高橋清隆の文書館

 当ブログでは、マスメディアが伝えない情報や事象分析を発信しています。
新聞やテレビがつくる「社会標準」から解放されれば、人類は本来の豊かな人生を送れると確信します。

「昭恵氏、松井知事を国会に」 森友疑惑で国会前

 学校法人「森友学園」の国有地売却をめぐり衆参両院で籠池泰典(かごいけ・やすのり)理事長の証人喚問が行われた23日夜、衆院第2議員会館前で市民集会が開かれ、安倍首相の昭恵夫人や大阪府の松井一郎知事らの証人喚問を求める声が相次いだ。

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安倍政権の糾弾に集まった市民と福島氏(右から2人目、2017.3.23筆者撮影)

 主催したのは「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」。共同代表の福山真劫(ふくやま・しんごう)氏は冒頭、「教育勅語の強制や教育内容が許せないのは当然。しかし、なぜ国有地が格安で払い下げられ、契約されたのか」と問題を提起。

 「なぜ小学校の認可事務が異例の早さで進み、疑惑があるにもかかわらず、補助金の交付がスムーズにいくのか。昭恵夫人は本当に寄付しなかったのか」と続け、「安倍総理の側近たちは籠池氏1人に責任を押し付け、真実を覆い隠し、自らは逃げ切ろうとしている」と批判した。

 「野党の皆さんは今日、国会内で真実を明らかにするために全力で頑張ってくれた。私たちは国会の外からこの取り組みを支え、自公政権を引きずり下ろすことは可能だ」と連帯を呼び掛けた。

 4人の国会議員も応援に駆け付けた。

 伊波洋一参院議員(沖縄の風)は「森友学園疑惑は小劇場から大劇場へと移ってきた。今回、昭恵夫人が100万円を渡したのは本当らしい。稲田防衛大臣が夫と事務所で籠池理事長と会議したことが明らかになった。化けの皮がはがれつつある」と報告。

 「昨日の友は今日の敵というのが安倍さんと籠池さんの間柄では」と皮肉った。

 外交防衛委員会に所属する伊波氏は、07年に米海兵隊のグアム移転が決まりながら辺野古基地や高江ヘリパッド建設が強行されている矛盾を指摘しながら、「米国の存在がより大きくなっている。安倍首相は1日も早く退陣を」と訴えた。

 辰巳孝太郎参院議員(共産)は「今日の証人喚問で、疑惑はさらに深まった」と切り出した。「民間人である籠池理事長を通じ明らかになった疑惑に基づいて昭恵夫人と酒井(康生)弁護士、松井大阪府知事を証人喚問することを求めたい」と主張し、喝采を浴びた。

 国有地の異常な廉売を問題視し、28日に新年度の予算審議終了後も予算委員会で証人喚問を開けることを指摘。「安倍総理は昭恵さんが関与していれば、議員も総理も辞めると言った。籠池さんが出されたファクスを読むと本当にびっくり。財務省と大阪府が二人三脚で認可を下ろしてきた責任を問われるのは当然」と主張。

 「この問題は今日から始まった」と追及姿勢を強調した。

 杉尾秀哉参院議員(民進)は籠池氏の証人喚問実現の経緯に触れ、「総理が侮辱されたからというのが自民党の言い分。こんな理由でいいのか。これまで一般人だから呼ばない、容疑者じゃないから呼ばないなどと反対してきた。一般人の喚問はやってるじゃないか」と与党側の対応を批判した。

 「自民党・政府は今回の衆参の喚問で事態を収束させるつもりだったのだろう。ところが籠池理事長が証言を始めたら、100万円の寄付どころか、次々と新しい証言が出始めた。昭恵夫人はこれまで言われたよりはるかに深くつながって、その疑いが濃厚になった」と述べ、籠池氏との数十回に及ぶメールのやり取りを挙げた。

 さらに「瑞穂の国記念小学院のネーミングに昭恵さんが関わっている疑いがある。現地に行き、『ここはいい田んぼになりそうですね』と言われたから名前を付けたと証言した。『ほかにも政治家の関与があったと思う』と鴻池(祥輩・よしただ)議員以外の具体的政治家の名前が出てきた」と指摘。

 その上で、「事態は収束どころか火が燃えさかってきた。この流れは止められない。議会制民主主義を破壊し、言論・表現の自由に縛りを掛け、共謀罪を提出し、市民社会を監視社会にし、われわれの権利をどんどん狭めようとするこの政権にピリオドが近付いた」と安倍内閣の退陣を要求した。

 福島瑞穂参院議員(社民)は「これからが疑惑追及の始まり」と宣告。「籠池氏が100万円もらったことと10万円の講演料を払ったことを安倍総理の側は否定していた。だったらどちらが真相か、国会で明らかにすべき。昭恵さんも国会で参考人として話すべき」と主張。

 「2点目は、日本維新の会(浅田均参院議員)は自ら松井知事を呼べと言った。だったら国会に来て話してもらおう。理財局長だった迫田英典さんにも、昭恵名誉校長にも話してもらおう」と続けた。

 「衆院の証人喚問では、籠池さんが昭恵夫人の秘書官、谷(査恵子)さんから2015年11月にファクスをもらったことを証言し、それを読み上げた。具体的に関与しているではないか」と糾弾。「共謀罪と一緒に葬る。今、政治を変えなければ大変なことになる」と訴えた。

 集まった市民らは、「森友疑惑徹底糾明」「疑惑の政治家今すぐ出て来い」などとシュプレヒコールを繰り返した。

ニュース研究 ボルト7と今後

 3月に入ってから最も大きな報道は7日、ウィキリークスが新たな機密文書「Vault 7(ボルト7)」を発表したことだろう。先週、独立系ニュースサイト『Disclose tv』がペンタゴン関係者へのインタビューを交え、今後の展望を論じていた。今回はこの記事を取り上げる。

■携帯やTVで盗聴、車で暗殺も

 7日にウィキリークスが発表した資料は、CIA本部のサイバー・インテリジェンス・センターが保管していた8761点。米国政府関係者やハッキングを請け負う業者に配布されていたもので、そのうちの1人がウィキリークに資料を提供したと発表している。
https://wikileaks.org/ciav7p1/

 文書はハッキングの技術的な手法に終始し、政治的な暴露はない。機械用語があふれ、門外漢には面白くない。ただし、自国の民間人を諜報(ちょうほう)する手口や暗殺方法などを明かしている。

 例えば、インターネットと接続した「スマートテレビ」に進入すると、「電源OFF」の状態で部屋の会話を録音してインターネット経由でCIAサーバーに送信できる。グーグルの携帯端末「アンドロイド」やアップルの「iPhone」、マイクロソフトの「ウインドウズ」の情報を抜き取ることができる。

 高度にコンピューター制御された自動車やトラックをハッキングすると、自動車を操作してターゲットを暗殺できるという。国交省がITS(高度交通システム)を促進し、各社が完全自動運転車の開発にまい進する理由もここにあるのだろう。

 記事中にインタビューを受けるヴィクトル・リバッタス氏は国防総省の「消息筋」で、他の独立系メディアでも登場したのを見たことがある。このときはピザゲート事件について解説していた。

 『Disclose tv』に載っていた「Vault 7」に関する記事を下に掲げる。

〜記事引用開始〜

■ウィキリークスは全部持っている! 小児性愛、9.11、ケネディ暗殺も—米国防総省の消息通は言う

 現代社会でハッキングは、全世界のコンピューター利用者の大半に恐怖を流布するまでに発達した。この極悪行為は一般的に、隠れたコンピューターおたくか「アノニマス」のような大集団によって実行される… 続きは、本日のメルマガ『高橋清隆のニュース研究』3月20日号「ボルト7と今後」でご購読ください。

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「安倍政権は一刻も早く退陣を」 森友疑惑で国会前に350人

 森友学園の小学校設置認可をめぐり政治家の関与が濃厚となった16日夕、国会議員会館前に市民約350人が集まり、安倍政権の退陣を求めた。

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安倍政権退陣を求めるコールを送る市民ら(2017.3.16筆者撮影)

 寒風吹く午後6時30、衆議院第二議員会館前の歩道には市民がずらりと並んだ。安倍政権を糾弾する思い思いのボードを掲げている。明かりのともる議員会館に向かい、一斉コールが始まった。

 「森友疑惑徹底糾明!」
 「疑惑の政治家全員出て来い!」
 「国有財産私物化するな」
 「子供の洗脳絶対反対」

 呼び掛けたのは「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」。これまで安倍政権の進める憲法破壊や戦争法制定、沖縄への基地押し付け、共謀罪新設、原発再稼働、アベノミクスの下での格差貧困問題などに抗議してきた。

 集会には、国会議員も応援に駆け付けた。宮本岳志衆院議員(共産)は森友学園への国有地売却について、「8億2000万円もの値引き。不当に優遇したのではないかとの疑惑を持ち、国民の間に大きな怒りが湧くのは当たり前のこと」と世論を擁護した。

 「それを買い取った学校が園児に教育勅語を暗唱させ、小学校に入ったら芯が揺らぐから新たな小学校を設置しようとは、とんでもない企て」と思想的背景も問題視した。

 先月の衆院予算員会で、15年9月4日に近畿財務局9階で森友学園側の設計所長と建設所長、近畿財務局の統括管理官、大阪航空局調査係が会合を持っていた事実を指摘した宮本氏は、「面談記録をそそくさと廃棄し、担当者の招致にも応じない」と政府側の姿勢を糾弾した。

 さらに「きょう、事態が大きく動いた。籠池泰典(かごいけ・やすのり)理事長が4党調査団に、昭恵夫人が名誉校長になった15年9月5日に100万円を受け取ったと証言した。9月3日には官邸に当時の迫田英典(さこた・ひでのり)理財局長が呼ばれ、4日には安倍総理は単身、大阪に乗り込んでいる。ここで話が詰められたことは明瞭ではないか」と述べ、籠池氏の国会招致を主張した。

 杉尾秀哉参院議員(民進)は「森友問題は今が最大の勝負のとき」と切り出した。稲田防衛相について「きょう、南スーダンに派遣されてる陸上自衛隊の日報データが、陸自内に残っていることが分かった。森友学園の弁護も受任したことがないと言っていたが、虚偽が判明している」と述べ、閣僚の辞任を求めた。

 「しかし、これが本丸ではない」と森友学園への国有地廉売事件に言及。「これだけのディスカウントが官僚の一存でできるわけがない。大きな力が働いたとしか考えようがない」と政治家が関与した可能性を強調した。

 籠池氏の100万円受領発言に触れ、「あの人の話すことの何がうそで、何が本当か。とにかく国会に来てもらって、真相を明らかにしてもらいたい」と招致を求めた。

 一方で、「いよいよ核心に迫る局面が近付いている。安保関連法案や共謀罪を含め、市民の権利をないがしろにした安倍政権を一刻も早く退陣させるため、力を合わせましょう」と市民に連帯を呼び掛けた。

 構成団体の市民から次々と演説があった。安倍首相のかねての持論である「美しい国」に絡め、「教育勅語を守れという人が、友達を簡単に裏切り、血も涙もない突き放し方をしている。『朋友相信じ』や『博愛衆に及ぼし』という言葉があるのに。少しも美しくない」。

 「そうした態度は政策以前に、人間として総理の器ではないことを表している」「昭恵夫人の振る舞いは、ファーストレディのそれではない。立場を利用し、公私混同している」などの批判が相次いだ。

 呼び掛け人を代表して全国労働組合総連合(全労連)の小田川義和議長は「ついに巨悪の存在が見えてきた。世論調査によれば75%の国民が関係者の国会招致を求めている。与党も安倍首相も、国民世論に応えるべき」と訴えた。

 その上で「これまでも安倍政権は、米軍艦船が朝鮮半島から邦人を保護するために新安保法制が必要だとうそをついたり、南スーダンで自衛隊に新しい任務を付与するために日報を隠したりしてきた。『ごめんなさい』ですむ問題ではない。安倍政権の本質を表している」と退陣を求めた。

 藤沢市から来たという61歳の男性は「ぜひ、100万円の証拠を必ず見付け出してほしい」と調査に期待を寄せる一方、安保条約や共謀罪を念頭に「森友学園の問題をきっかけに安倍政権をつぶし、国家による暴力的な行動を止めたい」と意気込んでいた。

 同実行委員会は今後、毎週木曜日午後6時半から同じ場所で抗議行動を催すことを宣言し、広く市民の参加を呼び掛けている。

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終盤、日比谷公園から来た「共謀罪反対国会請願デモ」に遭遇。「共謀罪の新設反対」「監視社会、絶対反対」とコールを送り、励まし合う(2017.3.16筆者撮影)

アベ友事件国会前行動の呼び掛け

 本日3月16日(木)18:30から国会議員会館前で「森友疑惑徹底糾明!安倍政権は退陣せよ!」行動が展開されます。ここで安倍政権を倒さなければ、暗黒の時代が訪れます。われわれの子孫をグローバル資本の奴隷にしてはなりません。全ての国民に集結を呼び掛けたいと思います。思いを一つにして、総がかりで退陣を迫りましょう。

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■「総がかり行動 実行委員会」HP

山田元農水相らTPP後の問題点を指摘

 トランプ大統領の誕生で環太平洋連携協定(TPP)は流れたかに見えるが、日米2国間交渉や種子法廃止、水道民営化など、国民生活を脅かす政策が迫る。山田正彦元農水相らが15日、東京都内で勉強会を開き、これらの問題点を解説した。

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(左から)椿本・山田・植草の各氏(2017.3.15筆者撮影)

 この勉強会は「TPPを発効させない! 全国共同行動」が主催し、「緊急学習会」として衆院第一議員会館内で開かれた。山田氏のほか、経済学者の植草一秀氏とフリーライターの椿本祐弘氏が講師を務め、篠原孝衆院議員ら国会議員11人も参加した。

 植草氏は「日米通商交渉の行方」と題し、米国の真意とわが国の取るべき態度を考察した。米国は1980年以降、わが国の金融資産に目を付け、保険協議や構造問題協議を開始し、1993年からは『年次改革要望書』を提出し始めた。しかし、強制力を持っていなかったと説明。

 「これを補強する枠組みがTPPだった。ISDS(投資家対国家紛争処理)条項は法整備が整ってない途上国を想定したものだが、これを盛り込むことで、長期的に日本の制度を改変できると考えた」と分析した。

 トランプ大統領が意欲を見せる日米2国間交渉において、わが国が取るべき政策態度として、「第1はISDSを外すこと。第2はゼロベースで交渉を始めること」と強調。「安倍総理はTPPでここまで譲りますと明言したも同然、国民はこれを望んでいない」と釘を刺した。

 山田氏は「主要農作物種子法廃止の問題点」と題し、今国会での提出が予定されている同法廃止の狙いを説明した。わが国はこれまで、同法によって稲、麦、大豆などの穀物種子を国が管理して各都道府県が原種を維持することで、優良品種の奨励監視と増殖を図ってきた経緯を説明。

 「これによって、日本の穀物の種子は100%国産で賄われ、農家に安く米などの種子を安く販売することができた。国の管理がなくなれば、外資のモンサントなど、巨大な種子会社が参入してくる」と警告した。

 「民間の種子としてはすでに、三井化学の『みつひかり』F1(1代交配種)や、TPPを推進した米倉弘昌経団連前会長の住友化学がモンサントと提携して『つくばSD』を開発している。国産物は国の費用がかけてあるから安く、太刀打ちできなかったので、種子法を廃止しようというのが趣旨」と両断した。

 椿本氏は「水道の民営化の危うさ」と題し、今国会提出予定の水道法改正案の危険性を指摘した。同法案は14年5月に安倍首相が「運営権法式のPFIを劇的に拡大していきたい」と述べ、数値目標として空港6件、下水道6件、水道6件を挙げた延長上にある。

 「今回の改正は『官民連携の推進』の名の下、地方公共団体が水道事業者としての位置付けを維持しつつ、水道施設に関する公共施設の運営権を民間事業者に設定できる仕組みを導入する。施設の所有権を地方公共団体が維持したまま、運営業者が使用料を徴収して収入にするもの」と説明した。

 完全民営化を維持しているのは英ロンドン市しかない中で大阪市が手を挙げていることを問題視。「提唱したのは郵政民営化を推進した某元大臣(竹中)。運営権対価の活用がなぜ『資本のリサイクル』なのか分からない。残債があり、どう金利設定するのか。大阪は水需要も増えないし、保守・修繕費はかさんでいくのに」といぶかしんだ。

「最大の悪は松井一郎」と菅野完氏 アベ友事件

 マスコミ各社が森友学園の籠池泰典(かごいけ・やすのり)理事長に集中砲火を浴びせる中、『日本会議の研究』の著者、菅野完(すがの・たもつ)氏が「全自動忖度機のボタンを押したのは松井一郎大阪府知事」と述べ、悪の筆頭に挙げた。14日夕、参院議員会館内で開かれた市民集会で述べた。

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画像を見せながら問題の本質を説明する菅野氏。「大阪維新は自民党より20倍危険だ」と警告する(2017.3.14筆者撮影)

 発言は「安倍晋三記念小学校はいらない! 3.14緊急抗議集会&シンポジウム」と題する集会で、基調報告として述べられた。菅野氏は「安倍晋三記念小学校」と印字された振込用紙や脅迫的な理事長妻の手紙など、同学園の異常な実態をツイッターなどで暴露してきた。

 菅野氏によれば、森友学園事件は3つの問題が柱。すなわち、ゞ甬財務局による国有地の大バーゲンセール大阪府私立学校審議会が一転認可に至った謎ヘイトスピーチや虐待など学園の教育実態を指す。

 菅野氏はこの3つを混同せずに整理して考える重要性を指摘するとともに、重要度の順番は→□,任△襪伴臘ァ「とんでもない学校が新聞沙汰になった。それを知りながら大阪府が認可し、財務局がバーゲンセールした」と説明。「だから僕は、虐待の問題を追い掛けている」と吐露した。

 籠池理事長宅に上がり何度も対話した経緯を明かした上で、「彼は市民運動として自分の目指す学校建設を進めてきた。それが右だったかもしれないが、皆さんと同じ運動にすぎない。問題は周りが寄ってたかって学校を創らせようとしたこと」と提起した。

 主役は認可や売却を決めた役人であるとしながらも、政治家の意向を忖度(そんたく)したと強調。「彼らは全自動忖度機。そのボタンを押したのは松井一郎大阪府知事で1番の悪。2番目の悪は、当時理財局長だった迫田英典国税局長、3番目は吉本馨大阪府私学課長」と名指しした。

 「行政が一旦認可したものを、世論が厳しくなったので申請を取り下げるよう仕向けた。これではデュープロセスがめちゃくちゃ。また、迫田氏は安倍総理の牙城の山口県出身。近代の制度は、人の意思と関係なく、機械的に進まなくてはならない」との見解を示した。

 その上で菅野氏は、「メディアは籠池氏を主語にしていじめるのをやめよ。これは人権問題だ。役人はなぜこんな無茶な決定をしたのかを取り上げなければ。これこそ安倍政権のもたらす弊害。だから、倒さなければならない」と訴え、喝采を浴びた。

焚書本を収集し、失われた日本を分析

 大東亜戦争終結後、連合国軍総司令部(GHQ)が没収した数々の書籍を地道に収集している人がいる。対象になった7700種の本のうち、約7000種を1人でそろえ、貴重な資料として守っている。

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書庫には焚書本が並ぶ(2017.3筆者撮影)

 自宅内に設けた書庫には本棚が入り組んで設けられ、茶色に色あせた古書がびっしりと並ぶ。満州に関すること、鉄道や石炭に関すること、英米の研究など、分野はさまざま。ただし、いずれも終戦まで、わが国に大きな影響を及ぼした本ばかりだ。

 この家主は東京・神田の古本屋に足しげく通い、蔵書を自腹で購入していった。手掛かりにしたのは文部省社会教育局文化課編集『連合国総司令部から没収を命ぜられた宣伝用刊行物総目録(五十音順)』(文部省版)という図書一覧表。職員用の内部資料として発行された。

 彼はこのリストに興味を抱き、記載された題名の本を1つ1つ捜し始める傍ら、同文書の復刻版の書籍化を考える。05年『GHQに没収された本 総目録』占領史研究会(サワズ&出版)として結実した。

 米国は新憲法で「検閲は、これをしてはならない」とうそぶきながら、ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムを実行した。大新聞から町内会報に至るまで徹底的に検閲し、墨塗り修正や発禁を命じる一方、“危険”書は焼き払っていた。

 「占領軍は日本がまた刃向かって来やしないか、懸念を抱いていた。それで本や美術品など、何から何まで片っ端から没収していったんです。しかも、このリストは第一次世界大戦が終わってからすぐに日本を仮想敵国と捉え、作成に取り掛かったと推測します」
 
 文化財も同様だという。明治時代のお雇い外国人、アーネスト・フェノロサも浮世絵をはじめとした美術品をボストン美術館に運んだとみている。

 書庫手前の板間にも、本棚が連なる。こちらには検閲を免れた古書と、戦後GHQが出版を許可した書籍が配架されている。両者は分類され、自宅がまるで図書館のようだ。

 「戦後出版を許された本は、米国がむしろ読ませたいと思った本で、推奨していたと解される。一方で、なんで没収を免れたか分からない本もある。『蒋介石の抗日戦線』やアヘンに関する本など。見落としたのか、かく乱戦略か」と首をかしげる。

 書庫内には流通の禁止された本がひしめくが、中でもGHQが最初に禁止した10冊がある。『米國の世界戦略』や『米英の東亜攪乱(かくらん)』など。「内容を見ると、絶対日本人に読ませては駄目だとの決意が表れている」と感想を漏らす。

 気になるには、この10冊の書籍の共通点である。「それは何か」と問われた筆者が「英米の研究?」「神道?」などと不安げに答えるが、首を縦に振らない。見当外れのようだ。

 『米國の世界戦略』の第1章の表題は「世界の驕児(きょうじ)・米國」とある。一方、外交官で三国同盟締結に大きな影響を及ぼした白鳥敏夫氏はA級戦犯として捕らえられ、獄死している。徹底的な弾圧は、一定の方向性を持つのだろうか。

 感服せざるを得ないのは、米国人の読解力である。「リストを作ったのは、日系人でなく白人。これは恐ろしいこと。日本語が堪能で、古文や漢文も読める。江戸時代の本も。コロンビア大をはじめとした各大学の日本研究所がやっていて、政府が手厚く処遇しているから」とわが国との落差を嘆く。

 現在の日本人の多くは戦前の文章すら読めない。今の教育課程でこの格差を覆すのは不可能に思える。これら貴重な蔵書を前に言う。

 「米国大使館はミニコミ誌に至るまで印刷物は全部、英訳して本国に送っている。マスコミは『同盟国だ』と言うが、米国人は日本を同盟国と考えていない。米国は今も敵ではないのか? 失われた日本を分析し、後生に判断を委ねるため、これらを貴重な資料として守っている」

 現在、日本政府は米国軍需資本の欲求に応えるべく、北朝鮮のミサイル実験や中国の尖閣諸島支配などを口実に軍備増強に突き進む。焚書(ふんしょ)収集は、われわれが日本の言語や文化を取り戻すまでの執行猶予(モラトリアム)なのかもしれない。

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最初に禁止された10冊(2017.3筆者撮影)

■参考書
GHQに没収された本―総目録

ニュース研究 おはらい殺人報道の真意

 NHKが2月24日、「“おはらい”称した女 1mの高さから女児を床に投げつけか」と題するニュースを報じた。6年前、知人女性から頼まれて娘の体調不良を治すためにおはらいをした63歳の女性が傷害致死の容疑で逮捕されたというもの。この報道の目的はずばり、民間信仰を根絶するための宣伝と確信する。

■「物理現象が全て」の近代

 報道によれば、逮捕されたのは前橋市に住む自称、コンサルタント業、北爪純子容疑者。北爪容疑者に抱きかかえられた城田麻雛弥ちゃん(1歳4カ月=当時)が1メートルほどの高さから床に投げつけられるのを部屋に出入りしていた人が見たという。

 記事の最後には、雛弥ちゃんの父親(63)の談話が載っている。

 「『悪いものがついている』と言って、娘に暴力を振るっていました。当時は信じていたので、止めることができませんでした。今は容疑者に不思議な力はなく、口がうまかったと思います。過ちを償ってほしいです」

 この部分は記事の目的を暗示している。つまり、「不思議な力」がこの世界にないことにしたいのである。われわれは学校教育を通じ、目に見える物理現象が世界の全てだと認識させられている。その物理現象は、物理作用の結果としてのみ考えるのが近代以降の人間である。

 例えば、熱した炭素鋼に数トンの分銅を落とせば型通りの鋼に整形される。ウイルスは抗生物質で死滅させる。細胞がガンに冒されれば、切除によって転移を防ぐといった具合に。祈りや思いといった精神が物理現象に変化を及ぼすとの言説や、証拠のない予見は、非科学的であるとの理由で嘲笑の対象にされる。

 この手の記事は大きな扱いにならないが、細かいボティブローのように執拗に流されている。「迷信」「非科学的」と笑うのは、その成果である。冒頭の記事の3日後の2月27日、毎日新聞夕刊には「占い師ら所得隠し 主張相談7年間で2億円」と題する記事が掲載されている。占いを行っていた会社の代表と占い師の男性が7年間に合わせて約2億円の所得隠しをしていたとの内容である。「占いってそんなにもうかるの?」「そんな詐欺にお金払うなんて、ばかな人がいるもんだ」。これが普通の現代人の反応ではないだろうか。報道はこれを狙っている。

■連綿と続く「迷信」攻撃

 読者の中には、冒頭の記事をたまたま偶然のまれな類いの報道と思われる人もいるかもしれない。しかし、明治以降の新聞において連綿として続けられてきた宣伝であることを強調したい。次に示すのは、1927(昭和2)年11月18日の朝日新聞の三面記事である… 続きは、本日のメルマガ『高橋清隆のニュース研究』3月13日号「おはらい殺人報道の真意」でご購読ください。

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姫井氏らがコンビニ団体交渉権訴え 国会内でシンポジウム

 姫井由美子元参院議員らが9日、衆院第一議員会館内で「コンビニシンポジウム」を開き、本部から不当に搾取されるコンンビニ加盟店オーナーの処遇改善に向けた団体交渉権獲得への意欲を確認した。

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姫井氏(右)とパネリストら(2017.3.9筆者撮影)

 シンポジウムは姫井氏が原作を書き昨年3月に公開された『コンビニ夢物語』の上映会と合わせて開催され、コンビニ加盟店ユニオンに所属するコンビニオーナーの酒井孝典氏と東京四谷倫理法人会会長の赤木麻紀氏のほか、監督の松生秀二氏と俳優の堀田真三氏もパネラーを務めた。

 コーディネーターの姫井氏は「私がコンビニ問題に関わったのは、加盟店オーナーの自殺を知ったのがきっかけ」とフランチャイズを考える議員連盟やコンビニ改造委員会をつくった経緯を説明した。

 その上で、先月、コンビニ加盟店ユニオンに送られて来た1通のメールを紹介した。従業員を確保できないオーナーが違約金が発生する関係で店を閉めることもできず、過労の末、自殺を考えている内容である。

 姫井氏は「鬱病になったり自殺を考えながらも、委員になったオーナーたちは契約解除されたり、更新されず、全てお店は残っていない。映画を作るとき、『コンビニ残酷物語』という題名しか思いつかなかった」と明かした。

 酒井氏は加盟店ユニオンが目指すものについて「労働組合法上の団体交渉権」と明言。「今は本部対加盟店の話し合いしか持てない。(連帯して)面として話し合わなければ、資金力や情報があまりに違いすぎてシステムを変えることができないから」と訴えた。

 コンビニがもはや社会インフラとして不可欠になっている現状を挙げ、「今のシステムでは、売り上げと原価からの利益を本部が計算している。残った分から廃棄や品減り、人件費など、全てを捻出していく」と説明した。

 「コンビニがわが国に入ってきてからの約30年間、人件費は約600円から900円に上がったが、その付加は全て本部が持って行く。社会サービスに係る数百円の手当の半分も本部が持って行く。これで持続可能な社会貢献ができるのか」と提起。さらに「売り上げは本部に集まり、地元に税金も落ちない」と強調した。

 会場から、質問が出た。税理士の男性は数字を明快に世に示すこと提案し、「コンビニは将来もっと増えていくはず。皆さん、おとなしくしているのが不思議だ。もっと声を上げればいいのに」と促した。

 酒井氏は「加盟店を更新・再契約するかどうかは、本部の自由な判断。ユニオンに加わると不利益を起こすのではないかと心配して、声を出せない状況がある」と答えた。

 さらに酒井氏は現状を告発する報道について「NHKは(『クローズアップ現代』で)報道したが、民放は商業的な利害関係から流せない。セブン&ホールディングスは年間800億円の広告を出している」と指摘した。

 姫井氏は「税理士会には頑張っていただきたい。コンビニ会計は異常。オーナーが3月15日に地元の税務署に行くと、白紙に判を押される。本部が代表して全部やるから、いくら純利益があるか、仕入れ代金がいくらか知らされていない」と訴えた。

 加盟店ユニオンの今後の取り組みについて、酒井氏は「契約の具体的判断基準を示してもらうことを求める。団体交渉のテーマとして。それがないと、生活の糧がなくなる心配があり、交渉を始められないから」と意欲を見せた。

 姫井氏は07年の参院選当選直後から、国会でコンビニ問題を追及。11年に『コンビニ改造論』を上梓し、本部と加盟店との不当な関係を改めるため、フランチャイズ法の制定を訴えてきた。

亀井氏が通商・安保・皇室めぐり持論を展開

 亀井静香衆院議員は8日、衆院第一議員会館内で開かれた村上正邦元参院議員主催の勉強会「躍進日本!! 春風の会」で講演し、米国との通商・安全保障政策や天皇の譲位をめぐる問題などについて持論を述べた。

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80歳になっても意気軒昂な亀井静香(2017.3.8筆者撮影)

 トランプ大統領の誕生について、当選前から予期して選対事務所に詰めていた体験を披歴した上で、8年前の黒人大統領の出現や格差拡大への国民不満の高まりを指摘。公約の翻意について「ばかな日本のメディアや政治家は、就任したら変わるだろうと高をくくってきた。変わるはずがない」と退けた。

 通商政策について「今後、何を突き付けてくるか。TPP(環太平洋連携協定)は甘いから反対しただけ。農産物にしても、自動車にしても、医療にしても、もっと米国の物が売れるように関税も非関税障壁もなくせと言って来るはず」と警告した。

 「郵政も(小泉)純ちゃんが米国に貢ぐために民営化を主張したもの。私が手直ししたが、政権から離れたら、現場は見るも無惨な状況。米国の保険会社の代理店にさせられている。郵貯・簡保の360兆円を頂くのが目的だったから」と先例を挙げた。

 その原因として安全保障に触れ、「日本は米国に守られている潜在意識がある。日米安保は外国の侵略を受けない支えになっているとは思うが、侵略を受けた場合に米軍が血を流して守ると思うか。米国防長官が来て『守る』と発言して安堵しているが、それは米国の国益に合うか合わないかで決めるだけ」と戒めた。

 「今の日本のメディアも自民党幹部もいかれてる。トランプが『米軍を日本国民が受け入れていることに感謝する』と聞いて大喜びしている。感謝されるのは当たり前。そうであれば、米軍の受け入れや日米地位協定の問題を再検討しようと言わなければ」と批判した。

 「米軍が日本の抑止力になっているかもしれないが、抑止力の基本は国と国が仲良くすること。自分たちが利益を受けている国を攻撃するばかはいない」と述べ、尖閣や竹島の領有をめぐって揺れる中国・韓国との関係を念頭に、融和と相互依存関係強化の重要性を強調した。

 対ロシア関係についても「山口に連れてって温泉に入ったりお酒を飲むのもいいが、3000億円の手土産を持たせ、北方領土の『ほ』の字も言わない。経済協力だけ譲って相手を引き込むのは無理。シベリア開発に協力しないよと、脅しながらでも糸口を見付けなければ」と嘆いた。

 一方、内政では「今の民進党は存在感がない。かつての社会党みたいに議席があればいいのか。小池百合子に擦り寄るようなことをしていたら、次の衆院選で消える。大阪と一緒。民進党の中にも心ある方が頑張っておられるが、野党が弱いと与党も弱くなる」と踏ん張りを期待した。

 天皇陛下の譲位問題ついては、権力や財産を持つ英国など欧州の王室と違い、権威の象徴であると指摘。「われわれは日本に連綿と続いた天皇制度を守っていくことをしないで、この国の将来を考えてはいけない。問題は簡単。代行制度や摂政の制度を使えばいい」と提言した。

 皇室の意識変化をめぐる遠因にも触れ、「マッカーサーは日本兵が『靖国で会おう』と死んでいったことを知っている。その魂を抜くために米国は占領政策を進めた。皇室も英国と同じにしようと、英国の家庭教師を皇太子に付けて徹底的にやった。留学先も全部英国にして。それが効奏した」と分析した。

 その上で、「天皇陛下の仕事は宮中祭祀と国事行為の2つ。震災や洪水の被災地を回られ、膝を屈してまで人々を慰めになられることは大変ありがたいが、天皇の本分ではない。手術までされてサイパンを回られるよりも、靖国をお参りされればいいこと」と述べ、陛下を忙殺させる宮内庁を暗に批判した。

 皇室典範などの法改正については「今、1代限りで退位を認めようとしているが、先例をつくることになる。今上天皇が病気や高齢を理由に引かれたら、次の天皇がそれ以外の理由で弟君に譲るとおっしゃる可能性も排除できない。お気の毒だが、そういうお立場であれば、終生、天皇陛下であっておられなければ、この制度は揺らぐ。将来、その権威を利用して権力を握ろうとする政治家が現れるとも限らないから」と反対の意思を示した。

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平日の昼間にもかかわらず、多数の市民が集まった(2017.3.8筆者撮影)

ニュース研究 文科省天下り報道の真意

 文部科学省の天下り問題が今年1月からけたたましく報道されている。吉田大輔元高等教育局長が早稲田大の教授に就いた例など、同省人事課があっせんした違法行為は3月1日までに27件になり、前川喜平・前事務次官が辞職に追い込まれた。

 この報道の目的はずばり、大学予算の継続的削減に盾突く同省に対する財務省の腹いせと確信する。

■天下りは予算削減の結果

 一連の報道は、1月18日の毎日新聞ウェブ版から始まった。文科省の元高等教育局長が15年、退職の2カ月後に早稲田大学の教授に就任したことについて、政府の再就職等監視委員会が調べた結果判明。菅義偉官房長官が「極めて遺憾なこと」との発言が付けられた記事が配信された。

 その後、早稲田大に勤務する別の元高等教育局長で非常勤講師を常勤にするよう働きかけた例や、元外交官の男性を文科省人事課が東京外語大特任教授にあっせんした例も報じられ、マスコミ各社が今も同省をバッシングし続けている。

 これらは人事課が関与した組織的なあっせんで、国家公務員法に違反するとされる。再就職等監視委員会は天下りの監視を目的に08年に発足したが、休眠状態にあった。同省は同委が厳正処分を求める「勧告」前に対応している。

 しかし、事務次官になれない職員は、天下りしなければ、どう生計を維持するのだろう。内閣人事局によれば、過去8年間に再就職した全府省庁の管理職のうち、7割の約7500人は退職後3カ月以内に再就職している。各省庁の中で、文科省が突出して天下りが多いわけではない。15年度、再就職が最も多かったのは財務省の416件、次いで国土交通省の346で、文科省は47件にすぎない。

 では、何のためにこの偏向報道をしているのか。筆者がまず疑ったのは、教育を食い物にするグローバル資本の圧力である。06年版『日米投資イニシアティブ報告書』は、小泉総理による対日投資の増加を評価した上で、教育と医療サービスの分野について、対日直接投資環境の改善を要請している。うち教育については「外国大学の日本校」について学割の適用や在留資格の改善のほか、日本の学校と同様の税制にすべきことや、新たな外国大学の認可などを要望したことを明かしている。

 民主党政権の誕生以降、公開の対日要求文書の交換が中止され、要望の結果はにわかに把握しづらい。2016年に大筋合意されたTPP協定文書には「越境サービス貿易」の章があり、「教育」が含まれている。しかし、この章では「国有企業」章と違い、わが国は珍しく留保事項を設けている。

 「日本国においてが公教育として提供される高等教育サービスは、学校教育機関が提供しなければならない。学校教育機関は、学校法人が設置しなければならない」として教育基本法や学校教育法などを根拠法に挙げている。

 「TPPテキスト分析チーム」で「投資」章を担当した三雲崇正弁護士に上記の疑いをぶつけると、「外圧要求とは関係なく、文部科学省の利権構造の問題ではないか」との答えが返ってきた。

 「大学が文科省の補助金に頼らなければ存続すらできない環境をつくってしまったことが問題。ロースクール構想のときもそうだったが、さまざまな機を捉えて大学の“植民地化”を勧めている。天下りを受け入れず、大学の自治を確保しながら研究や教育に専念できる制度づくりが必要では」

 大学による天下り受け入れの背後には、十数年にわたる政府の緊縮財政路線がある。独立法人化以来削られ続ける予算の中で、生き残りを懸けた苦肉の策というわけである。

■国立・私立とも成果主義で相討ち

 国立大学は04年度の独立法人化以降、政府から支給される予算「運営費交付金」は毎年1%ずつ削減され、04年度の1兆2415億円から15年度の1兆945億円まで12%も減った… 続きは、本日のメルマガ『高橋清隆のニュース研究』3月6日号「文科省天下り報道の真意」でご購読ください。

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「国際条約締結に共謀罪は不要」 超党派議員勉強会

 「共謀罪」を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案の提出を控えた1日、参院議員会館講堂で「共謀罪を考える超党派の議員と市民との勉強会」が開かれた。この中で立命館大学大学院の浅田和茂(あさだ・かずしげ)教授は、同法整備は国連越境組織犯罪防止条約の締結に不必要であることなどを説明した。

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質問主意書で「『テロ等』の『等』とは何か」と聞いたら、『テロ犯罪以外の組織犯罪』と答弁された。じゃあ、全部じゃないか』」と福島氏(2017.3.1筆者撮影)

 勉強会には市民も参加し、用意された席は全て埋まった。「刑事法から見た共謀罪の問題点」と題する浅田氏の講演ほか、「治安維持法と共謀罪」と題する海渡雄一(かいど・ゆういち)弁護士の講演、横浜事件のビデオ上映と武蔵大学の永田浩三教授による解説が持たれた。

 呼び掛け人を代表してあいさつに立った福島瑞穂参院議員(社民)は「法案が出て来たが、『テロ』も『テロ対策』も書いてない。組織的威力業務妨害罪も窃盗も傷害も組織的強要罪も入るので、市民団体、労働組合、市民にとって本当に危険」と警戒感を露わにした。

 浅田氏は、組織犯罪処罰法改正が国連越境組織犯罪防止条約の締結のため必要として提案されていることを取り上げ、「条約締結のためにこの法改正は全く必要ない」と否定した。「条約自体は国際的な組織犯罪への対策を目的としている。経済犯罪を念頭に置き、テロ犯罪を対象にしたものではない」と説明した。

 法整備の狙いについては、「政府・自民党は組織的犯罪処罰法の中に共謀罪を入れたいと思っている。組織犯罪対策を大幅に拡大して。成立すると警察・検察に極めて広範な捜査権限を与え、あらゆる取り締まりが可能になる」と警告した。

 浅田氏は刑事訴訟法から見た共謀罪の問題点として強制処分や通信傍受法の拡大を挙げた後、「人が集まって話をしているだけで捜査対象になり得る」「室内に盗聴器を仕掛けて会話を傍受する。カメラも含め室内監視も」など、犯罪捜査の前倒しや監視社会が加速するなどの危険性を強調した。

 組織犯罪処罰法改正案は公明党が容認し、10日に閣議決定して国会提出される見通し。「共謀罪」の成立要件を絞り込んだ「テロ等準備罪」が新設されているが、正式名称は「実行準備行為を伴う組織的犯罪集団による重大犯罪遂行の計画」罪で、「テロ」の文字はない。

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「共謀罪と聞いただけで強い危機感を抱くのは、英米でコンスピラシー犯罪が政治運動・労働運動の弾圧に猛威を振るった歴史があるから」と浅田氏(2017.3.1筆者撮影)

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著者プロフィール


反ジャーナリスト。金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了。ローカル新聞記者、公益法人職員などを経て、2005年から現職。『週刊金曜日』『ZAITEN』『月刊THEMIS(テーミス)』などに記事を掲載。  著書に『偽装報道を見抜け!』(ナビ出版)『亀井静香が吠える』(K&Kプレス)『亀井静香—最後の戦いだ。』(同)『新聞に載らなかったトンデモ投稿』(パブラボ)。           

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       高橋清隆

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