福祉避難所という考え方逃げながら闘え!

July 21, 2011

優れた手話単語

 造語あまたある最近の手話事情。
 その手話が広まるかどうかは、使われていくかどうかにかかっている。

 どうして使われるのかというと、必要だからであり、また、その表現がなんらかのヒットをするからである。

 私自身の手話感覚は私独自のものに過ぎないかもしれないが、優れた手話単語で最近のものを取り上げてみよう。

 「効果」手のひらを前に向けて、その手のひらから、もう一方の手でグーを出す。時勢の何かの流行語でもなく、使われるべきして使われる場面が多いこの手話だが、なぜか初めて見たときから抵抗無く受け入れすぐに覚えて使うようになった。
 ただし「逆効果」手のひらを前に向けて、その裏側にある手の甲から、もう一方の手でグーをこちらに向けて出す。これはなぜか受け入れられない。使うことは使うが…
 「人間ドッグ」左手で軽く丸を作り、その中に人を寝かせて入れる(「入院」なんかとよく似てる)。CTスキャンの様子がよく出ている。これはよく使う。最初から抵抗無く受け入れた。
 「エイズ」額の部分に指文字のE(大曽根式指文字のえ)を当てる。指文字を一部使った手話単語の造語は最近やられているが、あまり好きではないにも関わらず、この手話はよく定着している。時勢(とばかりは言えないのだが)に乗ったためと思われる。
 「インフルエンザ」指文字のI(大曽根式指文字のい)で「風邪」で咳き込む様子を表す。これも日常よく起こるし最近は大流行も繰り返しているので、よく使う。
 ただし「SARS」胸の辺りで指文字のS(大曽根式指文字でさ)を表したあと「炎症」を表す。あまり定着しなかったように思う。
 「憲法」大曽根式指文字のろをかさねて2回たたく。もともと手のひらの上で「ろ」を叩く手話が「法律」を表すものだった。だからこの動きが「法律」関連のものであるというイメージが既に出来上がっていて、その土壌の上に作成されたという順序がよかった。「法律」の上にあるものだから「憲法」という意味になる。それまでは国内の最高法という意味で、「最高」「法律」を合わせて表していた。
 「法律」左手で「ほ」の指文字、右手で「ろ」を作り、空間を2回叩く。右手のその動きは「法律関連のもの」であるというイメージを踏襲している。だがもともとあった表現をそれに変えなければならない意味が今ひとつ理解できない。法律の「ほう」という音を用いて表現するときは適するが、そうではないことも多いので。

 という具合に整理してみると、言葉が広まるにはどういう条件が必要なのかが少し分かるような気がする。
 手話は書記言語ではないので、コミュニケーションがとられる場で使用される頻度が高く、そして、イメージと結びつきやすいものが広まりやすい、と、言えるだろう。
 日本語はどうだろうか。音声言語はあらゆるメディアで流布されている。手話のような制限のある状態とは比べられないだろう。

double222 at 21:00│Comments(0)TrackBack(1)

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