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2016年07月

【書評】『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』矢部宏治(集英社インターナショナル)

 気鋭の論客が対米隷属の真相を明かした本である。東京のど真ん中にある米軍施設には銃を持った米兵が日本人を監視する。米軍はわが国の領土・領空・領海を好きなように使い、自衛隊を指揮できる。集団的自衛権行使容認が65年前に決まっていたことを、解除された機密文書を通じて白日の下にさらす。

 同書は5月末に発売された。米軍に牛耳られたわが国の現状を描く「序章」は、前著『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(同)の内容とのこと。文章は努めて平易に書かれているが、公文書を扱う性格から、内容は込み入っている。勉強嫌いな私は何度も挫折し、ようやく読み終えた。


米軍指揮下に入ることは65年前に決定
 同書に出て来る密約は数あるが、最も衝撃的なものは、『在日米軍基地に関する極秘報告書』だろう。1957年に東京の米国大使館からワシントンの国務省に送られた書類で、アイゼンハワー大統領が世界の米軍基地の現状や問題点を報告させていた。その一部を抜粋する。

 「(旧)安保条約の下では、日本政府とのいかなる相談もなしに、『極東における国際平和と安全の維持に貢献するため』という理由で米軍を使うことができる。この方針はすでに米軍の上級司令官が決定したものなので、日本政府が承認するかどうかという問題ではない。(略)数も分からない、非常に多くの米国の諜報機関と防諜機関のエージェントたちが、何の妨げもなく日本中で活動している」

 この報告書を作ったのは大使館癸欧離曄璽掘叱使だが、彼の驚く顔が想像できる。さらに衝撃的なのは、全土が基地のような現状に対する日本人の反応をつづった下の一文である。

 「このような強制された基地の在り方に対し、これまで日本人は驚くほどわずかな抵抗しかせず、日本の主権が侵害される中、米軍基地の存在を黙って受け入れてきた。

 加害者に突き放され、屈辱感も倍増である。

 米国の属国であると言うとき、真っ先に頭に浮かぶのが安保条約第6条にある基地権ではないか。しかし、もっと重大なのは、統一指揮権だと指摘する。つまり、戦争になったら日本軍は米軍の指揮下に入るという規定で、1952年7月と1954年2月に吉田首相が結んだ密約の中にある。

 それらの基になった『日米安全保障協力協定案』第8章2項には次のように書かれている。

 「日本区域において戦争または差し迫った戦争の脅威が生じたと米国政府が判断したときは、警察予備隊ならびに他の全ての日本の軍隊は、日本政府との協議の後、米国政府によって任命された最高司令官の統一指揮権の下に置かれる」

 昨年の安保法制の審議のとき、「どうのような事態のとき、日本は海外で武力行使できるのか」「現時点で想定される存立危機事態とは、具体的にどうのような事態か」と野党議員に聞かれても、安倍首相や中谷防衛相は最後まで答えられなかったのはこのためである。判断するのは米国だからである。

 「他の全ての日本の軍隊」とは、構想中だった自衛隊を指す。それは米国の手足となるようにあらかじめ設計された。その前身となった警察予備隊の創設責任者であるGHQ民事局の副官フランク・コワルスキー大佐は自著で次のように記している。

 「警察予備隊の全ての計画と実施は、われわれ米国人が行ったのである。警察予備隊はわれわれの創造した、われわれの作品と言っても過言ではなかった。(略)こうした方法と状況の下に創設された軍隊は、世界の歴史上どこにも存在しないだろう」

 軍事支援ができなければ、米軍の手足とはならない。この義務付けを明記したのが、1951年9月の「吉田・アチソン交換公文」である。「国連加盟国の軍隊が極東における国連の行動に従事する場合」「国連の行動に従事する軍隊を日本国内およびその付近において軍事支援することを日本国が可能にし、便宜を図る」と書かれている。

 ここには、ウォール街のらつ腕弁護士出身のジョン・フォスター・ダレス国務省顧問が巧妙ないかさまを仕込んでいる。米軍を「国連加盟国の軍隊」と「国連の行動に従事する軍隊」に分かち書きすることにより、日本に戦争支援の義務を負わせながら、米軍は国連からの拘束を一切受けずに自由に支援を受けることが可能になったのである。

今は「占領下における戦時体制の継続」
 同書には、気付かされたことが幾つもある。関東甲信越地域に日本の制空権はなく、民間機は最大高度7000メートル上空まで急上昇するか迂回(うかい)して飛んでいる。米国の高官や軍人は横田や厚木、座間、横須賀のいずれかの基地を経由し、ヘリで六本木ヘリポートに降り立つ。パスポートなど持たなくても、そのまま外に出ることができる。それ故、日本政府は国内に何人米国人がいるのか把握できていない。「この時点でもう、日本は独立国家ではない」と著者は指摘する。

 「日米合同委員会」の存在も、全く知らなかった。鳩山友紀夫元首相もそうなのだから、当然かもしれない。米軍のエリート将校と日本の高級官僚たちが35の部会に分かれて月2回、さまざまな問題を協議する場で、過去60年間にわたり、ときには日本の憲法を機能停止に追い込んでしまうような重大な取り決めを、国民の目に一切触れさせないまま、ここで決定してきた。

 この組織のメンバー構成は、日本政府が米軍の配下にあることを証明している。日本側代表代理には法務省大臣官房が据えられているが、彼らの多くは法務次官を経て検事総長になる。裁判所が米国絡みの事案でおかしな判決しか出さない根本原因は、ここにあるのだろう。

 日本国憲法に見られるよう、当初日本の本土に米軍基地は置かない方針だった。わが国民にとっての不幸は朝鮮戦争の勃発である。ダレスは米軍の駐留を継続させるため、すかさず狡知を駆使してマッカーサーを説得する。本来、日本に基地提供を求めるには、国連憲章43条が定めるとおり、日本が国連安保理と「特別協定」を結ぶ必要がある。そこでダレスは、日本が国連加盟を実現し、43条の効力が発生するまでの間、ポツダム宣言署名国(=連合国)を代表する米国との間に「特別協定」を結び、米国に軍事基地を提供できると提案したのである。

 その意味で、わが国で起きているのは「占領体制の継続」ではなく、「占領下における戦時体制の継続」だと強調する。

密約の量産体制築いた岸
 再び揺らいだのは岸信介への評価である。孫崎享氏は著書の中で、彼を面従腹背の対米自立派に分類していた。旧日米行政協定に手を付けたのは岸で、その後安保条約を本格的に改定しようとした首相はいないとの見方である。確かに旧安保条約とともに作られた日米行政協定では「米軍が絶対的な権利を持つ」という論調で書かれていたのに対し、新安保条約とともにできた日米地位協定では「日本国政府が、関係法令の範囲内で必要な措置を執る」といったように改善している。

 新安保条約に盛り込めない部分は地位協定に盛られたが、そこにも明記されない屈辱的な部分が密約文書として作成されていた。ここでは「地位協定の中の『関係法令の範囲内で』という表現に関して、もし日本の法律が米軍の権利を十分に保障しない場合は、それらの法律の改正について、日米合同委員会で協議する」と書かれている。

 当時の米国側の秘密電報には、行政協定の改定問題について岸は「裏でどんな密約を交わしてもよい。表の見せかけが改善されていれば、それでよい」という立場を取っていたことが明かされている。実際、岸のこの姿勢が後に日米首脳会談や日米合同委員会で、無数の無益な密約を生み出す原因となっていく。

 日本近代史研究の権威であるジョン・ダワー氏も「岸首相は確かに有能な政治家ではありましたが、従属的な日米関係を固定化する土台をつくった人だと私は考えています」と語っている。

 条約本文に表現できないデリケートな問題が取り決めや密約書に盛られるのは、ある種法則的なことだと著者は見抜いた。安保改定の目玉となった「事前協議制度」はその代表例である。米国が日本国内で装備の重要な変更(核兵器の配備など)をするときや、日本を防衛する以外の目的で出撃を行うときは、日本政府と事前に協議するという取り決めで、新安保条約の付属文書になっている。

 ところが、これには本当は第2項があった。事前協議について「米軍機の日本への飛来、米海軍艦船の日本国領海ならびに港湾への進入についての現在の手続きには、影響を与えない」と書かれ、核を積んだ米軍艦船の日本への寄港を変わらず認めていた。事実、今日まで、事前協議が行われたことは1度もない。

隠したがるのは常に弱者
 密約文書が作成される背景についても考えさせられた。「実質より体裁」にこだわったのは何も岸だけではない。吉田茂も、米国人のマッカーサーもそうだ。マッカーサーは米軍駐留を認めない方針を翻意するとき、ダレスにねつ造文書を作るよう求めている。

 隠したい気持ちは、勝者でなく弱者にあるのが常ではないか。この世界は誰しも見栄で生きている。カツアゲされたりけんかで負けた者がよく口にするのは、「このことは、誰にも言わないでくれ」である。『年次改革要望書』を米国大使館のホームページが公開し、日本の外務省が隠しているのと同じことである。TPP協定文や交渉過程記録もそうだ。

 誤訳もこうした心理で起きることを知った。最も数多く目に止まったのは“support”を「支持」と訳すもの。「軍事支援」が正しいのに、文書という文書で役人が多用している。公文書は真実を国民に知らせないために発表されると言った方がいい。

 「それほど知られたくないなら、秘密文書にもしなければいのに」。私は読み進みながら、そう思った。文書を残すことにこだわるのは、法律を重んじる欧米人の考え方から来ているのではあるまいか。著者は統一指揮権をめぐるダレスと吉田の2度にわたる口頭密約に触れ、次のように述べている。

 「もし軍の指揮権を明白な形で他国が持っていたら、それは誰が見ても完全な属国ということになってしまいます。けれどもその一方で、アメリカがそうした重大な問題について、口頭密約だけで終わらせる可能性も、またゼロなのです。必ずどこかで、きちんと紙に書いた取り決めを結んでいるはずなのです」

 クレジットカードを作ったり、金を借りたりする際に示される膨大な約款は西洋から来たものである。彼らにとっては、読まれなくとも、文書になっていることが重要なのだろう。植民地帝国はこの手で五大陸を土着民から奪ってきた。矢部氏はダレスを「法的怪物(ジュリディック・モンスター)」と形容する。

砂川判決の後は、条約が全て
 気付いたもうひとつのことは、砂川闘争の最高裁判決の大きさである。1959年12月、田中耕太郎最高裁長官はマッカーサー駐日大使と相談しながら、在日米軍の「憲法違反」を認めた1審の伊達判決を破棄する。以後、正規の手続きで憲法を改正しなくとも、条約を締結すれば、憲法改正と同じ目的を達成できることになった。

 「まさにこれこそが、昨年の安保法案の審議において、私たちの目の前で起こった出来事」と著者は指摘する。

 「57年前に(異を唱えた)3人の最高裁判事が予言したとおり、この最高裁判決が下された後の日本では、例えば『日米安全保障協議委員会』(通称「2+2」)で日米の外務・防衛担当4大臣が協定を結んでしまえば、国民の意思に関係なく実質的な憲法改正を行って、三権分立の原則を無視することも、基本的人権を弾圧することも、自由にできるようになっている」

 わが国はもはや、真っ暗闇のどん底にあるように見える。

希望持ち「サンフランシスコ体制」打破を
 しかし、表紙の帯に「日本の戦後史に、これ以上の謎も闇も、もう存在しない!」とあるように、矢部氏は「あとはこの事実を多くの日本人が知り、怒り、きちんとした政権をつくってアメリカに対し主張すればいいだけではないか」と前向きな構えを見せる。

 そうして「サンフランシスコ体制を終わらせよ」と呼び掛ける。「サンフランシスコ体制」とは、独立後も続く米国への異常な軍事的隷属体制を指す。そのための具体的提言として、改憲案も示している。修正3カ条を追加するもので、最小限の軍事力と交戦権の保持や、外国軍基地の撤去、核の排除をうたう。

 追加方式にしたのは、護憲派の多くが改憲にアレルギーを持っているからである。修正第1条は「ダレスの43条のトリック」を逆回転させる巧妙な副詞節を盛り込む。「国際連合による日本およびその周辺の平和と安全のための措置が効力を生じるまで、敵の侵略を自国の施政下の領域内において…」といった具合だ。

 修正第2条は特に胸に響いたので、そのまま紹介する。

 「2025年以降、自国の領域内における外国軍基地、軍隊および施設は許可しない。この改正された憲法の規定に反する他国との取り決めは全て破棄する。そのための憲法判断は最高裁判所が行う」

 独立を勝ち取るための範として、「フィリピン・モデル」と「ドイツ・モデル」を挙げている。フィリピンは憲法改正によって米軍を完全撤退させた。ドイツは東西統一とEUの拡大によって、国家主権を回復している。

 ドイツの例が参考になるのは、朝鮮半島が統一されれば朝鮮国連軍も国連軍地位協定も法的な根拠を失うから。在日米軍も在韓米軍も、駐留の根拠を失う。その意味で、朝鮮半島に平和条約が結ばれるよう、わが国は貢献しなければと説く。私は2002年のサッカー「日韓W杯」は分断・対立を維持するためのイベントだったと確信していて、当時「W杯は朝鮮半島一体で」と主張する新聞投稿をしたが、ボツになったのを思い出した。

 巻末は、希望に満ちている。われわれは政治について自己決定権があり、諦める必要はないと訴える。情報を広めたり、意志表示したり、拒否したりして、一人ひとりがそれぞれの立場でできる限りの行動を取れば、現実は変えられるのだと。

 著者はバルト三国の人々が独立を勝ち取るため、640キロに及ぶ『人の鎖』を組んで旧ソ連の弾圧をはねのけた事実を紹介し、次のように結ぶ。

 「今後日本でも、本書で紹介したような米国との違法な軍事上の密約についての知識が広まり、研究者たちの長年の努力が、いつか人々の願いと一体となって、独立の原動力となることを心より願っています」

 戦争が避けられるかどうか、われわれの子孫が他国の奴隷のままでいるかどうかは、今のわれわれの行動にかかっている。

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日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか [ 矢部宏治 ]
日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか [ 矢部宏治 ]

ニュース研究 「ポケモンGO」報道の目的

 スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」の配信が始まったことを伝えるニュースが大量に流されている。この宣伝(プロパガンダ)の目的は文字通り、同アプリの普及宣伝であると解する。ただし、その意味は深い。

 22日に日本での配信が始まり、マスコミ各社はトップニュースで伝えた。トラブルを紹介したり安全喚起を呼び掛けるものもあったが、見出しと報道の主眼は「ポケモンGO大騒ぎ」「経済効果にワクワク」などと、このゲームの発売を好意的に伝えるものである。

 経済効果としては、アプリ会社と提携した日本マクドナルドがゲームを有利に進めるアイテム(道具)を置いたり、対戦を楽しめるなどして集客に期待を寄せたり、離島や四国霊場88カ所などへの観光客誘致につながると自民党IT戦略特命委員長が発言したり、「店内にポケモンがいます」などと客寄せする米国の飲食店の事例を紹介している。

 しかし、仮に効果があったところで、提携してない店やポケモンのいない所はどうなるのか。ゼロサムゲームで、客が減るだけである。

 一連の報道でマスコミが問題にしたことは何か。23日付の毎日新聞は一面の副見出しに「日本配信 世界で障害」を掲げ、「配信とゲーム参加が集中したため、この日夕方から世界各地でゲームが起動できなくなるなどのトラブルも一時発生した」と報じている。ゲームできなくなることがそんなに問題なのか。

 トラブルとしてはほかに、シャープ製のスマホでアプリがダウンロードできなくなったことや、熊本地震の被災地の立ち入り禁止区域に人が入った事例を取り上げ、歩きスマホなど安全面も課題だと指摘したもの、電池切れや熱中症に注意を喚起するものがあった。

 歩きスマホの問題に関する扱いは小さく、その他は全て、些末な問題である。一民間企業が発売したゲームが円滑に使えなくなることに、なぜNHKからスポーツ紙まで心配するのか。そもそも、このアプリは無料である。しかも、一部インターネット接続サービス会社は、「ポケモンGO」のデータ通信料を無料にすると発表した。このゲームの特徴は仮想現実と現実を混同させることにあり、普及の目的は異星由来のけだものへの抵抗感を払しょくすることと確信する。

 現在、銀河系の中心から高い振動数の電波的鼓動(パルス)が送られるようになってきていて、太陽系に変化を与え始めている。振動数の変化が進めば、人間にシェイプシフト(形態変化)していた爬虫類人(レプティリアン)が身を隠せなくなる。皆さんは信じられないかもしれないが、われわれの目の前に、グロテスクな生き物が、次々と現れるのである。

 地球を支配しているのは彼らで、ロスチャイルド家やロックフェラー家などの金融資本家たちは、彼らの血を一部受け継ぐ者たちである。ジョージ・ブッシュやメキシコ大統領だったミゲル・デラ・マドリードは、それぞれカメレオンやイグアナに変身したとの証言がある。

 東洋には龍や有翼の爬虫類の伝説が各地に伝わる。西洋にはドラキュラ伝説があり、東洋のカラス天狗そっくりだ。日本にはカッパの言い伝えが全国的にあり、娘が毎夜家を出るので後をつけたら、ヘビと逢い引きしていたとの民話が各地に残る。娘が懐妊していたので、菖蒲(しょうぶ)湯に入れると、無数のヘビの子が出て来たとのたぐいである。電波やフッ素など化学物質などによって、見えなくさせられているだけではないか。人間の想像力など、それほど豊かではない。

 グロテスクな動物に親和性を持たせるアニメや映画は、ハリウッドにあふれている。『バーニー』や『忍者タートル』、『ダイナウォーズ』など。テディベアに命を吹き込んだ『テッド』もそうだ。『テッド2』ではクマのぬいぐるみが市民権を勝ち取るため、同情を誘うプロパガンダとなっている。

 わが国でも、ゆるキャラが各地に定着しているし、かわいくもない青い生物のぬいぐるみがCMに大繁殖している。青い生き物は、古代シュメールに降り立った異星人の血統「ブルーブラッド」を暗示する。悪魔的演出をするきゃりーぱみゅぱみゅの登場や「モンスター」という語句の商品・作品名への多用は、爬虫類人に対する強引な中和宣伝にすぎない。

 1997年にテレビ東京放送のアニメ『ポケットモンスター』が光過敏性発作を引き起こす事件があったが、これは光線点滅兵器の実験だったと解す。「モンスター」と名が付くものには近付かないことだ。潜在意識に邪悪な攻撃を受けるのは必定である。

 アニメをわが国のソフトパワーにしようと説く麻生太郎財務相は、「引きこもりが外に出ていい」と同ソフトの登場を歓迎している。しかし、任天堂は日本の会社ではない。しかも、開発したナイアンティック社は世界的監視企業グーグルが発祥だ。日本発のつもりでいると、お化け屋敷化の張本人にさせられる。

 「ポケモンGO」と提携しているのが日本マクドナルドというのは象徴的である。ロゴの「M」は悪魔の数字13を表し、これが回転する塔看板は人間を監視する宣言である。遺伝子組み換えコーンやポテト、薬漬けの家畜の肉を使ったハンバーガーを提供し、日本人を断種する。

 このゲーム普及について幾つかの懸念が伝えられた。その中に、立ち入り禁止区域をゲームの対象から外すよう申し入れた例が紹介されているが、なぜか在日米軍基地には出ない。歩行者との接触や住民トラブルの懸念もあるなら廃止すればいいが、「マナーを守って使おう」との扱いですまされる。これは民衆監視端末であるスマホ本体が「廃止」の議論にならないのと同じ理由である。スマホは各人のデータを取るために普及させられていて、最終的には盗難やなりすましを口実にICチップを頭に埋め込む算段になっている。

 「日本盲人会連合」などは歩きスマホのさらなる増殖に懸念を示しているが、これへの対策として、任天堂はスマホを見ていなくても振動で近くにポケモンがいることが分かる腕時計型周辺機器を発売する予定だという。「ポケモンGO」がなくなっては困る証左ではないか。発売3日目ですでに多くの事故が起きているようだが、発売禁止への動きは皆無である。

 ご承知とは思うが、同ソフトはスマホの画面を見ながら街中を歩き、GPS(全地球測位システム)の位置情報を使ってポケモンを捕まえるゲームである。しかし、こうした技術はけだものがもともと持っていて、自分たちの露出を正当化するために機を見て解禁したにすぎない。一方、われわれ人類は場所も個人も特定され、いざとなれば捕まる側にある。ミイラ取りがミイラになるとはこのことである。

 「ポケモンGO」はこの星の支配者筋であるグロテスクなけだものに親近感を刷り込むための邪悪な宣伝道具であり、その普及を広めるマスコミ報道を真に受けては、人類のさらなる家畜化を後押しするだけだろう。

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「666」の日には「666ドリンク」でルシファーに乾杯!(カレイドスコープ様より)
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TPP違憲訴訟に黄色信号、次回で結審か=第5回口頭弁論

 環太平洋連携協定(TPP)の違憲確認などを求める「TPP交渉差止・違憲訴訟」の第5回口頭弁論が20日、東京地裁(松本利幸裁判長)で開かれた。医療と農業分野について原告本人の意見陳述が実現したが、11月14日に結審する可能性が高まった。

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門前集会に臨む原告団。冒頭、池住副代表(中央)は「市民、国会議員、みんなが力を合わせ、国会承認を阻止しよう」と呼び掛ける(2016.7.20筆者撮影)

 昨年5月に提訴された同訴訟は1582人が原告となり、。圍丕亢定の締結無効■圍丕亢定の違憲確認を求めている。今回の口頭弁論は傍聴希望者が98の傍聴席を下回り、初めて抽選が行われなかった。

 今回の攻防点は2つ。原告2人による意見陳述が認められるか、もう2回の弁論期日が認められるかである。前者は「各人2分」の陳述が認められた。

国民皆保険は破綻、GMが食卓に
 最初に、北海道がんセンターの西尾正道名誉院長が、医療が受ける被害について証言した。米タイム誌が2013年に報じた米国におけるロビー活動費を引用し、医療業界は5300億円と、防衛業界の4倍近くに上ることを指摘。

 「1985年から米国は日本の医薬品市場に自由化を要望している。日本は皆保険制度をつくり、中央社会保険医療協議会が医薬品の公定価格を決めてきた。TPPの批准が可決されれば透明性を盾にこれが不可能になる」と述べ、医療費の高騰によっていずれ国民皆保険が破綻すると訴えた。

 さらに西尾氏は医師の立場から、ネオニコチノイド系の農薬とADHD(注意欠陥・多動性障害)や自閉症など子供の発達障害への影響に触れ、「TPPでは他国の利害関係者を検討に参加させなければならず、日本で基準を作れない」と指摘した。

 遺伝子組み換え(GM)食品の氾濫を懸念した上で、「世界的な遺伝子組み換え企業の社員食堂では、GM食品を出さない。自分たちは食べないで、国民に売っている。大豆を家畜の餌と考える米国と違い、日本人はみそやしょうゆなど、大豆をたくさん取る。まともな食生活と健康を守る観点から、ぜひ司法でご判断を」と仰いだ。

農水官僚が殺人外資を手引き
 千葉県の農事組合法人「さんぶ野菜ネットワーク」の下山久信事務局長は、農業に与える影響について証言した。まず「農薬村」利権に触れ、モンサントやバイエル、シンジェンタ、ダウ・ケミカル(昨年12月にデュポンとの合併を発表)の日本窓口である「農薬工業会」の専務理事が、農水省出身で同省の外郭団体「農林水産消費安全技術センター」の農薬検査部の理事だったことを紹介。殺人的巨大化学企業との癒着により、環境保全型農業への転換が不可能な原因を説明した。

 わが国では株式会社は農地取得できないが、農地法施行令第二条一イの特例を使い、「農事指導」の名目で前出の化学企業群がすでに農地を取得し、遺伝子組み換えの実験研究をしていることや、国家戦略特区の兵庫県養父市で企業による農業参入が進んでいる実態を紹介した。

 「安倍首相は15年度の農林水産物輸出が7500億円を突破したことを挙げ、TPPで輸出を大きく増やせると宣伝している。しかし、大部分は食品工業製品や水産物で、農産物は5%にすぎない。TPPを批准すれば、日本の農家は多国籍企業の奴隷になる」と警告した。

 その上で下山氏は、「ワタミやイオン、セブンファームなど、農業参入した企業はほとんど成功していない。『攻めの農業』と言うが、日本は亡国の道をたどる。TPPは反対だ」と主張した。

 続いて2人の代理人が金融サービスと労働分野に関する準備書面について陳述した。

資産は収奪、金融危機の可能性も
 和田聖仁弁護士は、TPP協定文11章にある「金融サービス」のうち、「マクロプルーデンシャル措置」の危険性を筆頭に挙げた。これは金融危機に陥った際、消費者や国民生活を守るために政府が行う金融安定対策のことを指す。

 同条は「締約国はプルーデンシャル理由に基づく措置の採用又は維持を妨げられない」と始めながら、第3文は「もし同措置が本協定上の諸規定に合致しない場合、同措置は同諸規定の下での締約国の責任及び義務を回避する手段として用いられてはならない」となっていると指摘。

 「事実上、原則と例外がひっくり返され、結果として同措置を断念させるようになっている。これは、第1文だけ示した政府の説明と相反する」と主張した。

 「TPPの根本思想は、資金の流れを、国境の壁を取り払い、阻害されることなく自由に流動させるという新自由主義である。それは、ウォール街の目が金融グループ(シティバンク、JPモルガン、ゴールドマンサックスら)の願望が実現されたものにすぎない。この結果、各国に国際金融資本の資金が流入してバブルをつくり、収奪して出て行く弊害が、より一層強まる。加えて再び金融危機が引き起こされる危険性もある」

 さらに和田氏は、「金融サービス分野における米国ウォール街の狙いは、ゆうちょ銀行・かんぽ生命の資産約270兆円や、JA共済の資産約50兆円、さらに年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の年金マネーや金融緩和による日銀マネーも含まれる。これらが国際市場に流出すれば、日本社会の一層の貧困化が進む」と指摘。

 その上で和田氏は、「日銀マネーが狙われるているのは、まさに『年次改革要望書』で郵貯・簡保が狙われたのと全く同じ。TPPは1993年から始まった同路線の集大成だ」と告発した。

労働者保護規定は告訴の対象
 19章の労働分野については、酒田芳人弁護士が批准による労働者へ影響を説明した。貿易協定に社会条項、すなわち特定の社会基準を満たす義務を交易開始の条件にしようとの提案は古くからあるが、途上国の側は導入に反対の傾向が強い。

 1986年から始まった「関税及び貿易に関する一般協定(GATT)ウルグアイ・ラウンドの交渉内容に貿易と労働基準の問題を含めようとの議論が起きたが、1996年にシンガポールで開かれた世界貿易機関(WTO)の第1回閣僚会合で、労働基準を扱う権威ある機関はILO(国際労働機関)であると決着している。
 
 しかし、TPP協定が批准されれば、ILOの存在意義が失われる恐れがあると問題提起した。もし、労働者の権利を保護する国内規定を設ければ、ISDS(投資家対国家紛争解決)条項に触れる可能性もある。

 さらに酒田氏は、米タフツ大学の世界開発環境研究所(GDAE)が1月に発表したTPP影響試算では、日本は10年後にGDPが0.12%減少し、7万4000人の雇用が失われるとの報告書を引用。解雇の金銭解決制度の導入も問題だと指摘し、補償金が高く貿易を妨げているとエジプトが訴えられた事例を紹介した。

「判断は次回期日で」と裁判長、国民的圧力を
 今回も、被告の国側から全く反論は出なかった。裁判長に今後の予定を尋ねられた原告側弁護団は、「次回期日までに補充の論点を主張したい」と答える。前回、裁判長は次回の口頭弁論があることを想定する発言をしていたが、「再反論の機会も考えていただきたい」と求めた。

 これに対し、裁判長は「主張も見て、判断したい。次の反論機会が必要かどうかも含め、次回期日でお伝えしたい」と述べた。政治問題にして、法的判断から逃れたい意図をうかがわせる。次回期日は11月14日14時30から同じ103号法廷で開くことが決まった。10月18日までに準備書面を提出することで同意した。

 報告集会で酒田氏は、「次回で終わりと言ったに等しい」と厳しい表情を見せた。「金融サービスや労働などの中身について、国側は議論していない。これ以上やっても仕方がないとの判断か」と分析する。

 「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」池住義憲副代表は、「次回結審の宣言に等しいとの印象は私も感じた。国側が内容的な反論・反証を全くしない。踏み込む知識を持っていないのだろうし、『その通りだ。でも私の立場からは言えない』というのが本音だろう。イラク訴訟のときも同じだった」と吐露した。池住氏は08年の自衛隊イラク派兵差止訴訟の原告団長を務め、名古屋高裁で違憲判決を勝ち取っている。

 報告会では、次回期日までにやるべきこととして、幾つかの提案が出された。準備書面提出に合わせて署名を集める、裁判官忌避、控訴、違憲行政訴訟を起こす、などである。違憲行政訴訟は「訴訟の会」幹事長の山田正彦元農水相から出された。アトピーやアレルギーを持つ子供や農業者などの当事者が、すでに生じている実被害を訴えるというもので、年内にも提訴を考えているという。「半年前から話し合っていて、適格な人を探している」と明かした。

 弁護団から裁判官に社会的なプレッシャーをかける必要性が相次いで指摘された。山田氏は8月20日、10時から明治大学講堂で全国でTPP反対に取り組む市民を糾合する集会を開くことを報告。この場で、反対運動を盛り上げ、裁判官に圧力をかけるための提案を持ち寄って議論しようと呼び掛けた。

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衆院第一議員会館で開かれた報告集会。壇上は酒田氏(2016.7.20筆者撮影)

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報告集会に臨む篠原孝衆院議員。「先の参院選は、安倍農政にノーを突き付けた」(2016.7.20筆者撮影)

権力に従順な不良たち

 不良若者はいつの時代も絶えない。グレる理由はさまざまだろうが、不良には独特の様式がある。背景をたどれば、社会に反抗しているつもりでも、実は権力に隷属していることがほとんどではないか。

 田舎生まれの私には、不良と言えば真っ先にツッパリ様式が浮かぶ。米国のヤンキーに倣い、リーゼントの頭髪にアロハシャツ。聴く音楽は米国のロックをぱくった和製バンドのもの。またがるバイクには、日の丸のステッカーが貼ってあった。日米安保条約への親近感を潜在的に刷り込んでいたのではないか。属国アメポチ意識を。

 一方、大学に進んだ不良気取りが聴くのは、ボブディランなどのフォークかプログレやハードロックなど、少々世をすねてる米国流行音楽。そうしてマルクス主義に共感を抱いていた。そもそも「科学的社会主義」はロスチャイルド家が欧州の王室国家をさん奪するためにマルクスとエンゲルスに研究させたもの。レーニンとトロツキーは、「クーン・ローブ商会」のジェイコブ・シフから革命資金を援助されていた。

 ファシズムと共産主義の対立は、新自由主義対グローバリズムの形で続いている。低学歴低所得の層は米国の安物ブランドのロゴの描かれたTシャツを自慢げに着て、イチローや田中将大選手の活躍を見て喜ぶ。中国や韓国が嫌いで、北朝鮮を笑ってストレスを発散する。社会に出れば、不祥事報道を見て「官僚はしょうがない」と怒る。「規制緩和でビジネスチャンスを広げるべきだ」などと受け売りの言葉を吐く。

 少々反抗心のある若者が聞く音楽は、ヒップホップやラップなど、同じ米国だが黒人由来のもの。見るスポーツは欧州サッカー。若い市民活動家は演説のとき、レゲエやラップのリズムに乗せ、黒人ラッパーのしぐさをする。ヘイトスピーチに反対し、市町村合併と地方分権を唱える。ベーシックインカムや学費無償化が持論で、控除から給付への流れを促す。そうして警察への謝辞を欠かさない。ヒップホップは黒人を民族運動に向けさせないために普及させられたと思っている。議会の縮小はEUのような官僚化を進めるだけだし、差別の創造や家族の解体、給付金への依存は、西側に共産主義を広めるフランクフルト学派のアジェンダにすぎない。

 規制緩和や関税撤廃を進めるのは、民衆を極限まで貧しくし、民の側から強力な管理社会を求めさせるのが狙いと確信する。つまり、新自由主義とグローバリズムを揚棄した先に用意されているのが世界統一政府(ニュー・ワールド・オーダー)であると。

 体制に迎合しない不良様式を私は知らない。着物をまとい方言を話し、テレビや新聞を見ず、働きもせず、預金口座も持たない人間こそ、真の不良ではあるまいか。世界権力が利用する余地がどこにもないからである。

【書評】『田中角栄を葬ったのは誰だ』平野貞夫(K&Kプレス)

 角栄ブームの最中、40年前の真実を白日の下にさらす書が出た。1976年の「ロッキード国会」当時、衆院議長を務めた前尾繁三郎の秘書だった平野氏が、対米隷属症候群に冒されたわが国の権力者たちが田中を葬ったことを論証している。


 ロッキード事件は、米上院の多国籍企業小委員会の公聴会で明かされた違法な政治献金疑惑が発端。ロッキード社の対戦哨戒機P3Cとトライスターの売り込みをめぐって、丸紅や児玉誉士夫らに賄賂が流れたというものである。

 お金の流れには、児玉が窓口となった「児玉ルート」と小佐野賢治が窓口の「丸紅ルート」があった。「児玉ルート」に流れた額は21億円、「丸紅ルート」では5億円が流れたとされる。田中は後者の受託収賄罪と外為法違反で起訴され、有罪判決を受ける。

 しかし、「児玉ルート」は、ロッキード社とコンサルタント契約を交わしていた児玉が報酬として受け取った5000万円が所得税法違反にされただけで、幕を引いた。その先には、当時自民党幹事長の中曽根康弘がいた。

 児玉は国会への証人喚問を求められたが、体の不調を理由に拒否する。国会医師団が派遣されるが、脳梗塞による意識障害という主治医の診断を追認する。こうして「児玉ルート」は永遠に闇に包まれた。

 国会運営の裏方として推移を見守った平野氏は、児玉の突然の体調変化を不審に思っていた。それが平成13年になって、主治医の下にいた助教授が週刊誌に衝撃的な事実を明かす。主治医が児玉にフェノバールとセルシンを注射したというのである。いずれも、強力な睡眠作用と全身麻酔作用がある。

 世田谷にある児玉の自宅には直後、セスナ機が突っ込む。長い月日を経て、平野氏は一連の出来事のつじつまがあったという。児玉は強大な権力によって口封じされ、田中は疑惑のスケープゴートにされたのだと。

 同書の題名への答えは、197ページに書かれている。「誰が田中角栄を葬ったかといえば、主役は当時の三木首相であり、共演が中曽根幹事長であった。そして彼らと共謀した検察であった」。「児玉ルート」もみ消しのキーマンは、児玉の秘書で中曽根の書生だった太刀川恒夫である。

 平野氏が謀略を確信したのは、近年である。平成18年に同書の基となる『ロッキード事件——葬られた真実』(講談社)を上梓した際、朝日新聞社会部から取材を受け、ゲラまで示されたが、掲載前夜になって取りやめにされた。太刀川へのインタビューが不調になったと聞かされたため、中曽根からの圧力と分かった。

 ロッキード事件の詳細や、前尾議長がなぜ国会を閉めなかったのかなどの理由はぜひ同書を読んでほしいが、私が目を見開いた点を挙げておく。第1は、中曽根と太刀川が存命であることだ。太刀川は現在、東スポの会長を務める。彼らはこの指摘に、何と答えるのか。

 第2は、巣鴨釈放組でCIAの工作員として働いていたはずの児玉を、なぜ米国が見捨てたのか。平野氏は有馬哲夫早大教授の著書を引用し、米国の意思を超えたからだと推論する。児玉は日本を独立させ、アジアの盟主として復活させるという目的を持っていた。

 第3は、昭和30年以降、25人の衆院議員が逮捕されているが、東大法卒はゼロとの指摘だ。ここにも「正義と公正」を唱える検察の偽善が表れている。田中は真っ先に葬る対象だったのだろう。
 
 第4は、石原慎太郎の偽善性である。巻末の対談で佐高信が触れているが、石原が都知事選に出るとき、田中にあいさつに砂防会館へ行く。『文藝春秋』に「君、国売り給うことなかれ」という論考を寄せ、田中氏の金権政治を批判した直後だった。それでも田中は招き入れ、軍資金を渡す。帰り際には「足りなくなったらまた来いよ」と励ましたと秘書が証言している。ところが、石原は『天才』という本で「金をもらわなかった」と書いている。石原の神経が理解できない。

 平野氏は、全章を通じ、「対米従属シンドローム」の打破を訴えている。つまり、米国に軍事・外交や経済の重要な決定を委ね、許された中で国内政治を行えばいいとの姿勢である。現在の角栄ブームは、対米隷属政権の下での閉塞感からきているのではないか。

 同書は主権国家を望む日本人が教訓にしなければならない魂の告発本である。

田中角栄を葬ったのは誰だ [ 平野貞夫 ]
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       高橋清隆

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反ジャーナリスト。金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了。ローカル新聞記者、公益法人職員などを経て、2005年から現職。『週刊金曜日』『ZAITEN』『月刊THEMIS(テーミス)』などに記事を掲載。  著書に『偽装報道を見抜け!』(ナビ出版)『亀井静香が吠える』(K&Kプレス)『亀井静香—最後の戦いだ。』(同)『新聞に載らなかったトンデモ投稿』(パブラボ)。           

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