奈良国立博物館で「正倉院展」が開催されています。
毎年秋にお蔵の虫干しのようなかたちで開催されますね。
有休を取って平日に行って来たんですが、それでも他の特別展の土日程度には混んでました。
今回の出品目玉は「瑠璃の杯」...歴史の教科書でもお馴染みの
透明な青いワイングラス..
以前も見たとは思うんですが、改めてびっくりするほど小さいです。
手のひらに収まってしまうくらいの可愛らしさ。
この杯を見るときだけはロープ整列させられます。
この色の美しさよ..
「白鳥はかなしからずや空の青 海のあをにも染まずただよふ」
という若山牧水の歌を思い出します。
ライトを透かすと微かに内部に残存する気泡が白くかがやき、
凝縮された銀河のようです。
そうか...この青は、宇宙から見た地球の青さに似てるんだ...
どんな美姫がその唇をふれたのか...
1200年を経て褪せない魅力と、ますます深まる想像の誘惑。
螺鈿紫檀琵琶(らでんしたんのびわ)
本当に1200年も経っているのが信じられないほど
華やかで優美でエレガントな琵琶。紫檀のボディにちりばめられた
虹色に輝く貝細工の螺鈿。蓮、飛鳥、雲、鴛鴦、など吉祥の図柄がふんだんに。
なかでも特筆すべきは迦陵頻伽(がりょうびんが)。
首から上が人間で、下は鳥という、慶賀を表す架空の動物ですが
その顔の可愛らしい事!顔面センターはあっちゃんみたいで、
ふっくらとした頬にはくっきりとエクボが。
おちゃめなステップを踏んでいるようなダンサブルな足許。
こんなにコミカルでかわいいキャラが乗っかってる琵琶。
もう、めちゃめちゃファンになりました!
タータンチェックの腰帯。オリエンタルな色彩感覚がとても新しい。
サンタのブーツみたいな靴下。吉野山が錦秋に彩られたような色合いです。
「かわいー!かわいー!」を連発していました。
今年は女性好みのアイテムが多いかも。
双六の駒。色鮮やかな琥珀やガラスでできており
丸くて小さくて透明で。エメラルドやサファイアと言った貴石にも
引けを取らないかがやき。
こんなにもろくて可愛くていじらしいようなガラスたちが、
よくぞ何世紀も時空を生き抜いてくれたと思うと、愛しさで一杯になる。
ありがとう、って何度もつぶやく。
野蛮な武将たちの焼き討ちと言う蛮行にも耐えぬき、
今ここにある奇跡のような存在。
もちろん朝廷に残された古文書も展示してあるのですが、
その一角、やたらと笑いが起こってる。
上申書というのだろうか、下級貴族が上司に提出した文書なんですが、その一枚
すんげえ 字 が ヘ タ
たいがい展覧会に出されるのって、写経とかそれを生業とした文章生とか博士の
筆によるもので、おそろしく達筆で流麗なんだけど...
昔にもヘタな人、いたんだ~ウケた
続きを読む
毎年秋にお蔵の虫干しのようなかたちで開催されますね。
有休を取って平日に行って来たんですが、それでも他の特別展の土日程度には混んでました。
今回の出品目玉は「瑠璃の杯」...歴史の教科書でもお馴染みの
透明な青いワイングラス..
以前も見たとは思うんですが、改めてびっくりするほど小さいです。
手のひらに収まってしまうくらいの可愛らしさ。
この杯を見るときだけはロープ整列させられます。
この色の美しさよ..
「白鳥はかなしからずや空の青 海のあをにも染まずただよふ」
という若山牧水の歌を思い出します。
ライトを透かすと微かに内部に残存する気泡が白くかがやき、
凝縮された銀河のようです。
そうか...この青は、宇宙から見た地球の青さに似てるんだ...
どんな美姫がその唇をふれたのか...
1200年を経て褪せない魅力と、ますます深まる想像の誘惑。
螺鈿紫檀琵琶(らでんしたんのびわ)
本当に1200年も経っているのが信じられないほど
華やかで優美でエレガントな琵琶。紫檀のボディにちりばめられた
虹色に輝く貝細工の螺鈿。蓮、飛鳥、雲、鴛鴦、など吉祥の図柄がふんだんに。
なかでも特筆すべきは迦陵頻伽(がりょうびんが)。
首から上が人間で、下は鳥という、慶賀を表す架空の動物ですが
その顔の可愛らしい事!顔面センターはあっちゃんみたいで、
ふっくらとした頬にはくっきりとエクボが。
おちゃめなステップを踏んでいるようなダンサブルな足許。
こんなにコミカルでかわいいキャラが乗っかってる琵琶。
もう、めちゃめちゃファンになりました!
タータンチェックの腰帯。オリエンタルな色彩感覚がとても新しい。
サンタのブーツみたいな靴下。吉野山が錦秋に彩られたような色合いです。
「かわいー!かわいー!」を連発していました。
今年は女性好みのアイテムが多いかも。
双六の駒。色鮮やかな琥珀やガラスでできており
丸くて小さくて透明で。エメラルドやサファイアと言った貴石にも
引けを取らないかがやき。
こんなにもろくて可愛くていじらしいようなガラスたちが、
よくぞ何世紀も時空を生き抜いてくれたと思うと、愛しさで一杯になる。
ありがとう、って何度もつぶやく。
野蛮な武将たちの焼き討ちと言う蛮行にも耐えぬき、
今ここにある奇跡のような存在。
もちろん朝廷に残された古文書も展示してあるのですが、
その一角、やたらと笑いが起こってる。
上申書というのだろうか、下級貴族が上司に提出した文書なんですが、その一枚
すんげえ 字 が ヘ タ
たいがい展覧会に出されるのって、写経とかそれを生業とした文章生とか博士の
筆によるもので、おそろしく達筆で流麗なんだけど...
昔にもヘタな人、いたんだ~ウケた
続きを読む