高橋清隆の文書館

 当ブログでは、マスメディアが伝えない情報や事象分析を発信しています。
新聞やテレビがつくる「社会標準」から解放されれば、人類は本来の豊かな人生を送れると確信します。

2018年04月

官邸監視7週間、「政治の主役は私たち」黒川氏

 無数の不正を隠ぺいしながら延命を図る安倍内閣。この犯罪政権を7週間にわたり監視し続けてきた市民がいる。「森友・加計告発プロジェクト」共同代表の黒川敦彦氏が呼び掛け、首相官邸前で内閣総辞職を求めるコールや演説を繰り返す。

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ラップに乗せ「内部留保に課税しろ」と叫ぶ黒川氏(中央、2018.4.25官邸前で筆者撮影)

 官邸の正面、国会記者会館の柵にくくり付けられた「内閣総辞職」の文字。スピーカーから流れるラップのリズムに乗せて、コールが響く。30人ほどの男女が体を揺らしながら、こぶしを突き上げる。

 「税金上げずに給与を上げろ」
 「道端から政治をつくろう」
 「声を上げよう」
 「安倍は辞めろ、安倍は辞めろ」
 「世直ししようぜ」

 官邸前抗議を始めたのは3月12日。財務省が森友学園への国有地売却をめぐる公文書改ざんを認めた日だ。前週、朝日新聞が改ざん前の文書を公表している。「内閣総辞職」の文字看板は、このとき作った。以後、平日の毎日、朝8時から午後8時まで抗議行動を続ける。

 「すぐ退陣するかと思ったら、しらを切ってなかなか辞めない。こうなったら、安倍が辞めるか俺たちが辞めるか。根比べです」

 黒川氏の行動に呼応し、徐々に賛同者が集まった。仕事帰りに立ち寄るサラリーマンも。多い日は200人、最も少ないのは4月24日の5人だった。降雨の上、沖縄・名護市辺野古で埋め立て工事開始から1年を前に常連の多くが抗議に飛んでいた。そんな日も、有志がツイキャス動画配信を続け、1000人ほどが視聴する。

 「ここが私の職場です」とおどける。

 黒川氏は昨年2月、「今治加計獣医学部問題を考える会」を立ち上げ、情報開示請求で得た1万2000ページに及ぶ公文書をネットで公開。国会議員やマスメディアに提供する傍ら、安倍首相や迫田英典元理財局長らを刑事告発してきた。同年10月の衆院選には安倍首相の地元、山口4区から立候補している。

 「安倍政権の疑惑は数え切れない。リニア新幹線やスーパーコンピューターをめぐる談合は安倍さん本人の関与は分からないが、閣僚が関係している。政権全体の腐敗であり、お友達優遇、縁故主義の典型。これが政権の本質だ」

 官邸前抗議を続ける中で、名物となった曲がある。安倍Noセイダースが歌う『安倍Noセイダー』だ。

 安倍のせいだ
 安倍のせいだ
 全て安倍のせいだ
 安倍晋三が国を売る
 ふざけんな
 ふざけんな
 安倍晋三が武器を買う
 おじいちゃんの代からCIA
 おじいちゃんの代からCIA agent

 「CIA」のところでは、西城秀樹の『ヤングマン』に倣い、体で文字を作る。安倍Noセイダースはプロのラッパーで、完成度は高い。1度聞くと耳にこびりつき、離れない。たまにしか来ない筆者も、夜中に頭に浮かんで来た。

 「サブリミナルに訴える曲。改ざん文書が出てきたのも、潜在意識に刷り込まれた官僚がマスコミに渡したのかも」と冗談を飛ばす。

 今では琉球RemixバージョンとクラブRemixバージョンもある。琉球版は三線や太鼓の伴奏に合わせ、「こんなウチナンにしたのは」と歌う。参加者はカチャーシーを踊りながら、マイクを回る。「うたデモ、おどりデモ、みんなデモ」が触れ文句だ。「どんな形でもいい。普通の人たちが参加できる場をつくりたい」と黒川氏。

 他の市民団体との連携も重視する。「場所を譲ってと言われれば譲るし、一緒にやろうと言われれば、可能な限り一緒にやる方法を考えます」。取材に訪れた25日は沖縄反戦一坪地主関東ブロックが500人集会を企画していたため、抗議活動を6時で打ち切り、交代した。

 23日は、キリスト教系の平和団体がゴスペルを歌ったので、一緒にスピーチをした。5日には58の市民団体を糾合し、上野公園で「さくら祭り」を開催。「いろんな市民団代があるが、僕ら以外の人も“総辞職”と言うようになった」と訴えの広がりを喜ぶ。

 政界では希望と民進との合併が進むが、野党との関わりはどう考えるのか。

「市民として応援している立場だが、政治の主役は市民。今、野党にも力がそんなになくて、政権をつくるには市民がもっと力を付けて再編しないと。国民の5割以上が支持政党なし。それくらい政治に魅力がない」

 デモに歌や踊りを取り入れるのは、民衆の意識を少しでも引くためだ。

 「まだ、国会議員が偉そう。同じ土俵に立って市民とやっていこうという議員が少ない」

 4月最終週は官邸前抗議と並行し、山本太郎参院議員と街頭宣伝を繰り返した。山本氏は「数少ない」議員に映る。

 「安倍は辞めろ」は市民団体にありふれた文句だが、黒川氏は建設的な提言も欠かさない。

 「財源隠すな財務省 消費税はゼロだ」
 「金融資産に課税しろ 為替取引税もあるよ」

 コールに挟む経済政策は、きちんとした調査に基づく。消費税収18兆円を補う方法はたくさんある。為替取引に0.1%課税すれば10兆円、超富裕層の金融資産に平均3%で累進課税すれば10兆円、大企業の内部留保に1%課税すれば4兆円、金融所得の分離課税を廃止して総合課税に戻せば2兆円の税収増が見込める。昨年の衆院選でも訴えてきたことだ。

 同じ「オールジャパン・平和と共生」運営委員の植草一秀氏が4月に発表した「シェアノミクス」にもいち早く注目し、採用を主張する。課題は分配政策にあるとして、消費税廃止や最低賃金の引き上げ、最低保障年金、一次産業戸別所得補償、奨学金徳政令の導入を求めるものだ。

 黒川氏らの官邸前活動は、黄金週間で一旦休息する。連休明けからは週1回、金曜夜の抗議行動に切り替える。いつまでやるのかと尋ねると、「真相究明、決着まで」ときっぱり。根比べは続く。

割引の代償

 私は行列が苦手だ。と言っても、待つ方でははい。大勢の人を背後で待たせながら「恩恵」に浴していることに、地獄の思いがする。

 先日、近所の薬局で割引のポイントカードを作った。越して来てから七カ月、日常的に利用している小さな店舗である。レジ定員は通常一人のため、怖くて放置してきた。しかし、さすがに異常な気がして、人並みに近付こうと思った。私のような貧しい者こそ、活用すべき制度ではないか。

 ティッシュを買ったその日、レジの周りに客はいなかった。今だと思い、恐る恐る告白した。

 「ポイントカードを作りたいんですが」
 「では、こちらに記入してください」

 小柄でデリカシーのありそうな女性が、複写式の用紙を差し出した。この方法では時間がかかりそうなのを直感し、思わず口を開く。

「隣で書いていいですか」
「大丈夫ですよ」

 そのままレジカウンターで書くことを促される。恐怖が全身を襲った。普通の厚顔女ではないか。緊張して郵便番号も浮かばない。渡されたボールペンを走らせていると、あっという間に行列ができた。だから言ったのである。レジ応援を頼むが、一向に来ない。私は何度も横を見ながら、心が焼かれる思いだった。

 都会人だけあって皆黙っていたが、隣のレジが空いたとき最初に待っていた客が「バチン」とたたき付けるようにかごを置いた。不満を解放したのだろう。私は身が縮んだ。人をこれほど恐れるのは、父に「あんぽんたん」「精薄児」と虐待され、学校では四六時中自分の悪口を聞かされたからだろう。

 自宅へとぼとぼ歩きながら、屈辱感が込み上げてくる。

 「たかが一%のポイントではないか」

 特典と引き替えに、自分のわずかなプライドも売った気がした。

文科省の送信者欠席、一層の圧力も 教育介入問題

 前川喜平前文部科学事務次官を招いた中学校での授業内容について同省が報告を求めた問題で、野党合同ヒアリングが18日、国会内で開かれた。質問メールを送った担当者は出席せず、一層の圧力をほのめかす文言が明らかにされた。

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あいさつする河村氏(右から2人目2018.4.18筆者撮影)

 ヒアリングには、河村たかし名古屋市長と同市の杉正美教育長も出席した。同市教委は3月末、授業内容の報告を求めた意図を聞く質問状を文科省にメールし、2日に「適切な教育的配慮の下で行われたのか確認する必要があった」などとする回答を受けている。

 文科省から白間竜一郎・大臣官房審議官ら4人が出席したが、メールを送ったとされる課長補佐は出席しなかった。冒頭、河村氏は「誰がこれだけ微に入り細に入り、言論統制につながるような文書を作ったのか、市長として知らないわけにいかない」とあいさつ。

 文科省からの質問状に、前川氏が停職処分相当であったことを十分調べることなく学校の授業の講師に招いたことや、出会い系バーに行ったことを問題視する記述があることを挙げ、「これらの解釈が維持されるのか」と提起した。

 「国民の多くはこういう文書を役人が作るわけがなく、政治家と相談してやったと思っている。疑惑があるのに、やっぱり出て来ない。財務省を含め、政治と行政がつるむと結局、全部うやむやにされる」と明らかにするよう求めた。

 文科省が2日市教委に送ったメールで「調査は法令に基づき行った」と釈明した点について、出席議員は杉氏に「最初からその認識はあったか」とただした。杉氏は「法律に基づく調査としては最初、明示されなかった」と答えた。

 「今回のような踏み込んだ問い合わせを受けた例はあったか」との質問には、「今まで聞かないし、私自身なかったので、文科省にどのような意図か聞きたい」と答えた。

 講師選定をめぐる見解が維持されるのかについて、文科省側は「このような事実確認の際には表現ぶりに十分留意する必要があったと林(芳文)大臣から注意を受けた。真摯(しんし)に受け止めている」と回答を避けた。

 出席議員から「謝罪すべきでは」との声が相次ぎ、河村氏が「間違っていたので、とはっきりしてくれなければ」と迫ると、「今回は法令に基づいてのものだが、書面についてはやや誤解を与えかねない面もあったと書面で回答した」と繰り返した。

 自民党の池田佳隆衆院議員が2月22日、文科省を訪ねた際のやり取りについて質問があった。文科省は20分前後、白間審議官ら3人が面会し、同月19日の市教委への電話調査を基に前川氏を招いた経緯などを説明したと答えた。池田氏からの発言には触れなかった。

 今回の調査が教育現場に萎縮を与えたかとの質問に、杉氏は「萎縮はしない。事実関係は十分調査し、適切に対応したい」と答える一方、4月2日の文科省からの回答文書の最後に「文科省としては今回の事案を踏まえ、教育現場に対し、一層丁寧な対応に努めて参る所存です」と記されていたことを明かし、「丁寧な対応とは何か気になる」と不満を示唆した。

 終了後、河村氏は「メールを送った課長補佐が来んのはけしからない。公務員の何がプライバシーか。冗談じゃない。ラブレターならそうかもしれないが、これは適正な公文書。出てきて堂々としゃべればいいじゃないか」と文科省側の対応を批判した。

 さらに「前川さんが停職相当だったことを知らなくても、責任を取って辞職されたことを知っていれば十分。文書は出会い系バーに行くと道徳的でないとの価値判断を示したが、道徳的か道徳的でないか、一人の役人が決めることができるのか。恐ろしい話」と重ねた。

 その上で河村氏は、文科省が国会議員の問い合わせを受け、官房長を経由し名古屋市にメールが来るまでのやり取りを時系列で出すことや、講師選定をめぐる見解が維持されるのかを明らかにする必要性を強調。野党議員の奮闘に期待を寄せた。

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終了後、文科省の対応を批判する河村氏(2018.4.18筆者撮影)
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       高橋清隆

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【記号】13160   
【番号】10900411

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【店番】318     
【預金種目】普通預金  
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【口座名】盒鏡粁粥  

著者プロフィール


反ジャーナリスト。金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了。ローカル新聞記者、公益法人職員などを経て、2005年から現職。『週刊金曜日』『ZAITEN』『月刊THEMIS(テーミス)』などに記事を掲載。  著書に『偽装報道を見抜け!』(ナビ出版)『亀井静香が吠える』(K&Kプレス)『亀井静香—最後の戦いだ。』(同)『新聞に載らなかったトンデモ投稿』(パブラボ)。           

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