええ、まじで。他のクソに比べたら、面白さを実感せずにはいられない。マスターに嫌な顔されても貪り読むしかない。そんな感じですよ、まったく。


 あのね、はっきりいって話自体はどうでもいいお話なんですよ。一本道だしね、伏線もわっかりやすい感じでね、とにかく小粋でJAZZYな伊坂幸太郎ワールド全開なわけですよ。

 でも、面白い。何がって、もう言葉自体が面白い。読ませる力がある。もし、この物語に何のオチがなかったとしても、「文章が面白かったからいいか!」って思える力がある。

 ちなみに、文章の面白さってのは、合間合間に出てくるトリビア(古)とか豆知識を散りばめた部分のことじゃないですよ。そうじゃない、単なる地の部分です。それが面白い。これはプロの文章だなあと思える。

 なかなかないですよ、文章だけで面白いって作家は。何の物語がなくても読んでいられる。こういうのはほんと、才能ですね。素直にそこを讃えましょう。安心して読めて嬉しいですよ。マジで。むしろ、トリビア部分は邪魔なんですが……そこは作者のカラーですからね、しょうがない。これがなきゃ、伊坂幸太郎じゃない!ってね。

 なんか、いまWiki見たら、伊坂幸太郎は村上春樹に似てるって言われるとか。言い回しでしょうかね。精神の部分でいうなら、あの気持ち悪い坂木司のほうが村上春樹に似ている気がしますが。


 ところで、話は逸れますが、村上春樹と言えば海外で人気が高いことで有名ですよね。ノーベル賞を取るとかとらないとか、毎年騒いでいますけれど。で、この村上春樹が海外で人気ってのは、長年の謎だったんですよ、私。

 でも、こないだ海外の友人からその謎を解く(?)面白いことを聞いたんですが……その友人曰く、村上春樹を英語に翻訳していた翻訳家がめっちゃすごい人らしくて、それで人気が出たんだ、と。その証拠に、「1Q84」は海外人気が低くて、それはそのすごかった翻訳家が辞めたからなんだと。へえ。へええ。本当かどうか知らないけど、やっぱ翻訳家って重要なんだよねえ、と思った話。あと、私は村上春樹がノーベル賞とるほどの作家じゃないと思ってるって話。


 さて、伊坂幸太郎に戻りましょうか。この「陽気なギャング~」は、作者が巻末に書いている通り、90分映画のようなお話です。四人の銀行強盗が騙したり騙されたりお金を手に入れたり入れなかったりする話。単純に楽しめる話なので読んでみて下さい、おすすめです。

 でもねえ、先生はどうおっしゃるかわかりませんけど、私、映画のようなお話を小説にするのはどうなんだって思ってるんですよ。あと、ドラマのような話を小説にするのも。

 というのもね、映画やドラマ、小説では、それぞれ表現するものが違うと思うんですよね。映画には映画しか表現できないお話、小説には小説にしか表現できないお話があると思うわけです。だから、大抵映画化とか、ノベライズとか、ひどいことになるわけで……その違いを理解していない人が小説から映画へ、映画から小説へ、と変換してしまうんですからね、そりゃ妙なものになりますよ。

 ま、ここにも翻訳家のような人が必要なわけで、つまり、WindowsでつくったファイルはMacじゃ読めないじゃないですか。それを変換するソフトが必要なわけですけど、そのソフトが粗悪だとファイルが壊れちゃう。壊れないまでも文字化けしてる、みたいな。

 まあ、でね、映画と小説、それぞれ魅力が全然違うんですわ。だから、小説的な小説の面白さを、映画的な小説は越えられないと思うんですよ。

 それを、この「陽気なギャング~」は最初から映画的な小説を目指しちゃったんだから、小説としてはスカスカな手応えなんですね。それでも、このクソあまりある小説界の中ではすげえ面白いと言っていいと思うんですけど。

 でも、小説の面白さはここにはあまりない。だったら最初から映画でやるべきなわけで。というところが、私としては不満ではあります。

 でも、他のクソを読むより全然いいから、読んどけ!と言います。それに、Wiki情報では、また何やら小説の書き方(作者のモチベーション)が変わってるそうで。「夜の国のクーパー」が本棚にあるので、それを読んでみようかな。

夜の国のクーパー (創元推理文庫)
伊坂 幸太郎
東京創元社
2015-03-19


 しかし、こうしてデビューを思い返してみると、新潮ミステリー倶楽部賞はよくぞこの作家を掘り出したものですな。だって、この賞、ミステリーでしょ? 「オーデュポンの祈り」ってどこをどう考えてもミステリーじゃねえもん。ステキなお話、ですもん。あれはちょっと精彩を欠いてましたね。JAZZYの片鱗はあの頃から見えてましたけど……。

 ネタバレですけど、読んでない人には絶対わかんないのでいいかな。「足りないものは音楽だ!」には、もう、全国の読者の胸が妙にじんわりしたと思います。思わず、おっしゃれー!と叫んでしまった人も、きっと一人や二人ではなかったはず。本当にステキなお話でしたね。あれが、いまの伊坂幸太郎先生を世に出したと思うと、胸熱です。

 というわけで、「陽気なギャングが世界を回す」、小説としては物足りない、けれど、他の有象無象を読むならこれを読め、という小説でした。それではまた。(*・ω・)ノ

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