2009年11月
2009年11月25日
「」
マンションが建っていた。知らぬ間に君が僕の身長を越した。電車の中、いつの間にか席がなくなってしまっていて、仕方がないから、そのまま正座して、吊革を端から数えていた。電車には乗らなかった。乗れなかった。目の前でドアが閉まり、隙間で賑やかに笑う君を観た気がした、多分気のせい。たくさんのガラスがオレンジ色で、嗚呼、夕方。いつの間に、出来上がったのかな、このマンション。ホームで待つのは時間。早まる心臓の音を聞いて、深くをため息をついたり、小さく笑ってしまったり。マフラーはいらなかったな。電車には乗らなかった。君の横顔を少しだけ見上げた。あんまり変わらないよな。待つのは電車。笑いかけられたのは僕だった。歩いて帰った。
2009年11月23日
2009年11月12日
2009年11月11日
yumenikki
ゆめにっきの創作文です。
(24EFFECTSに収録されているirohaさんの9 A.Mをヒントに書いた文も含まれます。)
長針が12を差すと同時に破壊音が鳴る。
何回も何回も鳴り止まない足跡が目の前を黒く塗りつぶしていく。
知り続けて、知り続けて、塞ぎこむ。
耳に残って離れてくれない日々がドアノブを回せばまた聞こえるの。
瞼を閉じれば、繰り返す最終手段でみんな消えてくれる。
痛かったところが、残れば、残るほど、やっぱりまだここにいるよ。
少し離れた空気で見守るその目を覚えておくね。
成りたかった明日を夢見ることを中断して、今日は眠ろう。
いつまでもこの部屋でぐらぐらして、
よく知っているあの人たちとの関係にゆらゆらして、
心地良くて、少し苦い時間をふらふらして、
私は私の思いをばらばらにして、
またいつか探しに行けたら、いいなあ。
(24EFFECTSに収録されているirohaさんの9 A.Mをヒントに書いた文も含まれます。)
長針が12を差すと同時に破壊音が鳴る。
何回も何回も鳴り止まない足跡が目の前を黒く塗りつぶしていく。
知り続けて、知り続けて、塞ぎこむ。
耳に残って離れてくれない日々がドアノブを回せばまた聞こえるの。
瞼を閉じれば、繰り返す最終手段でみんな消えてくれる。
痛かったところが、残れば、残るほど、やっぱりまだここにいるよ。
少し離れた空気で見守るその目を覚えておくね。
成りたかった明日を夢見ることを中断して、今日は眠ろう。
いつまでもこの部屋でぐらぐらして、
よく知っているあの人たちとの関係にゆらゆらして、
心地良くて、少し苦い時間をふらふらして、
私は私の思いをばらばらにして、
またいつか探しに行けたら、いいなあ。