高橋清隆の文書館

 当ブログでは、マスメディアが伝えない情報や事象分析を発信しています。
新聞やテレビがつくる「社会標準」から解放されれば、人類は本来の豊かな人生を送れると確信します。

2015年12月

「真実を伝えたい」、月刊日本が街頭演説

 保守系言論誌『月刊日本』が22日、東京・新橋駅前で今年最後の辻説法会を開き、南丘喜八郎主幹ら同誌関係者が安倍政権の従米姿勢を批判し、日本の自主自尊を訴えた。

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「特定秘密保護法は言論の自由も奪いかねない」と警戒する南丘氏(2015.12.22筆者撮影)

 午後5時すぎ、SL広場は待ち合わせや仕事帰りの歩行者でごった返していた。南丘氏がマイクを取ると、多くの市民が足を止め始めた。

 南丘氏は「明治維新から147年。大東亜戦争に敗れてから、日本を支配しているのは米国」と集まった市民に向けた。

 「10年前、小泉政権が進めた構造改革とは何だったのか。とりわけ郵政民営化は、日本人が営々として築いてきた300兆円の資金を米国の大資本に献上しようとするが実態。11月の株式上場で、ハゲタカ外資が買い占めている」

 「保守を名乗る安倍総理はTPPを進めている。農協を株式会社化して、共済と貯金という国富を、米国企業に差し出そうとしている」

 南丘氏は米軍の駐留が従米政治の根底にあることを指摘した上で、アベノミクスに言及。「3年前、デフレからの脱却を唱えて安倍さんは政権に就いた。その結果、経済が良くなったか。1人あたり名目GDPは世界27位まで後退した。残念ながら、民主党政権時代の方が成長は大きかった」と指摘。

 「しかも、貧富の差がますます大きくなっている。今や約4割が非正規雇用で、彼らの年間収入は170万円にすぎない」と弱者切り捨ての労働政策を批判した。

 その上で南丘氏は、「わが国が真の独立を果たすため、『月刊日本』は真実を皆さんに伝えていきたい」と訴えた。

TPP邦訳、「当面出すつもりない」と政府

 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の全文邦訳について、政府が「当面、出すつもりはない」と回答していたことが分かった。「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」弁護団の三雲崇正(みくも・たかまさ)氏が20日、明らかにした。

 10月5日「大筋合意」したとする同協定文書は11月5日、ニュージーランド政府と米通商代表部(USTR)が公表したが、日本政府は概要を邦訳で掲載したにとどまっている。正文(英語)全2000ページに対し、97ページにすぎない。

 全文邦訳公開の予定については、11月16日に東京地裁で開かれたTPP交渉差止・違憲訴訟の口頭弁論で政府が年内の回答を約束していた。12月3日には福島伸享(ふくしま・のぶゆき)衆院議員が国会で質問している。

 三雲氏によれば、被告である国側の法務省訴訟担当者から「当面、出すつもりはない」と伝えられた。また、同弁護団が別ルートで政府にただしたところ、「署名後に公表する」と答えたという。三雲氏は「全訳がいつ出るか分からず、(署名まで)出る保証もない」と落胆する。

 TPPの発効は参加12カ国が協定文書に署名した後、全参加国で議会承認など批准の完了を通告してから60日後。署名後、全参加国が2年以内に批准できない場合、TPP域内の国内総生産(GDP)の合計が85%以上を占める6カ国以上の批准で発効できる。

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原告の意見陳述認められず=TPP訴訟第2回口頭弁論

山田元農水相らが街頭で反TPPを訴え

 山田正彦元農水相や経済学者の植草一秀氏ら識者・市民活動家9人が20日、東京・新宿駅東口広場で演説会を開き、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加阻止を訴えた。

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「ご自分の将来です」と通行者に問い掛ける木内さん(左)と山田氏(2015.12.20筆者撮影)

 「大企業の利益より“いのち”を!TPPなんかいらない12.20新宿アクション」と題した演説会は、インターネットやツイッターで告知された。司会役で女優の木内みどりさんがマイクを取ると、歩行者天国を行き来する市民が足を止めた。

 木内さんは「TPPに参加すると、皆さんの生活ががらりと変わる。もう決まったように言われてますが、差し止め可能です。どうか立ち止まって、自分の将来のためにちょっと考えてみてください」と呼び掛けた。

 山田氏は「TPPが合意したというのはうそ。米国やカナダ、マレーシアなど各国がこれから協定について国会で審議しようとしている。米国は年明けの2月から大統領選の予備選挙が始まるが、民主党のヒラリー・クリントン氏やバーニー・サンダース氏は反対している」と報告。

 「共和党候補のドナルド・トランプ氏やテッド・クルーズ氏、ジェブ・ブッシュ氏ら16人の候補のうち賛成は2人だけで、あとはみんな反対」と述べ、米国内での自滅を展望。「ISD条項もあり。カナダのトルドー首相は『今改めて一から検討する』と述べ、日本だけが牛肉や豚肉が安くなると喜んでいる」と政府を批判した。

 ママデモ代表の魚ずみちえこ氏は「TPPの交渉内容は秘密になっている。それは国民に知られると困るから」と切り出した。「安倍政権が隠したいこと」と題した横断幕を掲げ、「盲腸の手術700万円」「タミフル1錠7万円・薬代1回10万円」「国民健康保険がなくなる」「救急車に乗ったら30万円」とTPP参加後の暮らし向きを説明した。

 その上で通行人に「どうぞ、TPPで検索してみてください。山田正彦で検索してみてください。TPPの恐ろしい正体が分かるはずです。家族、子供と健康に暮らしていくには、TPPは絶対に要らない」と向けた。

 新宿区議で弁護士の三雲崇正氏は、「政府は食を中心に攻めの農業が期待できると説明するが、本当はそうではない。昨年4月にオバマ大統領が来たとき、新聞が『牛肉関税9%』と報じた際、誤報だと批判したが、そこで決まっていた。政府が『安全・問題なし』というのは信用できない」と指摘した。

 三雲氏は食品の安全性について「アレルギーを持つ人にとって、表示の変更は死に至る危険をはらむ問題。日本はアレルゲンの量10ppm(100万分の1)以上は表示の義務があり、国際的に見てもレベルが高い。これが『国内法を盾にとって拒んでいる』と下げられれば、分からなくなる。TPPは都市の人間にとっても大きな問題だ」と喚起した。

 パルシステム東京理事長の野々山理恵子氏は、わが国におけるTPPの影響について「米韓FTAの内容を見れば分かる」との米通商代表の言葉を紹介。11月に来日した韓国のソン・キホ弁護士が「社会的な反対運動を警戒し、拒否反応が起きないような形で変えていく。だからデータは出されていない」と警告したことを紹介した。

 野々山氏は「2国間協議で、すでに幾つかの法律が変えられている。軽自動車の優遇税制の廃止や労働者派遣法の改正があり、輸入添加物の数は2倍以上になった。BSEに係る牛肉の輸入措置も緩和され、危険部位も入ってくるよう変えられている」と指摘。「これから20、30年後、あのときが転換点だったと思うことがないよう、しっかり学んで声を上げよう」と訴えた。

 食政策センタービジョン21主宰の安田節子氏はTPPの本質を「多国籍企業が思う存分もうけるため、国内規制を取っ払うもの」と定義。「関税の撤廃と規制の撤廃、米国が日本をターゲットにすることが基本的性格であり、米国議会の報告書に明記されている」と指摘。協議の秘密性に触れ、「具体的に何が起きているか知らされず、安倍首相が『国民との約束はしっかりと守られた』と言ったが100%うそ」と断じた。

 その上で、日本郵政グループの上場について「私たちの国民資産300兆円は国債で運用されてきた。外資が買えば、外国債券を買えと言うに決まっている。私たちの郵便貯金・簡保の掛け金がハゲタカに渡ることに。JAには貯金と共済を狙って解体を迫っている。多国籍企業の欲望の餌食にされてはいけない」と主張した。

 植草氏は「3年前、安倍さんは『ウソつかない、ブレない。TPP断固反対』と公約したが、その3カ月後、米国の命令に従って交渉参加を決めた。『国の主権を損なうようなISD条項には合意しない』と言っていたが、今回の『合意』に含まれている」と政権の欺まんを指摘。

 「安倍政権はTPPを成長戦略の1つと捉え、農業の自由化、医療の自由化、労働の自由化を唱えるが、誰のために推進するのか。グローバル資本が利益を極大化する裏で、働く人の給与は減り、生活は不安定になる」と参加をけん制し、「私たちみんなで力を合わせ、止めていかなければ」と訴えた。

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演台を囲み、人垣ができる街頭(2015.12.20筆者撮影)

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「1億総活躍社会」の欺まんを解き明かす植草氏(2015.12.20筆者撮影)

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手製の風刺グッズで安倍政権をやゆする市民も(2015.12.20筆者撮影)

秘密の場所を訪ねた

 3月初め、長野県中野市で取材があった。めったにない機会なので、私の大好きな場所に立ち寄ることにした。飯山市内を流れる千曲川左岸に、川の上を飛んでいるかのような錯覚に陥る崖がある。

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 この場所を教えてくれたのは、中学生の絵だ。前職で子供の絵を選別していたことがあり、強烈な印象を受けた。実際、現地を尋ねると、広大な谷間をとうとうと川が流れる。下流に西大滝ダムがあるため、水量が豊富な上、湾曲した堤防の先端に立つと、三方が川に囲まれる。

 仕事のあった翌日、バスで飯山駅に向かう。そこから、市が運営する巡回バス「菜の花タクシー」に乗った。秘密の場所は飯山線の2つの駅の中間にあり、適当な時刻の運行がなかったからである。ワゴン車に地元のお年寄り3人と揺られ、「下境大カーブ」で降りた。

 車を降りると、道路の両側には背丈を超える雪の壁が立ちはだかる。かすかなくだり道を進むと、時折壁が切れ、左に飯山線のレールや洞門(どうもん)、右側に雄大な千曲川が見えた。川が曲がる地点で堤防の先端まで進み、ありったけの写真を撮った。残雪に乗った足元を見ると、川に吸い込まれそうだ。

 12時25分上桑名川駅発の列車で長野市に移動するため、駅へと向かう。1キロほどの道程だが、どこまで歩いても駅が現れない。しびれを切らして集落に入ると、駅はとうに過ぎていることに気付く。雪の壁に阻まれて分からなかったのだ。仕方なく、「菜の花タクシー」に電話する。1時台の便に乗せてくれることになったが、「本来は1時間前までに予約が必要ですよ」とくぎを刺された。

 自虐癖のある私は「じゃあ、いいですよ」と辞退する局面だが、今回はキレそうな衝動を抑え、善意に甘えた。駅に着くと、お礼の電話も入れる。私の卑屈さは、秘密の場を求める気持ちと関係があるのかもしれない。我慢の結果、心の聖地は美しいまま保てた。


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絵が連れてった

殺傷電球の席巻

 台所の電球が切れた。夕食を作らなければならない。しかし、スーパーに行っても、薬局をのぞいても、白熱球が見当たらない。町に一軒ある電気店に足を運び、同等品はあるかと尋ねると、主人に「もう日本メーカーはどこも作ってないよ」と言われた。

 代わりにLED電球を薦められ、私は憂うつになる。LEDが出すブルーライトは角膜や水晶体を突き抜け、網膜を傷付ける。米国で高齢者の失明原因トップの加齢黄斑変性は、パソコンのディスプレイの青色光が原因とされる。眼精疲労や肩こりも引き起こし、概日リズムに変調を来すことが指摘されている。

 しかも、値段が1000円以上する。最新のものには5000円の値札が。LED照明は、原発事故や地球温暖化などを背景に普及してきた。エネルギーコスト高騰の中で、救世主の役割を担って。しかし、5000円の元を取るのに、何十年かかるのか。私はたまりかねて口を開く。

 「LED電球は目に良くないんです。網膜を傷つけるから」
 「私も何度か、聞いたことがあります。青が良くないって言ってたかな」
 跡取り息子と思われる40代の男性店主は肯定的に返した。
 「1993年に青色LEDが開発されて、96年に白い光が実現したんです」
 「何でマスコミは報道しないんだろうねえ」

 店主は首をかしげるが、私はそれ以上、しつこく言わなかった。結局、次善に薦められた一昔前の蛍光灯ランプを700円で買う。蛍光灯とて脳を低いレベルの波長に同調させる悪意で市場に出されたもの。人間が覚醒しないよう押さえ込むためである。

 しかし、弱気になっては支配者連中の思うつぼ。降り掛かる災禍は日本人が本領を発揮するための試練と捉えたい。私はクリスマスに乗じて繁殖するブルーライトを尻目に、澄んだ空気を楽しく吸い込みながら帰った。
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       高橋清隆

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【記号】13160   
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【店名】三一八(読み:サンイチハチ)
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【口座名】盒鏡粁粥  

著者プロフィール


反ジャーナリスト。金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了。ローカル新聞記者、公益法人職員などを経て、2005年から現職。『週刊金曜日』『ZAITEN』『月刊THEMIS(テーミス)』などに記事を掲載。  著書に『偽装報道を見抜け!』(ナビ出版)『亀井静香が吠える』(K&Kプレス)『亀井静香—最後の戦いだ。』(同)『新聞に載らなかったトンデモ投稿』(パブラボ)。           

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