22日投開票の衆院選に山口4区から立候補した黒川敦彦氏(39、無所属)が公示日の10日、第一声を下関市役所前で上げた。森友・加計両疑惑に象徴される「泥棒政治」を終わらせ、「庶民の暮らしを豊かにする政治」を訴えた。

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集まった市民と市庁舎の職員に訴える黒川氏(2017.10.10筆者撮影)

 同市役所前公園には、全国からの市民と多くの報道陣が集まった。初陣には、同志社大学大学院の浅野健一教授(地位係争中)と参院議員の山本太郎氏も応援に駆け付けた。

 浅野氏は、黒川氏が追及してきた加計学園疑惑を「疑獄事件」と断じ、「安倍首相が解散・総選挙に踏み切ったのは、10月に文部科学省の大学設置審議会が岡山理大獣医学部を認可しない可能性が高まったから」と指摘した。

 設置審の委員は既存獣医学部の教授で「総理のご意向」が働きにくい上、県と市が負担予定の建設費96億円はまだ払われておらず、認可が下りなければ、学園側との協定が白紙に戻ることを説明。

 「加計学園問題は、日本の将来を考える縁故主義の政治から決別し、新しい政治をつくる契機になる。その中心が、この選挙区で戦っている黒川氏」と紹介した。

 山本氏は第一声の応援を黒川氏にしたことについて、「この選挙の象徴的地域に入るのが筋だと思った」と告白。「安倍1強の地域に名乗りを挙げるのが、どれだけ勇気のいることか」と決断をたたえた。

 「どうして自分の人生を横に置いて、山口4区で選挙しなきゃいけないのか。今、日本のトップがやっているあまりにゆがんだ政治に対し、説明を求め、変えていくことを4区にお住まいの皆さんに問うている」と聴衆に向けた。

 森友・加計の両疑惑について「丁寧に説明する」とした安倍首相が選挙中1度も地元に入らない予定であるのを問題視し、討論会の開催を要求したことを報告。両疑惑が中曽根政権以来の格差拡大推進の自民党政治の延長であると説明し、「公務員は一部の奉仕者ではなく、全体の奉仕者でなければならない。黒川さんが皆さんの受け皿になる」と支持を訴えた。

 声援の中、マイクを取った黒川氏は、立候補を決めた経緯に触れ、「ショックだったのは、民進党がなくなったこと。民進党は加計追及の先頭に立っていて、議員と情報交換をしてきた」と明かし、「希望の党も立憲民主党も、森加計問題を一言も言っていない」と不信感を示した。

 愛媛県今治市が獣医学部の総事業費のうち96億円を負担することに言及。「文科省提出の資料では校舎建設の坪単価が150万円だが、入手した図面を見た専門家は坪単価70万円程度の建物だと指摘した。市民の税金だまし取ろうとしている」と批判した。

 「籠池(かごいけ)さんは6000万円の詐欺で投獄されたが、加計孝太郎は50億円の補助金詐欺。国家戦略特区を指導する立場の安倍総理が一緒にやって来た。『知らなかった』と言うのは認められない。税金泥棒じゃないか」と声を荒げた。

 獣医学部の来年4月開校について「8月末に設置審が認可する予定だった。それを私たちが止めたんです」と述べ、行政文書の入手とメディアへの提供による波紋を振り返った。「たった一人で始めた運動が50人になった。皆で声を上げれば、総理の陰謀を止めることができると思っている」と訴えた。

 黒川氏は真っ先に取り組む政策として/考АΣ歎廚領礁簑蠅猟謬抬⊂暖饑妊璽蹇△魑鵑欧拭その上で、「税金泥棒政治を終わらせ、庶民の暮らしを豊かにする政治を実現したい。そのために皆さんのお力をお貸しください」と呼び掛けた。

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街宣車で出発する黒川氏(中央。後ろは山本氏、2017.10.10筆者撮影)

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応援演説する浅野氏(右端。左端は山本氏、2017.10.10筆者撮影)

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