2009年11月16日
今月の歌舞伎 十一月その4
「外郎売」
團十郎の朗らかなキャラにピッタリ。早口言葉は単純にすごい。海老蔵もこの技を練習しているのだろうか。
「傾城反魂香」
これまた團十郎のキャラとども又があっている。
しかし大半寝たので、よいも悪いも分からんのが正直なところ。
「大津絵道成寺」
藤娘で道成寺、という趣向。それにしても、文化勲章山城屋も、形がきれい。音羽屋といい、さすが人間国宝。
それと、八幡屋がすっきりした口跡ときびきびした動きで良い。もっと良いお役を与えるべき役者ではなかろうか。
2009年11月15日
今月の歌舞伎 十一月その3
仮名手本忠臣蔵通し
「五、六段目」
菊五郎の動き、形が美しい。これぞ、歌舞伎役者だなぁ、といつも思わせる。
時蔵のお軽も余計なことをせず良い。
芝翫、左團次が付き合う。顔見世らしく豪華です。東蔵はちとうるさい。
「七段目」
仁左衛門の由良之助がとにかく立派。見た目の良さに、口跡の良さがあいまって見応えがある。吉右衛門もそうだが、舞台をいっぱいにする存在感は流石。
福助のお軽は相変わらずの高音絶叫に興ざめ。。妙に現代劇めくのは何とかなりませんか?
九代目は平右衛門を熱演。ギバをちゃんとやってて驚き。時々の台詞の震えは気になるが、万事無難だった。
十一段目は、パス。
2009年11月08日
今月の歌舞伎 十一月その2
「三人吉三巴白浪」
黙阿弥の傑作は、普通にやってもらえれば面白くなるに決まっている。
花形歌舞伎で、時折、若さが見えるものの充実の舞台である。
三人の吉三は、どれもよい。愛之助は、昼の三五大切の源五兵衛のような役のほうがニンとは思うが、余計なことをしないし、基本がしっかりしている。
菊之助は当代一のお嬢。若さといい、見た目だけならば、今が盛りのお嬢である。相変わらず、三階席までしっかり聞こえる明瞭なセリフまわしに好感がもてます。
松緑の和尚は、いささかセリフが時代劇めくところはあるが、手に入って
おり、危なげなし。すこし痩せたように思うが、体調は万全だろうか。
「鬼揃紅葉狩」
パス。
2009年11月03日
今月の歌舞伎 十一月その1
仮名手本忠臣蔵通し
「大序」
天王寺屋がよい。すっきりとした口跡は清廉潔白なお役向けだと思った
が、見事な師直。身分の高さと嫌らしさの同居を見事に演じていた。
「三段目」
ここでも天王寺屋の独擅場。痛い膝をうまくかばいながら、人間国宝の名に恥じぬ芝居。今の歌舞伎座で最後の忠臣蔵にふさわしい。
「四段目」
勘三郎は相変わらず白塗りがお笑いじみるが、そうしたニンについてはさておき、うまい。見事なものである。
松嶋屋の石堂が立派過ぎ、由良之助が出てきてもかすんでしまう。
やはり、九代目と松嶋屋では藝格に差がありすぎる。
九代目は、いつも通り声の変な震えはあるものの、熱演。客席のいつもの人も熱狂。。
「道行」
なんだか久々に時蔵を見た気がする。。音羽屋ともにそつないが、三河屋の存在感が目立った。
2009年10月18日
今月の歌舞伎 十月その3
「義経千本桜 渡海屋・大物浦」
吉右衛門の藝格の大きさ、これである。以前、別の役者で見たときに、随分長く感じたが、今回はそうでもなかった。ま、適宜寝たのだが。
玉、天王寺屋、段四郎あたりが手堅い。歌六は、踊りが下手か?弟はかなりの名手だが。
「吉野山」
音羽屋はさすがに踊りが上手い、ということを再認識。彼の芝居のよさ、体格がよくなくとも形が綺麗な理由は、踊りにあるのだろう。
菊之助の静は綺麗だが、とくにみるべきところは無いか。
「四の切」
確かに渡辺保先生のおっしゃるように、音羽屋があの年齢で奮闘である。元々、愛嬌のある藝風なだけに、狐の可愛らしさが自然に出る。
時蔵が義経で付き合う。もっといいお役をあげてほしいなぁ。
2009年10月13日
フィンランド旅行雑記3〜フィンランドの夜を駆け抜けるサンタ特急
さて、お待ちかね、第三弾。
無事ヘルシンキに着き、今回の旅の目的の一つ、異国で夜行列車の時間が刻々と近づくに従い、鳴り出しましたあのメロディが。
ちゃらちゃっちゃちゃちゃらーらー、ちゃーらー、ちゃーららっらーらー、
そう! 世界の車窓から、です。石丸謙二郎の優しいお声がいやがうえにも旅情をかきたてます。
そんなトランス状態はさておき、ヘルシンキから夜行の特急、その名もサンタクロースエキスプレス(以下、サンタ特急)に乗って、ほぼ北極圏にあるロバニエミという街に向かうわけです。乗車時間は12時間以上。まぁ、夜行だから寝てればいいのですが。
サンタ特急の寝台車両はこんな感じ
(翌朝撮った写真)
二階建ての車両で、二階の個室を今回利用しました。
ちなみに、予約はインターネットでできます。8週間前から予約を受け付けてくれます。サイトで予約をすると、eチケットがメールで送られてきますから、バーコードつーかQRコード?のついたそのチケットをプリントアウトして持っていきます。フィンランドには改札がございません。そのチケットを持って、自分の部屋に座っていると、発車後すぐに車掌が来てそのチケットをチェックする、というわけ。
値段は二人で212.8ユーロです(2009年9月乗車)。
個室は2人用。二段ベッドです。
まぁ、広くない。しかし、なにより驚いたのはねぇ、トイレ兼洗面所兼シャワーである。これこそ、写真を撮るべきだったが、驚きのあまり撮れなかったのです。半畳以下のスペースに、扉を開けて前方に洗面ユニット、右手に便器がある。これだけでも圧迫感のある狭さにあきれるが、なんとシャワーは、その洗面ユニットを、ガーンと右に移動させて空けたスペースで浴びるのである。すごいシステム。。。床暖房で強制的に床を乾かすというおまけ付き。
キャンプやユース感覚で挑めば十分快適ではあるが、二度利用しなくてもよかったかなぁ。。
サンタ特急には、寝台車両からは遠い車両だが、食堂車もあります。飲み物と軽食が利用可能です。ほぼフィンランド人オンリーの中、ビールを飲みましたよ。
夜行ということもあって、車窓の景色を楽しむ時間は少ないですが、あのメロディが鳴り出しそうな良い景色に出会えます。
2009年10月11日
今月の歌舞伎 十月その2
「毛抜」
三津五郎が悪いはずもないが、芝居は何となくこじんまり。
寝た。
「蜘蛛の拍子舞」
玉三郎主導の舞踊劇。紅葉狩とか土蜘蛛とかそんな感じ。しかし、前半の踊りが相当つまらん。
寝た。
後半は派手に盛り上がる。しかし、美を追求する玉が、ときおり隈取して暴れるのは、美の生活の反動かね?
「河庄」
藤十郎が和事の見本のような芝居。さすがである。ただし、段四郎や時蔵ら脇はイマイチではなかったか。異様に長く感じた。
寝た。
「音羽嶽だんまり」
松緑さんの息子の初舞台。めでたい、しかし、それだけ。
2009年10月09日
フィンランド旅行雑記2〜空港到着、ヘルシンキ市内へ
さて、第二弾。お待たせしました。
(待ってない?)とか書かずに、どんどん進みます。
で、9時間ちょいのフライトののち、ヘルシンキ近郊のヴァンター国際空港に降り立った(気分的には舞い降りた)わけですが、なんと到着の日に夜行で、ラップランドの首都ロバニエミへ行くというスケジュールでした。飛行機乗り継ぎ行けばいいものを、夜行に乗ったのですよ(しかも二度も)。まぁ、それはおいおい書くとして、そもそもラップランドって何?とか疑問もふつふつとわいておろうが、まぁ、待て。久々のまともなブログネタ。長く楽しみたいあるよ。
空港に着いて、まずすることはいつもトイレなんだけど、ここでいきなりカルチャーショック。。
高い。。。写真ではわかりにくいだろうが。。あと、写真ブレ過ぎだし。
隣に、わしより背が15〜20センチは低かろうという日本人のおじちゃんがいたが、どうしたんだろう。わしでも、かなりギリでしたが。。。
動揺を隠せないまま、ターミナル出てすぐのとこに止まっていたフィンランド航空のバスで、ヘルシンキ中央駅へ。青い車体のバス。片道、5.9ユーロ。時間はおよそ30分といったところか。スムーズに、ヘルシンキの中心に移動できます。
ヘルシンキ中央駅(後日撮影)。右の塔は修復中か?写真がせこさ感を出していますが。
しかし、石畳の街にくると、ヨーロッパだなぁ、という気がしますねぇ。早速、その辺をウロウロしながら、夜行の時間を待ちます。
ヘルシンキ大聖堂とか、アカデミア書店を初日にすでに回りましたよ。
これも工事中。。。
そして、ついに七時半過ぎには、世界の車窓から、ですよ。
うずく、わしの中のテッチャン魂(あったのか?!)。
次回に続く。
2009年10月06日
フィンランド旅行雑記1〜快速フィンランド航空
で、まず行くエリアは欧州で決まり、でした。ここは譲れません。アジア蔑視かと言われようが、今は南の島がいい時期じゃね?と言われようが、ヨーロッパなんです。
そんなサダメの大陸、オイローパですが、なんせ遠い。一度、ロンドンヒースローまで行ったときは、13時間半。つらいねん。現代の奴隷船エコノミークラスで、10時間越えは。
イギリス以外に行ったことあるのは、アメリカだが、これもシカゴとかワシントンDCとか、遠い。まぁ、西海岸のことはおいといて、遠いねん。
ところが、フィンランド。ヘルシンキ直行便だが、なんと10時間切ります。9時間15分とか9時間半とかで行っちゃうんですよ。近い。近いヨーロッパ=フィンランド、なんです。
これは、当初知らなかったけれど、フィンランド旅行の大きなポイントでしたぁ。
それで、フィンランド航空がヘルシンキに直行便を飛ばしているわけだが、エアバスの最新機を導入しているので、エコノミーでも各席にPC用の電源がついてます。ぬをー、iPhoneユーザーには欠かせないオプションです。
機内食は美味しくないけど、フィンランド航空、やりますね。
というわけで、「一番近い」ヨーロッパとしてフィンランドに行くもよし、ヘルシンキで乗り換えを選択してほかのヨーロッパの国に行くもよし。
ビバ、フィンランド&フィンランド航空なのです(とすっかり、フィン信者)。
2009年10月04日
今月の歌舞伎 十月その1
「京乱噂鉤爪」
染五郎発案の乱歩歌舞伎第二弾、ということで見てきました。高麗屋一門を中心にした座組。
以前、新しい歌舞伎の演目では義太夫など歌舞伎音楽を使うべき、とこの駄ブログで述べたわけだが、今回は、竹本連中の参加や、常盤津の舞踊風一幕など、「歌舞伎らしさ」を狙ったところが前回との目立った違いか。
しかし、その効果はいまいち、薄いと言わざるを得ないなぁ。使ってみました、試してみました、というレベル。
まぁ、それはある程度しょうがないとして、今回は前回よりストーリー性がない、というか、どういう話なんだ? そんなブレが全編を貫いている。で、どういう話なんだ?
染五郎扮する人間豹と、九代目扮する小五郎との関係も、相当希薄なので、ラストも白けること甚だし。
良いことといえば、たくさんのお客さんが入ったことと、劇場を対角線に飛んだ染五郎の宙乗りか。

