2017年8月6~7
大洞川水系井戸沢椹谷ホラノ貝窪(敗退)
メンバー 水木(L記) 海田

経緯

いつものように、我職場は突然休みが決まる。日月と連休になったわけだが、アテはない。
かといって、もうすぐ世間は盆休み。
人がいないこの日程、逃すつもりはなかった。
そこで浮かんだのは井戸沢のこと。
井戸沢は以前ソロで行き、キンチヂミの滝場でザイルがなくて、降りている。
その後も日帰りで何度か釣りなどしにいっている。
しかしキンチヂミまでだ。
キンチヂミの上見たいなぁ、というのは悶々とあった。
しかし今回もソロやし…そうだ!尾根からの下降はどうだろう?
キンチヂミの上へ繋がっている仕事道がある、と、聞いた事があった。
やるならコレだな…

こんなザックリした内容を集会で発表。
海田さんが手空きという事を思い出し、同行を求めると了承してくれた。
よし!
帰ってすぐ地形図片手にルートを練る。
結果…
1日目
サメ沢ゲート➡大洞川林道➡松葉沢下降➡惣小屋沢出会い➡仙波尾根➡1550㍍付近より下降➡井戸沢 椹谷出会い➡ホラノ貝窪大滝下幕営
2日目
大滝下➡ホラノ貝窪ツメ➡大ダワ➡大洞山(飛竜山)➡狼平➡狼谷➡荒沢谷➡大洞川林道➡サメ沢

な、なげぇ!
長大すぎる!
下山時刻もワテの読みでは18:00以降だ。
むー…
なにせキモは読図である。
大ダワ➡狼平間以外は地図読みの山行だ。
手探りが多すぎるこの内容、思うようにはいかないだろう。
そして、計画書にはいつもの一文
“雨天決行!荒天中止!”

じつはこの時点で、週末あたりの予報はよろしくなかった。


8/5
20:15新秋津駅➡23:30サメ沢ゲート前着

「天気、アカンぽいすね?」
「あ?あぁ、悪い方向に行ってるね」
「なんとか大滝までは行ってみたいけど…」
テントの中で酒を飲み飲み話す。
なんせ、サメ沢ゲートにつくまでに、すでに尋常ではない雨に何度か当たっていた。
局地的ではあったが…。
「とにかく月曜は大きく崩れそうなんだよな」
これはこの計画の敗退が最初から決まっているようなもんだった。
「ま、ヤバかったらさっさと下りましょ」
そういって就寝。

8/6
5:00起床➡6:15サメ沢ゲート発➡7:40松葉沢下降点➡8:00井戸沢 惣小屋沢出会い8:15➡11:00白樺広場(1550㍍地点)11:15➡14:15井戸沢 椹谷出会い

朝起きて、朝食を済ませ、持ち込んだチャリに跨がる、松葉沢までは10㌔近い。
少しでも時間短縮の為、聖橋まで乗る。
荒沢橋までは下り坂だ。
そこからガレ混じりの林道を行く。
松葉沢を下降し、井戸沢に出たのは8:00だった。
ほぼ、予想通り。
received_1296218903823483



松葉沢へ行くスロープ。
仕事道の名残だろう。




received_1296219030490137



惣小屋の跡かな?




received_1296219113823462

惣小屋沢と井戸沢の出会い。
いい天気。



さて、ここから読図だ。
8:15まずは目の前を直登して、コブ上へと目指す。

しかし、予想はしていたが、踏み跡がしっかりあった。
同じような事を考え、通っている人がいるのだろう。
赤布もしっかりある。
received_1296219187156788



吸い込まれるように中へ。
使わせてもらいますよ。



received_1296219227156784



看板も。




received_1296219310490109



赤布。




この一般登山道同然の道はつづらに折れながら高度を稼ぎ、コブの北側を巻いて、ヤセ尾根へと続いていた。
おかげで楽チン。
切り立った井戸沢側を見下ろし、風にあたりながら休憩。
およそ300㍍上がってきた。
ここから次のコブまでの間は広く、巨木の樹林帯が続く。
広くて踏み跡は分からない。
時おり現れる赤布に沿い、井戸沢側を意識しながら歩を進めると、北西方向にカバアノ頭を見る。
カバアノの頭は2000㍍近いピークなので、良い目印だが、樹林帯ではいまいち。
しかしそれを目指してさらにツメる。
赤布は視界から消えたが、恐らく登りやすいルートをとっているのだろう。
ワテらは泥土の急登をツメる。
目標の1550㍍付近へ出ると、すっきりした視界になり、井戸沢をはさんで大洞山が見えた。

received_1296219420490098



広い樹林帯にあった看板。





received_1296219550490085




1500㍍付近の看板。
名前の通り、白樺が生えている。



received_1296219750490065



謎のティピーが張ってあった。
冬に寝泊まりして狩猟でもするのか?



received_1296219687156738



獣に荒らされたのか、ゴミ散乱。




時間は11:00。
とにかく蒸して汗が出る。
一息ついてここより下降開始。
上手くいけば、井戸沢と椹谷の出会い正面につくはずだ。

received_1296219447156762



急激に落ちていく尾根を下る。
11:15。




沢床まではおよそ450㍍。
深くて沢の音も聴こえない。
150㍍くらい下ると、足元が切れ、ルンゼ側へトラバースしようにも、斜度がきつく、とても無理であった。
少し登り返し、ちょっと広がりのあるところから別の尾根へ。
ここらあたりから赤布を結びながら下った。
すると、ワイヤーやら、ウィンチのような物が転がり、道も少し歩き易い地点へ出、これがきっと仕事道だろう、と更に下る。
沢の音が近くなってきた。
残り80㍍、しかし、そこでまたもや尾根は切れ落ち、東側のルンゼは下降はキツく、西側のルンゼ目指して、キツい斜面をトラバース。
ようやく支沢の流れるルンゼに下り、落石を避けながら沢床にたった。


received_1296219887156718



ウィンチさん?




received_1296223120489728




こんなん




received_1296219947156712



下った枝沢。




received_1296220017156705



ようやく降り立った。




時間は14:15くらいだった。
正直疲れた。
そして、ここが、椹谷と井戸沢の出会いと分かると、嬉しさが込み上げた。
良かった。
読図もそうだし、予想が当たった事も嬉しかった。
しかし疲れた。

「疲れた!テン場探そう!」

元々の目的が達成された事。
明日は荒天であること。
あまり奥地にテン場を設けるのは良くない気がしたので、先程の白樺広場で、下りたらテン場探そう!進むにしてもそこにデポして空身に近い状態で行って、引き返そう。と、決めていた。

結局この日は16:00くらいから焚き火で宴会。
ラジオからは
「関東甲信越は明日の午後から暴風域に入るでしょう」
などと言っている。
ダメだこりゃ。
とても当初の予定は踏襲できそうもない。
20:00過ぎ、海田さん就寝。
21:00過ぎ、ワテ就寝。

received_1296220160490024



夜営地の様子。




received_1296220553823318



焚き火はいーよね。
(о´∀`о)(о´∀`о)(о´∀`о)




received_1296220600489980




むしゃり♪♪






あまりに煙が抜けず、喉が痛くなるくらい煙に苦しめられたので、朝までタープの微調整。

received_1296221013823272



最終的にこうなった。




2日目
5:00起床➡8:00椹谷歩き9:00➡10:15テン場10:45発➡11:15枝沢取り付き➡12:45白樺広場13:10➡15:55松葉沢下降点➡16;:55聖橋➡17:05サメ沢ゲート

明るくなって目を覚ますと5:00。
消えた焚き火に火を入れる。
「んあ?今何時ー?」
起きる時間を設定してない時点で、今日の行動のメインは、荒天に閉じ込められる前に下山である。

しかし!
えらい快晴!( ̄~ ̄;)
ホンマに崩れるんかいな?

「大滝くらいまで登る?」
「んー、行ってみるかぁ…」
時間を計算すると、往復5hやとして、7:00に出て戻るの12:00。
それから片付けて下山開始………………ダメだね
(;´_ゝ`)(;´_ゝ`)

結局、椹谷をf1くらいまで覗いて、10:00過ぎにテン場に戻った。

さて、片付けて帰るべぇ。

received_1296221047156602



朝は木漏れ日🎵



10:45下山開始、白樺の広場まで450㍍の急登。
いつもなら何てこたない高度差だが、序盤のガレルンゼ、泥土のトラバースからツメ、ヤブ、といった要素に時間をとられる。
12:30白樺の広場着、と、同時に雨も…
まずいな……最も読図ムズいエリアに入るのに…
腹は減ってなかったが、食糧を胃袋に入れる。
13:10尾根下り開始。
樹林帯に入ると雨は激しさを増し、ガスに覆われ始めた。
最初の出だしで迷うわけない!と、一気に下る。
こっちのはずだ…
もう少し右寄りか?
その時だった。
ガッガキ!バキキ!
!!!なんか獣いるな!!!?
海田さんが叫ぶ!
「くま、くまーーーー!!」
スッキリと見通せる巨木の樹林帯、黒い固まりは50㍍離れた木から音を立てて下りてきて、最後にどすん!と地面に降り立った!
こっちへ来るか?!
でっぷりと太ったしりを見せて熊は逃げていった。
人間を怖がらせる為に後ろから大声で煽り立てる。
ふぅ…
「水木さん、ルートもうちょい右じゃねーか?」
そうは言うけど、右は熊が走っていった方向。
「もう少し下ってからにしよう!」

この時、二人とも意識は右へ右へと考えていた。
熊がいていけないので、尚更そうなったともいえる。

右へ右へと向いつつ下降していくと、どうにも見覚えのない斜面。
「もっと右じゃない?」
登り返してまた隣の尾根へ。
やはり違う。
また尾根を登り返す。
ふと、高度計に目をやると、1550㍍。
え?スタート地点の高さ?まさか!?
上を見ると見覚えがある。
「ワンデリングじゃねーか?これ?」
海田さんの顔を見る。「えぇ?」
なんだかえらくロスしてしまった。

改めてスタート地点からコンパスを振る。
出だしは間違えよーがないのだが、改めて。
まずは真東へ、クマポイントを過ぎても真っ直ぐ。ようやく見覚えある雰囲気。
しかし、雨は強く、はるか下の沢の猛りが聞こえる。
300㍍下りると、緩くなり、迷いそうな往路で通った広い樹林帯へ。
ヤセ尾根へ乗る道を見つけるのに少しかかったが、無事通過。
ここまで来れば登山道だ。
慎重に下るのみ。
惣小屋沢が見えてくると飛沫を上げている、徒渉できるか?
濁り始めて、増水しているが、問題なく徒渉を2発。
無事松葉沢に着いた。
沢から林道へツメ上り、胸を撫で下ろす。
間に合った……。

received_1296223197156387



濁りが入っている。
特に惣小屋沢のほうがひどかった。





林道を聖橋へ向かって歩いていると、井戸沢の様相はすっかり濁流。
徒渉できるレベルではなかった。
あと30分てとこやったな。
( ̄~ ̄;)( ̄~ ̄;)( ̄~ ̄;)
聖橋からチャリに乗り、林道を疾走する!
雨と汗と沢水と泥でグチャグチャだ。
車へ戻ると、心底冷えており、手足はしわしわになっていた。
いつもの、プール後のような心地よい疲労感に包まれ、ホッとして、欠伸ばかりした。
日常に帰って行くのだ、欠伸も仕方ない。

今回はトレーニング要素を多く含んだ内容だったので、その点ではすごく満足している。
こんな内容に付き合ってくれた海田さんに感謝です。
行きたいとこへ自分の力で行くのはやはり楽しいな。
とにかく暫くはこんなトレーニング要素込みの山行を重ねたい。
クライミングも再開しなきゃ。
(о´∀`о)(о´∀`о)(о´∀`о)