どんぐり山の会

私たちは、アルパインクライミング(岩・雪・氷)主体の山岳会です。アルパイン、フリー、ミックス、沢、雪山などなど楽しみながら登攀しています。 アルパインクライミングをやりたい!やってみたい方、集会にいらしてください。

2017/0
4/23  谷川岳マチガ沢 雪上訓練

メンバー 海田・神保・加藤(記録)・OB石田&奥様、ゲストMさん,(有木家は谷川まで来てはいたが体調不良のため急遽不参加となった)

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爺ヶ岳へ行くときに、海田さんにスノーバーを持たされた。
持たされたはいいが、使い方がよく分からない。
本を読んだりネットで調べたりしたが、それなら山岳会に入ってなくても誰でもできるじゃないか、と思って、「雪訓やってくださいよ」と海田さんにブーたれてみたら、本当に開催してくれた。
冬山の経験はないという神保さんは、ヘルメットとギア以外はすべて海田さんからの借り物で、ボロボロのウェアと年季の入ったピッケルはかえって玄人感満載でウケた。
GWに白馬へでかけるという石田先輩ご夫妻と、海田さんのジムの常連さんで雪山は去年の4月に一度だけというMさんの6名での訓練となった。




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朝イチバンは弱層テスト。
ちょっとした雪の柱を掘り出すだけでえらい労力を費やした。交代しながらひたすら掘って掘って掘りまくる。
最終的に雪洞ができるんじゃなかろうかというくらい掘った。


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仕上げにスノーソーで面を整える。
このスノーソーの切れ味がバツグンで、サクサクと気持ちよかった。




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しましま模様になってるのわかりますか?
ところどころ隙間もありますね。
※クリックで拡大





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こちらはより分かりやすい断面。
※クリックで拡大






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弱層をチェックしようと柱に抱き着いて引っ張ってみたら、弱層でスライドせず、根元の方から折れてしまった。




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もう1本柱を作ったので、スノーソーで細身に削り上げた。抱き着いて手前に引いてみると、キレイに真ん中あたりから弱層に沿って柱の上部がスライドした。
海:柱の太さは30cmくらいにしないと根本から折れるみたいですね。




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さて、お次は滑落停止訓練。
写真は海田さんのボロヤッケを来た神保さん。
「頭を下にして落ちる→止める」や、「でんぐり返しして落ちる→止める」などいろいろな体勢からのピッケルストップを練習する。




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ゲストのMさんも何度もチャレンジ。
ピッケルを縦に刺すとしっかり雪に噛むのだが、その為には上半身のひねりや脇の締め方、目線の方向など、単純に「打ち込む」動作以外にポイントが色々ある事を今回初めて知った。

海:まずは歩行のチェック。
どんな傾斜面でも安定して立つことが大事です。
滑落は斜面を歩く数万歩のうちのたった1歩で起こります。
万が一、滑ったら、最初の一発で止めること。
その為に常にピッケルのどこを雪面に刺せば止められるのかを意識しながら歩くこと。
漫然とぶら下げて歩いていてはいけません。

初動で滑落停止に失敗して3mも滑るとまず、止まりません。

実際ここの雪はやわらかいのでピッケルをしっかり刺しても10m行っても止まらず傾斜がゆるいところで止まるか、体の膝や肘で無理やり止めるか、という状態で止まる人が多かったです。


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お昼を挟んで、スノーバーを使った支点の作り方講座。
まずはピッケルのブレードを使って雪面をTの字に掘る。
コツは、横溝より縦溝の方を深く掘る事。スノーバーから鉛直方向に加重がかかるようにしないとスノーバーが抜けてしまうからだ。


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スノーバーにスリングをガースで括りつける。
このスリングはできるだけ長い方がいい。
(海田さんは3メートルほどあるといいと言っていたが、このスリングは多分120センチのものだったと思う)


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スノーバーを横溝にはめ込み、スリングを縦溝にはめ込む。





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まず横溝をガンガン埋める。そのあと縦溝を埋めるのだが、この時周囲の雪を崩して埋めてはいけない。加重がかかった時、T字の脇の部分(写真でいうところの、青いゴム手が触れている辺り)の雪がしっかりしていないと、加重に耐えられず雪面が崩壊してしまうからだ。
逆にいえばT字の脇部分はより頑丈に雪を固めた方がいいということか?

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縦溝の先端から出ているスリングに安環を付ける。
これをセルフにして、このあとセカンドのビレイの練習をすることにした。




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静加重をかけてみるがアンカーはびくともしない。
雪質にもよると思うけれど、ちゃんと設置できればなかなか信用できるもののようだ。
(今書きながら、思いっきり墜落加重かけたらどうなるのかやってみればよかったと思った)


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スタンディングアックスビレイの練習。
ピッケルにスリングを取り付け、そこにカラビナを付ける。
このスリングは、長すぎるとよくない。



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雪面に刺してピッケルをスリングごと踏みつける。
写真のように、ビレイヤーの谷側の足にロープが平行している状態がよい。
この時スリングが長すぎて足の幅からはみ出ると、ロープが足に平行せず、滑落を止めるときに体が持って行かれやすくなる。


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セカンドが登ってきて・・・





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滑落した!という時は山側の腕をクライマー側の腕に寄せる事で、ロープの流れを止める事ができる。この時、突然止めるといきなり強い力がビレイヤーの体にもアンカーにもかかってしまうので、ぎゅーっと少しずつ締め上げるようにして(=ロープを流しながら)止める事で、インパクトフォースを軽減する仕組みになっている。


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さて、こちらはスノーバーではなくスタッフバッグを使ったアンカー。要するに「土嚢を埋める」って感じ。なるべく頑丈なスタッフバッグに雪を詰めて、口の部分にスリングを巻きつけて埋めるだけ。これが意外とバチ効きだった。



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土嚢アンカーでセルフを取って、こちらはブーツアックスビレイの実演。アックスのシャフトと足首を使って、ロープを何度か屈曲させることで滑落を止める。先ほどのようにスリングやカラビナがなくてもできるし、こちらの方が楽に止められるようだ。ただし、常に前屈してないといけないので姿勢がツライ。
※クリックで拡大、それでも分かりにくいですゴメンナサイ


海;今回始めてブーツアックスビレイをやってみました。スリングもカラビナも使わず実にシンプルなシステムですが、慣れるとよく止まりますね。アルプスのガイドが多用するのもうなづけるものでした。シットダウンヒップビレイより安定感ががありました。ヒップビレイは足元の雪が崩れるとアウトですし。
ただしブーツアックスビレイはずっとかがんだ姿勢なので腰痛もちにはつらいものがありました。


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この日の最後は宝探し大会。
ビーコンvsヤマモリ。
写真はレンタルしてきたヤマモリ。



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ビニールに入って埋められたヤマモリ子機を発見。
なかなか見つからず、「このまま雪解けまで待たねばならぬのか」という緊張感が漂った中で、見つかってくれて本当に良かった。安くないんだよ君。
結局、ピンポイントですばやく見つけるのはビーコンの方が速いようだ。

海;ヤマモリは2000mくらいの距離からでも探査できるぶん、近くなると半径で1.5m以上はポイントを絞り込めないようです。でも人体は1.5mくらいはあるので、ゾンデで探ってから掘り出すにはこれでも良いのかもしれません。

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片づけをして帰る途中、上部に雪崩の跡を発見。
朝通過した時は何ともなかったし、日中雪崩れるような音も誰も聞かなかった。
もしこの場所で訓練していたら・・・クワバラクワバラ。






なんだか文字数と写真がやたら多くて申し訳ないです。
書いている自分自身が忘れないためにも、備忘録的に付けておきたかったので。
来年の冬、この日教わった事を忘れていないように・・・。


今回、新たな技術を学ぶことができて、次の冬への希望が持てた。
訓練というのはなんでもそうだけど、1回やってハイOKっていう事は絶対にないので、今後も継続的にやっていきたい。


2017/04/16 子持山獅子岩
小西(記録)神保

0600千歳烏山駅集合
0800三号橋通行止め部分の路肩に駐車
0815アプローチ開始
0930基部到着
1000登攀開始
1,2p小西
3p神保
4p小西
5p神保
6p小西
7p神保
1310登攀終了(休憩)
1340一般路にて基部へ
1410基部
右の別ルートの1pのみ神保
1445下山開始
1545駐車地点

前回の集会、神保さんが入会表明。
「どこかマルチピッチ行きましょう!獅子岩とか」とのお誘いを受けて決まった山行
過去の記録を見て行ってみたいなぁと思っていた場所だったんですよね

なんやかんだで二人で行くことに、
互いのアクセスと練馬インターまでの距離を考慮して千歳烏山駅にて集合
休憩込みの2時間で子持神社到着、快調なアプローチ
7号橋の駐車場まで行けないかなぁなどと淡い期待もしていたがやはり3号橋手前で土砂崩れの為通行止め、空いていた路肩に駐車
七、八台しか停められるスペースがないのでご注意を、

天気は良好、
河原のボルダーを見たり、土砂崩れの様子から復旧はしばらく先になりそうだねぇと話ながら林道を40分程歩いて登山口へ
登山口から基部手前までの道は一般道
落ち葉が積もって結構歩き難かった
9時半頃取付きに到着

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先行パーティなしの貸切状態
ダブルロープはしまったままとりあえずシングルロープで登ってみることにし、登攀準備

1,2p 小西リード
準備運動としてゆっくり登る、
1p目まではかなり寝てるし特に問題は感じなかったが2p目に入ってからがおっかない
前半に比べて立ってるし、
逆層のスタンスやホールド、オモリ代わりに背負ったダブルロープにとことん苦しめられた。
雑巾2枚分くらい足をガタガタさせてなんとか2ピッチ登りきる。

時計を見ると30分近く掛かっていた。
この時点で「2周は厳しいです、ハイ」となってしまった…

この頃後続の1パーティがやってきた
2pの終了点は狭くロープを振り分けながらのビレイ

フォローの神保さん、10分程度で上がってくる
上から見てても相変わらずの安定感

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つるべで神保さんが3pへ

出だしと巨大フレークに移るとこが難しそう
登れるかなと不安になる
いざ登りだすと出だしはそんなに悪く感じなかった
おそらくフォローと言うことで余計な恐怖心がないからだ、思いの外するするいけた。
テラスでビレイする神保さんとコンニチハした辺りで改めてフレークを観察、良いガバがありますね、右手届きませんね、左手右足送れませんね、、、え、どうするんだ?
しばらくそこでモゾモゾと悶えてみたり、こえー!などと吼えてみたりしましたが埒があかず…
結果、自分の持つ最大の技術(A0)を駆使し、でぃやと乗り越えたのでした。

大きなテラスで小休止、水うまい

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4p
このピッチが1番楽しかった
スタンス、ホールドともに「よく見りゃある」の連続
ホールド探しに夢中になり過ぎてしまい中間部で右に逃げてしまった…気づけばボルトは左足の下…やってしまった…
クライムダウンするより上に行ったほうが安全と判断し飛ばしてしまった、反省
最後のトラバースが1番おっかなかった

ここの終了点も2pに比べりゃマシ程度のスペースなので再び振り分けながらのビレイ

5p神保さんリード

出だしの割と立ってるところがこのピッチの核心かなと思っていたけど違った
マントルからのスラブの方が余程難しかった

6p小西リード

砂!砂!そして肥えた土!

7p神保さんリード
何本かルートがある
左側のクラックとコーナー
悪い感じ
1ピンが遠く、ランディングも良くないので少し触るもやめ

右のスラブへ
離陸直後が結構たってる
神保さん細かいスタンスもしっかり使って登りきる
小西は離陸直後の次の一手が出せず、無念の敗退、
凹角からならいけそうだなぁと眺めるも空腹に勝てず右に回り込みハシゴを登るのでした、情けない、精進します。

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獅子岩のてっぺんであんぱんと牛乳でおなかを満たした後、一般路を下降、再度取付きへ

登攀前に気になっていた右側のルートへ
古いハーケンを中央に両サイドに新しめのペツルが打ってある
左のペツルのルートは3ピッチまでは見えるがその先は不明
神保さんが1ピッチだけ登った
また機会を作って自分も登りたい

その後往路を1時間程かけて下山

気候も良く、先行もない、ベストといえるコンディションの中でのクライミングは最高に気持ちよかった。
次の機会は2周回れる様、ちゃんと練習せねば

誘ってくれた神保さんに感謝!
また行きましょう。

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