子供たちの学校や保育所などでのマスク不着用を支援するため、特定非営利活動法人Zen(小野瀬英利理事長)が4月29日、ノーマスクサポーター養成研修を川崎市内の浄蓮寺で開き、15人がノーマスクサポーターに認定された。講師の谷本誠一・呉市議会議員は小・中学校でのマスク自由化を発表した多摩市を念頭に、「第2の多摩市を実現することが目標。1人、2人とノーマスク学校生活宣言を勝ち取っていくことが重要」と参加者を鼓舞した。

IMG_5470
寺の本堂で谷本氏の講義を聴く受講者(2022.4.29筆者撮影)

 全国の学校や保育所などでノーマスク宣言をした児童・生徒らは170例を超える。全て谷本氏が方法を伝授し、多くの場合、教育委員会に同行してきた。児童・生徒が保護者と共に、「今日からマスクを着けません」と宣言すれば、憲法が保障する基本的人権の尊重や教育権などから、学校や教育委員会はこれを否定することはできない。

 ノーマスクサポーターはノーマスク学校生活宣言等を希望する人を支援する役割を担う。Zenは愛知県小牧市の事務所内にノーマスクサポートセンターを設置し、3月27日に初めてのノーマスクサポーター養成研修を開講。その時は23名が認定され、今回が2回目となる。

 養成研修は質疑応答や授与式を含め、5時間にわたって開かれた。冒頭、主催者を代表して小野瀬氏があいさつ。「今までノーマスク宣言をされた方がもう1回勉強し直して、新たに宣言する人のお手伝いに回っていただきたい。谷本先生が1人でやってきたが、手が回らなくなってきた。いわば、谷本誠一倍増計画です」と趣旨を説明した。

 谷本氏は「ノーマスク宣言! 勝利の方程式」と題された資料を使い、感染症対策におけるマスク着用の位置付けやマスクの弊害、ノーマスクが可能な法的根拠、教育委員会への訪問方法など21項目を解説した。

 日頃、谷本氏は全国を精力的に回り、ノーマスク学校生活宣言のやり方を伝授している。母親の意志でノーマスクに踏み切る家庭が多いが、今回も父と子を含む固い決意が不可欠であると強調した。交渉相手はあくまで教育委員会で、差別や偏見が生まれないよう、同委員会から校長に指導してもらうことが鉄則だ。

 「ノーマスク宣言は、完全ノーマスクのことです」とくぎを刺す。つまり、風邪を引くか給食当番の配膳時以外は着用しないこと。マスクを学校に持参したり、フェイスシールドなど代用品を使用したのでは、本当の宣言ではないという。

 「狙いは新生活様式以前の形に戻すこと。マスクは奴隷だけがするもの」と明言する。

IMG_5474
講義する谷本氏。時折駄じゃれを挟み、関心をそらさない(2022.4.29筆者撮影)

 説明に特に時間を割いたのは、宣言後の対策。差別と偏見を助長するような扱いをされる例が少なくないからだ。例えば、宣言児童・生徒の席を窓際の一番前に固定したり、席を他児童・生徒から切り離し、パーテーションで仕切る。給食のお代わりの順番を最後にさせるなど。集団登校では他の児童・生徒から30メートルも離して最後に歩かされたり、そのことを抗議したら集団登校そのものを廃止した東京都江東区の小学校の例も紹介された。

 「マスク警察」やモンスターペアレントから宣言児童・生徒を守るための流れが説明された。すなわち、々残垢職員会議で宣言児童・生徒が出たことを説明し、保護を指示▲曄璽爛襦璽爐巴看い宣言児童・生徒の立場を説明し、擁護するA換蚕顕颪嚢残垢宣言児童・生徒のいることを紹介し、見守りを促すこ惺餐簡欷郤圓紡个靴董▲廛螢鵐箸覆匹濃情を説明する――の4段階である。

 では、「いろいろな人がいる。差別や偏見なく、温かく見守ってください」と校長に言わせることが重要だ。い任蓮学校便りや保健便りなどを活用する。谷本氏は、「これら全部をチェックしていく作業が宣言後、必要になる」と重ねた。

 今回、谷本氏が朗報を示した。文部科学省が小・中・高の教師向けに配布する保健教育指導資料『新型コロナウイルス感染症の予防』2022年4月3日改訂版にマスク差別に関する記述が登場した。狙いとして「新型コロナウイルス感染症に関連する差別や偏見について考え、適切な行動をとることができるようにする」とうたわれ、差別や偏見の対象に「咳(せき)をしている人」「ワクチンを接種していない人」などとともに「マスクをしていない人」という語句が入った。

 私立学校、私立幼稚園の厳しい現状にも言及した。「私学助成の許認可権を持つ都道府県または政令市の学事課に交渉するが、私立幼稚園でノーマスク宣言を出して実行した所はない」と明かした。子ども・子育て支援法第33条第1項は「特定教育・保育施設の設置者は、教育・保育給付認定保護者から利用の申込みを受けたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない」と規定するが、私立幼稚園には応諾義務がないからである。「嫌なら辞めてもらってももいいよ、ということ」と谷本氏は指摘する。

 ノーマスクが社会一般に広がらない根拠の1つに、法務省がワクチン差別とコロナ差別を認める一方で、マスク差別は認めていないことも挙げた。

 ノーマスクサポートセンターを開設し、2人のスタッフを置いたことを報告。サポートの依頼が来ると、サポーターに割り振り、サポ−ターから相談者へ連絡。詳細を聞いて宣言の仕方を伝授したり、教育委員会に同行するなどの流れを説明した。

 最後に、「第2の多摩市を実現することが目標。しかし、最初から自由化をやろうとしないこと。1人、2人とノーマスク学校生活宣言を勝ち取っていくことが重要」と参加者を鼓舞した。多摩市教育委員会は4月1日付の教育長メッセージで同市内全小中学校でのマスク自由化を発表している。

 このメッセージには、「学校生活の中でのマスク着用につきましては、さまざまな事情により、マスクをしない子、できない子がおりますこともご理解いただきたいと思います。多摩市立小中学校では、マスクをすること、しないことで、いじめや差別につながらないように注意指導してまいります」などとつづられている。

 同市内では3月25日、2小学校3人の親子がサポーターと共に教育委員会を訪れ、ノーマスク学校宣言書を提出したことが布石にあったと、谷本氏は説明した。戦略について、「ノーマスク児童・生徒をグループ化して、自由化の署名を展開すると、徐々にハードルが下がる。一足飛びにやろうとしたら失敗する」と警告。

 その上で、「自由化すれば、宣言が必要なくなる。本来、ノーマスクを宣言しなければいけないのがおかしい」と疑問を投げ掛けた。

 小平市議会で行き過ぎた感染症ガイドラインの改善を求める請願を全会一致で可決したことも紹介した。この請願は2600筆超の直筆署名を全国から集め、地方自治法124条に基づいて提出された。内容として、.泪好のリスクを両面から周知する▲痢璽泪好者への差別や圧力がないよう指導する4鏡症予防ガイドラインに´△魑載し、周知するさ訖時の対面回避や黙食などの見直し――を求めている。同市教育委員会が独自に策定した「小平市立学校感染症予防ガイドライン」に対し、行き過ぎた対策に警鐘を鳴らし、見直しを迫った格好だ。

 谷本氏は「とにかく、ノーマスクの宣言者を増やすこと」と呼び掛けた。

 質疑応答の後、研修を終えた受講者に、ノーマスクサポーターの認定証が授与された。

IMG_5492
谷本氏(右)から認定証を受け取る受講者(2022.4.29筆者撮影)


■関連情報
コロナ真実探究会「ノーマスク学校生活宣言」


NPO法人Zen


自然共生党サブャンネル



■関連記事