高橋清隆の文書館

 当ブログでは、マスメディアが伝えない情報や事象分析を発信しています。
新聞やテレビがつくる「社会標準」から解放されれば、人類は本来の豊かな人生を送れると確信します。

2019年07月

【書評】『25%の人が政治を私物化する国〜消費税ゼロ・最低賃金1500円で日本が変わる〜』植草一秀(詩想社)

Net IB News https://www.data-max.co.jp/article/30680?rct=nation

 第2次安倍内閣が進める政策の真相を暴いた植草氏の新著である。国の壊れる速度を追い越すため、主権者である国民に一刻も早い覚醒と適切な投票行動を求めている。


 同書は3部構成になっている。すなわち、メディアと教育の問題を扱う第1章「あなたもすでに騙(だま)されている」、国民生活を破壊する政治への処方箋を書いた第2章「『私物化された政治』を止める5つの改革」、占領体制の続く戦後のわが国を分析した第3章「日本を蝕(むしば)む5つの深層構造」である。

 安倍首相は自身の経済政策について、有効求人倍率の上昇や雇用の増加などの実績を強調し、マスメディアはこれを「アベノミクス」ともてはやす。しかし、第2次安倍内閣発足後の7年間に増加した雇用の4分の3は非正規労働者である。

 経済を評価する最重要指標は実質国内総生産(GDP)成長率である。第2次安倍内閣発足後の実質GDP成長率平均値は+1.3%。一方、「悪夢の民主党政権」(安倍首相)のそれは+1.7%。東日本大震災による低迷を含めての値である。

 経済全体が低迷している中で雇用者の数が増えれば、労働者の取り分、つまり労働分配率は低下する。実際、6年半の間に日本の労働者の1人当たり実質賃金は5%も減った。

 2016年、実質賃金が小幅プラスを記録したが、これはデフレに回帰したおかげである。デフレからの脱却を目指す安倍内閣がインフレ誘導に失敗したことが幸いしたにすぎない。

 政府は2018年1月、実質賃金の算出方法を変えた。参院選をにらみ、従来より数値が高く表示されるようにしたためである。

 破壊的状況への処方箋として、著者の植草氏は5つの改革を示す。すなわち、〆把汰換餔賣В隠毅娃葦澆亮存宗↓⊂暖饑杷兒漾↓L臼腸修鬚笋瓩襦↓TPPプラス交渉をやめる、ゥ廛蹈哀薀犹拿个陵住司埓に——である。

 とイ亡悗錣襪、植草氏によれば「小さな政府」には3つの類型がある。1.民営化、2.社会保障支出の排除・圧縮、3.利権支出の排除、である。現在、わが国で進められている小さな政府は1と2の政策であるとした上で、次のように分析する。

 「極めて不可解に思われるのは、公的事業の営業権、独占事業の利権を民間に供与する意味での小さな政府に賛同し、同時に、社会保障を切り込むという意味の小さな政府に賛同する者が、政府の利権支出を切り込むという意味の小さな政府には、強く反対するケースが非常に多いことだ」(p.87)

 国からの財政支出は、一般会計と特別会計を合わせ重複分を差し引くと約139兆円。うち90兆円が社会保障関係の支出、それ以外の政策支出が50兆円である。前者を「プログラム支出」と呼ぶ。後者の「利権支出」の排除こそ、日本の財政構造改革の究極の課題だと指摘する。

 「プログラム支出」については、年金や高齢者医療、介護のほか、子育てや教育、生活保障、障害者保護に支出のウエートを移すべきだと説く。

 ,筬◆↓い覆匹鮓た読者諸賢は、山本太郎氏率いる「れいわ新選組」の緊急政策と重なることにお気付きかもしれない。山本氏は植草氏に少なからぬ影響を受けていると思われる。
2018年4月19日の「オールジャパン平和と共生」学習会でこれら政策を「シェアノミクス」と名付け、発表している。

 同書は参院選前の6月までに書かれたが、前書きに次の表現で期待を寄せている。

 「山本太郎参議院議員が新しい党をつくる試みに動き始めた。日本政治に大きな嵐を呼び込むチョウの羽ばたきになるかもしれない」(p.15)

 消費税に代わる財源として所得・法人の両税再強化のほかに、株式の配当による分離課税の税率を20%から40%に引き上げることや「利権支出」の2割カットで各10兆円が捻出できると提言している。

 山本氏が今回の選挙演説で連呼した語句に、「今の日本に欠けているのは愛と金」というものがある。植草氏は世の中に重要な要素として、かねて「愛と誠」を口にしていた。その一端が、いじめ問題への対処に見られる。

 「憲法が定めているのは子女に普通教育を受けさせる義務であって、子女に学校教育を受けさせる義務ではない」(p.209)
 「普通教育を実践する場として、家庭やフリースクールなどを明確に位置づけることが必要だ」(p.211)

 全ての国民が愛に裏打ちされた同書を読めば、国民生活が破壊される速度を追い越せるだろう。

25%の人が政治を私物化する国 消費税ゼロ・最低賃金1500円で日本が変わる (詩想社新書) [ 植草一秀 ]
25%の人が政治を私物化する国 消費税ゼロ・最低賃金1500円で日本が変わる (詩想社新書) [ 植草一秀 ]

関西の変な人

 大阪の人間が苦手だ。東京に来て古里自慢を繰り返すからというだけではない。公然と人に絡んでくる病的な人が異常に多い気がする。

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 参院選の期間中、れいわ新選組の山本太郎候補を追い掛けて大阪に行った。京橋駅連絡通路での辰巳孝太郎(共産)の応援演説が終わり、引き上げる山本氏を見失った。れいわ新選組のポスターが張ってある無人の街宣車が止まっていたので、前に立っていたら、見知らぬおばさんが近付いてくる。

 「あんた、太郎事務所の人? 貧乏人から金取って反日やって。おう、おう」
 「いえ、私は関係ないんで」

 スタッフらしき人が戻ると、彼女は車に乗り込もうとする。一人が苦言を呈し、離れたすきに発進して難を逃れた。

 春の大阪での演説動画にも、変なおばさんが出てくる。「在日朝鮮人の左翼」から集団ストーカー被害を受けていて、何もかも破壊されたと訴えている。以前、山本氏はこの女性から相談を受けていて、裏を取ろうとしたが、何一つ証拠が得られなかったと明かし、質問を突っぱねている。

 なんば高島屋前での亀石倫子(みちこ・立憲)の応援では、真っ昼間から缶ビール片手のおやじが、最前列で言葉にならないやじを飛ばしている。別のおばさんは、演説する二人の後ろに堂々と上がり、「そうだ」などと関係のないところで声援や拍手を送る。支持を広げるのにマイナスではあるまいか。

 大阪駅前の演説では、終了後、子連れの主婦が警備や報道陣をかき分けて「どうしても」と山本氏にあめ玉を渡していた。こんなあめ、物騒で食えたものではない。

 京都では、三条河原町交差点で倉林明子(共産)を応援している間中、反対側でハンドマイクを持ったおっさんが文句をぶつけていた。音が容量を超えて割れているから、何を言っているかさっぱり分からない。意味があるのだろうか。誰かが通報したらしく、しまいには警察官に囲まれていた。

 山本氏は兵庫県宝塚市生まれで、大阪府箕面市(みのおし)の高校に通っていた。頭が錯乱したおやじや病理を抱えたおばさんに対応できるのは、生い立った社会環境が影響しているのかもしれない。私には、もともと大阪が性に合わない。学生時代に初めて訪れたとき、駅の汚いコンコースで安物のかばんやネクタイなどを売っていて、神経を疑った。

 サッカーの応援に来たとき、戎橋(えびすばし)の近くの寿司屋に入った。無言に耐えきれず「大阪は食べ物がおいしいですね」と社交辞令を向けると、「みんなそういう」とふんぞり返られたことがある。バイト先の学生が就職を決め、初任地が大阪であることを報告すると、上司は「大阪なんて、人間の住む所じゃないよ」ときっぱり。目からうろこだった。だから、維新が躍進するのだ。

 東京から来ていた同僚に話すと、「でも、大阪は優しい人も多いよ」と反論される。車で一方通行の狭い道に迷い込んだとき、頼まれもしないおっさんが「オーライ、オーライ」などと誘導してくれた体験を明かした。未熟な私は、まだ同意できない。

小泉・竹中ろくでもない

山本太郎氏落選も「れいわは大きく前進」、衆院選に意欲

Net IB News https://www.data-max.co.jp/article/30545

 れいわ新選組の山本太郎氏は22日朝、自身が落選する結果になったことについて「一切後悔はない。2議席を獲得し、政党要件も付いた」と述べ、次の衆議院選挙に立候補する意思を示した。

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当確が出そろった後、記者会見に応じる山本氏(2019.7.22筆者撮影)

 参院選の当確情報が出尽くした午前5時すぎ、東京・平河町にある同党の開票センターで選挙ボランティアの市民の前に姿を見せた山本氏は、ガッツポーズを見せ、「一切後悔はない」と言い切った。「2議席を獲得し、政党要件も付いた」と続けた。

 記者団に受け止めを聞かれると、「10人通せなかった責任は感じるが、政党要件を持たない諸派が初めて政党要件を満たした。決して負けていない。山本太郎は失ったが、れいわ新選組は大きく前進した」と胸を張った。

 ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の舩後(ふなご)靖彦氏と重度障害者の木村英子氏の当選によりわが国の障害者施策やバリアフリー化が進むことに期待をかけ、「私の議席と引き換えに手に入れたものは、比較にならないほど大きい」と評価した。

 次の衆院選挙に向けては、「政党要件があるのとないのでは、天と地の差がある。今の選挙制度では、互角に戦える条件が整った。衆議院選挙で大きく議席を増やす準備をしたい」と抱負を述べた。

 自身の立候補について意向を問われると、「出るしかないでしょう」と意欲を見せた。

 どの政党の支持層から票が流れたか聞かれると、「野党から削るなどというせこいことは狙っていない。一番大きな狙いは無関心層、浮動票」と答えた。

 寄付金は7月20日までに4億205万に達した。「これは人々の悲鳴だと受け止めている。死にたくなるような社会、やめてくれという」と述べ、対処療法ではない大胆な生活底上げの政策が必要との考えを示した。

 選挙期間中、マスメディアが同党をほとんど取り上げなかった影響については、「テレビが取り上げれば、もうちょっと議席が伸ばせたかと問われれば、その通りだと思う。ほぼ街宣で稼いだ票。報道されるのとされないのは天と地の差がある」と吐露した。

 選挙区で300万円、比例代表で600万円の供託金については「制度を変えるべき。お金がかからないようにすべき」と述べるとともに、「これを変えるには、政権を取る以外ない」と現制度で戦う覚悟を見せた。

 政党要件を満たしてもNHKが討論番組に出さない場合の対応について尋ねられた。NHKは2015年の「生活の党と山本太郎となかまたち」や2013年の「みどりの風」を出演させていない。その際、国会議員5人以上と直近の国政選挙で2%以上の得票の両方が必要との独自の基準を示している。

 山本氏は「山本太郎となかまたちのときは、嘆願書を持ってNHKに抗議しに行ったりしたら、途中から出してくれるようになった。またやってきたら、NHKをぶっ壊す」とこぶしを振るポーズを取り、「受信料の不払い運動を始めた方が早い」と戦う意向を見せた。

「どこまで自民の尻なめるのか」、れいわがマスコミを批判

Net IB News https://www.data-max.co.jp/article/30544?rct=nation

 「れいわ新選組」が21日夜、参院選の開票が進む中で報道陣を前にマスコミを批判した。山本太郎代表はNHKに対し、「どこまで自民党のお尻をなめるのか」、大西恒樹(つねき)氏は通貨発行や財政の仕組みについて「分かってるのか。いい加減にしていただきたい」などと忠告した。

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報道陣の質問に答える山本氏(右)られいわ候補者(2019.7.21筆者撮影)

 東京・平河町のホテル内に設けた同党開票センターには、大勢の報道陣が詰め掛けた。特定枠の舩後靖彦(ふなご・やすひこ)氏の当選が決まった後、朝日新聞の記者から候補者に対して質問があった。

 「マスコミが取り上げない現実がある中、これだけ盛り上がった。古い報道スタイルについて見解を」

 山本氏は「もっとがちんこでけんかしてほしい。明らかにおかしな報道が続いている」と述べ、NHKが20日午後9時から放送した『党首 列島を駆ける〜密着17日間の戦い〜』に触れ、「どこまで自民党のお尻をなめるんだろう。ひどい内容で、争点が全く見えない。あれ見たら、(自民党に)票入れようかと思う」とやり玉に挙げた。

 大西氏は「税収で政府の借金を返したらどうなるか、分かっているのか。消費税廃止を掲げたとき、そこにロジックがあることに突っ込んでくれ。今の政府・与党の言っていることが本当に間違っていることを分かるようにする、皆さんの仕事はそういう真実を知って、暴くこと」と指弾した。

 信用創造の原理を考えれば、政府が借金をする、すなわち国債を発行をするときにお金が生まれ、借金を返済する、すなわち国債を償還するときにお金が消える。

 大西氏は当選したらマスコミ記者を集めて講義を開こうと考えていたことを明かし、消費増税を批判。「何で米国からMMT(現代貨幣理論)が出て来ているのか理解していない。それでよく報道機関と言える。いい加減にしていただきたい。本当に怒っている」と述べながらも、真実の報道を求めた。

 三井義文(よしふみ)氏は「長年、マスコミの人には何度も話したが、現場では『分かった』と言いながら、何で本社に帰ったらそれが消えるのか。上司に負けている。皆さんがジャーナリストになったとき、真実を伝えたいとこの職業を選んだはず。いつからサラリーマンになった」と非難した。

 その上で、「こっちががちんこで戦っているところを取材するなら、皆さんもがちんこでやってほしい」と求めた。

 選挙期間中、同党がほとんど報道されなかったことについて山本氏は、「政党要件を考えれば、当然そうなのだが、4億円の寄付がありこれだけの盛り上がりがあれば、現象として取り上げる可能性もあると思うが。社内でいろいろあったのか」と報道陣に逆質問した。会場にいる支持者たちから大きな拍手が起きたが、記者たちは無言になった。

 支持者から、「メディアの人に聞きたい。最初の志はどういう状態になっているか」と発言があった。

 報道陣が沈黙を貫く中、安冨歩(やすとみ・あゆみ)氏がマイクを取る。「この国は人間でなく、立場でできている。立場上の話しかできない。立場が重いほど、その人の意思は関係なくなる」と指摘。

 メディアも社会構造の一角であると説明し、「自由にやっているのは、あまりお金をもらっていないフリーの方。立場上のメディアしかなくなるのは、この方が悪いのではなく、私たちの国が狂っている」と本心を封じる社会構造を批判した。
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       高橋清隆

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【記号】13160   
【番号】10900411

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【口座】ゆうちょ銀行  
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【店番】318     
【預金種目】普通預金  
【口座番号】 1090041 
【口座名】盒鏡粁粥  

著者プロフィール


反ジャーナリスト。金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了。ローカル新聞記者、公益法人職員などを経て、2005年から現職。『週刊金曜日』『ZAITEN』『月刊THEMIS(テーミス)』などに記事を掲載。  著書に『偽装報道を見抜け!』(ナビ出版)『亀井静香が吠える』(K&Kプレス)『亀井静香—最後の戦いだ。』(同)『新聞に載らなかったトンデモ投稿』(パブラボ)。           

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