高橋清隆の文書館

 当ブログでは、マスメディアが伝えない情報や事象分析を発信しています。
新聞やテレビがつくる「社会標準」から解放されれば、人類は本来の豊かな人生を送れると確信します。

ニュース研究 相模原殺傷事件報道の真意

 16年7月に起きた相模原殺傷事件は、精神保健福祉法改正のために報道された。同法は権力に盾突く思想の持ち主を精神障害の名の下、強制収容および監視するためのものであり、戦争法や共謀罪、特定秘密保護法とセットで国民弾圧を準備するものとみる。

 この事件は相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害され、27人が重軽傷を負ったもの。犯人は元同施設職員の植松聖(さとし)で、「意思疎通できない人たちを刺した」と供述。事件の4カ月前、措置入院していた。

 今さらこの事件報道を取り上げるのは、NHKが15日、「差別ない社会目指すべき 高校生が知事に提言 神奈川」とのニュースを流したからである。同県内の高校生による模擬議会を伝えるもので、「共生社会」委員会の生徒が黒岩知事に「差別のない社会を目指すべきだ」との提言をしていた。

 私はマスメディアで大報道される事件など、眉唾物だと思っている。全てがやらせだと即断はできないが、全て宣伝(プロパガンダ)であることは間違いない。10年ごろまでは丹念に事件の真相を追い、法整備との因果関係を調べてきたが、今ではその気力もない。法則が分かっているのだから。

 15日のNHKニュースは、「差別のない社会が理想ですが、まずは差別を注意できる人を増やしていくことから始めようと考えました」との生徒の声で締めくくられた。私はこの考えを聞いてぞっとした。これまで当メルマガで説明してきたように、ヘイトスピーチ騒ぎは言論弾圧が目的だからだ。

… 続きは、本日のメルマガ『高橋清隆のニュース研究』8月21日号「相模原殺傷事件報道の真意」でご購読ください。

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雨の中、2400人が安倍退陣求める 国会前

 安倍内閣退陣を求める大規模な集会が19日夕、国会議員会館前で開かれた。北朝鮮の脅威をあおられ米国から武器・装備品を買い進む政権を批判する演説が相次ぎ、市民約2400人は土砂降りの中、「戦争法と一体の共謀罪は必ず廃止」などとシュプレヒコールを挙げた。

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「米国による核の脅しをやめさせることが一番求められている」と訴える田村氏(2017.8.19筆者撮影)

 主催者を代表してあいさつに立った憲法共同センターの宇田川敬介氏は、「北朝鮮の挑発行動を最大限利用して今、戦争体制づくりが強められている」と指摘。17日の日米外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)での小野寺五典防衛相の発言に触れた。

 「北朝鮮のミサイルが日本の上空を通過した場合、集団的自衛権を行使して地上配備型迎撃ミサイル(PAC3)などで対処すると発表した。しかし、日本の上空を通過することがどうして存立危機事態になるのか。戦争法の拡大解釈としか言いようがない」と批判した。

 陸上型イージスシステムの導入調査費が来年度概算要求に盛り込まれる一方、社会保障費は今年度、医療分野で950億円、介護分野で450億円抑制されている。イージスシステムは1基800億円。8月から一定の所得のある70歳以上の高度療養費の上限額や高額介護サービス費の上限額も引き上げられた。

 宇田川氏は「国民の命を守る予算は削る一方で、憲法が禁止する集団的自衛権の行使を促す予算は増やす。この逆立ちした政治に抗議を」と訴えた。

 共産党の田村智子副委員長は、2年前の新安保法制審議時に自公が「日米同盟が強化されれば抑止力が高まって日本の平和と安全が確かなものになる」と主張したことを取り上げた。

 「北朝鮮の核・ミサイル実験が繰り返され、トランプ大統領が挑発すれば、まさに戦争一歩手前の状況になっている。なぜ、トランプに挑発をやめろと言えないのか。北朝鮮に対しても、核兵器は自国を守る力にならないから投げ捨てよと、なぜ言わないのか」と提起。

 「2プラス2を見ても、ますます軍事力に頼って北朝鮮への制裁を強めることしか出て来ない。これでどうやって北朝鮮に核兵器廃絶について語り掛け、世界から核をなくすことができるのか。米国との軍事同盟そのものを見直すべき」と主張した。

 田村氏は広島・長崎の被爆者団体が安倍首相との面談時に国連で7月に採択された核兵器禁止条約への批准を求めたことを挙げ、「ちゃんと批准できる政府をとの立場で面談したことに胸を打たれた。今の政府を変えることがアジアの中でも求められている。臨時国会を開催させ、そこで安倍政権を追い詰めようではないか」と呼び掛けた。

 安保法制に反対する学者の会の西谷修・立教大学特任教授は北朝鮮によるミサイル発射予告に触れ、「一番被害を受けるのは韓国。それを差し置いて日米が盛り上がっている。日本の存立危機事態だとして、集団的自衛権を行使しようとしている」と指摘した。

 「グアムに飛ぶロケットや落ちてくる部品を打ち落とすためにミサイルを米国からばんばん買う。米陸軍だって買わないオスプレイも。世界中が危ないから買わない、捨て場のない物を日本が買い取っている」

 「北朝鮮によるただの実験も『攻撃』だと言って、騒ぎ立てて。日韓軍事演習の方がはるかに大規模なのに」とやゆした。

 一方、西谷氏は「北朝鮮の件は米国には本当は問題でなくても、トランプ大統領はロシアゲートがごまかせる。安倍総理は森友・加計(かけ)疑惑から目をそらせる」と利害の一致を強調。その上で「今、米国と仲がいいから、日本は負けたんじゃないことにする。これが歴史修正主義だ」と両断した。

 参加者たちは時折雷鳴が響く中、傘やカッパで雨を防ぎながら「戦争と一体の共謀罪は必ず廃止」「共謀罪は許さない」「森友疑惑徹底追及」「加計疑惑も徹底追及」「国家の私物化許さない」「朝鮮半島戦争するな」「加計孝太郎氏の証人喚問」「臨時国会直ちに開け」などと、官邸に向かい声を張り上げていた。

 行動提起が最後にあった。主催した、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会は9月8日18時半なかのZERO大ホールで「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」9・8キック・オフ集会」、9月18日代々木公園B地区で「ともに生きる未来を!さようなら原発 さようなら戦争全国集会」後のデモ行進などを予定する。

 また、共謀罪廃止のための連絡会は9月15日18時半、日比谷野外音楽堂で「共謀罪は廃止できる! 9.15大集会」と集会後デモを予定している。

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  「トランプと安倍の利己のため、めちゃくちゃなことが行われている」と糾弾する西谷氏(右、2017.8.19筆者撮影)

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  雨の中、安倍退陣を求める市民(2017.8.19筆者撮影)

ニュース研究 軍産複合体が演出する米朝対立

 北朝鮮が核を積んだ中距離弾道ミサイルを発射するとの宣伝がかまびすしい。米国大統領の挑発発言とも合わせて伝えるのは、日本人に脅威を与えるためにほかならない。その背後には、利己のため世界地図を勝手に描く軍産複合体の存在がある。

… 続きは、本日のメルマガ『高橋清隆のニュース研究』8月14日号「軍産複合体が演出する米朝対立」でご購読ください。

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特区議事録改ざんか、回答書もねつ造?[加計疑惑]

 民進党の加計(かけ)学園疑惑調査チーム会合が7日、国会内で開かれ、国家戦略特区ワーキンググループ(WG)ヒアリングの議事要旨が改ざんである可能性が出てきた。同文書に関する回答書も内閣府のねつ造である疑惑が浮上した。

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桜井座長(中央)ら出席者(2017.8.7筆者撮影)

 問題の議事要旨は、愛媛県・今治市が国家戦略特区提案した翌日の15年6月5日開かれたWGのヒアリングで、同県と同市から3人が出席し、意見聴取を受けたもの。この場に加計学園幹部が出席・発言しながら議事要旨に記載されていないと、朝日新聞が6日報じている。

 調査チーム会合はこの事実関係について説明を求めるため、急きょ開かれた。事前の告知もあり、八田達夫WG座長名による6日付けの回答書が提出された。回答書は加計学園関係者3人を「説明補助者」として同席させたことを認めている。

 学園関係者の発言が記載されてないことについて、内閣府地方創生推進事務局の塩見英之参事官は「当初、提案者が非公開を希望されたが、その後特区になってから透明性を確保したいとの座長の判断で公開した」と経緯を説明した。

 共同座長の桜井充参院議員は「冒頭に藤原(豊・内閣府地方創生推進室)次長が『議事内容は公開の扱いでよろしゅうございますでしょうか』と聞き、山下(一行・愛媛県企画振興部地域振興局長)が『はい』と答えている。違うのでは」とただした。

 塩見氏は「当時、提案者の希望のままなら非公開だった経緯を踏まえ、その後3月6日に公開する際、内容を調整した」と答えた。

 「改ざんしたということか」

 出席議員からやじが飛ぶ。

 塩見氏は「当初は非公開にという発言があった。新しい提案者が萎縮される恐れがある」と重ねる。

 宮崎岳志衆院議員が「『はい』という発言はあったか、なかったか」と問うと、塩見氏は「新しく書き換えたのではない」と答弁。桜井氏は「改ざんとなれば、行政文書の信用の問題、内閣府の信頼の問題に関わる」と述べ、議事録全文の提出を求めた。

 学園関係者の出席の有無を尋ねると、塩見氏は口頭でも「提案者の補助者として出席していた」と認めた。

 桜井氏は5月23日の参院農林水産委員会で「加計からのプレゼンはあったのか」と質問した際、松本洋平・副文科相が「公募手続きの後はプレゼンをしているが、その前にはしてない」と答弁されたことに言及。「答弁と違う」と糾弾した。

 宮崎氏は「加計を(表向き)消したという話。どう考えてもコンサルとかじゃなく、事業者候補」と問題視した。

 玉木雄一郎衆院議員は「八田座長は(6月13日の)記者会見で『規制改革のプロセスに一点の曇りもない。加計ありきで検討されたなどということは全くない』と述べている。全部の議事録を出すのが原点だ」と主張。桜井氏は「安倍総理も、菅官房長官もそう言っている」と同調した。

 衆院国対委員長の山井和則議員も「安倍首相は『議事録は全てオープンにする』と何度も言っている。改ざんが明らかになったら首相が虚偽答弁したことになる。それどころか、公文書偽造じゃないか」と両断した。

 玉木氏が問題となっているヒアリングへの学園側からの出席人数と氏名を尋ねた。塩見氏は学園側の出席者が3人で、1人は系列の千葉科学大の吉川泰弘教授(現・加計学園新学部設置準備室長)であることを認めた。3人が発言したことも認めたが、朝日新聞の報道以上ではない。

 桜井氏が録音記録の有無をただすと、塩見氏は「速記はお願いした」としたながらも、「記録は今はない」と破棄したことを示唆。玉木氏は「あるはず」と迫り、要旨作成の基となる速記録と契約書の提出を求めた。

 さらに玉木氏は、議事録要旨には朝日新聞の記事が問題にしている教員確保の見通しをめぐる質疑のほか、カリキュラムの特徴についての質問に対する回答がないことに注目。「意図的に削除したのでは」と疑問視し、「そもそも、なぜ公開する内容を『調整』しなければならないのか」と非難した。

 杉尾秀哉参院議員は八田座長名で提出された回答書=資料 瓩砲弔い董嵌田氏が書いたのか。電話して、それから文書を書いたら、こんなに早く出せるわけがない。内閣府が書いたんでしょ」と看破した。

 塩見氏は「八田先生から頂だいした」と返答。

 杉尾氏は「次の朝刊が出たらまずいから、不利にならないよう、慌てて作ったペーパーだ。それだけ加計を隠したい。重大な問題だから。今まで内閣府さんは素早い対応をしたか」と皮肉った。

 調査チームは10日の次回会合までに、速記録など議事録全文のほか、学園側から提出された資料の確認も求めた。

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       八田座長名の回答書(資料 

ニュース研究 証拠隠滅する諜報ツール「ダンボ」

 告発サイト、ウィキリークスは8月3日、米中央情報局(CIA)の機密文書「Vault(ボルト)7」の新たな文書を公表した。今回はこの概要を紹介した『スプートニク』の記事を紹介する。そこには「Dumbo(ダンボ)」と称する未知の諜報(ちょうほう)ツールが登場する。

… 続きは、本日のメルマガ『高橋清隆のニュース研究』8月7日号「証拠隠滅する諜報ツール『ダンボ』」でご購読ください。

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「官邸の入退出記録は残っているはず」と福山哲郎氏

 民進党の加計(かけ)学園疑惑調査チーム会合が2日、国会内で開かれ、福山哲郎参院議員が首相官邸の入退出記録の提出と文科省設置審の議事録の開示を求めた。衆院国会対策委員長の山井和則議員は3日にも発表される内閣改造を「加計疑惑隠し」と批判した。

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加計学園を審査した過程を開示するよう求める福山氏(右から2人目、2017.8.2筆者)

 今治市の獣医学部設置について課長と課長補佐が15年4月2日、首相官邸を訪ねていることが市民の情報開示請求によって明らかになっている。面会したのは柳瀬唯夫首相秘書官(当時)と『週刊朝日』が報じたが、柳瀬氏は7月24日の衆院予算委員会で「記憶にない」と答弁している。

 同調査チームは先回の21日会合で、官邸側の誰が対応に当たったか、愛媛県に確認するよう求めていた。同県知事は県職員も同行したことを認めている。内閣府から同日までに提出はなく、共同座長の今井雅人衆院議員が「記録を出してくれ」とあらためて要求。出席議員からは「そうだ」と同調の声が上がった。

 内閣官房副長官の経験がある福山氏は「そんなことは県ではなく官邸に聞けば済む話。入退出記録は全部残っているはず。本当に『処分した』のであれば、逆に危機管理上、大変な問題だ」と発言し、内閣府に記録簿の提出を迫った。

 一方、新学部の設置は文部科学省の大学設置・学校法人審議会が認可を審査していて、8月下旬に結論が出る見通し。審査は「すでに山を越えた」との情報もある。岡山理科大学は23日の獣医学部志望者を対象にした説明会で、「来年4月には必ず開学できる」と説明している。

 福山氏は設置審の議事録が通例、非開示とされていることは法定事項でなく、内規にすぎないことを指摘。「加計学園の獣医学部新設については国民が多くの疑問を抱いており、国会答弁も二転三転している。仮に認可適当の結論が出たら、国民は文科行政を信じられなくなるだろう」と決定過程を明らかにするよう求めた。

 文科省の松尾泰樹大臣官房審議官は「来たものについては、他の大学と同じルールでやりたい」と開示を拒否。福山氏は、「来たこと自体がおかしいから、プロセスを開示してほしいと言ってる。仮面浪人を承認しているような所に設置審が認可するのかどうかの議論を国民に開示すべき」と重ねた。

 松尾氏が「いわゆる仮面浪人の件については、学問的・専門的観点で審査するので、審査の可否に影響しない。入学の試験勉強するのが仮面浪人だと思う。弁護するべきではないが、合格後だから……」と釈明し始めると、福山氏が制止する。

 「そもそも、あなたがそのことにコメントすること自体がおかしい」

 共同座長の桜井充参院議員は「ここのところは、設置審でちゃんとやってくれ。『合格後、引き続き受験勉強を続け、一般入試でワンランク上の大学、国公立大学にチャレンジすることも可能』と(パンフレットに)書いてあるんだから。山本(幸三地方創生担当)大臣は『東大や北大より加計学園が上だ』と国会で答弁したのに」とくぎを刺した。

 玉木雄一郎衆院議員は国家戦略特区の構造的問題に言及。「長年にわたり加計学園と密接な関係ある加戸守行前愛媛県知事は、今治分科会の公式のメンバー。今治市商工会議所の特別顧問の肩書きで入っているのは、公平性・公正性の観点から問題がないのか」と指摘し、内閣府に整理して回答するよう求めた。

 山井氏は、翌3日にも発表される内閣改造について「加計疑惑隠しの改造だ。本質はこの問題の幕引きを図るための人事」と糾弾した。疑惑を封じ首相をかばってきた山本担当相や松野博一文科相、竹下亘国対委員長は交代が伝えられている。山井氏は「相手が変わっても、臨時国会開催と加計問題の集中審議を求めていく」との考えを示した。

ニュース研究 空き屋・ごみ屋敷報道の真意

 7月12日、東京・世田谷区が老朽化した空き屋を民法の「不在者の財産の管理」の規定を使って解体したとNHKが伝えた。この処置は空き屋・ごみ屋敷「問題」を騒ぎ立ててきた報道の結末であり、国民財産を召し上げ外国人に引き渡す近未来を予感させる。

■相次ぐごみ屋敷の強制排除

 NHKが報じた解体された民家は、人が住まなくなって長年放置されていた平屋の木造住宅。壁が崩れるなどして周辺住民から苦情が寄せられたが、区は持ち主の所在が確認できなかったという。

 民法第25条は、不在者が管理人を置かなかった場合、家庭裁判所が利害関係者や検察官の請求により、財産管理人を選任したり競売に掛けるなど必要な処分ができることを規定している。

 同区によれば、民法が規定するこの制度を活用したのは都内で初めてとのこと。敗戦後大幅改定されて以降、ずっと使われてこなかった条項が動き出したことに警戒心を抱く。

 日本国憲法は公共の福祉に反しない限り行政権力から私有財産は保護されるべきものと考える。公権力の行使に慎重であるべき行政の姿勢転換は、勇み足に映る。

 行政の姿勢転換はすでに起きていた。近年、マスメディアが騒ぎ立ててきたごみ屋敷「問題」がそれである。ごみ屋敷とは、自宅内外にごみをため込んだままにしている建物や土地のことを指す。

 ごみをため込むのはその土地・家屋の所有者本人であり、周辺に不動産を複数所有する資産家であることが少なくない。リサイクル業としてそのような行動を取っていると主張する者もいる。第三者から見てごみであっても、本人には大事な家財道具であるとも言え、近隣住民や行政が強制的に介入するのは適当でない。

 ごみをため込む行動が強迫性障害(OCD)の一つ、脅迫的ホーディング(Hoarding、貯蔵・退蔵)やセルフ・ネグレクト(自己放任)であるとする精神医学上の分析や、自治体のゴミ出し支援制度を利用した取り組みなどを紹介した記事もある。これらは非主流のインターネット媒体に掲載された良記事と言えるが、テレビのバラエティー番組や大新聞では行政権力を使ってこれらをいかに排除するかとの視点が貫かれている。

 16年10月23日付けの毎日新聞は「『ごみ屋敷』条例16% 大半高齢者 対策進まず」と題する記事を載せた。「ごみ屋敷」に対処する条例の有無を県庁所在地と政令市、東京23区の計74市区を対象に同社がアンケートしたところ、条例があるのは12市区で16%にとどまったとの内容である。

 ごみ屋敷をやゆする民放番組もそうだが、大新聞がこのような調査をすること自体に権力の意思を感じる。いつものことだが、「対策進まず」「とどまった」との修辞法が、全国的な法整備を暗に期している。

 条例を使った強制排除は、全国に広がっている。ウィキペディアにも載っている有名な例は15年11月、京都市が50代男性の自宅前の私道に積み上がっている古新聞や雑誌を行政代執行によって撤去したこと。前年11月に施行された「京都市不良な生活環境を解消するための支援及び措置に関する条例(ごみ屋敷条例)」に基づいている。

 確認できる限り、最初のごみ屋敷排除は10年5月、三重県名張市の事例である。「臭い」と言うだけで問題発覚後半年程度で強制代執行に踏み切っている。

 16年10月、TBSテレビが「『ごみ屋敷』全焼、住民とみられる遺体見つかる」との報を伝えた。福島県郡山市で「ごみ屋敷」として知られた住宅で火事があり、焼け跡からこの家に住むとみられる男性が遺体で見つかった。記事によれば、同年3月、郡山市が行政代執行を行い、ごみを強制的に撤去したが、近所の人の話ではその後もごみが集められていたという。

 ネット上には、男性はごみ屋敷を4件所有する地主で、総資産は4億円以上あったとの情報もある。近隣住民との不和もあり、「放火だ」との指摘も見付けた。かつての「騒音おばさん」の立場かもしれない。不確かな情報であるが、強制排除を宣伝するため、放火で焼き殺すとの判断は大いに有り得ることだと思う。

■空き家対策法で執行しやすく

 空き屋についても、同様の対応が見られる。兵庫県尼崎市では… 続きは、本日のメルマガ『高橋清隆のニュース研究』7月31日号「空き屋・ごみ屋敷報道の真意」でご購読ください。

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山本担当相も虚偽答弁か、資料提出求める [民進加計調査]

 民進党の加計(かけ)学園疑惑調査チーム会合が26日、国会内で開かれ、24日の衆院予算委員会で「京都府と適宜連絡を取っていた」と加計学園に対する特別扱いを否定した山本幸三地域創生担当相の答弁がでっち上げである可能性が出て来た。

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「(閉会中審査の)2日間でますます疑惑が深まった」と徹底究明を期する今井氏(中央右、2017.7.26筆者撮影)

 同学園の獣医学部新設をめぐっては、16年11月8日に文部科学省内で共有された「加計学園への伝達事項」など、特別に優遇されていたことを示す文書が次々と出てきている。

 この日の会合では、16年10月17日に開かれた国家戦略特区ワーキンググループのヒアリングの議事要旨が配られた。ここには京都産業大学副学長が、「文部科学省への事前協議ということでお話をさせてもらったが、今、門戸は開かれていないとのことで、文科省として具体的な協議を進めることはできないとのこと。何回かに渡ってお願いしているが、はねつけられてしまっている」と現状を報告するくだりがある。

 共同座長の今井雅人衆院議員が「京産大は事前協議をさせてもらえなかったのか」と尋ねると、文科省の担当者は「事前相談は受けた」としながらも、「特区の枠組みを使ってのプロセスが進んでいたのは今治市と承知していたので、そういうシミュレーションは持っていた。ただし、設置審は別にやる」とあくまで公平であることを強調した。

 今井氏は「京産大は10月17日以降、内閣府から何の連絡も受けていないと(14日の)記者会見で言っているのに、おととい質問したとき山本大臣は『京都府と適宜連絡を取って、知事や副知事とも話をしたりしていた』と答弁した」と指摘。内閣府に山本氏の答弁を裏付ける記録の提出を求めた。

 内閣府の担当者は「その内容は、事前に何かを調べて大臣にご発言いただいたということではない」と説明。今井氏は「内閣府の事務方が確認していないのに大臣が答弁したのか。大臣が直接、京都府とやり取りしたというのか」と向けると、「そういうこともあるかもしれない」と答えた。

 今井氏は「大臣本人が連絡を取るのか。京都府に連絡するのは事務レベルでしょ。連絡を取り合った資料なりペーペーがなければ、一昨日の答弁は虚偽になる」と問題視。党国対委員長の山井和則衆院議員は「うそだったら、大変なこと。口から出任せで言うことなど許されない」と非難。山本担当相の答弁書の提出を求めた。

 共同座長の桜井充参院議員は「山本大臣は全く信用できない。(16年)12月22日の『(獣医学部新設を1校限り認めた)三大臣合意』だって、たぶん口から出任せを予算委員会で言ったから、慌てて作った。何回請求しても内閣府は『ありません』『11月9日のものが全てです』と言ってきたのをある日突然、『私が取り付けました』と出してきた。稟議(りんぎ)書もなく、大臣の決裁だけでできるわけない。うそつき大臣」とこき下ろした。

 山井氏は加計孝太郎理事長の証人喚問をするため引き続き予算委員会の開催を求めていることを報告し、「4条件の閣議決定を破る違法行為を働き、京産大を放っておいて加計学園を優遇し、これで設置審を通したら大問題だ」と述べ、8月中の臨時国会開催を主張した。

 18年度の大学の新設は文部科学省の大学設置・学校法人審議会が認可を審査していて、8月下旬に結論が出る見通し。審査は「すでに山を越えた」との情報もある。岡山理科大学は23日の獣医学部志望者を対象にした説明会で、「来年4月には必ず開学できる」と説明している。

「明確な虚偽答弁。辞めてもらおう」と福島瑞穂氏

 安倍首相が加計(かけ)学園の獣医学部新設への意向を知ったのを1月20日と答弁したことについて25日、福島瑞穂参院議員(社民)は自身の質問に対する3回の答弁を示し、「明確な虚偽答弁」と断じ、「責任を取って辞めてもらおう」と訴えた。

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市民との共闘で倒閣を呼び掛ける福島氏(2017.7.25筆者撮影)

 参院予算委員会の閉会中審査が開かれたこの日も、国会議員会館前で安倍政権の退陣を求める市民集会が開かれていた。昼休みに入った正午、野党国会議員も応援に駆け付けた。

 最初にマイクを取った福島氏は開口一番、「安倍総理はきのう、重要なことで虚偽答弁をした。うそをついている。退陣してもらおうではないか」と集まった人々に訴えた。

 24日の衆院予算委員会で大串博志議員(民進)が「加計学園が今治市に獣医学部を創りたがっているのを知ったのはいつか」と尋ねたのに対し、安倍首相は「国家戦略特区の事業者が決定した1月20日」と答えたことを指す。

 福島氏は虚偽答弁の根拠として、3月13日と6月16日の参院予算委員会での答弁と、4月18日付け質問主意書に対する答弁書を挙げた。いずれも加計学園理事長の加計孝太郎氏が獣医学部新設の希望を持っていることを知っていたかをただすもの。

 3月13日の質問に対して安倍首相は「特区というのは、そんなに長い戦略特区だから、その前にこれをやるということは大体決まっていて、多くの人たちがみんな知っている。関係者はみんな知ってる」と答えた。

 6月16日には「特区でなく構造改革特区だったが、そこで申請されたことは承知していたが、私は議長を務めているから、国家戦略特区で申請されれば、私の知り得るところとなる」と答弁。

 4月18日付け質問主意書は国家戦略特区諮問会議が獣医学部新設のための制度改正を決定する16年11月19日以前に知っていたかと尋ねたものだが、これに対する答弁書には「獣医学部新設については平成19年11月の愛媛県今治市等からの提案にかかる説明資料で学校法人加計学園が候補となる旨として記載されており、こうした提案を受けて安倍総理を本部長とする構造改革特区推進本部で平成25年12月11日、平成26年5月19日、平成27年8月25日に政府の対応方針を決定するとともに、平成27年6月30日の『日本再興戦略』を閣議決定した」と記されている。

 福島氏はこれら議事録と答弁書を読み上げ、「知ってるじゃないですか。明確な虚偽答弁。うそつくな」と糾弾した。

 さらに「なぜうそつくのか。以前から知っていたら、利益誘導だとばれるから。だから1月20日と言う必要があった」と指摘。「『真実を究明する』『真摯(しんし)に説明する』と言いながら、この期に及んでうそをつきまくっている。国民は信用できない」と批判した。

 その上で福島氏は、「(3月13日の自身の質問に)『私が関係していたら責任を取る』と言ったのだから、責任を取って辞めてもらおうではないか」と主張すると、「そうだ」「辞めろ」の声が湧いた。

 この矛盾については午後、小池晃参院議員(共産)も質問した。5月9日の参院予算委員会では森裕子議員(自由)に対し、「加計学園が、当然これは特区に申請を今治市が出すが、申請した段階で当局から説明を受ける。その段階で当然総理大臣として知り得た」と答弁。

 6月5日の参院決算委では、平山佐知子議員(民進)の質問に対し、「安倍政権になり、(加計学園が)国家戦略特区に今治市とともに申請を出した段階で承知した」と答えている。

 小池氏の質問に対し、安倍首相は「加計学園と今治市、構造改革特区と国家戦略特区の2つがあり、混乱していた。国家戦略特区においては、『今治市』については知っていたということだ」と釈明した。しかし、分けたところで、同学園が獣医学部新設に意欲を持っていたのを知っていたことに変わりない。

「『記憶にない』はイエスの意」と森裕子氏 加計疑惑

 森裕子参院議員(自由)は24日、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が加計(かけ)学園の獣医学部新設をめぐり15年4月に愛媛県今治市職員と面会していた事実を「記憶にない」と答弁したことについて「霞が関で『記憶にない』とはイエス、つまり会ったという意味」と述べ、安倍首相の関与は明らかだと批判した。

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「かっこいい」「森さん素敵」の声援の中、「あっちぇねえ」(新潟弁で「暑いねえ」)とあいさつする森氏(中央、201.7.24筆者撮影)

 衆議院で国会の閉会中審査が開かれたこの日、休憩に入った正午から国会議員会館前で安倍政権の退陣を求める市民集会が開かれた。民進党と共産党の国会議員に続いてマイクを取った森氏は、午前中の今井雅人衆院議員(民進)の質問に対する柳瀬経済産業審議官の答弁に言及した。

 今治市が国家戦略特区提案を出す2カ月前の15年4月2日に同市の課長と課長補佐らが首相官邸を訪ねたことを示す旅費の決裁書と旅程表が、情報公開請求で開示されている。23日発売の『週刊朝日』は面会したのは柳瀬氏との証言を載せた。

 午前中の審議では、民進党の加計学園疑惑調査チームの共同座長を務める今井氏が柳瀬氏にこの真偽をただしたのに対し、柳瀬氏は「お会いした記憶はございません」と答弁。「会ったのか、会わなかったのか」と迫ると「覚えてないので、これ以上申し上げられない」と重ねている。

 森氏は「記憶にないわけがない。首相秘書官になるような、経産省のエース。将来、事務次官になると言われている人が。まだ1年もたっていない」と答弁の信ぴょう性を否定。「しかも、秘書官が一地方の課長・課長補佐と会うことはない」と首相の関与を疑った。

 「私たちも入れてもらえない」と官邸訪問の難しさを強調。自由党の山本太郎共同代表や民進党の加計学園疑惑調査チームの代表者らも入邸を拒否された例を挙げ、「そこになぜ、今治市の課長・課長補佐が入ったのか」といぶかしんだ。

 柳瀬氏が記憶の有無についてのみ答えたことについて、森氏は「否定できないから。会ったから」と両断。「霞が関の官僚が国会で『記憶にない』と答弁するときは、イエス、つまり会ったという意味」と指摘した。

 その上で森氏は、「最初から首相官邸が関わっている。イコール、安倍総理のご意向に決まっている。もう明らかだ」と突き放した。

ニュース研究 『逃げ恥』の宣伝性が明確に

 16年にTBSテレビが放送したドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』は外国人家事労働者受け入れの宣伝(プロパガンダ)だと指摘してきたが、21日にNHKが報じたJIS法改正のニュースでこのことが明確になった。

■ニュースに『逃げ恥』指導の家事代行業者が

 『逃げ恥』については、当メルマガ16年11月26日号「戦時ドラマの横行」や拙ブログ4月21日付けエッセー「洗脳ドラマも役に立つ」、5月15日号「『逃げ恥』の目的」でも取り上げてきた。同ドラマの目的が、安倍政権の自滅的経済政策の正当化と日本人婦女子のメイドへの誘導であるとの趣旨である。

 21日のNHKWEBニュースは、「JIS法 約70年ぶりの抜本的見直しへの答申案まとまる」の見出しで、経済産業省の審議会がJIS=日本工業規格の対象を観光や介護などサービス業の分野にも広げる法改正の答申案をまとめたことを伝えた。

 サービス業が国内総生産(GDP)のおよそ7割を占めるようになるとともに、欧米を中心にサービス分野の標準化が進んでいることが背景にあるとして、早ければ来年の通常国会に改正法案を提出するという。

 このニュースは午後7時台のラジオでも聞いたが、後半に家事代行サービスが出て来る。サービス業が新たに規格対象となることのメリットとして、すでに幾つかの事業者間で連携して業界規格を設け、売り上げを伸ばしている会社を紹介している。その規格が国の規格に昇格すれば、さらにチャンスが広がるとの期待の声を添えて。

 規格化が「メリット」を持つのは、家事代行サービスに根強い懸念があるからである。同記事では、この部分を次のように表現している。

 「家事代行サービスは、女性の社会進出に伴い需要拡大が見込まれていますが、家に知らない人を入れることへの警戒感や、サービスの内容に対し費用が十分か判断できないといった懸念も根強いのが現状です」

 記事の最終段落を下に引用する。

 「家事代行サービスを手がける『ベアーズ』の高橋ゆき副社長は『日本は高度成長期に製造業の分野で十分に世界に貢献してきたが、人を育成するという点でも海外から注目を集めてきた。それが標準化されることになれば、日本式のサービスがグローバルスタンダードになっていく』と話しています」

 「ベアーズ」は同社ホームページによれば、1999年10月に設立した日本初となる家事代行サービス会社である。社長の高橋健志氏は91年に東海大学文学部を卒業し、東京ベイホテル東急に入社。95年に退社し夫婦で香港に移住し、このときたくさんのフィリピン人メイドが働いているのを見て、日本での会社設立を考えたという。

 高橋氏は香港で宝飾業に携わり帰国した後、米国留学を経験している。副社長の高橋ゆき氏は妻である。社名の「ベアーズ」は、大好きな米国映画の題名から取ったとのこと。

 彼女のブログの16年10月18日の記事は『逃げ恥』が高視聴率を上げていることを紹介し、「新垣結衣さんが演じる主人公、森山みくりの職業はなんと、“家事代行サービス”。光栄なことに、わたくし家事研究家、高橋ゆきが新垣結衣さんの家事指導を担当させていただいています」と明かしている。

 ブログには、ドラマの最後に映る『恋ダンス』の場面で、自身の名前がテロップに出ている画像を張り付けてあった。今まで気付かなかった。つまりこのドラマは、「家に知らない人を入れることへの警戒感」などの懸念を払拭し、家事代行サービスの利用を促進する宣伝であることを告白しているようなものではあるまいか。

 社長の高橋氏はビジネス系のウェブサイトのインタビューで、会社立ち上げの経緯を詳しく述べている。香港では夫婦共働きをしていたが、子供ができても辞めずにすんだという。フィリピン人メイドは月5万円程度で住み込みで働いてくれたからと語っている。

 帰国後、会社を立ち上げるも3年ほど仕事がない状態が続き、「この時期が一番苦しかった」と吐露している。「日本で家政婦を使うとなると非常に高い。普通の家で雇うことはできない」「女性の社会進出にとってこのビジネスは必要だという信念があったから」と述懐している。

 彼は素朴な動機で始めたのかもしれない。この5年間で利用件数が3倍の30万件まで増えたのは、社長の指導力と従業員の努力があったからだろう。ただし、制度がそれを支えていることを見逃してはならない。

■女性の活躍支援という偽善

 外国人家事労働人材(メイド)にわが国の門戸を開いたのは… 続きは、本日のメルマガ『高橋清隆のニュース研究』7月24日号「『逃げ恥』の宣伝性が明確に」でご購読ください。

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獣医師会との面談 民進が山本氏側メモを要求 [加計疑惑]

 山本幸三地方創生担当相が16年11月17日に日本獣医師会を訪ね、獣医学部を「四国に新設することになった」と伝えたとの報道を受け20日、民進党の加計(かけ)学園疑惑調査チーム会合が急きょ開かれた。内閣府の担当者は「メモは正確でない」と否定したのに対し、同党は山本氏側のメモを21日午前10時までに提出することを求めた。

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「意見交換の概要」を説明する今井氏(中央右、2017.7.20筆者撮影)

 『週刊文春』は19日、山本氏と日本獣医師会の藏内勇夫会長・北村直人政治連盟委員長らとの「意見交換の概要」を入手し、伝えた。加計学園が今治市での国家戦略特区の事業者に選定される2カ月前に同学園を名指しし、費用負担の額にも言及したとしている。

 会合では「意見交換の概要」(抜粋)の写しが配られた。山本氏は「誠に申し訳ないが、獣医師が不足している地域に限って獣医学部を新設することになった」などと伝えたところ、北村氏や藏内氏が「日獣と政連が積み上げてきたものと相当に開きがある」「大学新設には反対」などと反発を招いたことが記されている。

 冒頭、今井雅人共同座長(衆院)が「加計学園でいきますとの説明に行っているのが事実なら、今まで言っているのと全く違うことになる」と提起し、担当者に説明を求めた。

 内閣府地方創生推進事務局の塩見英之参事官は、「(16年)11月9日に獣医学部新設が決まった経緯について説明した。京都も有り得るという話をした」と、山本事務所が前日回答した文書を反復。「加計学園との言葉は一切使っていない」と強調した。

 しかし、「意見交換の概要」には、資金面の懸念を払拭するくだりで「財政的に大丈夫か、待ったをかけていたが、今治市が土地で36億円のほか積立金から50億円、愛媛県が25億円を負担し、残りは加計学園の負担となった」と山本氏が学園名を明言している。

 今井氏が「大臣側の議事録はないのか」とただすと、塩見氏は「まとめていない」と存在を否定。報じられた文書の性質について「獣医師会さんの受け止めをまとめたものにすぎず、正確ではない」と信ぴょう性に疑問を呈した。

 訪問の目的について塩見氏は、「11月9日の決定を報告することと、パブリックコメントを募集すると説明しに」と答えた。桜井充共同座長(参院)は「北村先生は(山本氏が)『謝りに来た』と言っている」と反論。塩見氏は「北村氏が心配していたから、説明した。今治市で獣医学部を創るという話ではない」と釈明した。

 桜井氏は11日の閉会中審査を引き合いに「加戸守行(かと・もりゆき)元愛媛県知事は『12年前から愛媛県は加計ありきでやってきた』と証言した。加計ありきだったと認めている」と退けた。

 玉木雄一郎衆院議員は「京都も有り得ると話した」ことを裏付ける文書を要求。塩見氏は「文書はないが、大臣ははっきりと記憶している」と強弁すると、委員から「都合のいいところだけ覚えている」とやじが飛んだ。

 玉木氏は「意見交換の概要」の出席者に近藤貴幸大臣秘書官が含まれていることに注目し、「議事録は近藤秘書官が出さなければ」と主張した。桜井氏も「秘書官メモがあるかどうか、確かめてくれ」と内閣府に要求。塩見氏は「秘書官は大臣の後ろにずっと離れていたと聞いている」とメモが作成されなかったことを強調した。

 玉木氏は「大臣自身が朝のぶら下がりで『かすり書き』という表現でメモを取っていたことを認めている」と指摘。すると塩見氏は、「そのときは取ったが、現在はない」と新たな釈明をする。「いつ廃棄した」と問われると、「面会が終わった後、すぐ」と答えた。

 福島伸享(ふくしま・のぶゆき)衆院議員が「ないわけない。“かすり書き”でいいから出してくれ」と求めると、桜井氏は同チーム会合の次回開催を念頭に「あす10時までに提出してくれ」と命じた。
 
 さらに、福島氏は山本氏が加計学園の負担軽減に言及していることに触れ、「そもそも、この時点で今治市に金額が示されていることが問題。予算案も上程されていないはず」と提起。桜井氏も「この数字の根拠を」と内閣府に求めた。

 玉木氏は「加計ありきが一層明確になった」と評じた。
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著者プロフィール


反ジャーナリスト。金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了。ローカル新聞記者、公益法人職員などを経て、2005年から現職。『週刊金曜日』『ZAITEN』『月刊THEMIS(テーミス)』などに記事を掲載。  著書に『偽装報道を見抜け!』(ナビ出版)『亀井静香が吠える』(K&Kプレス)『亀井静香—最後の戦いだ。』(同)『新聞に載らなかったトンデモ投稿』(パブラボ)。           

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       高橋清隆

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