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1 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:07:23.06 ID:Fn4dKd9xo

※キャラ崩壊が激しいかもしれません

※麻雀描写はあまりないと思います

※あってもにわかなので間違い多数だと思いますので指摘お願いします





2 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:07:56.79 ID:Fn4dKd9xo

四校合同合宿所にて

久「全員いるわね、じゃあ先ずはお礼を。今回はこの合宿に参加してくれてどうもありがとう」

久「個人戦のある福路さんはともかく、加治木さんと蒲原さんも来てくれてとても感謝しているわ」

ゆみ「気にしないでくれ。これだけの相手に打つ機会をくれたんだこっちから礼を言いたいくらいだ」

智美「ワハハ、今から受験勉強って言うのも気が早いからな~しっかり遊ばせてもらうさ~」

佳織「智美ちゃんは今からやった方がいいような気がするよ・・・」

モモ「そうっすね」

智美「それはひどいぞ2人とも」

久「ふふ・・・さて、お風呂にも入ったし早速麻雀――」

優希「待って、ト、トイレ行って来るじぇ~!」

衣「zzz・・・」

星夏「うう・・・湯当たりした・・・」

睦月「同じく・・・」

久「――と言いたいところだけど、今日は自由行動にしましょうか」

まこ「ほうじゃの。初日から根つめても仕方ないしの



3 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:08:44.23 ID:Fn4dKd9xo

透華「はぁ・・・しょうがありませんわね。衣を部屋に運びますわ。ハギヨシ――はいないのでしたわね。では純!」

純「はいはい、力仕事は俺の仕事か。そこまで力いらねぇけど」

華菜「大丈夫か文堂?」

星夏「すいません大丈夫です・・・」

智美「ワハハ、しっかりしろムッキー。部長がそれじゃ示しがつかないぞ」

睦月「・・・元部長に部長のあり方について説かれるなんて」



和「私はゆーきの様子を見に行ってきますね」

咲「うん、行ってらっしゃい・・・強そうな人がいっぱいいるから、私は打ちたかったな・・・」

久「まあまあ、焦らなくてもこれから嫌でも打ってもらうことになるから、今日くらいはゆっくりしなさい」

まこ「お前さんと和は団体だけじゃなく個人もあるからの。一層頑張らんといけんからな」

モモ「――そうっすよ。私達の想いもかけてるんっすから、リンシャンさんには優勝してもらわないと」



4 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:09:11.08 ID:Fn4dKd9xo

咲「きゃっ! びっくりした。えっと、東横さんでしたよね?」(リンシャンさん・・・?)

モモ「はいっす。東横桃子っす。同い年っすから敬語じゃなくていいっすよ」

咲「ええっと、じゃあ桃子ちゃん?」

モモ「よろしくっすリンシャンさん」

咲「言った自分が敬語?使ってるじゃない」

モモ「これは敬語じゃなくて口癖というか、この喋り方に慣れてしまって自然とこうなってしまうんすよ」

咲「そうなんだ、大変だね」

モモ「殆ど誰も私の声聞こえないっすからそこまででもないっすよ」

咲「いやその方が大変だって・・・というか、聞こえないって、あのステルスって麻雀のときだけじゃないんだ?」

モモ「ええ。酷いときは両親にすら気づかれないほどだったすよ」

モモ「そんな中で過ごす内に自分で存在感を薄めることができるようになってたっす」

和「そんなオカルトありえません」



5 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:09:40.60 ID:Fn4dKd9xo

咲「あ、原村さんと、優希ちゃん大丈夫だった?」

優希「おう、ばっちしだじぇ!私は咲ちゃんみたいに方向音痴じゃないからな!」

和「何がばっちしですか。場所を知らないのに駆け出して、私が行かなければどうなってたことか・・・」

優希「うう、風呂上りのフルーツ牛乳がタコス並の魔翌力で私を誘惑するのが悪いじぇ」

和「タコスもそうですがゆーきは少し我慢というものを覚えるべきです」

久「そうね、合宿中はタコス断ちでもしてみる?」

優希「じぇ~!? 部長は私に人としての形も残さず[ピーーー]と言うのか・・・?」

咲「そんな大げさな」

まこ「そもそもそんなに簡単に手に入るもんじゃないんじゃがのうタコスは」



6 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:10:10.09 ID:Fn4dKd9xo

モモ(リンシャンさんと悪待ちさんなら気が付いてくれるかと思ったっすが駄目っすか。おっぱいさんは――)

和「ところで、さっきから気になっていたんですけど、東横さんの後ろにいるその子は一体?」

モモ(・・・!?)

咲「え?そんな子どこに――」

???「――あか・・・私が見えるんですか?」

久まこ優希咲「!?」

和「見えるとか見えないとか、そんなオカルトありえませんよ」

モモ「さすがっすねおっぱいさん。私だけじゃなくあかりのことまで見えるとは」

和「あかりちゃんと言うんですか?」(おっぱいさんって・・・)

あかり「あ、はい。はじめまして。私、東横あかりといいます」

和「東横・・・桃子さんの妹ですか?」

モモ「そうっす。私の大事な妹っすよ」ダキッ

あかり「わっ! お姉ちゃんいきなり抱きついたらびっくりするよぉ」




7 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:10:58.77 ID:Fn4dKd9xo

久「・・・驚いたわ、こんな明るい髪の子に気が付かないなんて」 

ゆみ「君に頼まれたから連れてきたんだが?」 

モモ「あっ、先輩!」ダキッ 

あかり「ちょっ! お姉ちゃんいきなり離すのもびっくりするよぉ!」 

久「そうだけれど会うのは初めてだから。ずっと東横さんの近くにいたのかしら?」 

モモ「いたっすよ」 

まこ「はぁ~全然気が付かんかったわ」 

咲「私も」 

優希「私はトイレ我慢してたからそれどころじゃなかったじぇ」 

和「私は見たことない子がいるとずっと気になっていました」 

あかり「えへへ、嬉しいなぁ。あんなに人がいっぱいいる中で初対面の人が、私に注目してくれることなんかありませんでしたから」 

あかり「ありがとうございます、和おねえ・・・じゃなくて原村さん」



8 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:11:33.44 ID:Fn4dKd9xo

和「お礼を言われるようなことではありませんよ。それと歳も離れているようですし、無理に喋り方を変えなくていいんですよ?」 

あかり「え、でも・・・」 

ゆみ「そうだな。君はまだ中等部1年生なんだ。そこまで礼儀にうるさくすることもないだろう」 

久「そうそう、あかりちゃんはゲストなんだから堅苦しいのはなしでいきましょう」 

あかり「じゃあ、改めてこれからよろしくお願いします」 

咲「うん、こちらこそよろしくねあかりちゃん」 

咲「あ、まだ自己紹介してないね。私の名前は宮永咲だよ」 

あかり「うん、咲お姉ちゃん!決勝戦とっても凄かったです!」 

咲「ありがとう」(お姉ちゃん、か・・・)



9 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:12:00.97 ID:Fn4dKd9xo

優希「私は片岡優希だじぇ! ほれ、お近づきの印にタコスをやるじぇい!」 

あかり「わぁ! ありがとう優希お姉ちゃん!」 

優希「お、お姉ちゃん、なんだか呼ばれ慣れないからくすぐったいじぇ・・・」 

まこ「まあお前さんは年下からそう呼ばれることもなさそうじゃしのう」 

優希「何を言うんだじぇ染谷先輩!私はのどちゃんのおっぱいから吸ったエキスで夏にはわがままボディを手に入れてるんだじぇ?」 

和「吸わせてませんしそんなことで体がどうにかなることはありえません!」 

まこ「いっつも食っとる大量のタコスはどこに消えとるんじゃろうか」 

優希「タコスから得たエネルギーは全部タコス力となって麻雀で消費されてしまうじぇ」 

まこ「ほんじゃあタコス食った後麻雀せずに過ごしてみたらどうじゃ? 成長するかもしれんぞ」(主に腹がでそうじゃがの) 

優希「タコスも麻雀も我が身を形づくるのに必要不可欠なものだじぇ。それはできないじょ」 

まこ「難儀な奴じゃのう」



10 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:12:50.12 ID:Fn4dKd9xo

あかり「・・・」 

まこ「おおっと、すまんのう。わしは染谷まこ。Roof-topっちゅう雀荘の娘じゃけ、ご贔屓にな」 

咲「桃子ちゃんの妹なら家は鶴賀の方ですし気軽に行ける距離じゃないと思いますけど」 

和「それに中学生が雀荘は少し不健康ではないでしょうか?」 

まこ「わしは幼稚園くらいの頃からずっとおったんじゃが? それに年齢を言うなら高校生だって充分あれじゃと思うんじゃが」 

和「・・・客寄せにバイトさせてる身でそういうこと言いますか」 

まこ「咲はともかくわりゃ中々気にいっとるじゃろ。大体元々は部長の案じゃけ」 

久「そこで私に振るの? ってまたあかりちゃんを忘れてるわよ」 

まこ「ありゃ、すまんなあかり。なんか知らんが意識しないとすぐに頭から離れていってしまうんじゃ」 

あかり「いいんですよぉ・・・慣れてますから」グスッ 

優希「あ~染谷先輩があかりを泣かしたじぇ!」 

モモ「むっ! あかりをいじめる奴は許さないっすよ!」 

ゆみ(やっと離れてくれたか、人前ではさすがに恥ずかしい・・・)



11 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:14:10.37 ID:Fn4dKd9xo

まこ「こら優希! 何を人聞きの悪いことを言うとるんじゃ!」 

モモ「でもあかりが泣いてるっすよ?」 

あかり「だ、大丈夫だよお姉ちゃん、優希お姉ちゃん。あかりなんともないからまこお姉ちゃんを責めないであげてください!」 

モモ「あかりがそう言うならいいっすけど・・・」 

優希「あかりはいい子だじぇ。タコスをもう1個やろう」 

あかり「えへへ、ありがとうございます。でもさっき貰ったので充分ですよぉ。タコスいっぱい食べなきゃいけないんですよね?」 

優希「そうだじぇ、私はタコスを食べないと体が人の形を保てなくなってしまうからな」 

あかり「ええ!?」 

咲「大丈夫、嘘だから!」 

モモ「純粋なあかりに変なこと吹き込まないでほしいっす」



12 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:15:04.04 ID:Fn4dKd9xo

久「んじゃ次は私ね。はじめましてあかりちゃん。私は竹井久。清澄高校麻雀部の部長よ」 

あかり「はい、はじめまして」 

あかり「そういえばさっきゆみお姉ちゃんがあかりをここに呼んだのは久お姉ちゃんだって言ってましたけど・・・」 

久「ええそうよ。たまたまあなたの牌譜を見る機会があって、面白い打ち方してたから気になってね」 

あかり「そんな、あかりなんてまだまだ下手くそですよぉ」 

久「うーん、まあぶっちゃけその通りね」 

あかり(結構容赦ない!?)ガーン! 

久「でも、何というかね・・・そう、さっき言ったように面白いのよあなたの打ち筋、というよりあなたのいる卓はね」 

久「だから打つときは上手い下手とか気にせず存分に打ってね」 

あかり「はい!がんばります!」



13 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:15:43.43 ID:Fn4dKd9xo

和「最後は私ですね。と言っても私の名前は既に知っているようですけど」 

あかり「和お姉ちゃんは有名ですし、お姉ちゃんと対局した人ですから」 

ゆみ「あのときは驚いたな。まさかステルスモードのモモが振り込むなんて」 

和「ステルスモードがなんなのかよくわかりませんが、あれだけ無警戒で牌を切っていれば振り込むのは当たり前です」 

モモ「それが当たり前じゃないのがステルスモードってやつっすよ」 

和「あのときも言いましたが、そんなオカルトありえません」 

あかり「でも本当に凄いことなんですよ和お姉ちゃん」 

あかり「ずっとお姉ちゃんを見てきたからわかりますけど、お姉ちゃん本当に他人から見えませんから」 

あかり「それはあかりも同じで、もしかしたらあかりなんて存在してないんじゃないかって思えてきて・・・」 

モモ「あかり・・・」 

あかり「だから、さっき和お姉ちゃんがあかりに気が付いてくれたときとっても嬉しかったです!」



14 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:16:18.60 ID:Fn4dKd9xo

和「・・・あかりちゃんはちゃんとここにいますよ。こうして触ることもできるんですから」ナデナデ 

あかり「あっ・・・はい・・・!」 

モモ(辛い思いさせるんじゃないかと思ったっすが、やっぱり連れてきてよかったっす) 

モモ「私からも礼を言うっすよ。ありがとうございますおっぱいさん」 

和「・・・本当に恩義を感じているならその変なあだ名はやめてください」 

和「ええ? じゃあ何さんがいいっすか? デカパイさん?」 

和「胸から離れてください!」 

優希「いーや、のどちゃんとおっぱいは切っても切れない関係だじぇ」 

まこ「そりゃあまあ切れんじゃろうな、物理的に」 

優希「のどちゃん=おっぱい、おっぱい=のどちゃんだじぇ。でも夏には私がその座を奪うから覚悟しておくんだじょ」 

まこ「まだ言うかお前は」 

和「人を胸が大きいだけみたいに言わないでください!」



15 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:16:48.28 ID:Fn4dKd9xo

ゆみ「さて、自己紹介も終わったことだしそろそろ何をするか決めようか」 

モモ「私は先輩とお風呂に入りたいっす! 2人きりで!」 

ゆみ「も、モモ!」 

久「あーら、お熱いわね。じゃあ私とまこは加治木さんから貰った全国の選手の牌譜を研究するということで」 

まこ「わしの意見は聞かんのか? まあ別にええんじゃが」 

久「そう言ってくれるってわかってるからよ」 

和「ではあかりちゃんは私達と外を回りましょうか」 

あかり「はい!」 

モモ「あかり、デカパイさん達に迷惑かけちゃ駄目っすよ」 

あかり「うん、わかってるよお姉ちゃん。ゆみお姉ちゃん、お姉ちゃんのことよろしくお願いします」 

ゆみ「あ、ああ、任せておけ」 

和「ですからあだ名は胸以外のもので!」



16 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:18:01.76 ID:Fn4dKd9xo

咲「結局タコス屋は見つからなかったね」 

優希「これじゃ明日までもつかもわからないじぇ・・・」 

和「タコスを食べなくても死ぬことはないんですから、そんなに悲観しなくてもいいでしょう」 

あかり「やっぱりあのタコス返した方が・・・」 

優希「いや、一度あげた物を返してもらうなんてそんな図々しい真似はできないじぇ。でも体が溶けて行くような感覚が・・・」 

和「ゆーき!」 

優希「じょ、冗談だじぇ」 

咲「あはは、でもお土産はいいのが見つかってよかったね」 

あかり「はい! 京子ちゃん達も――あ、あかりの幼馴染なんですけど、きっと喜んでくれるよぉ」 

咲「京子ちゃんか・・・うちの京ちゃんも来られればよかったんだけど」 

優希「駄目だじぇ咲ちゃん。あの犬をこんな美少女だらけのとこに連れてきたら何をするかわからないじぇ」 

あかり「わんわん・・・?」



17 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:18:53.16 ID:Fn4dKd9xo

咲「須賀京太郎って言ってね、私の中学の頃からの友達で清澄麻雀部の男子部員なんだ」 

優希「そして私の忠実なる犬だじょ」 

あかり「犬が男子部員?」 

和「ゆーきが勝手にそう呼んでいるだけですよ。須賀君は唯一の男手として辛い雑用をやってくれてるんです」 

和「ですからあまり悪いように言うのは感心しませんよ」 

優希「でもあいつの従順さとか見てるとどうしても犬のように見えてくるんだじぇ」 

和「それはまあわからなくはないですが・・・」 

咲「もう、2人とも! 京ちゃんに失礼だよ!」 

あかり「優しい人なんですね」 

咲「そうだね。色々あって塞ぎこんでた私を元気付けてくれたし、それからも何かと世話焼いてくれて」 

咲「あっ、私が麻雀部に入ったのも京ちゃんが誘ってくれたからなんだよ」 

あかり「じゃあ、その京太郎お兄ちゃんが清澄優勝の影の立役者なんですね」 

優希「む、それは聞き捨てならんじぇ。咲ちゃんがいなくても私とのどちゃんがいるんだから優勝は確実だったじぇ」 

あかり「あわわ、そういう意味で言ったんじゃないですよぉ!」



18 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:20:16.99 ID:Fn4dKd9xo

和「ん、何かを叩くような音が聞こえますね」 

華菜「よっ! 中々やるな龍門渕の!」 

純「はっ! お前もな風越の猫女」 

咲「あっ、卓球」 

あかり「た、卓球・・・」(嫌な思い出しかないよぉ) 

優希「おおっ! 面白そうだじぇ! おいノッポ! 次は私とやるじぇ!」 

純「いいぜ、なんなら今から二対一でやってやろうか?」 

優希「なんだとぉ!」 

華菜「いい度胸だし!」 



咲「原村さんはやる?」 

和「私は遠慮します」 

咲「私もそうしようかな。あかりちゃんは?」 

あかり「あ、あかりも見てるだけにします・・・」(また顔に当てられたりするのは嫌だからね)



19 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:21:40.67 ID:Fn4dKd9xo

久「あら卓球。へ~楽しそうじゃない」 

透華「そうですか? こぢんまりしていて派手さに欠けていますわ」 

ゆみ「そもそもが屋内でテニスをやる為に作られたんだ。こぢんまりしてて当然だろう」 

久「私もやろうかしら」 

美穂子「で、では私も」 

ゆみ「やってみるか」 

透華「・・・私はやりませんわよ」 

衣「わーい、たっきゅーたっきゅー」 

透華「・・・しょうがありませんわね。全員倒して差し上げますわ!」 

あかり「あ、お姉ちゃんと対局した金髪の人・・・」 

透華「うん? 誰ですの貴女?」 

久「ああ、その子は――」 

美穂子「・・・!?」



20 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:23:35.10 ID:Fn4dKd9xo

あかり「はじめまして、鶴賀学園中等部1年、東横あかりです」 

透華「鶴賀の東横・・・どこかで聞いた名前ですわね」 

純「透華が副将戦で振込みまくったあいつだよ、っと今のは卑怯だろ!」 

優希「池田の弔い合戦だじぇ。隙を見のがすことはできないじょ」 

華菜「死んでないし! あと年上には敬語使えし!」 

透華「副将戦・・・ああっ! あの忌々しいステルスの!」 

モモ「忌々しいとは随分ないい草っすね。まあ気持ちはわかるっすけど」 

ゆみ「・・・! モモ、いたのか」 

モモ「いたっすよ」 

久「神出鬼没ね~。消えるだけじゃなくて好きなとこに現れる能力も持ってるんじゃないかしら?」 

モモ「いつも先輩に着いて行ってるだけっす」 

透華「貴女の専属メイドですの?」 

ゆみ「いやそういうわけじゃないんだが・・・」



21 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:24:52.02 ID:Fn4dKd9xo

透華「ふんっ! まあいいですわ、次にやれば私が勝つに決まっていますもの」 

モモ「それはどうっすかね。個人戦でもかおりん先輩に役満振り込んでたっすし」 

透華「はうっ!? あ、あれは手が滑って牌を落としてしまっただけですわ!」 

モモ「言い訳は見苦しいっすよ~」 

あかり「もう、お姉ちゃん! すいませんお姉ちゃんが失礼なことを」 

透華「・・・貴女は礼儀が出来ていますのね。よろしいですわ、私は龍門渕透華。長野の真のアイドルですわ!」 

あかり「アイドル?」 

純「ああ気にすんなただ目立ちたがりなだけだから。俺は井上純、高校二年って龍門渕は全員そうなんだけどな」 

あかり「はい、純おねえ・・・ちゃん?」 

純「うん、疑問系だが女だってわかってくれたからよしとしよう!」 

咲(人数足りなくて女装した男の人を出したのかと思ってたよ・・・) 



22 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:25:59.35 ID:Fn4dKd9xo

あかり「それで、そっちの片目瞑ったお姉ちゃんは・・・?」 

美穂子「お、お姉ちゃん!?」 

あかり「わあっ! びっくりした」 

美穂子「あ、ごめんね、急に大きな声を出して」 

美穂子(何故かしら、この子の声を聞いて姿を見ていると心が、魂が震えるようだわ・・・) 

美穂子「私は風越麻雀部の部長、福路美穂子よ。よろしくねあかり」 

あかり「はい、よろしくお願いします美穂子お姉ちゃん!」 

華菜(・・・!? キャプテンが呼び捨て!?) 

優希「どうしたんだじょ池田、早く扇ぐじぇ」 

華菜「ああ・・・って何であたしがお前を扇いでやらないといけないんだし!」 

優希「お前の弔い合戦で疲れたんだじぇ、当然だじょ」 

華菜「だから死んでないし、仇も取れてないだろうが!」



23 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:27:25.21 ID:Fn4dKd9xo

美穂子「・・・もう一回呼んでくれる?」 

あかり「・・・? 美穂子お姉ちゃん?」 

美穂子(ああっ! 何かしらこの心にあふれる感情は!) 

美穂子「・・・ありがとう、あかり」ナデナデ 

美穂子(はぁっ・・・髪の毛もサラサラですばらな手触りだわ!) 

あかり「・・・? なんだかよくわからないですけどどういたしまして」 

美穂子「うふふ、ふふふ・・・」 

久(福路さん妹欲しかったのかしら?) 



衣「とーか! たっきゅーはまだしないのか?」 

透華「衣」 

あかり(あっ、この人確か決勝で凄い強かった、天江衣って人だ) 

あかり(あかりより年下にしか見えないけど龍門渕は飛び級とかあるのかな?)



24 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:28:48.24 ID:Fn4dKd9xo

衣「うん? この娘は誰だ?」 

あかり「東横あかり・・・です。よろしくお願いします衣・・・お姉ちゃん」(一応年上かもしれないしこう言っておいた方がいいかも) 

衣「・・・! 衣、お姉ちゃん」 

あかり(なんだか微妙な顔してるよぉ。やっぱり年下だったのかな?) 

衣「ちゃんではなく」 

あかり「え?」 

衣「天江衣お姉さんだ! 万事頼るがいいぞあかり!」 

あかり(あっやっぱり年上なんだ)「はい、衣お姉ちゃ・・・さん」 

衣「えへへ、お姉さん・・・」 

純(うわ、満面の笑み) 

透華(よっぽど年上扱いされたのが嬉しかったのですわね)



25 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:29:52.23 ID:Fn4dKd9xo

衣「・・・」 

あかり「どうしたんです衣お姉さん、あかりのことじっと見つめて?」 

衣「匂うな」 

あかり「えっ!? そ、そんなに汗かいちゃったかな」 

衣「違う! あかり、お前もまた妖異幻怪の気形の1人か」 

あかり「よーいげんかいのきぎょー?」 

美穂子「えっと、とても奇妙な生き物ということでしょうか?」 

あかり「ええっ!? あかり確かに存在感薄いですけどそれはお姉ちゃんもですし、そんなに変でしょうか?」 

衣「お前の姉というのはそこにいるとーかと打った存在感が欠亡した女のことか」 

衣「お前も同様の力を持っているようだが、衣がお前に感じるのはそれではない」 

衣「衣や咲とは真逆なれど人の世から遠く乖離した天原の力だ」 

咲(そんな、私のこと人じゃないみたいに言わなくても・・・) 

衣「衣は嬉しいぞ。咲と出合った矢先に再び衣に並びうる存在と見えることができたのだから」



26 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:30:54.31 ID:Fn4dKd9xo

あかり「ええっと、あかりまだ役もまともに覚えてませんし、そんなに凄いわけがないと思うんですけど」 

衣「いや、確かに感じる、昨年の江都と咲との対局で感じた力と同じだけに強い力を」 

衣「たっきゅーも惜しいがこれだけの相手を前にして我慢はできない。あかり、咲、今から打とう」 

咲「え、私はいいけど・・・」 

あかり「うぅ・・・」(どうしよう、なんだかとってもハードルが上がっちゃったよぉ) 

久「あかりちゃん、私がさっき言ったように上手い下手とか気にしなくていいのよ」 

あかり「で、でも・・・」 

モモ「そうっすよあかり。あっちが勝手に言ってることなんっすから、がっかりさせることになっても気にする必要もないっす」 

あかり「うーん、じゃああかりも精一杯やってみます!」 

衣「よーし、じゃあ早く雀卓のところへ行こう!」 

咲「わわっ、ちょっと衣ちゃん」 

あかり「ひ、引っ張らないで~」



27 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:31:52.07 ID:Fn4dKd9xo

久「面子が必要だろうし私も行こうかな。福路さんは――っていないし」 

透華「すぐに着いていきましたわよ。原村和も」 

久「あら、じゃあ早く行かないと福路さんに最後の一席取られちゃうかしら? あ、咲も個人戦出るから駄目なのか」 

ゆみ「しかし驚いたな。奇妙な打ち手だとは思っていたが天江があそこまで言うほどとは」 

透華「なんと言いますか、灯台下暗しというやつですわね」 

純「わざわざインハイなんて出なくても同じ県内に2人も衣の眼鏡にかなう相手がいたんだもんな」 

透華「はぁ・・・私達の頑張り一体・・・」 

純「いいじゃねぇか俺達も、そして衣も楽しんだんだからよ」 

純「さあ早く行こうぜ。あかりの奴がどれほどのもんか気になるしな」 

優希「コラ、ノッポ! まだ私との決着が着いてないじょ!」 

池田「私ともだし!」 

純「いや、俺の勝ちでどっちも着いただろうが」



28 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:33:25.42 ID:Fn4dKd9xo

優希「まだだじょ! 私はまだやれるじぇ!」 

純「だったら先ずはその猫女とやれよ。勝った方ともう一回やってやる」 

優希「池田、引導を渡してやるじぇ」 

華菜「さっきは弔い合戦してくれたのに!? まあいいし、年上への態度も含めてしっかり教育してやるし!」 

純「よし、じゃあ行くか」 

モモ「あかりの力を見て驚くといいっすよ」 



衣「さあ、着いたぞ。早速打とう」 

咲「でも3人しかいないよ。私がいるから福路さんと原村さんは入れないし」 

美穂子(そうだったわ、あかりをサポートしてあげようと思っていたのに!) 

和「部長達もすぐ来るでしょうし、場決めだけ先にしておいたらどうでしょうか?」 

あかり(やっぱり緊張するよぉ・・・)



29 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/01(水) 23:34:30.94 ID:Fn4dKd9xo

今日はここまでです 
衣の言い回しは学がないのでいい言葉が思いつきません



30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/01(水) 23:36:45.06 ID:rbwhjGcjo

面白いクロスだと思う 
どう展開していくのか先が楽しみ 
ゆるゆり側のキャラはあかりだけ? 
とにかく期待しています



31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/01(水) 23:49:36.15 ID:L1ZPMLuAO

乙 

そういえばキャプテンとあかねさん中の人同じだったな 
咲とゆるゆりで中の人同じのキャラって意外に少ないんだよね



32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/02(木) 00:05:43.15 ID:XvQFXZNVo

咲と純って面識あったよね 
とりあえず期待



33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/02(木) 12:00:49.67 ID:FB+OBPwoo

>>31 
キャプテン以外だと 

小鍛治健夜(すこやん)と松本りせ会長(後藤沙緒里) 
染谷まこと西垣りせ先生(白石涼子) 
門松葉子(今宮女子)と赤座あかり(三上枝織) 
室橋裕子(ムロ)とまりの母(藤堂真衣) 
岡橋初瀬(晩成高校)と船見結衣(津田美波) 
高鴨穏乃(阿知賀女子)とライバるん(悠木碧) 
大星淡(白糸台)と大室撫子(斎藤千和) 




34 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:17:48.67 ID:KqJpQa7+o

>>30 
ごらく部と生徒会は鶴賀中等麻雀部所属ということになっています 
出てくるかどうかは未定ですけど 
>>31 
京子の人とか殆どゆるゆりがデビュー作ですからね 
千歳、櫻子、向日葵の人は全国編で誰かしらに当てられそうな気がします 
>>32 
そういえば水着姿見ていますね 
県大会の時はということでお願いします



35 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:19:36.86 ID:KqJpQa7+o

久「到着。お、場決めは終わってるわね」 

衣「待っていたぞ、誰でもいいから早く卓に着け」 

久「はいはい。私が行っていいかしら?」 

透華「構いませんわ」 

純「ああ、正直衣と清澄の大将とは同卓したくねぇわ」 

ゆみ「私も今回は見に回らせてもらうよ」 

モモ「応援してるっすよあかり」 

久「じゃあ失礼して・・・」 

モモ「あ、東風でお願いするっす。あかり素人っすから3人と長く打たせるとあれっすから」 

久「そうね。それとダブロン、トリプルロンもありにしましょう」 

モモ(まああかりの牌譜を見たならそうするっすよね・・・) 

東一局 親 衣 

衣「わぁい! 衣がいきなり親だぁ!」 

衣「サイコロ回れ~」



36 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:20:29.21 ID:KqJpQa7+o

久(配牌から一向聴・・・最初から仕掛けてきたのかしら天江衣!) 

透華(衣の一向聴地獄・・・まだ夕刻ですし今日は満月ではありませんが、そうそう破れるものでは・・・!?) 

あかり(うぅ、やっぱりいつも通り全然揃ってないよぉ) 

透華(五向聴!? どういうことですの!?) 

モモ「ふふ・・・」 



透華(・・・おかしいですわ) 

透華(あかりの打ち筋は妹尾さんとどっこいレベル。筋も何もわかっていないようですわ) 

純(それでいてまったく振り込まないのは姉と同じステルス能力のおかげなんだろうが・・・) 

衣「――♪」パチッ 

透華(衣、何故和了もしなければ鳴きもしませんの? もう15巡目でしてよ?) 

純(清澄の大将は手牌に槓子があるってのにポンすらしねぇ。衣の支配を打ち破って揃えたんじゃないのか?) 

美穂子(上埜さんにいたっては何度かもっといい待ちに変えられたのにずっとツモ切りしているわ) 

美穂子(効率の悪い待ち方をする人だけどこれはいつもの悪待ちとは違う・・・)



37 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:21:34.76 ID:KqJpQa7+o

東一局 17巡目 

衣(・・・本人の言うとおり力量を見誤ったか?) 

衣(そもそもあかりは皆で集まったときにはその場にいたというのに何も感じられなかったのだ、やはり先刻の感覚は間違い――)パチッ 

透華「衣っ!」 

純「おいおいマジかよ」 

衣「・・・? どうしたのだとーか、純」 

透華「衣、今貴女は17巡目の牌を切ったのですわよ?」 

衣「そうだがそれが――!」 

衣(17巡目!? 衣は今局海底のツモ番ではない。しかし衣はおろか誰も鳴いていない・・・) 

衣(衣はこの局一体何をしていたというのだ!?) 

咲「・・・」パチッ 

衣(くっ・・・!) 

あかり「流局ですね・・・」



38 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:22:03.01 ID:KqJpQa7+o

咲「えっ? あれ?」 

久「へっ? いつの間にそんなに局進んだの?」 

和「何を言ってるんですか部長? それに3人ともなんなんですか今のは」 

和「何度も見逃したりして、あかりちゃんに手加減をしてあげていたんですか?」 

咲「そんなつもりはなかったんだけど・・・」 

衣(2人とも衣と同じく、自分が麻雀を打っているという感覚さえなくしていたとでもいうのか・・・?) 

モモ「くっくく・・・」 

ゆみ「モモ、行儀が悪いぞ」 

衣(鶴賀が笑っている。ならばつまりこれは――) 

衣「これがお前の力か、あかり」 

あかり「ごめんね衣お姉さん、わざとじゃないんだけど・・・」 

衣(これだけの力、勝手に発動するというのか) 

久「と、ともかく手牌を確認しましょう。聴牌」 

咲「・・・聴牌です」 

衣「・・・! 聴牌」



39 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:22:36.00 ID:KqJpQa7+o

久「あちゃー、天江さんの親流せなかったかぁ」 

衣(衣の支配は利いているはず、なのに何故あかり以外の2人が聴牌までこぎつけつけているのだ――) 

あかり(あかりだけノーテン・・・) 

モモ「待つっす。あかりの河をよ~く見るっす」 

衣(――!) 

咲「全部ヤオ九牌・・・流し満貫!?」 

あかり「えっと、何ですかそれ?」 

美穂子「流局までもつれ込んだとき、捨て牌が全てヤオ九牌だったときは手牌に関係なく満貫のツモ和了として扱われるの」 

久「元はローカル役だったんだけどね。今ではほとんど正規の役として扱われてるわ。たしかインハイでも認められてるはず」 

あかり「そうだったんだ。あかりとりあえず断ヤオを作ろうと思っていらない牌捨ててただけなんですけどラッキーだったよぉ!」 

透華「ラッキーなんてものじゃないですわ! 流し満貫なんて狙わずに出せる役じゃありませんわよ!」 

純「いや断ヤオ作ろうとして流しが出るって、そりゃラッキーじゃなくてアンラッキーだろ」



40 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:23:23.54 ID:KqJpQa7+o

衣(あかりの手も二向聴、衣の支配を無効化された? 冷えた透華と同じような能力も持っているのか?) 

咲(衣ちゃんが支配を使ってるはずなのに全然怖くないし、聴牌も槓子も出来てるのに何で和了らなかったの私?) 

久(いや~牌譜で見てまさかとは思ったけど実際打ってみて確信したわ) 

久(あかりちゃんの今までの牌譜を見ると、同卓した相手があかりちゃん以外からの出和了、下手をすればツモを見逃すこと) 

久(それにカラテンでも待ちを変えないことが異常に多い) 

久(酷い場合にはそれまでとはまったく違うめちゃくちゃな打ち方をしだすこともある) 

久(まるで別のことに気をとられて自分が何をしているのかわからなくなったみたいに) 

久(あかりちゃんの存在感のなさはお姉さん以上。それは彼女の持っているもの、やっていることにさえ伝染する) 

久(姉が『消える』なら妹は『消す』。相手の手牌まで含めて卓そのものを『消して』しまう能力) 

久(名づけるならイレイザーあかり、ってところかしら?) 

久(でもきっと彼女が天江さんの支配を打ち破れたのはその能力のおかげじゃない・・・) 

トップ あかり +33000 
二着 咲 +23000 
三着 久 +23000 
ラス 衣 +21000



41 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:23:51.50 ID:KqJpQa7+o

東二局 親 咲 

衣(もしかするとあかりは姉よりよほど強力なステルスで、卓そのものを消しているのか?) 

衣(ならば衣の支配が利かなかったのは衣が卓を認識していなかったからなのだろうか?) 

咲(今度は配牌から聴牌・・・さっきの一向聴は衣ちゃんの支配じゃなくて偶々?) 

久(聴牌か。天江さんを相手にしている状況でこれは逆に恐ろしいかも) 

純(すげぇなこりゃ、最初っから3人聴牌かよ。あかりは――!?) 

あかり(うぅ・・・今度は一つも揃ってないよぉ) 

モモ「あかり、それ和了っすよ」 

衣咲久「!?」 

あかり「えっ! でも一つも揃ってないし、そもそもあかり子だよ?」 

モモ「子の場合でも配牌が全部バラバラだった時認められるローカル役があるっす」 

美穂子「十三不塔・・・!」



42 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:24:29.14 ID:KqJpQa7+o

久「今じゃ殆ど使われない役なんだけどね」 

咲「私、初めて見たよ」 

あかり「あかり結構な頻度で出るけど初めて知ったよぉ」 

衣「・・・大会ルールでは大体採用されていないし、わざわざ教えて役満食らう奴もいないだろう」 

あかり「や、役満!? 役満なんですかこれ!?」 

ゆみ「ああ、天和よりは出やすいようだが」 

あかり「えへへ、やった! あかり初めて役満和了ったよぉ!」 

モモ「よかったすねあかり!」 

和(十三不塔というだけでもかなりの不運ですがそれにしてもこれは・・・) 

久「じゃあ一応手牌見せてちょうだい」 

あかり「あっ、はい」ガシャ 

咲衣久「!?」 

透華(3人の当たり牌を掴んでいるなんて、どれだけ不運なんですの!?)



43 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:25:12.66 ID:KqJpQa7+o

純(さっき断ヤオ狙いの流しといい、もしかして衣の言ってた衣達と真逆の力って――) 

透華(牌に愛されし者の幸運をも越える圧倒的な不運なんですの!?) 

トップ あかり +65000 
二着 久 +14000 
三着 衣 +12000 
ラス 咲 +6000 

東3局 親 あかり 

衣(今度は見逃さない!) 

咲(集中しなきゃ・・・!) 

久(素人に和了られっぱなしってのは癪よね) 

あかり(今日はなんだか調子がいいなぁ。この調子で頑張るぞぉ!)パチッ 

咲衣久「ロ、ロン」 

透華「なぁ!?」 

純「嘘だろ・・・」 

美穂子「こ、これは・・・!」 

ゆみ「なんという・・・」 

和(ぐ、偶然極まりないですね) 

モモ(あ~、東風戦で初見ならこの3人でもやれるかと思ったっすがやっぱり無理だったすか)



44 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:26:01.14 ID:KqJpQa7+o

久「まさか人和で出るとは思わなかったわ・・・これ合宿所に隕石でも落ちてくるんじゃないかしら」 

和「いくらとてつもなく珍しいことが起きたとしても、その後に不幸になるなんてありえませんよ」 

あかり「――」ピクピク 

モモ「あかり~、目を覚ますっす~!」 

衣(衣は今回卓を注視し全力で支配をかけた。その証拠にあかりから出和了ることができた。だが――) 

衣(衣以外の2人も同じように和了ったのはあにはからんや) 

衣(満月でなくとも今の状態の咲や清澄の部長に支配を破られるはずはない) 

久(あまり牌譜の数はなかったけどあかりちゃんはほぼ全部の対局で一度は同時和了を食らうか、ステルスで回避している) 

久(それだけじゃなく、相手はまともに打っていれば跳満以上を和了れてた局が多かった) 

久(これはもう自分の不運と相手の幸運が重なった結果としか考えられない) 

久(やっぱりあかりちゃんは不運なんじゃなくて、自分の幸運を他人に与えている!) 

和「ともあれ、あかりちゃんのトビで終了ですね」 

あかり「あうぅ・・・」 

トップ 久 +46000  
二着 衣 +44000  
三着 咲 +38000 
ラス あかり -31000



45 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:26:47.35 ID:KqJpQa7+o

久「いや~結果としてはトップだったけど素直に喜べないわ」 

和「麻雀というのは運の要素が強いゲームですよ。運も実力の内です」 

久「いやそうじゃなくてね・・・」 

衣「・・・あかり、悪いことは言わない。麻雀はやめた方がいい」 

あかり「えっ・・・?」 

透華「衣っ! 何を言いますの!?」 

衣「ののかの言う通り麻雀とは運の要素の強いゲームだ・・・ある程度のレベルまではな」 

衣「そんなゲームではお前の運気の譲渡はあまりにも重い足枷だ」 

衣「あかり、今まで麻雀でトップになったことはあるか?」 

あかり「・・・ううん、ないです」 

衣「だろうな。卓を消すという滅法な力を持ってしてもそれだ。如何に剛毅な心を持ってしてもいずれ壊れてしまうだろう」 

衣「衣は今まで数多の人間を壊してしまった。もう壊れていく者を見るのは嫌なのだ」 

透華「衣、貴女・・・」



46 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:27:30.41 ID:KqJpQa7+o

あかり「・・・ありがとう、衣お姉さん」 

あかり「あかりも時々もうやめちゃおうかなって思うときもあります」 

あかり「あかりが欲しいと思った牌は絶対来てくれないし」 

あかり「あかりと打つ人達は皆上の空になっちゃって麻雀を楽しめなくなっちゃいますから」 

あかり「でも、お姉ちゃんは麻雀をやってたからゆみお姉ちゃんに出会えたから」 

モモゆみ「・・・!」 

あかり「ゆみお姉ちゃんと会ってからのお姉ちゃんはとっても幸せそうだから」 

あかり「あかりもいつかそんな風になれたらいいなってずっと思ってるんです」 

衣「・・・そうか、お前も衣と同じように莫逆の友を探す為に麻雀を打っているのだな」 

あかり「ばくぎゃくのとも?」 

美穂子「大切な友達、という意味かしら?」 

あかり「う~ん、大切な友達なら京子ちゃんとか結衣ちゃんとかちなつちゃんとかいっぱいいるんですけど・・・」 

あかり「あかりを必要としてくれて、あかりもその人が必要だと思える特別な人。そんな人と出会いたいって思ってるんです」



47 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:28:08.63 ID:KqJpQa7+o

久「有り体に言えば恋人ってことかしらね?」 

ゆみ「こ、恋人!? ま、待ってくれ私とモモはそんな関係じゃ――」 

モモ「ええっ!? そんなひどいっすよ先輩!」 

ゆみ「モモ!? 何を言うんだ!?」 

和「そういえばiPS細胞というので同性の間でも子供ができるらしいです」 

咲「は、原村さん、何言ってるの?」 

美穂子(あかりと私は5才も離れているけれど歳をとってしまえば気にならないから大丈夫よね!) 

久「恥ずかしがらなくてもいいじゃない。個人の自由だもの、私は気にしないわよ」 

ゆみ「いや、だから本当にちがっ――」 



あかり「な、なんだか変な方向に話がこじれちゃった・・・」 

衣「あかり、お前の想いはわかったが本当に大丈夫か?」 

あかり「衣お姉さん」 



48 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:28:36.19 ID:KqJpQa7+o

純「お前がどれだけ打ってきたのか知らねぇが、何度やってもトップになれねぇなんて俺ならメゲるぜ」 

透華「自分を必要としてくださる方を探すのであれば、何も麻雀でなくてもよろしいのではなくて?」 

あかり「そうですね。でもあかり麻雀が好きですから」 

衣「麻雀が好き?」 

あかり「はい! ネトマだと能力とか関係ないですし」 

透華(そういえばネトマで清澄の大将らしきアカウントを見つけましたがレートは低かったですわね) 

あかり「ゆみお姉ちゃんはお姉ちゃんの能力じゃなくて麻雀の腕を見込んで部に誘ったって言ってました」 

あかり「だからあかりもいっぱい練習して和お姉ちゃんや透華お姉ちゃんみたいに上手くなりたいです!」 

透華「・・・!」ブンブン 

純(透華のアホ毛がすっげぇ回転しだした。相当喜んでるなこりゃ) 

透華「は、ハラムラの名が先に出たのが癪ですがいい心がけですわ! 私がこの合宿でしっかりと鍛えて差し上げますわ!」 

あかり「本当ですか!? わぁい!」



49 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:29:13.11 ID:KqJpQa7+o

美穂子「いいえ、あかりは私が指導します」 

あかり「美穂子お姉ちゃん!?」 

美穂子「失礼ですが龍門渕さんはあまり指導打ちが得意なようには見えませんので」 

透華「なぁにを仰いますの! この龍門渕透華、素人の1人や2人ものの数日でプロレベルに育てあげられますわ!」 

純「いや、無理だろ」 

久「プロレベルに育てあげるのは無理でも、プロに教わることならできるわよ」 

あかり「え?」 

久「私の伝手でね、1人プロを呼んでるのよ」(本当はそのプロに頼まれて合宿開いたんだけど) 

あかり「えぇ!? す、すご~い!」 

咲「プロって、カツ丼さんですか?」 

久「そうよ。まくりの女王、藤田靖子。あかりちゃんも知ってるかしら?」 

あかり「この前の大会で解説をしてた人ですね、いっぱいカツ丼食べてた」



50 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:29:55.68 ID:KqJpQa7+o

久「ええ、頼めばきっと貴女の麻雀見てくれるわよ」 

あかり「うわぁ~、プロの人に見てもらえるなんてすごいよぉ」 

衣「フジタごときゴミプロ雀士の講義など役に立たん。大人しく透華に教われ」 

モモ「む~、駄目っす! あかりはまだ素人なんっすから、同じレベルの人と一緒に打たせた方がいいっす!」 

モモ「かおりん先輩と一緒にうちで指導するっす!」 

咲「でもあの人とあかりちゃんを同卓させたら毎局天和か地和でゲームにならない気がするよ」 

和「そんなわけありません」 

ゆみ(ありえそうなのが恐ろしい・・・) 



佳織「くしゅん!」パタッ 

佳織「ああっ! て、手牌が倒れちゃった・・・」 

佳織「ちょ、チョンボになっちゃうんでしょうか?」 

未春「そ、そうだね、チョンボかな・・・」 

佳織「うぅ・・・風邪ひいてないのに何でくしゃみが・・・」 

まこ(字一色、大三元、四暗刻聴牌じゃと・・・!?) 

智紀(トリプル役満・・・) 

未春(しかもまだ5巡目だよ・・・)



51 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:30:26.95 ID:KqJpQa7+o

モモ「ともかく! あかりは渡さないっすよ!」 

透華「姉バカですわね! 私がしっかり面倒を見ると言っていますのに」 

純(従姉妹バカのお前が言うか?) 

美穂子「東横さんも人に教えた経験はあまりないでしょう? 私はキャプテンとしていつも後輩を鍛えるつもりで打っています」 

美穂子「ですから、妹さんを私にください!」 

モモ「いや、なんで結婚を認めてもらおうとしてるような言い方なんすか。本当にあかりに麻雀を教えるつもりなんすか?」 

美穂子「と、とと、当然です!」 

美穂子「あわよくば抱っこしたりしたいとは思ってますけど」ボソッ 

久「プロに手ほどきを受ける機会なんてそうそうないんだから、もったいないと思うわよ?」 

久(ここで恩を売ってあかりちゃんを東京まで連れていければ相当有利になれるはず) 

あかり「み、皆落ち着いてください~!」(色んな人があかりを取り合うなんていつか見た夢みたいだよぉ) 

和「まったく・・・当のあかりちゃんを困らせてどうするんですか。せっかく卓もあるんですし麻雀で決めたらどうですか?」



52 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:31:21.46 ID:KqJpQa7+o

透華「望むところですわ! 貴女には一度きっちりリベンジしなければいけないと思っていましたもの!」 

モモ「そんな簡単に破られるほど私のステルスは甘くないっす。今度はトんでもらうっすよ!」 

久「そうね、私もさっきのじゃ消化不良だしもう一回打ちましょうか」 

美穂子(必ず勝ってあかりの心を掴んでみせるわ!) 



咲「あはは・・・モテモテだねあかりちゃん」 

あかり「あかりこんなに注目されたこと初めてですよぉ」 

あかり「でもあかりのせいでなんだか雰囲気悪くなっちゃって――」 

純「そうでもねぇさ。透華はいつだってあんなだよ」 

ゆみ「モモが私以外の人とあんなに話しているんだ。いい傾向だと思う」 

衣「清澄と風越の部長からはなにやら邪念を感じるがな」 

和「ともかく、あかりちゃんは気にしなくていいんですよ。せっかくの合宿なんです、ちょっとくらい騒がしい方が楽しいですよ」 

あかり「・・・そうですね! よ~し、明日からもいっぱい楽しむよぉ!」



53 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:32:00.37 ID:KqJpQa7+o

次の日の朝 

あかり「・・・うーん・・・ちなつちゃん・・・あかりの肌は銀色じゃないよぉ・・・はっ! 夢か」 

美穂子「おはようあかり」 

あかり「おはようございます美穂子お姉ちゃん・・・ん?」 

美穂子「どうしたの?」 

あかり「あかり何で美穂子お姉ちゃんに抱きかかえられて寝てるのかな? 昨日は鶴賀のお部屋で寝てたと思うんだけど・・・」 

美穂子「・・・寝ぼけて廊下をフラフラしてたから危ないと思ってここに連れてきたの」 

あかり「そうだったんですか。ありがとうございます」 

美穂子「いいのよ。あかりの可愛い寝顔をたくさん見られたもの」 

あかり「ええっ!? は、恥ずかしいよぉ・・・」 

美穂子「うふふ・・・本当に気持ちよさそうにぐっすり眠っていたわ」(移動させても起きないくらいにね) 



モモ「あかり~いないんすっか~?」 

ゆみ「風呂にいないとすると外に散歩でもしに行ったのだろうか。早朝だから変な奴もいないだろうし大丈夫だとは思うが・・・」 

モモ「あかりは散歩好きっすからね。でも行くなら書置きくらい残して欲しいっす」 

ゆみ(昨晩部屋に誰かが入ってきたような気配がしたのは気のせいだと信じたいが・・・)



54 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/02(木) 23:33:06.49 ID:KqJpQa7+o

華菜「ふにゃあ~・・・あ、キャプテン、おはようございます」 

美穂子「おはよう華菜」 

あかり「おはようございます華菜お姉ちゃん」 

華菜「おう、おはよう・・・って何であかりがいるし!?」 

美穂子「華菜、あんまり大きな声を出しちゃ駄目よ」 

華菜「す、すいません・・・」 

あかり「寝ぼけて廊下を歩き回ってるところを美穂子お姉ちゃんが保護してくれたみたいです」 

華菜「廊下歩き回るって言っても鶴賀の部屋はここから離れ――」 

美穂子「そ、それはともかく、あかり、華菜、お風呂入りに行きましょうか」 

あかり「お風呂?」 

美穂子「ええ、露天風呂があるらしいから一緒に行ってみましょう?」 

華菜「露天風呂・・・いいですね行きます!」 

あかり「あかりは――」



58 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/03(金) 00:07:59.00 ID:b4LTMGBfo

あかり「あかりはお外にお散歩しに行ってきます」 

美穂子「えっ!?」 

あかり「あかりお散歩好きなんです。こんなに朝早くに知らないところを歩く機会なんてあんまりありませんから行ってきます」 

美穂子「お、お風呂に入ってからでもいいんじゃないかしら?」 

華菜「お風呂入ってすぐに散歩は駄目ですよキャプテン」 

あかり「華菜お姉ちゃんと楽しんできてください。それじゃあ、ご迷惑かけました~」 

美穂子「待ってあかり――」 

華菜「キャプテン、速く行きましょう!」 

美穂子「あ、あかり~!」 

華菜(なんかキャプテンとあかりを一緒にお風呂に入れちゃ行けない気がするし) 



あかり「う~ん・・・やっぱり空気が澄んでて気持ちいいなぁ」 

あかり「やっぱりこの合宿に来てよかったよぉ」 

あかり「あれ? 誰かいるみたいだよぉ」



67 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/03(金) 23:52:34.45 ID:b4LTMGBfo

あかり「咲お姉ちゃん!」 

咲「あ、あかりちゃん、おはよう」 

あかり「おはようございます! 咲お姉ちゃんもお散歩ですか?」 

咲「うん。この近くに滝があってね、そこに行こうと思ってたんだ」 

あかり「滝ですかぁ・・・あかりも行ってみたいです」 

咲「じゃあ一緒に行こっか」 

あかり「はい!」 



あかり「うわぁ・・・きれ~・・・」 

咲「うん・・・なんだか朝日が雫に反射して宝石の雨が降ってるみたいだね」 

あかり「咲お姉ちゃん何だか詩的ですね」 

咲「そ、そうかな・・・私、本を読むのが好きだから」 

あかり「へ~・・・あかりは漫画くらいしか本読みませんね」 

咲「私も漫画読むけどやっぱり小説の方が多かったかな・・・時間潰れるから」



68 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/03(金) 23:53:03.79 ID:b4LTMGBfo

あかり「あ~、面子が集まらないときとか暇ですよね。あかりなんかいつの間にか寝ちゃってることも多いですよぉ」 

咲「・・・そうじゃなくてね。私、中学の頃は麻雀やってなかったんだ」 

あかり「えっ? そうだったんですか」 

咲「うん・・・」 

あかり「・・・」 

咲「・・・」 

あかり「何か、あったんですか・・・?」 

咲「・・・うん」 



あかり「――お姉さんと喧嘩しちゃったんですか」 

咲「うん。それで仲直り出来ないまま離れ離れになっちゃった」 

咲「一度会いに行ったんだけど、口も聞いてくれなかった」 

あかり「そんな、ひどいですよぉ・・・」 

咲「ううん、私が悪いの。私が真面目に麻雀を打たなかったから、お姉ちゃんを怒らせちゃったんだ」



69 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/03(金) 23:54:11.73 ID:b4LTMGBfo

咲「私にとって麻雀は負ければお金を取られ、勝ったら怒られ、結局お姉ちゃんに嫌われる嫌な時間だった。それで麻雀が嫌いになっちゃった」 

咲「でも、高校で麻雀部に入って、原村さんと・・・色んな人達に会って麻雀を打ってたら思い出したの」 

あかり「思い出した?」 

咲「ずっと小さい頃、麻雀が好きだったときのことを」 

あかり「・・・ずっと嫌いだったわけじゃないんですね」 

咲「うん、その頃はただ楽しむ為に打ってたからね・・・お姉ちゃんも」 

咲「だからね、今の私ならきっと仲直りできるってそう思ってる」 

咲「話してくれないなら麻雀で、私の気持ちをお姉ちゃんに伝える。私はその為にも戦ってるんだ」 

あかり「・・・お姉さんのこと、大好きなんですね」 

咲「・・・うん、大好きだよ!」 

あかり「あかりもお姉ちゃんが大好きです! だから喧嘩したまんまの姉妹がいるなんて悲しいです」 

咲「そっか、あかりちゃんも妹だもんね・・・」 

咲「大丈夫だよ。私は絶対お姉ちゃんと仲直りする。その為に必要なら・・・全部ゴッ倒してでも」



70 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/03(金) 23:54:52.68 ID:b4LTMGBfo

あかり(わぁ、咲お姉ちゃんから凄い力を感じるよぉ) 

咲「・・・ごめんね、なんだか変な話しちゃった」 

あかり「変なんかじゃないですよぉ。あかり、これからもっと咲お姉ちゃんを応援したいと思います!」 

咲「ありがとうあかりちゃん。あかりちゃんが応援してくれたら百人力だね」 

あかり「あかりの運で良ければ幾らでも使ってください!」 

咲「ふふふ・・・」 

咲(お姉ちゃん、今行くからね) 



あかり「これだけ綺麗なところ、今度は麻雀部の皆で来たいなぁ」 

咲「確か京子ちゃんだっけ? あかりちゃんの幼馴染も麻雀部員なの?」 

あかり「はい。京子ちゃんともう1人の幼馴染の結衣ちゃんも一緒です」 

咲「幼馴染かぁいいなぁ・・・」 

あかり「京太郎お兄ちゃんは・・・中学生の頃の友達でしたっけ?」



71 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/03(金) 23:56:01.70 ID:b4LTMGBfo

咲「そうだね。中学生じゃ幼馴染とは言えないかな」 

咲「ちっちゃな頃から友達で、毎日起こしに行ってお弁当作ってあげて・・・そんな関係ちょっと憧れるな」 

あかり「京子ちゃん達は毎日来てくれますね。お弁当はいつもは給食なんでないですけど」 

あかり「あ、でも結衣ちゃんはお料理できるんですよぉ、1人暮ししてますから」 

咲「え? 中学生で1人暮ししてるの!?」 

あかり「はい、親戚の人が大家さんをしているアパートで家もそんなに遠くないんですけど」 

咲「へ~、凄いなぁ・・・漫画や小説の主人公みたいだね」 

あかり「そうですね・・・でもそれを言ったら咲お姉ちゃんもそうですよぉ」 

咲「へ?」 

あかり「インターハイ優勝を目指して皆で一緒に戦って、勝ったじゃないですか。それってとっても凄いことで、まるで物語みたいですよぉ」 

あかり「それで、大体が主人公は大将さんですから咲お姉ちゃんが主人公です」 

咲「・・・そうかな?」 

あかり「はい!」



72 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/03(金) 23:56:57.70 ID:b4LTMGBfo

咲「えへへ、私が物語の主人公か・・・」 

あかり「まだまだこれからですよぉ。全国大会が終わったら世界大会。それが終わったら宇宙大会です!」 

咲「宇宙はさすがに・・・それに私はあんまりグドグド続くお話はあんまり好きじゃないから、全国大会でお姉ちゃんと仲直り出来たら最終回でいいかな」 

あかり「ええっ? あかりは楽しいお話はいつまでも続いた方がいいと思うんですけど・・・」 

咲「私の後はあかりちゃんに任せるよ。私は前作主人公としてあかりちゃんを導いてあげる」 

あかり「あかりなんて全然駄目ですよぉ。それにあかり清澄じゃないですよ?」 

咲「あはは・・・でも、あかりちゃんならきっと凄い打ち手になれるよ」 

あかり「本当ですか! あかり、頑張ります!」 

あかり「・・・咲お姉ちゃん」 

咲「なぁにあかりちゃん?」 

あかり「もし、咲お姉ちゃんの物語が終わってしまっても、あかりはいつまでも咲お姉ちゃんのファンですから」 

咲「・・・! ありがとう、あかりちゃん」ナデナデ 

あかり「えへへ・・・どういたしまして!」



73 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/03(金) 23:57:41.38 ID:b4LTMGBfo

あかり「咲お姉ちゃんはお風呂入りに行っちゃったけどあかりはもう少しお散歩するよぉ」 

あかり「あっ、お姉ちゃん!」 

モモ「あかり! もうっどこに行ってたんっすか!」 

あかり「寝ぼけて廊下を歩き回ってたところを美穂子お姉ちゃんが風越の部屋に連れて行ってくれたんだって」 

モモ「そうだったんっすか、後でお礼を言わなきゃいけないっすね」 

モモ(あかりは変な寝言や寝顔はするっすけど動き回ったりはしたことなかったと思うんっすけどね) 

モモ「とにかく無事でよかったっす」 

あかり「ごめんねお姉ちゃん」 

モモ「いいんっすよ」 



モモ「気持ちのいい朝っすね~」 

あかり「そうだね~」 

モモ「あかり、この合宿来てよかったって思うっすか?」 

あかり「え?」



74 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/03(金) 23:58:13.99 ID:b4LTMGBfo

モモ「まだ一日しか経ってないっすけど楽しかったっすか?」 

あかり「うん! 色んな人とお話できて楽しかったよぉ!」 

モモ「・・・そうっすか、よかったっす」 

モモ「あかり、昔のこと覚えてるっすか?」 

あかり「昔のこと?」 

モモ「私があかり以外の人間とコミュニケーションを取ろうとしてなかった頃のことっす」 

あかり「・・・もうだいぶ昔のことに思えるよぉ」 

モモ「あの頃は私のステルスも凄かったっすからね~。よく家に遊びに来てた京子や結衣すら私の存在に気づかなかったっすからね」 

あかり「お姉ちゃんがいるって言って嘘吐いてると思われたのは少しショックだったよぉ」 

モモ「・・・あの頃は本当にあかり以外の人間はどうでもいいって思ってたっすね」 

あかり「まともにお話出来ないんじゃ仕方ないよぉ」 

モモ「それはあかりも同じだったはずっす」 

モモ「あかり、あかりは何で人と関わることを諦めようとしなかったんすか?」



75 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/03(金) 23:58:56.57 ID:b4LTMGBfo

あかり「何でってあかりは人とお話するの好きだからだよぉ」 

モモ「殆どの人には聞いてもらえないのにっすか?」 

あかり「それでもいっぱい話しかけていけば京子ちゃんや結衣ちゃんみたいに友達になってくれる人もいるから」 

モモ「・・・あかりは強いっすね。私はめんどくさくてそんなこと出来なかったっすよ」 

あかり「ううん。いつでもお話できるお姉ちゃんがいてくれたから出来たことだよ」 

モモ「私はあかりと話すだけで満足してたっす。煩わしい人間関係なんかいらないって思ってたっす」 

あかり「でもゆみお姉ちゃんに出会って変わったんだよね?」 

モモ「そうっすね。元部長にむっちゃん先輩にかおりん先輩、そして加治木先輩。人と関わることも悪くないって今は思うっす」 

モモ「でも私はいつも受身っす。あかりが背中を押してくれなかったら麻雀部に入ってたかどうか・・・」 

モモ「あかりに支えられて、先輩に手を引かれて・・・人から見えないのに自分から動こうともせずにただ漫然と過ごしていただけ」 

モモ「こんな私が先輩の傍に居続けていいのか、時々不安になるんっすよ・・・」



76 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/03(金) 23:59:48.56 ID:b4LTMGBfo

あかり「そんなことないよ!」 

モモ「あかり・・・?」 

あかり「ゆみお姉ちゃんはお姉ちゃんを探してくれたかもしれない。あかりも麻雀部に入った方がいいって言ったかもしれない」 

あかり「だけどゆみお姉ちゃんに答えるかどうかはお姉ちゃんが自分で決めたはずだよ?」 

モモ「・・・あっ」 

あかり「お姉ちゃんはお姉ちゃんで変わったんだよ。あかりもゆみお姉ちゃんもそのお手伝いをしただけだよぉ」 

モモ「あかり・・・」 

あかり「・・・ってゆみお姉ちゃんが言ってた」 

モモ「だぁ~! なんなんっすかそのオチは!」 

あかり「あはは・・・でも、あかりは嬉しかったよぉ。お姉ちゃんがおめかししてお外に遊びに行くの」 

あかり「ちょっと寂しかったりもしたけどね・・・」 

モモ「・・・心配しなくても私があかりのこと忘れたりするはずがないっす!」 

モモ「私と先輩が結婚しても一緒に連れて行くっす!」



77 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:00:42.33 ID:aAzkCB8Zo

あかり「それはゆみお姉ちゃんに悪い――って結婚!?」 

モモ「そうっす! 私の目下のところの目標は先輩と結婚することっす!」 

あかり「いや、お姉ちゃんちょっと待って――」 

モモ「最近はiPS細胞とかいうので同性の間でも子供が出来るらしいっすからね」 

あかり「子供が出来るから結婚できるわけじゃないよぉ!」 

モモ「子供は2人くらいっすか? 先輩と私と子供達で麻雀が打ってるっすからね」 

あかり「あかりは!? あかりが勘定に入ってないよぉ!」 

モモ「せんぱ~い! 一緒に幸せになるっす~!」 

あかり「お、お姉ちゃ~ん! 目を覚まして~!」 



モモ「ともかくあかりと私はいつまでだって一緒っす!」 

あかり「説得力がない・・・」 

モモ「じゃあ、私は先輩のとこに帰るっす!」 

あかり「早速反故にした!?」



78 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:01:23.10 ID:aAzkCB8Zo

あかり「もう、お姉ちゃんは・・・」 

あかり「あれ? 誰かいるよぉ」 



ムロ「まったく、朝早くから家に怒鳴り込んできたと思ったら時間を間違えてるなんて」 

マホ「すみません、時計が止まってたんです・・・」 

ムロ「それにしたって夜の7時と間違えるなんてありえないでしょ。どんだけ寝てたと思ってたんだ」 

マホ「マホ、昨日は緊張してあんまり眠れませんでしたから」 

ムロ「まだ暗い内から来るなんて、本当に寝てないんじゃないの?」 

マホ「7時にお布団に入りましたから大丈夫です!」 

ムロ「それ緊張じゃなくて早すぎて眠れなかっただけなんじゃ・・・」 



あかり「どこかで見た制服・・・確か・・・高遠原の!」 

マホ「誰かいるんですか?」 

ムロ「・・・どうしたマホ?」



79 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:02:02.37 ID:aAzkCB8Zo

マホ「どこからか声が聞こえた気がしたんですけど・・・」 

あかり「おはようございます!」 

ムロ「気のせいじゃないか?」 

あかり「お! は! よ! う! ご! ざ! い! ま! す!」 

マホ「う~ん? 確かに聞こえたと思うんですけど」 

あかり「も~う! あかりはここだよぉ!」トンッ 

マホ「うひゃあ!? な、な、な、なんですか!?」 

あかり「うわぁ! そんなにびっくりされるとあかりまでびっくりするよぉ!」 

ムロ「・・・君、どこから出てきたの?」 

あかり「さっきから近くで声をかけてましたよぉ!」 

ムロ「え? ほ、ほんとに?」 

あかり「あかり嘘吐かないです」 

マホ「やっぱり気のせいじゃなかったじゃないですかムロさん!」 

ムロ「いや~、ごめんね。全然気づかなかったよ」



80 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:02:51.14 ID:aAzkCB8Zo

あかり「いいんですよぉ。はじめまして、鶴賀学園中等部1年の東横あかりです」 

マホ「あかりちゃんですね! はじめまして、マホは夢乃マホ! 高遠原中学の2年生です!」 

ムロ「私は同じく3年の室橋裕子。ムロって呼んで」 

あかり「マホさんにムロさんですね」 

マホ「たった1年違いなんですマホに敬語はいらないですよ」 

ムロ「じゃあ私もタメ口でいいよあかり」 

あかり「でもマホさんなんか逆に敬語を使って・・・」 

マホ「マホのくせです! 気にしないでください!」 

ムロ「まあこう言ってるからさ、遠慮しないで」 

あかり「・・・わかりま――わかったよぉマホちゃん、ムロちゃん!」 



あかり「マホちゃん達はどうしてここに?」 

マホ「和先輩達にお呼ばれしたんです」 

ムロ「呼んだのは和先輩じゃなくて清澄の部長さんだろ」



81 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:03:34.91 ID:aAzkCB8Zo

あかり「マホちゃん達も久お姉ちゃんに呼ばれたんだね」 

ムロ「もってことはあかりも?」 

あかり「うん! あかりの牌譜を見て興味を持ってくれたんだって」 

マホ「清澄の部長さんは他校の牌譜もちゃんと見てるんですね」 

ムロ「そりゃそうでしょ。高遠原だって別に清澄の付属校ってわけじゃないんだから」 

ムロ「でも県大会では見なかったよね」 

マホ「鶴賀中等部とは当たりましたが長い金髪にリボンをつけた人にボロボロにされちゃいました・・・」 

あかり「あっ、京子ちゃんですね」 

マホ「そうです、確か歳納京子さんです!」 

ムロ「凄かったねあれ。マホがへたくそなこともあるけどまるで誰が何をどう打つのかわかってるみたいだった」 

マホ「へたくそは酷いです! マホだって精一杯がんばりました!」 

あかり「京子ちゃん、普段はあんまり真面目に打たないんですけど、大会前には相手の牌譜を読み込んでどの局面で何を切ったかとか、全部丸暗記しちゃうそうです」 

マホ「す、すごいです! それはさすがにマホでも真似できそうにないです」



82 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:04:27.03 ID:aAzkCB8Zo

あかり「・・・?」 

ムロ「ああ、マホはね一度見た人の能力を覚えることが出来るんだ」 

あかり「ええっ!? す、すごい」 

マホ「えっへん、です!」 

ムロ「成功するのは1日1局。無理にやろうとすると不運になっちゃうんだけどね」 

ムロ「それに言ったとおり普段の打ち筋は弱くて、毎回何かしらのチョンボをやらかしちゃうんだよ」 

マホ「ううぅ・・・」 

あかり「あ、あかりもまだ始めたばかりだから役だってまともに覚えてないんだよ!」 

ムロ「・・・マホは1年は打ってきてるんだ」 

あかり「・・・え~っと」 

ムロ「・・・無理にフォローしようとしなくていいよ」 

マホ「面目ないです・・・」



83 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:05:07.84 ID:aAzkCB8Zo

マホ「でもマホ、和先輩達や他の高校の人達に色々教わったんですよ!」 

ムロ「迷惑かけに行っただけな気がするけど・・・」 

マホ「そんなことないです! 役も沢山覚えて必殺技も身につけました!」 

あかり「必殺技?」 

マホ「はい! けじらみリーチです!」 

ムロ「ただイーソウでリーチかけるだけだろ・・・まああれから多少はマシになったけど」 

マホ「ふふん! マホはこれからも強くなって和先輩みたいになりますよ」 

ムロ「オカルトの塊みたいなマホが和先輩みたいにねぇ」 

あかり「マホちゃんも和お姉ちゃんに憧れてるだ」 

マホ「あかりちゃんもなんですか?」 

あかり「うん! 牌をすぐに切っちゃってそれでいて完璧に計算されてる。あかりもあんな風になりたいなって思う」 

マホ「そうですそうです! 和先輩は凄いんです!」 

ムロ「何でマホが偉そうにしてるんだ」



84 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:05:40.31 ID:aAzkCB8Zo

マホ「じゃあどっちが先に和先輩に認められるか、勝負です!」 

あかり「うん! あかり負けないよぉ!」 

ムロ「・・・2人とも頑張れよ。私はもう無理だけど、来年の県予選で戦えるように」 

マホ「はい! その為にも今日はいっぱいいっぱい勉強します!」 

あかり「うん! よぉ~し、あかりも勉強するぞぉ!」 



マホ「では、あかりちゃん、また後で!」 

ムロ「1回は一緒に打とう」 

あかり「うん!」 

あかり「・・・あかりにもライバルが出来たよぉ」 

あかり「えへへ、なんだか楽しいな」 

あかり「やっぱりお散歩はもうやめてマホちゃん達と合宿所に帰ろうかな――ん?」



85 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:06:26.27 ID:aAzkCB8Zo

櫻子「ここどこ・・・?」 

あかり「櫻子ちゃん!?」 

櫻子「あっ、あかりちゃぁん!」ダキッ 

あかり「わわっ・・・どうしたの櫻子ちゃん、何でこんなところにいるの?」 

櫻子「・・・修行しにきた」 

あかり「修行?」 

櫻子「撫子ねーちゃんと花子と向日葵と麻雀打ってて――」 



向日葵「ロン」 

櫻子「うえぇ!?」 

花子「また櫻子のトビだし」 

撫子「ハァ・・・わざわざ同じ状況作ってやってるのに、何で同じ振込みするのよあんたは」 

向日葵「いい加減にしてほしいですわ」 

櫻子「うぅ・・・うるさ~い! なんなんだよもう! 初心者の私をいじめてそんなに楽しいか!?」



86 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:07:02.60 ID:aAzkCB8Zo

向日葵「櫻子が練習に付き合ってほしいって言ったんじゃありませんの!」 

撫子「櫻子、あんたより遅く始めた花子はもう全部覚えたっていうのに何で未だに役を全部覚えてないのよ。少しは花子を見習いな」 

花子「とーぜんだし。花子が櫻子に負けるわけがないし」 

櫻子「や、役を覚えてたって作れなきゃ意味ないじゃん!」 

撫子「知らなきゃ作れないでしょうがこのバカ」 

向日葵「来たときに知らなければ和了れませんわよ! ネトマとは違うんですのよ! 本当におバカなんですから・・・」 

花子「筋金入りのバカだし」 

櫻子「ぐぅ~! バカバカ言うなよバカァ!」 

向日葵「ほらっもう一回、今度はルール本を読みながら打ちますわよ」 

櫻子「ええぇ!? もういいじゃん!」 

向日葵「駄目ですわ! 東横さんはお姉さん達の合宿に着いて行って勉強しているんです。櫻子だけ置いていかれますわよ!」 

撫子「智美達だけじゃなくて決勝進出した4校全部で行くらしいから、かなり強くなって帰ってくるかもね」



87 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:07:48.52 ID:aAzkCB8Zo

櫻子「ず~る~い! そんなの補欠の向日葵や麻雀部ですらない撫子ねーちゃんに教わるより強くなるに決まってるじゃん!」 

向日葵「わざわざ教えに来てあげているのにその言い方はなんなんですの!?」 

櫻子「わざわざって家隣じゃん恩着せ魂!」 

花子「それを言うなら恩着せがましい、だし」 

櫻子「何でもいいよ! こうなったら私もそこに行って向日葵や撫子ねーちゃんよりも強くなってやる!」 

向日葵「待ちなさい櫻子!」 

撫子「放っときなひま子。場所も知らないんだから辿りつけっこない」 

花子「どうせ歩き疲れたら帰ってくるし」 

櫻子「ふ~んだ! 強くなった私に土下座することになっても知らないんだからな!」 

花子(撫子お姉ちゃんは結構な頻度で櫻子に土下座してるような気がするし) 

櫻子「後、向日葵!」 

向日葵「な、なんですの?」 

櫻子「夏だからって薄着したら余計目立つだろ! おっぱい禁止!」ポイーン 

向日葵「きゃあ!?」



88 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:08:49.36 ID:aAzkCB8Zo

櫻子「――ってことがあって」 

あかり「それでここまで歩いてきたの!?」 

櫻子「うん・・・」 

あかり「じゃ、じゃあ一日中ここに来るために歩いてたの!?」 

櫻子「・・・うん」 

櫻子「行き先も帰り道もわかんないし、お弁当に作ったおにぎりはまたしょっぱいし、向日葵のおっぱいはデカいし・・・もう、やだぁ!」 

櫻子「お腹ペコい! 喉かわいた! 足が痛い! 疲れた!」 

あかり「わわっ、とりあえず合宿所はすぐそこだから、食べ物と飲み物を貰いに行こうよ!」 

櫻子「・・・もう歩きたくない。あかりちゃんおんぶして」 

あかり「ええっ!? う~ん・・・わかったよぉあかり頑張ってみる」 

櫻子「お願い・・・ねぇあかりちゃん、お腹ペコいのもう我慢できないから食べていい?」 

あかり「食べるって何――ちょ、櫻子ちゃん! あかりのお団子は食べられないよぉ!」



89 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:09:41.05 ID:aAzkCB8Zo

ゆみ「――それで連れてきたわけか」 

あかり「はい・・・」 

櫻子「ううぅ・・・こんなにおいしい物食べたの初めてだよ・・・」 

美穂子「よっぽどお腹が空いていたのね。まだ沢山あるから遠慮せずに食べていいのよ」 

櫻子「女神だ、女神がここにいる・・・」 

モモ「まったく、櫻子は相変わらず後先考えずに行動するんっすから」 

智美「ナデコの妹とは思えないぞ」 

ゆみ「ああ、大室とは正反対だ」 

あかり「櫻子ちゃんのお姉ちゃんと知り合いなんですか?」 

智美「同じクラスだぞ~」 

ゆみ「彼女も麻雀が出来ると聞いたんで勧誘したんだが断られてしまってな。インターミドルで全国に行くほどの打ち手だったらしいが」 

美穂子「インターミドルで・・・もしかして貴女のお姉さんのお名前、大室撫子って言うんじゃないかしら?」 

櫻子「・・・はい、そうですけど」



90 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:10:28.19 ID:aAzkCB8Zo

智美「みっぽは打ったことあるのか?」 

美穂子「いいえ。でも打ち筋を見てとても強い打ち手だと思いました・・・そう、麻雀をやめてしまっていたのね」 

智美「全国で宮永照と当たっちゃったからな~」 

モモ「それはご愁傷様っす」 

佳織「でも、そんなに強い人に教われるならやっぱりここまで来なくてよかったんじゃ・・・」 

櫻子「撫子ねーちゃんも向日葵も教え方が悪いんですよ! 覚えるまで何度も同じことさせて・・・」 

睦月「いや、それは普通だと思うけど」 

佳織「向日葵って?」 

あかり「櫻子ちゃんの幼馴染です。鶴賀中等麻雀部の1年の中で一番強くて補欠に選ばれてます」 

櫻子「ふんっ! すぐに私が追い抜くし!」 

智美「ワハハ・・・っと、携帯が鳴ってる」 

智美「ナデコからだ、もしもし?」 

撫子『智美! そっちに櫻子・・・ウェーブがかかった金髪のバカっぽい子行ってない!?』



91 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:11:09.92 ID:aAzkCB8Zo

智美「来てるぞ~、今ご飯食べさせてる」 

撫子『そう、よかった・・・代わってくれる?』 

智美「わかった。櫻子、お姉ちゃんから電話だぞ」 

櫻子「撫子ねーちゃんから? ・・・何?」 

撫子『このっ大バカっ! 連絡も寄越さずに帰って来ないなんて何考えてんの!?』 

櫻子「うわぁ!?」 

撫子『すぐそっち行くから、迷惑かけないように大人しくしときなさいよ!』 

櫻子「はぁ!? こっちに来るって何しに」 

撫子『あんたを連れ帰りに決まってんでしょうが! 花子とひま子がどんだけ心配して――』 

櫻子「やだよ! せっかく苦労して辿りついたんだから私ここで麻雀の修行する!」 

撫子『櫻子!? あんた何言って――』 

櫻子「意地悪なねーちゃんやおっぱい魔人に教わってたって強くならないもん!」



92 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:12:05.74 ID:aAzkCB8Zo

撫子『あんたねぇ・・・』 

櫻子「なんだよぉ!」 

智美「櫻子・・・私だぞナデコ」 

撫子『智美・・・なんとかそのバカ説得して』 

智美「いや、来ちゃったもんはしょうがないし、今帰してもまた出て行っちゃうかもしれないぞ」 

智美「今日一日はこっちで預かるよ。大丈夫、夜には私が車でそっちに送るから」 

撫子『・・・ハァ・・・ごめん、お願いする。迷惑かけるかもしれないけど・・・』 

智美「ワハハ、気にするな~元々大人数なんだから1人2人増えても変わらんよ」 

撫子『・・・じゃあ、夜また』 

智美「おう~・・・櫻子、一日だけここにいていいって」 

櫻子「本当ですか!? やったぁ!」 

あかり「よかったね櫻子ちゃん!」 

櫻子「うん!」



93 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:13:05.65 ID:aAzkCB8Zo

モモ「でも櫻子、帰ったらちゃんとお姉さんに謝るっすよ」 

櫻子「私は悪くないもん! 撫子ねーちゃんがいじめるのが悪いんです!」 

ゆみ「なんというか・・・」 

智美「子供、だな」 

衣「子供じゃない衣だ!」 

一「衣に言ったんじゃないから」 

純「ほら、戻るぞ」 

睦月「・・・とにかくどうしましょうか?」 

ゆみ「そうだな、とりあえず櫻子がどれくらいのレベルなのかを知らないと」 

あかり「まだ役も全部覚えてないみたいです」 

智美「ワハハ、本当に初心者なんだな」 

あかり「少なくともあかりよりは打ってるって聞きましたけど」 

佳織「わ、私もまだ役曖昧だし・・・」



94 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:13:46.16 ID:aAzkCB8Zo

ゆみ「と、ともかく、役を覚えることは大前提だ。妹尾とあかりも一緒に役を覚えることから始めよう」 

櫻子「ええぇ? そんな地味なのじゃなくてなんかこう凄い必殺技とか教えてくださいよ」 

美穂子「必殺技を覚える為にも、先ずは初歩のお勉強から」 

ゆみ「激しい運動するのには体力作りが欠かせないのと同じだ。何事も基礎の積み重ねが大事なんだ」 

櫻子「うぇえ~・・・」 

あかり「一緒に頑張ろうよ櫻子ちゃん」 

佳織「大丈夫だよ、きっとすぐに覚えられるから」 

櫻子「なんか思ってたのと違う・・・」 

美穂子「じゃあ、あかりの指導役を任された私が3人共教えてあげます」 

智美「頼んだぞみっぽ」 

美穂子「ええ」(桃子さんは固そうだから先ずはお友達から外堀を埋めて行きましょう・・・)



95 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:14:52.52 ID:aAzkCB8Zo

櫻子「ううぅ・・・あかりちゃんの力を借りても一回もトップになれなかった・・・」 

モモ「あかりのステルスにもものの見事にはまってたっすからね」 

優希「激よわだじぇ」 

あかり「で、でも、最初の頃よりだいぶ強くなったよぉ!」 

櫻子「強くても勝てなきゃ意味ないよ! あ~もう!」 

櫻子「私、麻雀向いてないのかな?」 

優希「・・・そうかもしれないじぇ」 

あかり「ゆ、優希お姉ちゃん!」 

優希「そういうこと言って立ち止まるような人は、向いてないかもしれないじぇ」 

優希「私は・・・私が・・・な、何も語れるエピソードがないじょ」 

まこ「全部受け売りで語ろうとするからじゃあ」 

まこ「あのなぁ櫻子。ここにいる皆昔は今のわれみたいに役もわからん、まったく勝てんっちゅうときがあったんじゃ」 

まこ「それでも今はこうやって大会に出て結果も出せるくらいになっとる。何でかわかるか?」 

櫻子「・・・才能があったからじゃないですか?」



96 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:15:42.52 ID:aAzkCB8Zo

まこ「もちろんそれもあるじゃろう。じゃが才能があったってそれを伸ばす努力をせんかったら意味がないじゃろ」 

まこ「皆負けて悔しい思いしながら成長してきたんじゃ。われもこのくらいでへこたれとったら麻雀だけじゃのうて何も出来んくなるぞ」 

優希「そもそも初心者が大会優勝者に勝とうと思うのが間違いなんだじぇ。勝てなくて当然、気にすることじゃないじょ」 

櫻子「皆負けて強くなった・・・」 

あかり「そうだよぉ! それに櫻子ちゃんは毎回あかりに勝ってたじゃない」 

まこ「あかりはちょっと特殊すぎてあれじゃが、まあ少なくとも誰も彼もにも負けるなんてことはなくなったはずじゃ」 

モモ「大会に出るにはまだまだっすけどね」 

櫻子「・・・うん、私、頑張って続けてみます!」 

まこ「ほうじゃ、その意気じゃ」 

優希「頑張って私の背中を追いかけてくるじぇ!」 

智美「ワハハ、元気が出たみたいで何よりだ」 

あかり「智美お姉ちゃん!」



97 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:16:33.65 ID:aAzkCB8Zo

智美「そろそろ帰る時間だぞ櫻子」 

櫻子「ええっ!? せっかくやる気出したところなのに・・・」 

智美「ごめんな~櫻子を送ったら私は帰ってこないといけないから」 

美穂子「本当はもう少し教えてあげたかったんだけど・・・」 

櫻子「いえ・・・あの、すいませんでした。いきなり来て色々わがまま言ったりして」 

智美「ワハハ、気にするな~人に教えることもいい経験になったよ」 

美穂子「また教えてほしいことがあったらいつでも風越にいらっしゃい。そのときはあかりも一緒にね」 

櫻子「はい! ありがとうございました!」 

智美「じゃあ車のとこまで行くか~」 



ゆみ「気をつけて行けよ?」 

智美「ワハハ、ゆみちんは心配性だな~」 

モモ「櫻子、またうちに遊びに来るっすよ」 

佳織「またね、櫻子ちゃん」 

美穂子「もう無茶して家出なんてしちゃ駄目よ」 

和「お元気で」 

智紀「気をつけて・・・」



98 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:17:14.99 ID:aAzkCB8Zo

櫻子「は、はい・・・」 

櫻子(皆おっぱい大きいし・・・高校生だから普通だよね? 中学生で大きい向日葵が異常なだけで・・・くそぉ向日葵めぇ!) 

あかり「櫻子ちゃん、帰ったら向日葵ちゃんやちなつちゃんも呼んで一緒に打とうね!」 

櫻子「・・・」(桃子ねーちゃんが大きいんだからあかりちゃんも大きくなるのかな?) 

あかり「さ、櫻子ちゃん? 何であかりの胸を睨んでるの?」 

櫻子「・・・あかりちゃん。あかりちゃんは裏切らないよね?」 

あかり「う、裏切る? 何のことかわからないけどあかりは櫻子ちゃんとずっと友達だよぉ!」 

櫻子「・・・うん、そうだね」 

あかり「ええっ!? 何、その猜疑心にまみれた顔は!?」 

智美「櫻子~そろそろ出発するぞ~」 

櫻子「は~い! じゃああかりちゃん、約束だよ?」 

あかり「え、え? ま、待ってよぉ櫻子ちゃ~ん!」



99 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:18:13.91 ID:aAzkCB8Zo

ゆみ「・・・行ったか」 

佳織「なんていうか、元気な子でしたね」 

モモ「騒がしいってはっきり言っていいんすよかおりん先輩」 

佳織「そ、そんなこと思ってないよ」 

ゆみ「しかし、きっと家に帰る頃にはその元気もなくなっているだろうな」 

モモ「まっ、家族に心配かけた罰っすね」 

あかり「櫻子ちゃん大丈夫かな・・・?」 



櫻子「い~や~! 降ろしてくださ~い~!」 

智美「ワハハ、家まではまだまだだぞ~!」 

櫻子「家までもちません~!」 

智美「ガソリンは来るとき入れてきたから大丈夫だ~」 

櫻子「そうじゃなくて~!」 

智美「ワハハ、ナデコが首を長くして待ってるからな~飛ばして行くぞ」 

櫻子「やめてぇ~!」



100 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:18:56.24 ID:aAzkCB8Zo

向日葵「・・・櫻子、まだですの?」 

花子「ちょっと雑に扱いすぎたし・・・」 

撫子「花子もひま子も悪くない。櫻子のバカが全面的に悪い」 

向日葵「ですが――」ピンポーン 

撫子「帰ってきたみたいね。私が出てくる」 



撫子「はい」 

智美「よう~ナデコ、お届け物だぞ」 

櫻子「・・・」 

撫子「ありがとう智美・・・櫻子!」 

櫻子「・・・ごめんなさい撫子ねーちゃん・・・もう家出なんかしないから許して・・・」 

撫子「さ、櫻子?」 

智美「ワハハ、いっぱい麻雀打ったからな。疲れちゃったみたいだ」 

向日葵花子「櫻子!」 

櫻子「花子ぉ・・・向日葵ぃ・・・!」



101 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:19:41.84 ID:aAzkCB8Zo

向日葵「櫻子? どうしたんですの?」 

花子「なんか元気ないし・・・」 

櫻子「うぅ・・・よかったよぉ・・・生きて帰ってこれた・・・」 

向日葵「ま、まあいいですわ無事なのなら」 

撫子「・・・ひま子花子、櫻子中に連れてって」 

花子「わかったし。櫻子、速く中に入るし」 

櫻子「うぅ・・・ただいまぁ」 

向日葵「ほら、しっかりなさい!」 



智美「妹3人もいるのか~」 

撫子「胸の大きい子は隣ん家の子よ。ごめん、智美。色々迷惑かけたでしょ?」 

智美「ワハハ、いいっていいって。妹が出来たみたいで楽しかったぞ」 

撫子「あんなのだったら幾らでもあげるわよ」 

智美「必死になって朝っぱらから電話かけてまで探すくらいなのにか?」 

撫子「・・・うるさい」



102 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 00:20:46.48 ID:aAzkCB8Zo

撫子「・・・あいつの麻雀、どうだった?」 

智美「そうだな~まだまだへたくそだけどたま~に、ナデコみたいな鋭い打ち筋を見せるときがあったな」 

智美「やっぱり姉妹なんだな」 

撫子「そっか・・・」 

智美「・・・ナデコがうちに入ってくれてたら私達が勝ってたかもなぁ」 

撫子「冗談。インミドでもあんだけ怖い目にあったのにインハイなんてとても」 

智美「そうか~? 私は楽しかったぞ」 

撫子「まあ、あんたはそうでしょうね」 

智美「それは褒めてるのか貶してるのかどっちなんだ?」 

撫子「どっちでもご自由に」 

智美「ワハハ、なんだそれ」 

撫子「・・・ご飯、食べてく?」 

智美「ナデコの手料理ならな~」 

撫子「バカ・・・じゃあ上がりなさい。そうそう忘れてたファンデ、見つけたから」



107 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 23:58:36.28 ID:aAzkCB8Zo

合宿最終日 

あかり「・・・もう終わっちゃうんだね」 

モモ「そうっすね・・・」 

ゆみ「ああ、とても有意義な合宿だった」 

智美「ワハハ、色んな人達と知り合えて楽しかったぞ~」 

睦月「うむ、同士にも出会えましたし」 

佳織「私、少しは強くなれたかな?」 

智美「佳織は上手くなったら逆に弱くなりそうだからどうだろうな」 

佳織「ええっ!?」 

あかり「あかりは強くなったって実感できるよぉ!」 

モモ「強くなったというか2人ともルールと基礎を覚えただけっすけどね」 

あかり「み、美穂子お姉ちゃんに覚えがいいって褒められたもん!」 

睦月(あの人あかりのやることなすこと全部褒めてたような・・・) 

ゆみ「あかりもそれに妹尾もまだ時間はたっぷりあるさ。これからゆっくり強くなっていけばいい」 

智美「ワハハ、私達の代わりに鶴賀を優勝まで導いてくれよ~」



108 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/04(土) 23:59:19.62 ID:aAzkCB8Zo

久「よかった、まだいたのね」 

ゆみ「久」 

モモ(合宿来てよかったと思うっすが、先輩がこの人を名前で呼ぶようになったのだけは気に食わないっす!) 

マホ「あかりちゃん!」 

ムロ「見送りに間に合ってよかったよ」 

あかり「マホちゃん、ムロちゃん!」 

マホ「せっかく会えたのにもうお別れなんて、マホ寂しいです」 

あかり「あかりもだよぉ。もっとマホちゃんに色々なことを教わりたかったよぉ」 

ムロ「いや、マホから教わったことは殆ど忘れていいと思うよ。けじらみリーチとか」 

マホ「そんな酷いです! マホ渾身の必殺技なのに!」 

ムロ「先輩風吹かせて前に和先輩達に教わって間違って覚えた知識をあかりに教えて、呆れられてただろう」 

マホ「うぅ・・・マホ、ものを覚えるのは苦手なんです」 

ムロ「これでコピー能力使いだっていうんだから・・・能力より先にルールを覚えろ」



109 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/05(日) 00:00:06.53 ID:66rxCRjfo

あかり「でも、あかり本当にマホちゃんとムロちゃんがいてくれてよかったと思ってるよ」 

佳織「歳が離れた人ばっかりだったもんね。近い子がいてくれると安心するよね」 

マホ「マホも安心しました! マホと同じくらいの実力の人がいてくれて」 

ムロ「1年打ってて覚えたての素人と同じ実力だっていうのは安心しちゃいけないだろ」 

智美「ワハハ、マホも最初はよかったけど結局清澄の大将達に負けてたもんな」 

ゆみ「初日のあかりと同じだな」 

久「結局合宿中天江さんの支配はあかりちゃんには利かなかったのよね。勝てはしなかったけども」 

衣「うむ、満月の夜ではないとはいえ正に震天駭地。誇るがよいぞあかり」 

あかり「衣お姉さん」 

透華「私もいましてよ!」 

一「そうやって主張しなくてもちゃんと見えてるよ透華」



110 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/05(日) 00:00:55.89 ID:66rxCRjfo

あかり「透華お姉ちゃんもありがとうございました。とっても勉強になりました」 

透華「あれくらいお安いごようですわ」 

久「全員で教えてあげればいいのに何を争っていたのかしらね私達」 

ゆみ「元々清澄の為の合宿なんだ、あかりにかかりきりというのもおかしな話だろう」 

モモ「だからうちで教えるって言ったんっすよ」 

あかり「でも、色んな人に教わることが出来て嬉しかったよぉ」 

衣「衣も楽しかった。今度は満月の夜にまた打とう」 

モモ「あかりは9時に寝ちゃうっすからそれは無理っすね」 

あかり「あかりだって起きてようと思えば起きてられるよぉ! 

あかり「京子ちゃんの漫画描くのを手伝ったときなんて3時くらいまで起きてたんだから」 

美穂子「無理はしちゃ駄目よあかり」 

智美「おお、みっぽ。見送りに来てくれたのか~」 

美穂子「ええ、それとお弁当を作りましたので届けに」 

ゆみ「助かるよ」 

あかり「わぁい美穂子お姉ちゃんのお料理! あかり美穂子お姉ちゃんのお料理大好き!」 

睦月「うむ、間食で作って頂いたものは全ておいしかったです」



111 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/05(日) 00:02:00.72 ID:66rxCRjfo

美穂子「ふふ・・・そんなに喜んでくれて嬉しいわ」 

あかり「美穂子お姉ちゃんのお料理を毎日食べれたら幸せだろうなぁ」 

美穂子「そ、それはプロポー――」 

透華「私でしたら毎日有名シェフの料理を用意して差し上げられましてよ」 

一「透華、その張り合い方はちょっとずれてるよ」 



あかり「えへへ・・・本当に楽しかったなぁ。また皆と会えたらいいな」 

マホ「マホもです! また会う日までに新しい必殺技を作って教えてあげます!」 

ムロ「高遠原の麻雀部に京子ちゃん達も連れて練習試合に来たりさ、色々会う機会もあるよきっと」 

久「私達とはまたすぐに会うかもしれないわね」(頼めばあかりちゃんを貸してくれるかしら) 

透華「我が家に来れば麻雀からメイドの心得まで何でも教えて差し上げますわよ」



112 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/05(日) 00:02:36.31 ID:66rxCRjfo

一「メイドはともかく透華のようになりたいなら、うちに来て勉強するのはいいことだと思うよ。衣も喜ぶしね」 

衣「うん! あかりの友も連れて来るがいいぞ。櫻子は凡庸だったがどれほど奇幻な打ち手か楽しみだ」 

美穂子「風越でも待ってるから遠慮せずにいつでもいらっしゃい」(本当は私が引き取りたいくらいなのだけど) 

あかり「わぁ~ありがとうございます!」 

智美「ワハハ、足が必要なときはいつでも呼ぶといいぞ。どこまででも連れて行ってやるからな」 

佳織「それはやめてあげた方が・・・」 

睦月「あかりだと麻雀を打つ気力を無くしそうな気がします」 

智美「このくらいでは泣かないぞ」 

ゆみ「では、名残惜しいがそろそろお暇させてもらうよ」 

モモ「さよならっす~」 

あかり「ばいば~い、またね~!」



118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 02:58:42.67 ID:N9cUHPT/0

撫子さんの事なでこって呼んでるのはあだ名なの? 
読みは普通になでしこなんだけど



120 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:06:45.11 ID:JVvgkPm/o

>>118 
あだ名ですね智美は人にあだ名付けて呼んでる印象がありましたので



121 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:07:18.07 ID:JVvgkPm/o

数日後 鶴賀中等麻雀部室 

あかり「おはよ~!」 

京子「お、あかり、やっと来たな!」 

結衣「おはようあかり」 

ちなつ「おはようあかりちゃん」 

櫻子「おっはよ~あかりちゃん!」 

向日葵「おはようございます東横さん」 

綾乃「おはよう東横さん」 

千歳「おはようさん」 

りせ「・・・」 

あかり「あ、あかりが一番遅く来ちゃったんだ」 

結衣「大丈夫、まだ遅刻じゃないから」 

綾乃「でもギリギリギリシャよ!」 

結衣「ぶふぅ!?」



122 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:07:47.68 ID:JVvgkPm/o

京子「遅刻したって気にすんな~、どうせ西垣ちゃんが一番遅刻すんだから」 

綾乃「そういう問題じゃないわよ! まったく・・・」 

千歳「まあまあ綾乃ちゃん、東横さんだって遅刻したわけやないんやからそう目くじら立てんでもええやん」

櫻子「それに実際西垣先生来てませんし」 

りせ「・・・」 

向日葵(何か仰ってるんでしょうけどまったく聞こえませんわ・・・) 

ちなつ「でも、いつも早起きなあかりちゃんが遅刻ギリギリなんて珍しいね」 

あかり「うん、昨日はマホちゃんとのネトマが長引いちゃって」 

京子「マホってあの高遠原の人でしょ? 能力使えなかったらあかりとどっこいだもんなぁ、そりゃ長引くわ」

結衣「お前も普段は人のこと言えないだろうが」 

京子「結果さえ残せば過程はどうでもいいのだ~」 

結衣「普通は結果を残すのには過程が必要なんだけどな」 

綾乃「くぅ・・・なんでいつもは勝てるのに大会では稼ぎ負けるの!?」



123 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:08:18.53 ID:JVvgkPm/o

千歳「今日は高等部の人等と交流会やんな」 

あかり「そうですね、それで――」 

モモ「あかりと一緒に来てたっす」 

向日葵「きゃあ!?」 

京子「あっ、桃子さんおっはよ~」 

結衣「相変わらず存在感の薄い」 

綾乃「びっくりしたぁ・・・」 

千歳「何度体験してもなれんなぁ」 

ちなつ「お久しぶりです桃子お姉さま! 加治木先輩との仲は進展しましたか!?」 

モモ「私のことを普段から一緒にいたい相手だって言ってくれたっす! ちなつはどうなんすか?」 

ちなつ「私の方はあんまり・・・」 

モモ「諦めちゃ駄目っすよ、ガンガン押してモノにするっす!」 

ちなつ「はい、桃子お姉さま!」 

京子「君が望むのなら私はいつだってウェルカムだよちなちゅ~!」ガバッ 

ちなつ「ちょっと京子先輩! いきなり抱きつこうとするのやめてくださいって言ってるでしょう!」サッ



124 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:08:48.35 ID:JVvgkPm/o

綾乃「モノだとかそんな不潔です!」 

モモ「何言ってるんすっか綾乃。私と先輩は清く正しい交際をしてるんっすよ」 

綾乃「こ、交際!?」 

モモ「・・・綾乃も早いとこ手を打たないと京子を取られちゃうっすよ? ああ見えてモテるんすっからね」ボソッ

綾乃「なぁ・・・!? と、ととと、歳納京子のことなんてなんとも思ってませんから!」 

モモ「部室で結衣と延々といちゃいちゃしてるとこ見せ付けられることになってもいいんすか?」 

綾乃「そ、それは・・・」 

京子「ちなちゅ~」 

結衣「いい加減にしろバカ」 

綾乃「・・・」 

千歳(ああ、綾乃ちゃんが歳納さんと船見さんを羨ましそうに見つめとる) 

千歳(歳納さんと船見さんは幼馴染やから気心も知れてて自然にボディタッチも出来る) 

千歳(けどそれは幼馴染やからなだけで本当は――)スチャ



125 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:09:17.89 ID:JVvgkPm/o

綾乃『だ、駄目よ、歳納京子・・・船見さんに悪いわ・・・』 

京子『結衣? 私は結衣に幼馴染以上の感情なんて持ってないよ。私が好きなのは・・・』 

綾乃『歳納京子・・・』 



千歳「ええなぁ・・・」 

向日葵「ちょっと、池田先輩!? 鼻血鼻血!」 

りせ「・・・」 

千歳「えろうすんません、部長」 

櫻子「いもチップスうま~」 

向日葵「櫻子! まだ朝ですわよ!」 

櫻子「うっさい! 私がいつ何食べようが向日葵には関係ないでしょ!」 

向日葵「私は撫子さんからこの前の家出みたいなことがないよう、櫻子の面倒を見るように頼まれたんですの! 

櫻子「お菓子食べることと家出することなんて何にも関係ないじゃん!」 

モモ「・・・相変わらずにぎやかっすね~」



126 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:09:48.80 ID:JVvgkPm/o

奈々「よう、お前ら元気にやってるな」 

あかり「西垣先生!」 

綾乃「やっと来たんですか・・・」 

向日葵「少し遅すぎじゃありませんか?」 

奈々「そう言うな、私は高等部の方に先に顔出しに行ってたんだ。松本から聞いてないのか?」 

櫻子「聞いてないというか聞こえませんよ!」 

千歳「伝言頼む人選間違えとりますよ」 

りせ「・・・」 

奈々「何々、だから言ったのに? しょうがないだろお前にしか頼めなかったんだから」 

結衣「全員の携帯番号知ってるはずですよね?」 

奈々「携帯ならこの前改造してしまって発信ボタンを押すと爆発するようになってるんだ。試してみるか?」

あかり「や、やめてください!」 

綾乃「先生の起こす爆発騒ぎのせいでいっつも部費が削られてるんですからね!?」 

モモ「ななちゃん先生も相変わらずっすね~」 

奈々「はっはっは、失敗を恐れていては何も出来ないからな!」



127 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:10:23.93 ID:JVvgkPm/o

奈々「まあそれはいいとして、全員いるな? じゃあグラウンドの方に行くぞ」 

あかり「グラウンド?」 

櫻子「ここで麻雀打つんじゃないですか?」 

結衣「ここじゃ高等部の先輩達も含めたら卓が足りないし、今日はそもそも麻雀打つ為に集まったわけじゃないからね」 

向日葵「私達が全国行きを決めたお祝いをしてくださると言っていたじゃないですの」 

綾乃「でもいいんでしょうか、先輩方は個人戦も含めて負けてしまっているのに」 

モモ「そんなの気にしなくていいんすよ。大事な後輩達が勝ったんすから、私達だって嬉しいっすよ」 

千歳「ありがとうございます東横先輩」 

京子「私がいっぱい頑張ったおかげだな!」 

結衣「・・・収支的に反論できないのが腹立たしい」 

向日葵「殆ど区間トップでしたからね。松本部長もですが」 

りせ「・・・」 

奈々「私や京ちゃんだけじゃなくて皆で勝ち取った優勝だって言ってるぞ」



128 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:10:57.53 ID:JVvgkPm/o

ちなつ「決勝戦で強豪相手にかっぱいでた結衣先輩素敵でした!」 

結衣「う、うん、ありがとうちなつちゃん」(かっぱぐって・・・) 

綾乃「次こそは私が勝ってみせるんだから!」 

千歳「仲間内で争う前に相手に勝てるようにせんとあかんよ綾乃ちゃん」 

向日葵「池田先輩は鼻血を何とかしないと出場停止を受けてしまいますよ?」 

櫻子「いいなぁ私も全国で打ちたいなぁ」 

あかり「あかりは、打ってもきっと負けちゃうから・・・」 

モモ「それじゃ駄目っすよあかり。自分と牌を信じて戦わなきゃ勝てるものも勝てなくなるっす」 

あかり「うん・・・わかってるよぉ」 

京子「あかりは牌を信じない方がいいと思うけどな」 

あかり「ええっ?」 

京子「信じる・・・というか欲しいって思う牌が来ないんだからさ、逆に欲しい牌をこんな牌いらね~って思っちゃえばいいんだよ」 

京子「そしたらほら、欲しい牌がいつでもツモれる」



129 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:11:33.73 ID:JVvgkPm/o

あかり「欲しい牌をいらないと思い込む・・・」 

結衣「いや簡単に言うけど実際難しいぞ。あかりは何かの役を作りたいって思ったらそれに必要な牌が来なくなるんだよな?」 

あかり「うん」 

結衣「それだと先ず何の役を作るかを決めて、その上でその役を作りたくないって思い続けなきゃいけないわけだろ」 

結衣「そんなことしながら場の状況を見て何を切るかも考えないといけないのは結構辛いと思うぞ」 

京子「場の状況なんてあかりには関係ないじゃん、消せるんだし」 

結衣「全国レベルの相手なら1回で見切ってくるかもしれない」 

京子「それはないでしょ。幼馴染の私等でさえたまに存在を忘れちゃうんだから」 

あかり「京子ちゃん! それはどういうことなの!?」 

ちなつ「それにあかりちゃんの問題は自分の不運よりも相手の幸運の方ですよ」 

結衣「配牌から聴牌なんてざらにあるからなぁ」 

京子「ダブリーうまうま」 

綾乃「それで自分は五、六向聴当たり前なんだからやってられないわよね」 

千歳「今年の白糸台の大将、大星淡さんを3人相手にするようなもんやな~」



130 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:12:03.76 ID:JVvgkPm/o

奈々「はっはっは、聞けば聞くほど麻雀に向いてないのがわかるな」 

あかり「うぅ・・・」 

モモ「むぅ~、これからっす! 私だって能力を制御出来るようになったんっすからあかりだって出来るようになるっす!」 

ちなつ「あかりちゃんの能力が制御出来るようになったら・・・」 

京子「私の欲しい牌をいらないと思い込む戦法で高い役でも楽々手作り」 

結衣「それに加えて相手はステルスで和了ることが出来ない」 

櫻子「最強じゃん!」 

モモ「さすが私の妹っす~!」ギュッ 

あかり「お、お姉ちゃん・・・でも、あかりはそんな風になるの嫌だな」 

櫻子「えぇ!? 何で?」 

あかり「だってそうなったら他の人達が麻雀を楽しめなくなっちゃうよぉ」 

あかり「あかりは勝つよりも皆で楽しく麻雀がしたいって思ってるから、やっぱりそんな力はいらないよぉ」 

ゆみ「・・・麻雀を楽しみたい、か。宮永もそう言ってたな」



131 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:12:30.78 ID:JVvgkPm/o

モモ「あっ先輩!」 

奈々「どうしたんだ、加治木?」 

ゆみ「先生達が遅いんで様子を見に来たんですよ」 

あかり「・・・ゆみお姉ちゃん、さっきの・・・」 

ゆみ「ああ。県大会決勝の大将戦、池田も私もそして宮永も、天江の絶対的な支配と威圧感の前に押しつぶされそうになっていた」 

向日葵「風越の大将さんは見ていて辛いものがありましたわ・・・」 

ゆみ「だが後半戦が始まったとき、宮永の雰囲気は変わっていた。きっと休憩中に原村辺りにはっぱをかけられたんだろうな」 

ゆみ「ツモを封じられても宮永は笑顔を絶やさなかった。彼女が居たから私達も気持ちを入れ替えることが出来た」 

モモ「・・・」 

ゆみ「無論モモの・・・仲間達の存在が1番大きかったんだが」 

ゆみ「最後の数えを和了るとき宮永は言っていた。麻雀が楽しい、一緒に楽しもう、と」 

あかり「・・・楽しかったんですか?」 

ゆみ「ああ、とっても。あの時間が永遠に続けばいいと思うくらいにな」



132 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:13:01.24 ID:JVvgkPm/o

櫻子「負けちゃったのに、ですか?」 

ゆみ「そうだな。もちろん悔しくなかったわけではないが、私も池田も・・・天江もきっと同じ気持ちだったんだろう」 

ゆみ「自分も相手も一緒に麻雀を楽しみたい、牌に愛される者とはきっと彼女のように牌を愛している者なのだろうと私は思う」 

あかり(そういえば咲お姉ちゃん言ってたっけ、ずっと小さい頃の麻雀を大好きだったときのことを思い出したって) 

ゆみ「だからあかり、君もその気持ちを忘れずにいればきっといつか、宮永のような強い打ち手になれるさ」 

あかり「・・・そうでしょうか?」 

ゆみ「ああ、私が保証しよう」 

あかり「えへへ・・・あかりが強くなれる・・・」 

結衣「牌に愛されるには牌を愛せってさ京子」 

京子「ええ~、でもあかりの愛には答えてくれてないじゃん!」 

京子「そうだ! あかり、今日からあかりは1日1回全部の牌にキスをするんだ!」 

あかり「ええっ!?」 

京子「あかりがちゃんと愛してるんだぞ~って牌に知らせてやらないと!」 

綾乃「そういう意味じゃないでしょ!」



133 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:13:40.10 ID:JVvgkPm/o

向日葵「でも、とても貴重なお話でしたわ」 

千歳「うちらも麻雀もっと好きにならなあかんな~」 

ちなつ「やっぱり最後には愛が物を言うんですね!」 

りせ「・・・」 

奈々「ありがとうございます加治木先輩、だと」 

櫻子「さ、参考になりました!」(よくわからなかった・・・) 

ゆみ「・・・いや、すまない。私だってまだ麻雀を打ち始めてさほど経っていないのにこんな偉そうなことを」 

モモ「何言ってんすか! 先輩はもう充分強いっすし先輩なんだから本当に偉いんっす!」 

ゆみ「モモ・・・ありがとう」 

奈々「・・・ふむ、中々のご高説だったが余計に時間を食ったぞ」 

ゆみ「あっ! すみません・・・皆、蒲原達が待っている。速く行こう」 

櫻子「は~い!」 

綾乃「そうですね、東横さん! 歳納京子のバカな発言を真に受けてないで行くわよ!」 

あかり「ん~・・・えっ? あ、待ってくださ~いよぉ!」



134 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:14:08.04 ID:JVvgkPm/o

智美「ワハハ、おっそいな~」 

佳織「何かあったのかな?」 

睦月「また西垣先生が爆発でも――」 

ゆみ「蒲原~!」 

智美「おっ、ようやくお帰りだな」 

綾乃「すいません、先輩方!」 

京子「あかりが雀牌にキスしようとするの止めてたら遅くなりました!」 

あかり「ちょっと、京子ちゃん!?」 

智美「ワハハ、どうしたんだあかり? 頭でも打ったか?」 

結衣「いや嘘ですからね! こら京子!」 

京子「キスしようとしてたのは本当じゃ~ん!」 

綾乃「貴女がさせたんでしょうが!」 

櫻子「お、おはようございます蒲原先輩・・・」ブルブル 

智美「櫻子もなんか様子がおかしいぞ~?」 

櫻子「な、何でもないです!」



135 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:14:44.65 ID:JVvgkPm/o

佳織「おはよう千歳ちゃん」 

千歳「おはようございます、妹尾先輩」 

佳織「千歳ちゃんは今日も漬物を食べて来たの?」 

千歳「はい! 漬物食べな1日力が出ないんです~」 

佳織「本当においしいもんね。よかったらまた今度食べさせてね」 

千歳「幾らでもあげますよ。何がいいです? 糠漬け、粕漬け、たくあん? うちははりはり漬けがお勧めなんですけど・・・」 

佳織「え、えーっと・・・」 

睦月(今日は聞き取ってみせる) 

睦月「りせ、おはよう」 

りせ「・・・」 

睦月「・・・」 

奈々「おは――」 

睦月「待ってください、私が自分なりに精一杯聞き取ってみせますので」 

ちなつ「私達でさえ聞こえたことないんで無理ですよ」 

向日葵「麻雀を打っているときはちゃんと聞こえるんですけど・・・」



136 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:15:19.58 ID:JVvgkPm/o

モモ「時間も圧してるっすし速く行くっす」 

ゆみ「そうだな、蒲原、車を頼む」 

智美「ワハハ、任せとけ~」 

ゆみ「さすがに蒲原の車でもこの人数は無理だろうな」 

佳織「というか、この人数で乗りたくないです・・・」 

櫻子「・・・」カタカタ 

京子「お~、大室ちゃんが魔界に放り込まれた凡人みたいになってる」 

結衣「何だその比喩は・・・そんなに、その、あれなんですか?」 

睦月「うむ・・・」 

あかり「あかり、合宿所に着くまでの記憶がないよぉ」 

綾乃「え~っと、どうします?」 

千歳「その前にどこ行くんですか?」 

ゆみ「行き先はサプライズということ着くまで内緒だ。というわけで場所を知ってる私は必然的に蒲原の車には乗らないことになる」 

モモ「あ~っ! 先輩ズルいっす!」



137 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:16:02.41 ID:JVvgkPm/o

京子「じゃあ私はさとみんの車で行く!」 

綾乃「歳納京子!?」 

京子「だって楽しそうじゃん! それにこの熱い中歩きなんてやだよ」 

ちなつ「何で歩きだってわかるんですか?」 

奈々「私が免許持ってないからな」 

京子「そういうわけ」 

結衣「・・・しょうがない私も車にするよ」 

綾乃「・・・! じゃ、じゃあ、私も」 

京子「おおっ、チャレンジャーだね結衣、綾乃」 

千歳「ほんなら、せっかくやから2年で全員固まろか」 

千歳(なんや凄そうやし、絶叫マシンみたいに妄想が捗りそうやからな) 

櫻子「じゃあ、1年と部長は歩きですね! はい、決定!」 

向日葵「ちょっと櫻子!」 

櫻子「うるさいっ・・・! 黙って頷いて頼むから・・・!」 

向日葵「さ、櫻子? どうしてそこまで必死なんですの?」



138 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:16:44.49 ID:JVvgkPm/o

ゆみ「中等生だけというのも悪いからな、こちらからも1人は出さないと」 

モモ「かおりん先輩、お願いするっす!」 

佳織「ええっ!? な、何で私なんですか!?」 

睦月「元部長の幼馴染だから・・・」 

モモ「私は別にいいんっすけど。先輩が乗らないっすからね」 

佳織「あっ、先生! 先生が乗ってくださいよぉ!」 

奈々「悪いが私は教師として生徒の引率をしなきゃいけないからこっちだ」 

りせ「・・・」 

奈々「奈々さんがいないと会話できないから歩きにする、だそうだ」 

佳織「そ、そんなぁ・・・」 

あかり「あ、あの、あかりが代わりに・・・」 

佳織「・・・ありがとうあかりちゃん、でもいいよ。そうだよね、これからもいっぱい乗る機会ありそうだし、なれないとね」 

ちなつ「頑張ってください、妹尾先輩!」 

智美「ワハハ、車持って来たぞ~」



139 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/06(月) 00:17:34.73 ID:JVvgkPm/o

京子「おおっ、でっかい車だ~! 窓側はもらった~!」 

結衣「大丈夫だろうか・・・」 

綾乃「心配はノンノンノートルダム・・・だといいんだけど」 

千歳(うちとしては目いっぱい荒くしてくれた方が嬉しいんやけど) 

佳織「カリカリ梅は・・・うん、ある。いけるいける・・・」 

モモ「絶対目的地で生きてまた会おうっす~!」 

ゆみ「すまないな、皆」 

睦月「お、お元気で」 

あかり「頑張って~!」 

櫻子「よかった、本当によかった・・・」 

向日葵「少し大げさではありませんの?」 

ちなつ「街中でそんなに速度出せないと思うんだけど」 

奈々「大げさだったらよかったんだがな」 

りせ「・・・」 

ゆみ「・・・さて、私達も行こうか」 

あかり「京子ちゃん達が心配だけどどこに行くんだろ、楽しみだよぉ!」



143 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/07(火) 23:50:09.31 ID:mbGgXGxQo

数日後 東横家 

あかり「・・・ふぅん・・・ふぅん・・・」 

モモ「あかり、そろそろ起きるっす」 

あかり「・・・うん? あれ、お姉ちゃん?」 

モモ「おはようあかり」 

あかり「おはよう・・・でもどうしたの? こんなに朝早くに・・・」 

モモ「何を寝ぼけてるんっすか。今日は清澄の応援をしに東京に出発する日っすよ」 

あかり「あ、ああっ! そうだったよぉ!」 

モモ「やれやれっす。荷物の用意はちゃんと出来てるっすか?」 

あかり「もちろんだよぉ! この前の合宿のときは入れたと思ってたパンツがなかったけど、今回は昨日の夜ちゃんと確認したから大丈夫!」 

モモ「パンツならあっちで買えばいいっすけど携帯とか忘れてたらあっちで迷子になったとき大変っすよ」 

あかり「大丈夫だよ! あかり迷子になんてなったりしないから!」 

モモ「そうだといいんっすけどね~」 

あかり「大丈夫大丈夫! 早く朝ごはん食べて駅に行こう?」



144 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/07(火) 23:50:51.05 ID:mbGgXGxQo

モモ「なんだか心配っすけど、気にしてても仕方ないっすね。行くとするっすか!」 



東京行き新幹線の中 

智美「ワハハ、ばーちゃんに会うのも久しぶりだぞ~」 

あかり「滞在期間とっても長いけど智美お姉ちゃん、本当によかったの?」 

智美「気にするな。ばーちゃんの方が早く来いって言ってるんだから」 

智美「車も用意してくれてるみたいだぞ」 

あかり「ひぅ・・・! そ、それならよかったよぉ・・・」 

あかり(あの後、目的地だった龍門渕のレジャー施設の前で京子ちゃん達が倒れてた。歩いて行ったあかり達よりだいぶ早く着いてたはずなのに) 

あかり(遊んだり麻雀打ったりして楽しかったけど、帰りはあかり達が車に乗る番で・・・また記憶が飛んじゃったよぉ) 

智美「ワハハ、東京の街を走るのが楽しみだ!」 

あかり(・・・東京は長野より車も多いと思うからそこまで荒っぽく出来ないよね?)



145 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/07(火) 23:51:35.92 ID:mbGgXGxQo

佳織「あかりちゃんはこの後インターミドルの応援でも東京に出るから、会場の周りくらいはしっかりと覚えておこうね?」 

あかり「はい! 京子ちゃん達に案内出来るくらいにはなっておこうと思います」 

佳織「迷子になっちゃわないように気をつけてね」 

あかり「・・・それ朝にお姉ちゃんからも言われましたよぉ。そんなにあかり、どっかに行っちゃいそうですか?」 

佳織「ええっ!? どっかに行っちゃいそうと言うより・・・見失いそうで」 

あかり「もう~! 佳織お姉ちゃんもそういうこと言うんですか~!」 

佳織「ご、ごめんね、あかりちゃん!」 

モモ「まあ、そんなこと言ってるかおりん先輩があかりを除けばこの中で1番迷子になりやすそうっすけどね」 

佳織「ええっ!? そ、そんなことないよ!」 

睦月「いや、モモさんが1番だと思うんですけど・・・」 

智美「モモはゆみちんにぴったり着いてくからなぁ。見失うことはあってもずっと近くには居ると思うぞ」 

ゆみ「ま、まあ何にせよ、トラブルは起こさないように各自気をつけるように」



146 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/07(火) 23:52:14.36 ID:mbGgXGxQo

あかり「インターハイ・・・どんな凄い人達が出るんだろう・・・」 

ゆみ「牌譜を集めているときに見て、どこも只者ではないことがひしひしと伝わってきた」 

睦月「永水、姫松、千里山、臨海、新道寺・・・そして白糸台。この辺りの人達は完全に別次元でしたね」 

智美「ワハハ、他にもきっとダークホースが出てくるぞ。何せ私らが応援するとこが世間から見ればそうだからな」 

モモ「インハイ最多得点記録保持者をぶっ倒しての登場っすから、中々期待されてるんじゃないっすか?」

佳織「インターミドルチャンプの原村さんが注目されてただけであんまり目立った記事にはされてなかったと思うけど・・・」 

ゆみ「目立たないならそちらの方がいいさ。あまり有名になるとその分対策も取られてしまうし、集中的に狙われてしまうからな」 

モモ「個人戦で私達がリンシャンさんにやったようにっすね」 

佳織「有名になるのも大変ですね」 

智美「情報収集も勝つ為には大切だってことだな。戦いは既に始まっているのだ」 

睦月「その点で言えば、私達も清澄の勝利に貢献したってことになりますよね」 

ゆみ「そうだな。久ならきっとあの牌譜から強敵達への対策を編み出してくれるさ」



147 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/07(火) 23:52:44.40 ID:mbGgXGxQo

あかり「咲お姉ちゃん達勝てるでしょうか?」 

ゆみ「厳しい戦いになると思うが私は勝つと信じているよ」 

モモ「勝ってもらう為にもしっかり応援するっすよ」 

あかり「・・・うん!」 



ゆみ「久」 

久「お・・・」 

ゆみ「や、いよいよだな」 

久「来てくれたのね」 

あかり「おはようございます! 久お姉ちゃん達!」 

咲「あかりちゃん! あかりちゃんも来てくれたんだ!」 

あかり「はい! 咲お姉ちゃんをいっぱい応援するって約束しましたから!」 

優希「じょ? 応援するのは咲ちゃんだけなのか?」 

あかり「ち、違いますよぉ! 皆さん応援してますから!」



148 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/07(火) 23:53:21.71 ID:mbGgXGxQo

和「すいません、わざわざ東京にまで出てきてもらって・・・」 

智美「気にするな~、ばーちゃんに会うのも兼ねてるんだからな」 

まこ「しかしこの人数を何日もって、お前さん実はお嬢様じゃったのか?」 

智美「ワハハ、お嬢様なんて言うほどのもんじゃないさ」 

佳織「お家はお店屋さんですし結構繁盛してるみたいですよ」 

睦月「龍門渕さんには負けますね」 

智美「あんなところと比べられるようなものじゃないよ」 

京太郎「・・・」 

あかり「あっ、貴方が京太郎お兄ちゃんですか?」 

京太郎「うん? 君は?」 

あかり「はじめまして、鶴賀学園中等部1年東横あかりです」 

京太郎「こりゃどうもご丁寧に・・・そう、俺が清澄高校麻雀部唯一の男子部員! 須賀京太郎だ!」 

あかり「清澄の縁の下の力持ち兼マスコットだって聞いてます!」 

京太郎「縁の下の力持ちはわかるけどマスコット?」 

あかり「優希お姉ちゃんがわんわんみたいだって・・・」



149 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/07(火) 23:54:26.72 ID:mbGgXGxQo

京太郎「コラ! タコステメェ! なに俺の悪評を他校に振りまいてやがんだ!?」 

優希「悪評じゃなくて本当のことだじぇ。でも少し間違ってるのは清澄の犬じゃなくて、私の犬だってとこだじぇ」 

あかり「優希お姉ちゃんの犬って・・・それ・・・」カァ 

京太郎「タコス! 中学生にあらぬ勘違いさせてんじゃねぇぞ!?」 

優希「いやん、貴方ったら、そんなに恥ずかしがらなくてもいいじゃない」 

和「ゆーき!」 

咲「そんなのじゃないからね、あかりちゃん」 



まこ「ほんに緊張感のない・・・」 

久「ガチガチで実力が出せないよりはいいでしょ」 

ゆみ「これなら安心して送り出せるよ」 

佳織「やっぱりあかりちゃんを連れてきてよかったですね」 

モモ「そうっすね」 

まこ「おわっ!? なんじゃわれもおったんか」



150 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/07(火) 23:55:03.19 ID:mbGgXGxQo

久「・・・さて、そろそろ行くわ」 

智美「がんばれよ~」 

佳織「応援してますから」 

睦月「精一杯やってください」 

モモ「私達の分もいっぱい戦って来るっす」 

ゆみ「牌譜、無駄にはしないでくれよ?」 

久「わかってるって・・・じゃあ」 

まこ「ほれ、お前さんらも行くぞ」 

優希「お~う!」 

和(穏乃達も見ていてくれてるでしょうか?) 

咲(お姉ちゃんと戦う為に、絶対負けられない・・・!) 

あかり「じゃあ、あかりもこれで」 

久「ちょっと待って。あかりちゃんはこっち」 

あかり「えっ?」 

まこ「縁起がいいからあかりを控え室に連れて行こう言うて聞かんのじゃ」



151 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/07(火) 23:55:41.89 ID:mbGgXGxQo

和「まったく、あかりちゃんは招き猫ではないんですよ」 

久「何だか物扱いするみたいで悪いんだけど貴女の運、私達に貸してくれるかしら?」 

あかり「・・・あかりは構いませんよ。あかりの運で良ければ幾らでもあげるって咲お姉ちゃんとも約束しましたし」 

咲「あかりちゃん・・・」 

あかり「お姉ちゃんいい・・・ってもう皆いない!?」 

まこ「わしらのとこみたいな不人気試合でも早めに席取らんと座れんからな」 

あかり「だからって薄情ですよぉ! もう~!」 

久「ま、まああっちには事前に伝えてたことだし気にしちゃ駄目よ」 

咲「よ、よろしくねあかりちゃん」 

あかり「む~・・・」 



あかり「・・・」ブスッ 

和「あかりちゃん、機嫌直してください」 

優希「・・・京太郎! 例のブツは!」



152 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/07(火) 23:56:23.23 ID:mbGgXGxQo

京太郎「お、おう。これが俺の特性タコスだ!」 

優希「おおっ!」 

まこ「ほう、中々美味いな」 

優希「メキシカンか、腕を上げたな!」 

京太郎「県予選でお前にパシらされたときにタコス屋の場所を教えてくれた人と何故か再会してな。自分でも作れるって言うから作り方を教えてもらったんだよ」 

優希「中々良い師に巡りあえたようだな」 

京太郎「実際何でも出来るんだよねあの人・・・ほら、あかり」 

あかり「あかりも頂いていいんですか?」 

京太郎「当然!」 

あかり「うわ~ありがとうございます、京太郎お兄ちゃん!」 

京太郎「お、おう・・・お兄ちゃんか呼ばれ慣れてないから何だか恥ずかしいな」 

咲「・・・京ちゃん、中学生にデレデレしない!」 

京太郎「ばっ・・・! してねぇよ!」 

和「ゆーきも同じこと言ってましたね」 

優希「やっぱり京太郎と私は結ばれる運命・・・」 

京太郎「ないない」



153 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/07(火) 23:57:11.70 ID:mbGgXGxQo

久「・・・そろそろね」 

咲「優希ちゃん、頑張ってね!」 

和「しっかりやってくださいよゆーき」 

京太郎「せっかくタコスまで作って来てやったんだ、無様な姿晒したら承知しねぇぞ」 

まこ「まっ、われが負けてもわしが取り返しちゃるけ気負わずやりんさい」 

優希「おう!」 

あかり「優希お姉ちゃん」 

優希「あかり、どうしたらあかりから運が貰えるんだじょ?」 

あかり「あかりも意識してやってるわけじゃないんで・・・」 

久「一緒の場所に居るだけでも貰えてると思うけど・・・そうね、抱きしめてみたらどうかしら?」 

優希「よし来た! あかり、行くじぇ!」 

あかり「は、はい!」 

優希「それ・・・う~ん、のどちゃんみたいに柔らかい感触はないじぇ」 

あかり「ゆ、優希お姉ちゃん!? どこ触ってるの!?」



154 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/07(火) 23:57:51.94 ID:mbGgXGxQo

優希「でもやはりまだ若いだけあって二の腕なんかは瑞々しいじょ」 

あかり「ひ、ひゃ・・・優希お姉ちゃん・・・!」 

和「ゆーき! いい加減にしなさい!」 

京太郎「おっさんかおのれは!」 

優希「・・・ふぅ、何だかいつも以上に力がみなぎってくる気がするじぇ!」 

まこ「なにをみなぎらせたんじゃお前さん」 

咲「あ、あはは・・・」 

優希「フッフッフ・・・今日はもう染谷先輩の出番すらないじぇ! 私が先鋒前半戦で終わらせる!」 

久「あら頼もしいわね」 

まこ「そうしてくれると楽じゃがわしも打ってみたいんじゃが・・・」 

優希「残念ながらそれは叶わないじぇ。それじゃあ行ってくるじぇ!」 

あかり「優希お姉ちゃん、頑張って!」 

優希「まっかせるじぇ!」



155 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/07(火) 23:58:44.00 ID:mbGgXGxQo

アナウンサー「これはとんでもないことが起きましたぁ!」 

アナウンサー「一回戦第8試合、初出場の清澄高校の先鋒、片岡優希選手。東一局の親で既に7連荘! その圧倒的スピードに他校は手が出せない!」 

アナウンサー「しかも驚くべきことに和了ったのは全てが跳満以上! この速さでそれだけの役を7回も作り上げるとは常識では考えられません!」 

アナウンサー「ああっっと! そうこう言っている内に8連荘達成だぁ! 今大会では八連荘は採用されていませんので役満とはなりませんが、滅多にある光景ではありません!」 

アナウンサー「片岡選手、このまま先鋒戦で試合を終わらせてしまうのか!?」 



久「・・・なんというかすさまじいわね」 

咲「元々優希ちゃんは東場の火力と速さ異常ですからね・・・」 

まこ「こりゃ本当にわしの出番ないかもしれんなぁ」 

和(こ、こんなときもありますよねきっと) 

京太郎「これが普通に起きたことだったら俺インハイ抜け出してお祓い行くかも・・・」 

あかり「す、すごいよぉ。あそこまでなる人初めて見たよぉ」



156 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/07(火) 23:59:25.90 ID:mbGgXGxQo

久「麻雀で対局すると3人全員に分配されちゃう運が1人に集約されたのかしらね? 優希の能力もあいまって凄まじい豪運を呼び込んでる」 

和「そんなオカルトありえません。偶々ですよ、偶々」 

まこ「ここまで来ると対戦相手が可哀想になってくるのぅ」 

咲「随分時間余っちゃいそうですね」 

和「まだ東一局、油断は出来ませんよ」 

京太郎「いや~、もうこれは勝ったようなもんだろ」 

久「ありがとね、あかりちゃん」 

あかり「いえ、あかりは何もしてないですし・・・」 

あかり(本当に何もしてないのに、あかりが褒められるのはおかしい気がするよぉ) 

あかり(本当にこんなことしてていいのかな?) 



アナウンサー「決まったぁ! 片岡選手、何と先鋒戦後半東3局で三倍満直撃! 清澄高校次鋒にすら回さず二回戦進出です!」



157 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/08(水) 00:00:08.94 ID:bqW/f/z8o

優希「ただいまだじぇ!」 

久「おかえりなさい、よくやったわね優希」 

咲「凄かったよ優希ちゃん!」 

和「ええ、本当に」 

京太郎「見直したぜ!」 

まこ「わしゃ打てんでちょっと残念じゃがのう」 

優希「でも前半戦で終わらせられなかったのが残念だじぇ」 

久「さすがに全国よ、そこまでなめてかかれる相手じゃないってことだわ」 

あかり「・・・」 

優希「あかり! お前のおかげで勝てたじょ! ありがとな!」 

あかり「・・・ううん、あかりが居なくても優希お姉ちゃんは勝ってましたよぉ。こんなに大きくはなくても絶対に」 

優希「あかり?」 

あかり「合宿のとき見て優希お姉ちゃんが凄い打ち手だってあかり知ってます。だからあかりのおかげで勝てたなんて言わないでください」 

あかり「あかりは何もしてません。ただ優希お姉ちゃんに勝ってほしいってお祈りしてただけですから」



158 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/08(水) 00:00:52.76 ID:bqW/f/z8o

優希「あかり・・・」 

あかり「皆さんもそうです。皆さん凄い打ち手です。きっと優勝できます。でもそのときにあかりが居たから、あかりのおかげでなんて思ってほしくないです」 

あかり「皆さん自身が頑張ったから、そう思ってほしいです。だからあかり・・・」 

久まこ咲優希「・・・」 

久「・・・そっか、そうよね。ごめんなさい、あかりちゃん。私、勝つことにこだわりすぎて大事なことを忘れていたかもしれない」 

あかり「謝らなくていいですよぉ。久お姉ちゃん最後の大会ですから絶対に勝ちたいって思うのわかります。あかりの方こそわがまま言ってごめんなさい」 

まこ「まっ、人に頼っとるようじゃこの先勝ち進めそうにもなさそうじゃしのう」 

あかり「咲お姉ちゃんもごめんなさい。約束したのに・・・」 

咲「ううん、いいんだよ。お姉ちゃんには私の麻雀を見せるって決めたんだ。やっぱり自分の力で戦わないと」 

和「さっきからなにを言ってるのかよくわかりませんが、私は最初から自分の力を精一杯出して戦うつもりでしたよ?」 

あかり「皆さん・・・!」 

優希「うぅ・・・なんか激しい罪悪感が・・・」



159 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/08(水) 00:01:31.26 ID:bqW/f/z8o

京太郎「やっちまったもんはもうしょうがねぇだろ。二回戦からやってきゃいいんだよ。俺もタコスの改良やってみっから」 

優希「京太郎・・・!」 

あかり(あれ? これって優希お姉ちゃんあかりが居なくても京太郎お兄ちゃんの力を借りてるような・・・) 

京太郎「これくらいさせてくれよぉ! じゃないと俺本当にただの雑用になっちまうんだよぉ!」 

あかり「ちょっと、京太郎お兄ちゃん!? あかりの心を読まないでくださいよぉ!」 

咲「それも雑用の内な気がするけど・・・」 

京太郎「咲まで!」 

久「あっはは・・・さて、そうと決まれば他校の試合でも見に行きましょうか!」 

和「まだどこも次鋒戦ですね」 

まこ「第9試合は十中八九姫松が上がってくるじゃろうな」 

久「姫松は鶴賀の皆が集めてくれた牌譜があるわ。人も多いでしょうし第7試合の方を見に行きましょうか」 

和「ですね」



160 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/08(水) 00:02:22.29 ID:bqW/f/z8o

咲「あかりちゃんはどうする? 鶴賀の人達のとこに帰る?」 

あかり「・・・あかりはインターミドルのときの為に会場の周りを覚えておきます」 

優希「鶴賀の人達と一緒じゃなくていいのか?」 

あかり「いいんです!」 

和(あかりちゃん、置いていかれたことまだ怒ってるんですね・・・) 

京太郎「でも東京って物騒だぞ? 怖~いおじさんに連れて行かれるかも・・・」 

あかり「ひっ・・・」 

咲「京ちゃん!」 

まこ「ほんならうちから1人付けようかの」 

あかり「えっ? でも、試合観戦が・・・」 

久「これから二回戦までに録画したのを嫌というほど見るわ。危険な目に遭わせたらただじゃおかないってモモちゃんからも言われてるし」 

あかり「う~ん、じゃあ――」



169 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:36:07.65 ID:vMv66D+so

あかり「――久お姉ちゃん、着いてきてくれますか?」 

久「うん、いいわよ」 

まこ「まあ妥当な人選じゃろうな」 

優希「咲ちゃんだと気がついたら埼玉とか千葉とかまで行っちゃってるかもしれないからな」 

咲「私だってそこまで方向音痴じゃないよ! たぶん」 

和「部長、外に出るついでに買出しもお願いできますか?」 

久「ええっ?」 

まこ「今まで散々京太郎をこき使って来たじゃろうが。たまには自分で行きんさい」 

あかり「あかりも手伝いますから!」 

久「しょうがないわね。須賀くん、今日の買出しリスト頂戴」 

京太郎「はい、どうぞ。と言っても昼飯くらいしかないんですけど」 

久「ふむふむ、これならコンビニでいいかしらね。ついでに鶴賀の分も買って置きましょうか。じゃああかりちゃん、行きましょう」 

あかり「はい!」



170 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:36:43.02 ID:vMv66D+so

アナウンサー「第7試合、次鋒戦終了!」 

まこ「おおっと、わしらも行くぞ」 

咲「はい・・・また後でねあかりちゃん」 

あかり「はい、行ってきます咲お姉ちゃん!」 



久「はぁ、人が多いわね」 

あかり「そうですね。皆朝早くから試合を見に来たんですね」 

久「そうね。けどこの人数、長野とは全然違うわ」 

あかり「東京ですから・・・ん?」 

久「どうかした、あかりちゃん?」 

あかり「あそこのベンチに誰か倒れてます・・・」 

久「・・・あら本当、どうしたのかしら?」 

あかり「行ってみましょう!」 

久「ちょっとあかりちゃん! う~ん、何だか面白そうだしまいっか」



171 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:37:17.38 ID:vMv66D+so

白望「ダルい・・・」 

あかり「あの、大丈夫ですか?」 

白望「うん?」 

あかり「どこか具合でも悪いんですか?」 

白望「う~ん、全身がダルくて動く気力が起きない・・・」 

あかり「ええっ!? だ、大丈夫なんですか!?」 

白望「大丈夫じゃないかも」 

あかり「た、大変! 救急車呼ばないと!」 

白望(天然さんかな? メンドくさいなぁ) 

久「あかりちゃん」 

あかり「あっ、久お姉ちゃん! どうしよう、このお姉さん体が動かないって・・・」 

白望「動かないとは言ってないよ・・・どっこいしょ」 

あかり「あれ?」 

白望「あ~、ダルい・・・」 

久「・・・ただ単に疲れてただけなのね」



172 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:37:51.74 ID:vMv66D+so

白望「別にそこまで疲れてるわけでもないけど・・・」 

あかり「お姉さん、大丈夫なんですか?」 

白望「ん~救急車は呼ばなくていいかなぁ」 

あかり「はぁ・・・よかったよぉ。お姉さんがなんともなくて」 

久「疲れてるにしても何でこんなところで寝てるの? 制服着てるしインハイの選手なんじゃ・・・」 

白望「あ~、もう出番終わったから、買出し行けって控え室追い出されて、でもダルいからここで寝てた」 

久「ダルいから寝てたって・・・」 

あかり「皆さん心配してるんじゃないですか?」 

白望「ん~、たぶんそろそろ――」 

エイスリン「シロ!」 

白望「エイスリン」 

エイスリン「シロ、シンパイシタ。ナニシテタ?」 

白望「何もしてなかった」 

エイスリン「・・・」カキカキ 

エイスリン「ン!」人が蹴られてる絵 

白望「ふざけんなってこと?」



173 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:38:47.89 ID:vMv66D+so

エイスリン「シロ、コノコタチダレ?」 

白望「知らない人達」 

あかり「ええっと、マイネームイズ――」 

久「さっきからカタコトだけど日本語話してたでしょ? 私は竹井久。こっちは東横あかり。その白髪の人がベンチで倒れてるように見えたから声をかけたのよ」 

エイスリン「アー、シロメイワクカケマシタ、ゴメンナサイ!」 

あかり「いえ、そんな。あかりが勝手に勘違いしただけですから。えっと、シロお姉ちゃん? 寝るの邪魔してごめんなさい」 

白望「別にいいよ、熱いしそろそろ日陰のベンチに動こうかと考えてたし」 

久「まだ寝るつもりだったのね・・・」 

エイスリン「シロ、コンナトコロデネタラシヌ!」 

白望「いや、死なないから。今の時期だと風邪すらひかないよ」 

久「・・・シロさん?」 

白望「小瀬川白望」 

久「じゃあ小瀬川さん。いつまでも寝ててもしょうがないし、私達と一緒に買出しに行かない?」



174 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:40:13.70 ID:vMv66D+so

白望「え~、ダルい」 

エイスリン「シロ、ワガママイワナイ!」 

あかり「それにこんなところで寝てたら風邪はひかなくても日射病になっちゃいます」 

白望「だから日陰に・・・」 

久「動くんならそのまま買出し行って、控え室で寝た方がいいでしょ?」 

白望「ん~・・・わかった」 

エイスリン「ヨカッタ!」 

白望「どっこいせ・・・」フラフラ 

あかり「わわっ、本当に大丈夫なんですか白望お姉ちゃん?」 

白望「大丈夫・・・あとシロでいいよ」 

エイスリン「スイマセンデスタケイサン」 

久「いいのよ。何というか苦労してそうね」 

エイスリン「ソウナンデスイツモアンナカンジデス」 

久「私だったら早々に見捨てそうね・・・それで、えっと貴女の名前は?」 

エイスリン「アッ、モウシオクレマシタ、ワタシエイスリンウィッシュアートテイイマス」



175 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:40:58.49 ID:vMv66D+so

久「エイスリンさんも一緒に来る?」 

エイスリン「ハイ、シロノオセワシナイトイケマセンカラ」 

久「助かるわ、私とあかりちゃんじゃ手に余りそう」 

エイスリン「ワタシモソンナニウマクアツカエマセン」 

白望「あ~、やっぱりダルい。あかり、おんぶして」 

あかり「ええっ!? で、出来るかな」 

白望「やれるやれる」 

あかり「じゃ、じゃあ、どうぞ」 

白望「どうも」ドサッ 

あかり「ん、ん~・・・! お、重・・・」 

白望「私そんなに重くないと思うけど・・・」 

エイスリン「シロ! ナニシテル、アカリカオマッカ!」 

久「ちょっとあかりちゃん!? そこまで無理しなくていいのよ!」 

あかり「だ、だいじょう・・・ぶっ!」バタッ 

白望「あ~、やっぱり無理か」 

エイスリン「シロ、ハヤクドク! アカリシンジャウ!」



176 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:41:42.86 ID:vMv66D+so

久「なにを考えてるのよ貴女は!?」 

白望「・・・ごめんなさい」 

あかり「い、いいんです。あかりも出来るって思ったからやったんですから・・・」バタバタ 

白望「あかりは優しい子だね」 

あかり「そ、そんなことないです・・・」バタバタ 

久「いいからさっさとあかりちゃんの上から退きなさい!」 



エイスリン「シロ、イイカゲンニシナイトワタシモオコル!」 

白望「だから謝ってるじゃん・・・」 

あかり「断らなかったあかりも悪いんです、怒らないであげてくださいエイスリンお姉ちゃん」 

エイスリン「アカリワルクナイ、シロガゼンブワルイ!」 

久「体格差考えたらどうなるかわかるでしょうに・・・」 

白望「はぁ、メンドくさい・・・」 

あかり「・・・あかりがもう許したんです、だから久お姉ちゃんとエイスリンお姉ちゃんもこれで終わりでいいですよね?」



177 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:42:32.93 ID:vMv66D+so

エイスリン「ンー、アカリガソウイウナラ・・・」 

久「まあ私達が何かされたわけじゃないしね・・・」 

白望「・・・ありがとう、あかり。ごめんね」 

あかり「ですから、もういいんですよぉ。あかりも疲れてたら誰かにおんぶしてもらいたいって思うことありますから」 

エイスリン「アカリ、イイコ! アタマナデル!」ナデナデ 

あかり「えへへ・・・くすぐったいですよぉエイスリンお姉ちゃん」 

久「じゃあ気を取り直して、買出しに行くとしますか!」 

白望「えーっと、皆昼ご飯が欲しいだけか。胡桃は何故かみかんが欲しいらしいけど」 

久「みかんねぇ、夏だけどスーパーなら売ってるかしら? よくよく考えてみたら近所のコンビニは全滅しててもおかしくないし、スーパー探しましょうか」 

白望「ダルい・・・」 

久「ダルいダルい言ってるからダルくなるのよ」 

白望「そんなおばさんみたいな・・・」 

久「誰がおばさんよ・・・さて、検索検索っと」 

白望「お~、スマフォ。便利そうだねぇ」



178 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:43:17.65 ID:vMv66D+so

久「科学の進歩は目覚しいわね~・・・っと、さすが東京だけあっていっぱいあるじゃない」 

久「うん、とりあえず近場から行きましょう。あかりちゃん、エイスリンさん、行くわよ!」 

あかり「は~い!」 

エイスリン「ワカリマシタ!」 

白望「はぁ・・・歩きますかぁ」フラフラ 

あかり「・・・シロお姉ちゃん」 

白望「なに?」 

あかり「そんなにフラフラしてたら危ないですから、あかりと手を繋ぎませんか?」 

白望「ん~・・・わかった繋ごうか」 

あかり「えへへ・・・」 

白望「・・・」 

あかり「うわわ・・・シロお姉ちゃん!? わざと激しくフラついてるでしょ!」 

白望「フラついてるんじゃない、あかりを振り回してる」



179 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:44:03.34 ID:vMv66D+so

エイスリン「アカリ、ワタシトモツナグ。ソシタラシロフリマワセナイ」 

あかり「あ、お願いします」 

白望「そんなに振り回さないよ、ダルいから」 

エイスリン「シンヨウデキナイ!」 

あかり「えへへ、振り回されなくてもエイスリンお姉ちゃんとも手を繋ぎたいです」 

エイスリン「ジャアテカシテ」 

あかり「はい、どうぞ」 

エイスリン「アカリノテチイサイ」 

あかり「エイスリンお姉ちゃんだってそんなに大きくないよぉ」 

白望「歩きづらいんだけど」 

エイスリン「ガマン! シロイツモオソクナルカラ、ワタシトアカリガヒッパル」 

白望「自分のペースで歩かせてよぉ」 

エイスリン「ダメ!」 

あかり「シロお姉ちゃん、頑張って歩きましょう?」



180 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:44:45.87 ID:vMv66D+so

久(なんだか仲のいい姉妹みたいね。髪の色バラバラだし1人国籍違うけど) 

白望(・・・妹が出来るってこんななのかなぁ? 私等が姉妹だとしたら竹井さんはお母さんか。やっぱりおば――) 

久「小瀬川さん? 今失礼なこと考えなかった?」 

白望「・・・いや、別に」 

久「そう、ならいいわ」 

白望(底知れないなぁ) 



あかり「エイスリンお姉ちゃんは何で画板を持ってるんですか?」 

エイスリン「ワタシ、アマリニホンゴシャベレナイ。ダカラエデツタエル!」 

白望「抽象的過ぎて私以外にはあんまり伝わらないけどね」 

エイスリン「ソンナコトナイ!」カキカキ 

白望(エイスリンの手があかりから離れた。今ならペースを落とせる) 

あかり(シロお姉ちゃんの歩く速度があからさまに落ちたよぉ。でも、エイスリンお姉ちゃんも絵を描いてるから遅くなったし、合わせたのかなぁ?)



181 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:45:34.50 ID:vMv66D+so

エイスリン「・・・カケタ!」デフォルメされたあかりとエイスリンが手を繋いで笑ってる絵 

あかり「わ~っ! 可愛い!」 

白望「・・・それで、それが何を伝えようとしてるかわかる?」 

あかり「え? ただ単に今の状況を絵に描いただけじゃないんですか?」 

エイスリン「チガウ!」 

あかり「え~っと・・・う~ん・・・?」 

白望「なんだか妹が出来たみたいで嬉しい、って」 

エイスリン「シロ、イッチャダメ!」 

あかり「あっ、だからシロお姉ちゃんが描かれてなかったんですね。なるほど・・・」 

白望「ほら、やっぱり伝わらなかった」 

エイスリン「ウー・・・」 

あかり「で、でも、あかりもそう思います! あかりお姉ちゃんいますけど、増えたみたいで楽しいです」 

久「合宿からこっち、いっぱい増えたわねあかりちゃんのお姉ちゃん」



182 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:46:32.09 ID:vMv66D+so

あかり「そうですね。こんなにいっぱいの人達と仲良くなれるなんて、昔は思いもしませんでしたよぉ」 

エイスリン「アカリ、カワイクテイイコ! キットモテモテ!」 

あかり「そ、そんなことないですよぉ。それにあかりが通ってるの女子校ですし」 

白望「最近はiPS細胞とかいうのがあるらしいからなぁ」 

あかり「シロお姉ちゃんもそれを言うんですか!?」 

久「まあ色んな人と知り合うことはいいことよ・・・たとえ敵同士になるかもしれない相手とだって、ね」 

白望「・・・! 制服な時点で気がついてたけど竹井さんも選手なんだね」 

久「そう、清澄高校の部長よ」 

白望「清澄・・・控え室で見たよ。先鋒の子がバカみたいな速さと火力で連荘してた」 

エイスリン「・・・ワタシガカエッタトキニハ、モウシアイオワッテマシタ」 

白望「・・・!? 先鋒戦だけでどっかを10万点削りきったって言うの!?」 

久「フフン・・・言っておくけどあの子はエースじゃないわ。私も含めて後ろにはもっと強いのが控えてるの」



183 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:47:22.53 ID:vMv66D+so

あかり「それはあか――むぐっ!」 

久(ごめんなさい。あかりちゃんの力は借りないことにしたけれど、既に起きてしまったことは最大限に利用させてもらうわ) 

あかり「む~む~」久に口を塞がれている 

白望「・・・」 

エイスリン「ウー・・・」 

あかり「む~・・・プハァ! い、今はまだ敵同士じゃありませんよぉ!ですから、そんなに怖い顔しないでくださいシロお姉ちゃん」 

白望「そうは言ってもねぇ・・・」 

エイスリン「・・・ワタシタチマケナイ!」 

白望「エイスリン?」 

エイスリン「ワタシハマダミジカイケド、クルミモサエモトヨネモ、シロモズットガンバッテキタ!」 

エイスリン「ダカラマケナイ!」 

白望「・・・エイスリンも頑張ったよ。初心者だから誰よりもね」 

白望「そう、私達は負けない。麻雀知らないのに入ってくれたエイスリンや、遠くから来てくれた豊音の為にも」 

久(・・・こんな揺さぶりが利く相手じゃないか。逆に奮起させちゃったかしらね)



184 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:48:06.57 ID:vMv66D+so

久「ずっと頑張ってきたのはこっちもだわ。負けられない、負けたくない想いだって貴方達より強いんだから」 

白望「そうかな。こう見えて私も麻雀には本気だよ?」 

エイスリン「ゼッタイタオス!」 

久「それじゃあ二回戦楽しみにしてるわ。勝ち上がってこれたらの話だけど」 

エイスリン「ラクショウ!」 

白望「必ず私達が上がるから」 

久「ふふふ・・・さっ、お話も終わったしささっとスーパー目指しましょうか!」 

あかり「・・・び、びっくりしましたよぉ。久お姉ちゃんいきなりあんなこと言い出して」 

久「いや~、なんだか気分がノッちゃってね。ここで因縁みたいなの付けとくのも面白いかな~なんて」 

あかり「でもなんだか漫画の1シーンみたいでカッコよかったです!」 

白望「竹井さんの台詞はまんま悪役だったけどね。それもやられ役の」 

久「ははは、残念ながらさっき言ったのは事実だし、やられてはあげられないのよね」



185 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:49:19.58 ID:vMv66D+so

エイスリン「ドントコイデス!」 

白望「お~」フラフラ 

久「ちょ、ちょっと、何で今やる気出したのにフラフラしてるのよ?」 

白望「今出したのは二回戦へのやる気だからなぁ」 

久「締まらないわね」 

エイスリン「アカリ、コンドハフタリデシロトテツナグ」 

あかり「はい、エイスリンお姉ちゃん。ほら、シロお姉ちゃん、早く行きましょう」 

白望「はぁ・・・ダルい」 



白望「何とか戻ってこれた」 

久「そんな大冒険した後みたいなこと言ってるけど、ほんのすぐ近くのスーパーに行って帰ってきただけなのよね」 

エイスリン「ミカンアッテヨカッタ」 

あかり「胡桃お姉ちゃんも喜びますね」 

エイスリン「ウン!」



186 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:50:30.60 ID:vMv66D+so

白望「ありがとう、道案内してくれて」 

久「旅は道連れってね。気にしなくていいわよ」 

エイスリン「アカリ、ワタシタノシカッタ!」 

あかり「あかりも楽しかったですよぉ! また会えたらいっぱいお話しましょう!」 

エイスリン「ウン! ニュージーランドノコト、イッパイオハナシスル!」 

白望「胡桃達のことも紹介したいしね。時間があればまた会おう」 

あかり「はい!」 

久「二回戦で会えるって信じてるわよ」 

白望「ん・・・じゃあ」 

エイスリン「アカリ、タケイサン! オゲンキデ!」 

あかり「エイスリンお姉ちゃんと、シロお姉ちゃんも体に気をつけてくださいね! 特にシロお姉ちゃんはもうお外で寝ちゃ駄目ですよぉ!」 

白望「善処する」 

あかり「もう~、エイスリンお姉ちゃん、シロお姉ちゃんのことちゃんと見ててあげてくださいね、それじゃあ!」 

エイスリン「ウン! バイバーイ!」



187 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:52:21.70 ID:vMv66D+so

久「小瀬川さんにエイスリンさん。楽しい人達だったわ」 

あかり「はい。シロお姉ちゃん達の高校――宮森女子、勝ちあがってくるといいですね」 

モモ「――中堅戦までの結果で言えば勝ち上がると思うっすよ」 

久「うわっ!」 

あかり「お姉ちゃん!」 

久「いつからいたの?」 

モモ「会場前に帰ってきた辺りからっす・・・あかり、ごめんなさいっす」 

あかり「うん? 何が?」 

モモ「デカパイさんから聞いたっす。置いて行ったこと怒ってたって」 

あかり「ええっ? あかり、そんなに怒ってないよぉ」 

モモ「でも、私達のところに帰りたがらなかったって・・・」 

あかり「それは、その・・・ひ、1人でも道を覚えるくらいは出来るって証明したくて・・・」 

モモ「なんだ、そんなことっすか。でも、結局悪待ちさんに着いてきてもらったんすね」 

あかり「だって東京は危ないって言うから・・・」



188 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:53:14.95 ID:vMv66D+so

モモ「私との約束、ちゃんと守ってくれたんすね」 

久「当然よ。私達にとってもあかりちゃんは大切なお友達で妹みたいなものだもの」 

あかり「ありがとうございました、久お姉ちゃん」 

モモ「む~、あかりは私の妹っす! 誰にもあげないっすよ!」ダキッ 

あかり「お、お姉ちゃん」 

久「ゆみにも?」 

モモ「うっ!?」 

あかり「お姉ちゃん・・・?」 

モモ「・・・先輩とはいずれ結婚するんっすから、先輩もあかりの義姉になるっす! 何にも問題はないっす!」 

久「そう来るか~」 

あかり(女同士で結婚することに関して何のツッコミもないの!?) 

モモ「だから清澄に貸しはするっすけど、絶対に返してもらうっすからね!」 

久「ああ、そのことなんだけど――」



189 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/10(金) 00:54:12.74 ID:vMv66D+so

モモ「――そうっすか。まあその方がいいっす。あんなの何度も見てたら飽きるっすから」 

久「好き勝手なことばかり言って本当にごめんなさい」 

モモ「この大舞台っす。ちょっとくらい図々しくなるのも仕方ないことっすよ」 

久「そう言ってくれると助かるわ」 

モモ「じゃあ、これからの清澄の試合のときはあかりは私達と一緒に応援するってことっすね」 

あかり「うん! 直接は何も出来なくなっちゃいますけどあかり、精一杯応援しますから、久お姉ちゃん達も頑張ってくださいね」 

久「ええ、任せといて。優勝まで突っ走って行っちゃうから」 

モモ「頼もしいかぎりっす・・・そろそろ中に戻るっす。先輩達がお腹空かせて待ってるっすから」 

久「そうね、行きましょうか」 

あかり「よ~し、お昼ごはん食べて宮守の応援を頑張るよぉ!」



196 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/12(日) 23:50:10.56 ID:UMED2iiEo

投下します 
大阪弁はたぶん変なことになってますがご容赦ください



197 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/12(日) 23:50:40.35 ID:UMED2iiEo

次の日 

あかり(今日こそ1人で東京を歩いてみるって出てきたけど、やっぱりそんなに怖いところじゃないみたいだよぉ) 

あかり(でも人が多いのはちょっと大変かな。やっぱりあかりのこと見えてない人が多いし――)ドンッ 

洋榎「あいたっ!」ドンッ 

あかり「きゃっ! あっ、ごめんなさい!」 

洋榎「あたた・・・! 駄目やこれ折れてもうとる!」 

あかり「えぇ!? だ、大丈夫ですか!? 救急車を――」 

絹恵「大丈夫や、ただの冗談やから」 

恭子「大阪人のノリを東京人に求めたらあきませんて主将」 

洋榎「なんやつまらんの~、自分そないやと立派な芸人になれへんで?」 

あかり「げ、芸人?」 

洋榎「か~! そこは芸人になんか興味ないわボケェ! 言うてツッコむとこやろ!」 

絹恵「いや、芸人に興味ないならツッコミもせんでええやろ」



198 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/12(日) 23:51:44.63 ID:UMED2iiEo

恭子「ごめんな。この人昨日麻雀の大会で役満出してちょっとテンション上がってもうとるから」 

洋榎「そんなことあらへんわ! うちにかかれば毎局ダブル役満くらい朝飯前やからな!」 

絹恵「そないなことなったらその日の内に死んでまうんやないやろか」 

恭子「大体今年のルールだとダブルはなしですよ」 

あかり「あ、あのぅ・・・」 

洋榎「ん? なんや赤団子」 

あかり「赤団子!?」 

洋榎「そや。赤い髪に団子付いとるから赤団子。これほど明確なあだ名もないやろ」 

洋榎「大阪一のあだ名屋とはうちのことやで!」 

絹恵「なんやねんあだ名屋て」 

洋榎「そら読んで字のごとくあだ名をつける店や。1回300万でローンは組めへんからな。期日までにしっかり払うてもらうで」 

あかり「えっ? えっ?」 

恭子「せやからやめてください主将。こん子混乱しとりますし話が進みせん」



199 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/12(日) 23:52:25.54 ID:UMED2iiEo

あかり(なんだかにぎやかな人達だよぉ) 

洋榎「しゃーないな。ほんで、うちになんか言いたいことがあるんか?」 

あかり「あっ、はい。足、本当に大丈夫なんですか?」 

洋榎「ああ、なんや、それならこの通り! 幾らでも飛び跳ねられるくらいにぴんぴんしとるわ」 

あかり「そうですか、よかった・・・」 

洋榎「絹みたいにパンパンなるまで鍛えとらんけど、あれくらいやったら平気やで」 

絹恵「ちょ、お姉ちゃん! 人が気にしてることを!」 

恭子「中学までサッカー部やったんやししゃーないやろ。というか言うほど太くもないし」 

あかり「でも、すいませんでした。あかりの不注意でぶつかってしまって」 

洋榎「せやなぁ・・・うちは怒っとらんけど仁義っちゅーもんは通さなあかんやろなぁ・・・」 

あかり「ひっ・・・」 

絹恵「お姉ちゃん! こないな小さい子脅かしたらあかんやろ! ほら、そんな怖がらんでもええんやで」



200 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/12(日) 23:53:12.59 ID:UMED2iiEo

あかり「は、はい・・・」 

洋榎「ガウッ!」 

あかり「ひ、ひぇ~!」 

絹恵「お姉ちゃん!」 

洋榎「ははは! いやすまんな、なんや怯えとる姿が可愛くてな」 

恭子「だからって初対面の子こんなビビらすのはどうかと思いますよ・・・えっと、名前はなんて言うん?」 

あかり「と、東横あかり、です」 

恭子「そう、じゃああかりちゃん。このちんちくりんな姉ちゃんは見たとおりノリだけで生きとるから、そない必死に私の後ろに隠れんでええで」 

洋榎「コラ、恭子! こない美少女捕まえてちんちくりんとはなんや!」 

絹恵「ノリだけで生きとるいうところは否定せんのやね」 

洋榎「そやった。うちかてノリだけやのうてご飯も食っとるわ!」 

恭子「そっちの海苔とちゃいますわ」 

あかり(す、すごい。これが大阪の人の会話・・・使ってる言葉は池田先輩に似てるけど、おっとりしてる先輩と違ってテンポが速くて着いていけないよぉ)



201 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/12(日) 23:54:11.45 ID:UMED2iiEo

洋榎「まあええわ。そっちが名乗ったんやからこっちも名乗らなあかん流れやな」 

洋榎「うちは愛宕洋榎。南・・・いや大阪最強の麻雀打ちや!」 

恭子「荒川憩・・・」ボソッ 

洋榎「う、うっさいなぁ! 去年はちぃーっと腹が痛かったんと、1年坊の荒川に花持たせてやっただけや!」 

絹恵「いやお姉ちゃんそんなことせんやろ。私が麻雀部入ったときも手加減なんかしてくれへんかったし」 

洋榎「あ、荒川が泣いて頼むからしょうがなくなぁ――」 

恭子「はいはい、こんなとこで荒川さんの嘘っぱちな悪評流したらあきませんよ主将・・・私は末原恭子。私と主将は3年生や」 

あかり「洋榎お姉ちゃんと、恭子・・・お姉ちゃん」 

恭子「どしたん? なんや私のことお姉ちゃん言う前に言いよどんどったけど」 

洋榎「恭子のお姉ちゃん力が足らんねん。うちの溢れるばかりのお姉ちゃん力貸したろか?」 

恭子「いりません。それに私には絹ちゃんの方がよっぽどお姉ちゃん力高いように見えますけどね」 

絹恵「胸見て言うとりますやろ先輩」 

洋榎「ふ、ふん! うちかて脱いだら凄いんやぞ! 見せられんのが申し訳なくて泣けてくるわ! ちくしょう・・・」



202 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/12(日) 23:55:02.31 ID:UMED2iiEo

あかり「ああいえお姉ちゃん力がどうこうじゃなくて、あかりの幼馴染にも京子って人がいて、その人のことは京子ちゃんって呼んでるからなんだか言い辛くて」 

洋榎「そない珍しい名前でもなし、被ることもあるやろな。やったら恭子姉やんとでも呼び」 

恭子「・・・まあ呼び方は何でもええよ。なんやったら恭ちゃんでもええで」 

あかり「いえ、恭子お姉ちゃんって呼ばせてもらいます」 

恭子「そか。まああかりちゃんの好きにし」 

洋榎「その京子ちゃんを間違えてお姉ちゃん呼ぶことになっても知らんで」 

あかり「き、気をつけます・・・」 

絹恵「ほんじゃあ私やな。私は愛宕絹恵。さっきからお姉ちゃん言うとるからわかるやろうけど洋榎お姉ちゃんの妹や」 

恭子「ほんま全然似とらん姉妹ですわ」 

洋榎「せやから胸の話はやめ!」 

恭子「いや胸だけやないですからね。性格とかも絹ちゃんの方がしっかりしとりますわ」 

絹恵「そ、そんなことないですよ。お姉ちゃんだってたまにしっかりするときありますよ」 

洋榎「たまにってなんやねん。うちはいつでもしっかりくっきりしとるわ!」



203 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/12(日) 23:55:48.65 ID:UMED2iiEo

あかり「絹恵お姉ちゃん、ですね」 

絹恵「お、お姉ちゃん・・・お姉ちゃんかぁ・・・」 

洋榎「なんや絹、そわそわして」 

絹恵「だ、だって私今までお姉ちゃんなんて呼ばれたことないから嬉しくて・・・」 

洋榎「あー、浩子も絹とタメやもんな」 

恭子「お姉ちゃんっぽくても妹やからね」 

絹恵「な、なんや恥ずいな・・・」 

洋榎「うちのことお姉ちゃんお姉ちゃん言うてくっついて回っとった絹も、遂に自分がお姉ちゃん呼ばれるようになったかぁ」 

絹恵「お姉ちゃん! 私そんなことしとらん!」 

恭子「お姉ちゃん追っかけて同じ高校入ってきたくせによう言う」 

絹恵「末原先輩! 余計なこと言わんといてください!」 

あかり「絹恵お姉ちゃんは洋榎お姉ちゃんのこと大好きなんですね。あかりにも本当のお姉ちゃんがいますからその気持ちわかりますよ」 

絹恵「あ、あかりちゃん・・・」



204 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/12(日) 23:56:36.70 ID:UMED2iiEo

洋榎「うちみたいに偉大な姉を持った妹としては当然のことやろな」 

絹恵「・・・その辺はノーコメントっちゅーことで・・・ところであかりちゃんはなんか用事あるんか?」 

あかり「いえ、ただ道を覚えようと思って歩き回ってるだけです」 

絹恵「せやったら私等と一緒に来ん? 1人で歩き回っとってもつまらんやろ?」 

あかり(ど、どうしようかな。本当は1人で知らないとこ歩くくらい出来るってお姉ちゃんに証明したいんだけど・・・) 

絹恵「・・・」 

あかり(絹恵お姉ちゃん、なんだかあかりのこと気に入ってくれたみたいだしここは――) 

あかり「じゃあご迷惑でなければ一緒させてください」 

洋榎「まあ迷惑やないけど・・・」 

恭子「私等今から善野監督のお見舞いに行くんやで? 初対面のあかりちゃん連れてってどないするん?」 

絹恵「え、ええですやん。せっかくのお見舞いですし人多い方が監督も喜びますって」 

洋榎「子供好きそうな感じではあるなぁ」 

恭子「・・・まあええわ。ほな一緒に行こかあかりちゃん」 

あかり「はい! よろしくお願いします」



205 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/12(日) 23:57:36.86 ID:UMED2iiEo

絹恵「一緒におる間は私のこと本当のお姉ちゃんやと思って敬語なんて使わんと話していいよ」 

あかり「うん、絹恵お姉ちゃん!」 

絹恵「へへ・・・ええなぁこういうの」 

洋榎「・・・絹が姉やったらうちは大姉や! ただの姉より倍以上に尊敬して優遇せんとあかんで!」 

あかり「大姉?」 

絹恵「上の姉やからって偉いっちゅーわけでもないやろ」 

洋榎「いーや、歳も麻雀の腕もうちの方が上や。やからうちの方が偉い!」 

絹恵「なんの理屈やねんそれ」 

恭子「バカやってないで早いとこ行きますよ」 

絹恵「はい・・・手繋ごか。はぐれたらあかんから」 

あかり「うん!」 

洋榎「ちょいまち! うちが繋いだるから絹は離し」 

絹恵「ええ? 別に変わらんでええけど」 

あかり「洋榎お姉ちゃんも繋ぎます?」 

洋榎「いや一緒に繋いだら意味ないっちゅーか・・・」 

恭子(主将、絹ちゃん取られたみたいで悔しいんやろな。まだまだ子供ですね)



206 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/12(日) 23:58:32.35 ID:UMED2iiEo

絹恵「そういえばあかりちゃん、道を覚えるいうことはこっちの人やないん?」 

あかり「うん。長野から応援に来たんだよぉ」 

洋榎「長野言うたら・・・次のうちらの対戦相手やないか!」 

恭子「清澄高校・・・先鋒戦だけで他校を10万点削り切りおった化けモンがおるとこ・・・」 

あかり(あ~、本当のこと言っちゃ駄目だよね) 

洋榎「まっ、漫なら負けへんやろ。恭子が選んだんやし」 

恭子「そうですね。あんな馬鹿ヅキ何度もあったらたまりませんし」 

絹恵「取られた分は取り返したったらええですしね」 

あかり(すごい、全然気後れしてない。これがインターハイ常連校かぁ) 

洋榎「それにしても大した自信やな」 

あかり「はい?」 

洋榎「道覚えるっちゅーことはまた来るっちゅーことやろ? 来年もまた勝つて思っとるんやろ?」 

あかり「そうじゃないです。インターミドルでまたこっちに来るからそのときの為にです」



207 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/12(日) 23:59:15.13 ID:UMED2iiEo

絹恵「へぇ、インターミドル出るんか。凄いやん」 

あかり「ううん、あかりは選手じゃないよ」 

恭子「ふぅん、あかりちゃん今何年?」 

あかり「1年です」 

恭子「やったらしゃーないわ。大会なんて1年が早々出られるもんやないからな」 

洋榎「去年の龍門渕みたいに全員1年だけっちゅー方が異常やねん」 

絹恵「気にしたらあかんよあかりちゃん」 

恭子「おっ、1年でスタメン入りした人の言うことは説得力が違いますな」 

絹恵「先輩! 秋季大会やから大げさにとらえんでいい言うたの先輩ですやん!」 

あかり「でも凄いよぉ絹恵お姉ちゃん!」 

絹恵「あかりちゃん・・・ありがとう」 

洋榎「ふんっ、うちなんか中学生の頃からぶいぶい言わせとったで!」 

恭子「絹ちゃんも中学の頃はサッカーでぶいぶい言わせとったでしょ」 

絹恵「そこまででもないですって」



208 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/12(日) 23:59:57.20 ID:UMED2iiEo

病院 

洋榎「邪魔するで~」 

善野「邪魔するんやったら帰って~」 

洋榎「あいよ~ってなんでやねん!」 

絹恵「お姉ちゃん、ここ病院やで」 

恭子「個室とはいえ大声だしたらあきませんって」 

洋榎「お、おう忘れとったわ」 

善野「ふふふ・・・でも久しぶりに元気な姿を見れて嬉しいわ」 

恭子「監督も元気そうで何よりです」 

善野「ええ。最近は容態も安定してきたから試合見に行くことも出来るかもしれないわ」 

絹恵「無理したらあきませんよ」 

善野「ありがとう絹恵」 

あかり「・・・」 

善野「あら? その可愛い子は誰かしら?」



209 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:00:39.20 ID:DpMECYJvo

洋榎「うちらの生き別れの妹の愛宕あかりです」 

あかり「えぇ!?」 

善野「あらあら、絹恵の下にも妹がいたのね」 

洋榎「はい。色々事情があって別れ別れになっとったんです。それがまた聞くも涙語るも涙で――」 

絹恵「そんなんやないですからね。さっきそこで会って仲良くなった子です」 

あかり「はじめまして、東横あかりです」 

善野「そう、あかりちゃんと言うのね。こちらもはじめまして、私は善野――ゴホッ!」 

恭子「か、監督!?」 

洋榎「大丈夫かいな!?」 

善野「だ、大丈夫よ。心配かけてごめんなさい洋榎、恭子」 

絹恵「やっぱりまだ具合悪いやないですか」 

善野「そりゃあ問題がなければ退院しているわ。たまにこうやってせきが出たりするだけよ」 

恭子「はぁ、やっぱり完治するまで出歩いたりしたら駄目ですよ!」 

善野「ずっと寝たきりじゃ気も滅入って逆に体によくないわ。教え子の頑張ってる姿を近くで見たほうが治療にもなるの」



210 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:01:36.75 ID:DpMECYJvo

洋榎「それでまた倒れられでもしたら集中できませんて。少なくとも次の試合はここで見るだけにしといてください」 

善野「はいはい」 



善野「洋榎、昨日の試合の清老頭見事だったわ。あれはきっと私でも振り込んでいた」 

洋榎「せやろ~さすがやろ~?」 

善野「ふふふ・・・姫松のエースとしてこれからも皆を引っ張って行くのよ」 

洋榎「はい、うちに任せとけば白糸台でも臨海でも小指の先だけで倒したります」 

恭子「小指の先てほんまに殴りあうわけでもなしに」 

善野「絹恵もよくやったわ。もうすっかり姫松のレギュラーね」 

絹恵「そんな、まだまだですよ」 

善野「恭子もよかったけど、ちょっと慎重になりすぎてるところがあるわね。時には大胆に攻めて行くことも大事よ?」 

恭子「はい・・・」 

洋榎「やっぱり恭子にはちょい厳しいなぁ監督は」



211 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:02:19.56 ID:DpMECYJvo

善野「目をかけてる子には厳しくするのが私のやり方なのよ」 

洋榎「ちゅーことはうちには目をかけてくれてへんいうことですか?」 

善野「洋榎にはもう私から教えられることは何もないわ。多くの強い打ち手と打って、実戦の中で学んでいきなさい」 

洋榎「へへ・・・そんだけ買ってもらえとると嬉しいです」 

善野「赤坂さんは顔が広いから色んな打ち手を呼んでくれると思う。貴女には私より彼女の方が指導者として適してるかもね」 

洋榎「え~、あのオバハン胡散臭くてかないませんわ。確かにプロでもすぐ呼び出してくれますけど」 

恭子「私等の監督は善野監督だけです!」 

善野「ありがとう。でも赤坂さんは私が倒れた後の姫松を立て直してくれたのよ? 悪く言っては駄目」 

恭子「でも・・・」 

善野「プロにも顔が利くということはそれだけ実力もあるということ。信じてあげなさい」 

恭子「・・・はい」 

善野「よろしい。さあ、もう行きなさい。インターハイはまだまだこれからなんだから、練習あるのみ」



212 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:03:03.73 ID:DpMECYJvo

絹恵「わかりました」 

洋榎「快勝したりますから心配せんと見てください」 

恭子「また来ますから」 

善野「ええ、漫と由子にも頑張るように伝えてね」 

恭子「はい」 

あかり(・・・結局空気なままで終わったよぉ) 

善野「あかりちゃん」 

あかり「・・・! は、はい」 

善野「ちょっとこっちに来てくれるかしら」 

あかり「わかりました」 

善野「・・・」ダキッ 

あかり「わわっ」 

善野「・・・とても優しい力ね」 

あかり「え? あかりの能力のこと、わかるんですか?」 

善野「ええ。こう見えて今まで色んな子を見てきましたもの」



213 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:04:21.73 ID:DpMECYJvo

善野「他人に幸運を与える力。こんな力を持ってるなんて、あかりちゃんはとても優しくて思いやりのある子なのね」 

あかり「そ、そんなことないです」 

善野「ううん、確かに伝わってくるわ。あったかい力と心が」 

善野「少しだけ貴女の力を貸してね? 恭子にはまだ私が必要なみたいだから」 

あかり「恭子お姉ちゃんのこと本当に大切に想ってるんですね」 

善野「ええ、とってもね」 

洋榎「あかり、何してるんや――ってほんまに何してるんや!?」 

あかり「あっ、洋榎お姉ちゃん」 

洋榎「なんや監督、嫁き遅れたからせめて子供を持つ体験だけでもしたいっちゅー――」 

善野「洋榎・・・?」 

洋榎「あ、いえ、なんでもないですすいません・・・」 

善野「じゃああかりちゃん、また来てくれると嬉しいわ」 

あかり「はい! それじゃあ善野さん、お大事に」 

善野「あかりちゃんもね」



214 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:05:12.90 ID:DpMECYJvo

洋榎「はぁ~やっぱり病院は息が詰まるなぁ」 

恭子「監督、元気になってくれるやろか」 

絹恵「なりますよ絶対。私等が気張って戦えばすぐにでも」 

恭子「・・・せやな。よし、気合入れて行くで!」 

洋榎「そやったらあかりとはここでお別れやな」 

あかり「そうですね・・・」 

絹恵「ごめんな。わけわからんとこ連れてって勝手に話し込んで」 

あかり「あかり楽しそうにお話してる人を見るのも好きだから、大丈夫だよぉ」 

洋榎「監督もなんや嬉しそうやったし来てくれてほんまよかったわ」 

あかり「あかりも洋榎お姉ちゃん達とお友達になれて本当によかったです!」 

恭子「明後日の試合、1番は清澄応援するやろうけど2位抜けもありやし、姫松もちょこちょこ応援したってな」 

あかり「ああ、それはその・・・」 

絹恵「・・・?」 

あかり「実は――」



215 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:06:10.23 ID:DpMECYJvo

洋榎「――なるほどな。その宮守っちゅーとこにも知り合いがおるわけやな」 

あかり「はい、ごめんなさい」 

恭子「いや、謝ることやないやん」 

あかり「でも、応援――」 

洋榎「はっ、見くびってもろたら困るなぁ。うちらは大阪・・・いや関西最強の姫松やで。清澄やら宮守なんぞ聞いたこともないとこに負けるわけあらへん」 

恭子「千里山・・・」ボソッ 

洋榎「せやからうっさいねん恭子! 一々余計な口挟むなや!」 

洋榎「ともかくや! うちらの心配なんかせんと清澄と宮守のこと心配しい」 

絹恵「声嗄らすまで応援せな私等には勝てんで」 

恭子「そーゆーことやから、私等のことは気にせんでええ」 

あかり「・・・宮守はまだよく見てないからわかりませんけど、清澄は負けません!」 

洋榎「ほほう、言うなぁ」 

絹恵「その意気やであかりちゃん」 

恭子「まあ楽しみにさせてもらうわ」



216 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:07:18.27 ID:DpMECYJvo

洋榎「ほな、うちらはそろそろ行くで」 

絹恵「またなあかりちゃん」 

恭子「迷わんよう気ぃつけて」 

あかり「・・・あの!」 

洋榎「ん?」 

あかり「・・・その、あかり清澄と宮守の応援しますけど、だけど、洋榎お姉ちゃん達も頑張ってください!」 

洋榎「おう! 見とけや、うちらがすぐにぶっ倒したるから、そんときは泣かんと次から姫松の応援してくれや!」 

絹恵「あかりちゃんも来年はレギュラー取れるよう頑張りや!」 

恭子「お互い精一杯やろうて清澄の大将に伝えとって!」 

あかり「はい!」 

あかり(やっぱりすごいなぁ。自分達が強いって自信を持ってるんだ) 

あかり(あかりもあんな風に言えるようになる日が来ればいいなぁ)



217 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:07:51.76 ID:DpMECYJvo

あかり「ふぅ・・・だいぶ歩いて大体の道は覚えたよぉ」 

あかり「これでインターミドルも大丈夫――」ドンッ 

玄「きゃっ!」ドンッ 

あかり「ああっ、すいません! 大丈夫ですか?」 

あかり(またぶつかっちゃったよぉ。もう~やっぱりステルスは不便だよぉ) 

玄「大丈夫・・・」 

あかり「そうですか、よかった」 

玄(う~ん? この子小さいけど見落とすほどじゃないよね? 何で気がつかなかったんだろ?) 

あかり「じゃあ、ご迷惑かけました」 

玄「あっ、ちょっと待って!」 

あかり「なんですか?」 

玄「えっとね、この近くでカイロ売ってるとこ知らない?」 

あかり「カイロ?」 

玄「そう、あったか~くなるやつ」



218 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:08:28.90 ID:DpMECYJvo

あかり「ん~確か昨日行ったスーパーに何故か置いてたような」 

玄「本当!? じゃあ、悪いんだけど案内してくれるかな?」 

あかり「いいですよ」 

玄「うわ~ありがとう!」 

あかり「いえ。あっ、私、東横あかりって言います」 

玄「私は松実玄、よろしくねあかりちゃん!」 

あかり「はい、玄お姉ちゃん!」 

玄「お姉ちゃん! いい響きだな~」 

あかり「・・・?」 

玄「ああ、ううん、私妹でいつもは自分が呼ぶ側だからなんだか嬉しくて」 

あかり「さっきも同じこと言う人に会いましたよぉ」 

玄「そうなんだなんだか変な縁だね・・・よ~し、あかりちゃん! この玄お姉ちゃんに何でもおまかせあれ!」 

あかり「・・・あかりが道案内するんですよね?」 

玄「・・・そうでした」



219 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:09:26.76 ID:DpMECYJvo

あかり「それにしても、何でこの真夏にカイロなんて欲しがってるんですか?」 

玄「私が欲しいんじゃなくてね、お姉ちゃんが欲しがってるの。お姉ちゃんとっても寒がりだから」 

あかり「今暑いくらいなんですけど」 

玄「防寒着をガチガチに来てマフラー巻くくらいには寒いって」 

あかり「ええぇ!? 大丈夫なんですかそれ?」 

玄「私も時々心配になるけど昔からだし大丈夫だよ」 

あかり「へ~、世の中には色んな人がいるなぁ。でも、そこまでしてもまだ寒いんですか?」 

玄「うん。外にいるのは大丈夫なんだけど、室内だとエアコンがね」 

あかり「あ~、エアコンは少し効きすぎだと思う所もありますよね」 

玄「急な体温の変化は体に悪いって言うから、お姉ちゃんみたいにしてる方が実は健康にはいいのかもね」 

あかり「いや、普通の人だったら熱中症になって倒れちゃうと思いますよ」 

玄「でも穏乃ちゃんみたいに裸にジャージ1枚っていうのもよくないよね」 

あかり「裸ジャージ!? って驚いてるけど一お姉ちゃんや和お姉ちゃんの私服も凄かったよぉ」



220 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:10:14.95 ID:DpMECYJvo

玄「和? もしかして全中チャンプの原村和のこと?」 

あかり「はいそうですけど、お知り合いなんですか?」 

玄「うん! 和ちゃんは昔奈良に住んでてね、その頃一緒に麻雀打ったり、遊びに行ったりしてたんだ」 

あかり「そうだったんですね。ということは玄お姉ちゃんは奈良の人なんですね」 

玄「そうだよ。しかもなんと麻雀インターハイの奈良代表校選手なのだ!」 

あかり「ええぇ!? す、すご~い!」 

玄「ふふ・・・阿知賀女子麻雀部って言うんだよ。清澄とはブロックが違うから見てくれてないかな?」 

あかり「は、はい」 

玄「明日試合があるからよかったら応援してね」 

あかり「わかりました! 頑張って応援します!」 

あかり(ブロック違うならいいよね?) 

玄「ありがとね。それにしても和ちゃんかぁ。懐かしいなぁ」 

あかり「昔の和お姉ちゃんってどんな人だったんですか?」



221 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:11:06.24 ID:DpMECYJvo

玄「そうだね~、ちょっと負けず嫌いで、だから何にでも一生懸命な友達想いの優しい子だったよ」 

あかり「今と変わりませんね」 

玄「そっか。ずっと会ってないからなぁ」 

あかり「オカルトを信じないのは昔からですか?」 

玄「そうそう。私にも能力があるんだけどそんなオカルトありえません! っていっつも言われてた」 

あかり「あかりも言われました」 

玄「あはは、相変わらずなんだね。でも、おもちは大きくなったのかな?」 

あかり「おもち?」 

玄「ううんなんでもない・・・小学生でも中々のものをおもちだったから、きっと今では凄まじいものを・・・」ブツブツ 

あかり「く、玄お姉ちゃん?」 

玄「はっ! 失礼、自分を見失ちゃってた」 

あかり(玄お姉ちゃんがそこまで執着するおもちってなんなんだろう?)



222 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:12:31.92 ID:DpMECYJvo

玄「まあそうやって仲良くしてたんだけど、通ってた麻雀教室もなくなって、憧ちゃん・・・私達と仲良くしてた子が別の中学に行っちゃったの」 

玄「もう1人仲良くしてた子・・・穏乃ちゃんともクラスが違って最後は皆疎遠になって別れちゃったんだ」 

あかり「そう、だったんですか・・・」 

玄「・・・でもね」 

あかり「でも、どうしたんですか?」 

玄「穏乃ちゃんがインターミドルで優勝する和ちゃんを見てね、また一緒に遊びたいって言い出したの」 

玄「それで私がいつか誰か帰ってくるんじゃないかってずっと待ってた麻雀教室に使ってた阿知賀の部室に来てくれた」 

玄「そしたら憧ちゃんも来てくれて・・・すぐにお姉ちゃんと知り合いの子が入ってくれて、麻雀教室の先生も帰って来て麻雀部が復活したんだ」 

玄「嬉しかったなぁ。皆でまた麻雀を打てる日をずぅっと待ち望んでたから」 

あかり「玄お姉ちゃん・・・」 

玄「そうして私達はここまで来た。もう1度和ちゃんと遊ぶために」



223 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:13:26.53 ID:DpMECYJvo

あかり「でもブロックが違うってことは・・・」 

玄「そう、決勝まで行かなきゃ会えない。しかもこっちのブロックにはあの白糸台がいる」 

あかり「・・・」 

玄「でも絶対負けない。あの日から今まで頑張ってきた時間を無駄になんかしない」 

玄「・・・なんて、ちょっと気取りすぎかな?」 

あかり「そんなことないです! 玄お姉ちゃんとってもカッコよかったです!」 

玄「あはは、ちょっと恥ずかしいけどね。でも負けたくないって思いは本当だよ」 

あかり「はい! 清澄も阿知賀も絶対決勝戦まで行けます!」 

玄「うん! その為にもいっぱい頑張らなきゃ!」 

あかり「あかりも一生懸命応援しますね!」 

玄「えへへ、よろしくねあかりちゃん!」 

あかり(皆色んな想いをかけてインターハイを戦ってるんだね) 

あかり(咲お姉ちゃんのこと物語の主人公みたいって言ったけど、きっとインターハイに出てる皆がそうなんだ) 

あかり(あかりもいつか咲お姉ちゃんや玄お姉ちゃんみたいに熱い想いをかけて大会を戦ってみたいよぉ)



224 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:14:16.73 ID:DpMECYJvo

玄「ありがとねあかりちゃん。カイロきっとお姉ちゃんも喜ぶよ」 

あかり「いえ、お役に立てたなら光栄です」 

玄「和ちゃんによろしく・・・は言わなくていいかな。決勝戦でまさかの再開っていう方がドラマチックだもんね」 

あかり「和お姉ちゃん、気づいてないんでしょうか?」 

玄「どうかな。でもちょっと抜けてるというか集中すると周りが見えなくなる子だから可能性はあると思うよ」 

あかり「じゃあ和お姉ちゃんにはナイショで」 

玄「ナイショでね。それじゃああかりちゃん、明日の応援よろしくね」 

あかり「おまかせあれ!」 

玄「ふふふ・・・またね」 

あかり「・・・阿知賀女子かぁ、勝ち上がってくればいいなぁ」 

モモ「そうっすね」 

あかり「うわぁ!? お姉ちゃん、いつからいたの!?」 

モモ「スーパーの中で見かけてからっす」 

あかり「まったく気がつかなった・・・」



225 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/13(月) 00:16:53.18 ID:DpMECYJvo

モモ「遂にあかりにまで見つけられなくなったっすか。お姉ちゃん悲しいっす」 

あかり「お姉ちゃんだってあかりのこと時々見失うじゃない」 

モモ「それは先輩に目が行ってるからであってけしてあかりが見えないわけじゃないっす」 

あかり「・・・ゆみお姉ちゃんと会う前からなんですけど」 

モモ「あ~、まあともかくもう気はすんだっすか?」 

あかり「・・・うん」 

モモ「だったら一緒に帰るっす。お昼ご飯どっかで食べてから」 

あかり「あかりオムライスが食べたいな」 

モモ「オムライスっすか。じゃあファミレスとか探してみるっすか」 

あかり「うん!」 

モモ「じゃあ行くっすよ」 

あかり「お姉ちゃん、手繋ごう」 

モモ「この人の数っすからね。離しちゃ駄目っすよ」 

あかり「大丈夫だよぉ!」 

あかり(お姉ちゃんはあかりのこと忘れないって言ったけど、和お姉ちゃんと玄お姉ちゃん達みたいに別れちゃう日が来るのかな) 

あかり(1人で歩くよりお姉ちゃんと手を繋いで歩く方が楽しかった。だから、そのときが来るまではこうして・・・)



228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/13(月) 21:21:56.92 ID:Jgqy/ZN1o

これはあかりが成長しちゃって大変だな



229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/13(月) 22:27:30.14 ID:tq1+0c3x0

善野監督が善人であるという風潮 

姉が増えるのはともかくシロといい愛宕ネキといいあかりの純粋さに付け込みすぎィ! 
みっぽお姉ちゃんによる怒りの鉄槌が下りそう 
それにしても、何であかりは他人の身の上話を聞いてあげるのがこんなに似合うのだろうか 

>>「あかり楽しそうにお話してる人を見るのも好きだから、大丈夫だよぉ」 

マジ天使



231 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:37:35.84 ID:zwv+basUo

次の日 

佳織「おはようあかりちゃん」 

あかり「佳織お姉ちゃん。おはようございます」 

佳織「いつもながら早いね」 

あかり「今日は昨日知り合った玄お姉ちゃんの試合があるんです」 

佳織「玄・・・さん? どこの人?」 

あかり「阿知賀女子って言ってました」 

佳織「う~ん、聞いたことないなぁ」 

あかり「奈良の代表校らしいです」 

佳織「奈良・・・麻雀部の皆で牌譜を集めたときは晩成ってところのを集めたような。そこに勝ったんだね」 

あかり「晩成は強いところなんですか?」 

佳織「私は牌譜を見て強い弱いなんてまだわからないからなんとも言えないんだけど、40年で39回もインハイ出場してるって言ってったっけ」 

あかり「1回しか負けたことがないんですね。玄お姉ちゃん達そんなところに勝ってきたんだ、凄いよぉ!」



232 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:38:13.83 ID:zwv+basUo

佳織「私も一緒に見て勉強しようかな。高度すぎて参考にならないかもしれないけど」 

あかり「あかりも応援しながら勉強しますから一緒に頑張りましょう!」 



えり「さあ、2回戦第2試合も後半戦オーラス。トップを走るのは千里山女子、園城寺怜!」 

えり「大きく沈んでしまっている阿知賀女子松実選手、この親で挽回なるか!?」 

玄(うぅ・・・みんなの大事な点棒いっぱいとられちゃった・・・) 

玄(ラス親・・・だけど和了れる気がしないよぉ・・・) 

玄手牌 4赤56萬赤568筒14赤56索ドラ2萬×3 

怜「リーチ」 

玄(お、お姉ちゃ~ん!) 

ソフィア(千里山のリーチ・・・結局この2半荘で一度も潰せなかった) 

ソフィア ツモ牌 4筒 

ソフィア(ここで来るか・・・) 

ソフィア(阿知賀のドラロー、この点差なら手は恐らく三色のどっちか) 

ソフィア(河に5筒は2枚出てる、同順か。3索と7萬も出してるから4、5、6の順子。ほんとに読みやすいなぁ)



233 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:38:52.28 ID:zwv+basUo

ソフィア(普通ならこんなの切らないけどさ、リーチかけてんだよね私も) 

ソフィア(まだ聴牌じゃありませんように・・・)パチッ 

玄(4筒! あれをチーすれば聴牌・・・だけど、8筒か1索の単騎待ちになる) 

玄(食いタンを狙いたいから必然的に8筒だけどこっちはもう2枚出てるし) 

玄(もし園城寺さんか新井さんが持ってたら和了れないよ) 

玄(ここでチーしてもこの巡で和了れなかったら最後の赤5筒か2萬が来て聴牌止まり確定、その次でも和了れなかったら聴牌まで崩さないと・・・) 

玄(・・・悩んでる場合じゃないよね。ここで鳴かなきゃ次が来ないんだもん!) 

玄「チー!」 

ソフィア(はぁ・・・助かった) 

怜(阿知賀が鳴いた!? 今までえらい静かやったから鳴かへんもんやと思っとったわ) 

美幸(初めて一発消したよも~)



234 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:39:39.78 ID:zwv+basUo

玄(お願い! ここでやらなきゃ皆に申し訳が立たないよ!)パチッ 

えり「松実選手、ここに来て初めて鳴きを入れ聴牌です!」 

咏「これで食い下がりの三色にドラ6、食いタン入れて親倍かぁ。おっそろしいね~ドラってのは」 

えり「しかし地獄単騎です。和了れるでしょうか?」 

咏「わっかんね~・・・ただ」 

えり「ただなんです三尋木プロ?」 

咏「・・・いんや、なんでもないよ」 

咏(一昨日話題になってた清澄のバカヅキちゃんから感じた気配、ドラローちゃんからも微かに感じるんだよね・・・) 

美幸(こんなのオリだよも~。皆、後は任せたよも~)パチッ 

怜(鳴かれたからずれるのはわかっとったけども・・・) 

怜 ツモ牌 8筒 

怜(やっぱ調子こいとったらあかんなぁ)パチッ 

玄(・・・! やったぁ!) 

玄「ロン! 24000です!」 

怜「はい」



235 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:40:32.21 ID:zwv+basUo

玄(連荘・・・勝てそうならしたいけどせっかく取り返した点を減らされるだけになっちゃいそうだから・・・) 

玄「ここでやめにします。ありがとうございました」 

怜「おつかれさん」 

怜(まっ、妥当な判断やろな) 

ソフィア「しんどいわ~」 

美幸「おつかれっした~も~」 

えり「先鋒戦終了! ラス親の阿知賀女子学院が千里山女子に親倍を直撃するも順位は変わらず。関西最強の名は伊達ではなかった!」 

咏「まっ順位変わらずって言っても阿知賀はだいぶ楽になったんじゃね? 知らんけど」 

咏(いやはやまさか本当に一発で出和了るとは。藤田さんが今年の大会は異能の打ち手を選出してるようだって言ってたけど、選手以外にも目を向けた方がいいのかもねぃ) 



あかり「はぁ・・・玄お姉ちゃん最後に和了れてよかったよぉ」 

佳織「・・・」プスプス 

あかり「あぁ!? 佳織お姉ちゃんが頭から煙吹いてる!?」 

智美「ワハハ、あまりにも難しすぎて頭が追いつかなかったんだな」



236 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:41:08.93 ID:zwv+basUo

ゆみ「この園城寺と言う奴、やはり三尋木プロの言うように1巡先が見えるようだな」 

モモ「相手の当たり牌もわかってるみたいっすね。チートっすよチート」 

睦月「モモさんがそれを言いますか・・・」 

佳織「の、能力を考慮した打ち方はやっぱり私にはまだ理解できないよ・・・」 

智美「大丈夫だぞ佳織、私にも園城寺にはどう対処すればいいかわからん」 

ゆみ「東場の片岡のような早和了や天江の一向聴地獄のような相手の手を制限するような能力なら或いは・・・」 

睦月「・・・つくづく麻雀の話をしてるとは思えませんね」 

あかり「阿知賀、勝ってくれるかなぁ?」 

モモ「私等には応援することしか出来ないっすよ」 

あかり「うん、頑張ってください阿知賀の皆さん!」 



えり「試合終了! 準決勝進出は阿知賀女子学院と千里山女子です!」 

あかり「やったよぉ! 阿知賀が勝った!」



238 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:42:24.53 ID:zwv+basUo

智美「1位に大差付けられて2位抜けだけどな」 

ゆみ「なんとか原点割れは逃れたがこれは厳しいかもしれんな」 

あかり「だ、大丈夫です! 麻雀は運の要素が強いってあの衣お姉さんも言ってましたし!」 

モモ「その後にある程度のレベルまではって言ってたっすけどね。たぶんそのある程度のレベルは超えてるっすよ」 

あかり「め、面子も変わりますし!」 

佳織「面子が変わるって言っても・・・」 

睦月「うむ・・・」 

えり「――明後日の準決勝は阿知賀女子学院、千里山女子、新道寺女子、そして白糸台高校で行われることとなります」 

ゆみ「・・・確か白糸台の先鋒は宮永照だったか」 

智美「ナデコ含め多くの打ち手にトラウマ植えつけただろう高校最強の打ち手だな」 

あかり「う、うぅ・・・」 

モモ「まあ私達がこんなこと言ってったってしょうがないっす。阿知賀の人達だってやられっぱなしじゃないはずっすから」 

智美「ワハハ、そうだな。よし、もういい時間だし買出しに行くぞ~」



239 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:43:10.39 ID:zwv+basUo

モモ「あかりも一緒に行くっす。朝からテレビに齧りついてたっすから気分転換するっすよ」 

あかり「・・・うん」 

智美「ワハハ、ドライブに出たら嫌な気分なんかすぐ忘れちゃうさ」 

ゆみ「確かに余計なことを考える余裕はなくなりそうだ」 

智美「なんだか釈然としないがとにかく行くぞ~」 



モモ「あかりはあっちでお菓子買ってきてほしいっす」 

あかり「わかったよぉ。何でもいいよね?」 

智美「いいぞ。金に糸目もつけないから適当に入れてこい」 

あかり「はい、じゃあ行ってきます」 

あかり「・・・糸目をつけないって言われても、やっぱりなんだか躊躇しちゃうなぁ」 

あかり「とりあえず言われたとおり適当に入れてっちゃおう」 

照「・・・あっ」 

あかり(わっ、同じの取ろうとしちゃったよぉ)



240 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:43:41.46 ID:zwv+basUo

あかり「すいません、どうぞ」 

照「・・・いいの?」 

あかり「はい、特に何を買ってこいって言われたわけではありませんから」 

照「ありがとう」 

あかり「・・・お菓子好きなんですか?」 

照「えっ?」 

あかり「かごの中殆どお菓子ですけど」 

照「これは、麻雀部の皆と食べようと思って・・・」 

あかり「麻雀部? もしかして、インハイの選手だったりするんですか?」 

照「あっ、うん」 

あかり「なんて名前のところ――の前にお姉さんのお名前を聞いてませんでした」 

照「えっと、その・・・」 

照(どうしよう、本名名乗ったりしたら騒ぎになっちゃうかも) 

照(淡と菫は少し有名かもしれないからここは――)



241 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:44:18.96 ID:zwv+basUo

照「た、尭深。観海寺の渋谷尭深」 

照(ごめん渋谷。このお菓子は優先的にお前に流すよ) 

あかり「尭深お姉ちゃんですね。私は東横あかりです!」 

照「・・・!」 

――お姉ちゃん! 

照「・・・咲」 

あかり「えっ?」 

照「あっ、ううん、なんでもない」 

あかり「・・・?」 

照「――じゃあ私はこれで」 

あかり「はい、尭深お姉ちゃん頑張ってくださいね」 

照「うん」 

照(観海寺はもう負けたんだけどね。というか今日私達が倒した) 

あかり「またインハイの選手と知り合いになっちゃった。なんだか最近色んな人に出会うなぁ」 

あかり「っと、あかりもお菓子買わないと」



242 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:44:51.76 ID:zwv+basUo

モモ「先輩達待ちくたびれちゃってるかもしれないから急ぐっす!」 

あかり「お、お姉ちゃん急に走り出さないでよぉ!」 

智美「危ないぞモモ」 

モモ「大丈夫っす・・・」プニョ 

玄「わ、ごめんおねーちゃ」 

宥「私こっち・・・」 

玄「え・・・じゃあこのおもちは・・・わわっ」 

穏乃「何もないとこから人が!」 

智美「どした~モモ~」 

モモ「すいません大丈夫じゃなかったっす」 

あかり「もう~お姉ちゃんったら・・・あっ!」 

玄「あかりちゃん!?」 

あかり「玄お姉ちゃん!」 

憧「えっ、何? 玄の知り合い?」 

玄「昨日話した和ちゃんの知り合いの長野の子だよ」



243 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:45:38.94 ID:zwv+basUo

あかり「こんなところで会うなんてびっくりしましたよぉ」 

玄「私もだよ。偶然だね」 

モモ「それはともかく申し訳ございません玄さん」 

玄「いえ、よろけたのはこちらなので・・・すみません」 

玄(あれ? この人なんで私の名前知ってるんだろ?) 

憧「ちょ・・・待ってこの人・・・とーよこさん・・・?」 

モモ「ろ?」 

あかり「お姉ちゃんのこと知ってるんですか?」 

灼「以前龍門渕に長野の決勝卓の録画を見せてもらった」 

穏乃「ホントだ! 副将戦で和と透華さんより点を取った人だ!」 

モモ「そっちの人もデカパイさんと知り合いなんっすね」 

あかり「裸ジャージ・・・貴女が穏乃お姉ちゃんですね!」 

穏乃「えっとそうだけど・・・」 

憧(裸ジャージで識別されるって玄は一体この子に何を教えたのよ?) 

智美「ワハハ、こんなところで立ち話もなんだ。どっか座れる場所にでも移動しようか」 

モモ「先輩達が待ってるっす、早く帰らないと」



244 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:46:17.00 ID:zwv+basUo

穏乃「・・・あっ、あの! お願いしたいことがあるんですけど!」 

智美「ん~何だ~?」 

穏乃「一緒に麻雀を打ってほしいんです!」 



ゆみ「・・・なるほど、明日までに強くなりたい・・・」 

穏乃「よろしくお願いしますっ」 

ゆみ「確かにうちには地区大会の区間1位が2人ほどいるが――普通は県3位のこちらが格下だ」 

モモ「それにたった1日で劇的な変化は望めないと思うっす」 

穏乃「それはわかってるんですがうちもこのままじゃ・・・」 

ゆみ「それならとりあえず打ってみよう。うちも奈良1位が相手なら後身の育成にありがたい」 

ゆみ「そちらに個人戦の代表はいますか?」 

憧「え・・・いや・・・」 

智美「おっじゃあ早速迎えに行ってくるぞ?」 

ゆみ「頼む」 

智美「ワハハ、行くぞあかり」 

あかり「えっ、あかりもですか?」



245 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:47:34.23 ID:zwv+basUo

智美「みっぽはあかりを気に入ってるからなぁ。急なお願いでも受けてくれるだろ」 

あかり「あかりじゃなくても受けてくれると思いますよ美穂子お姉ちゃんなら」 



智美「ほれ電話だ、あかり。みっぽで登録してあるからな」 

あかり「はい・・・みっぽみっぽ・・・あった」 

美穂子「はい、福路です」 

あかり「美穂子お姉ちゃん」 

美穂子「・・・!? あ、あ、あかり!? な、なんで・・・」 

あかり「急なことで悪いんですけど、美穂子お姉ちゃんお願いがあってお電話しました」 

美穂子「何かしら? どんなお願いでも聞くわ」 

あかり「ありがとうございます。実は今奈良の代表校の人達から練習に付き合ってほしいって言われてるんです」 

美穂子「それで私も一緒にということね・・・わかったわ、すぐそっちに――」 

あかり「いえ、智美お姉ちゃんと車で迎えに行きますから待っててください」



246 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:48:21.31 ID:zwv+basUo

美穂子「そう・・・だったらお夜食を作って待ってるわ」 

あかり「美穂子お姉ちゃんのお料理楽しみですよぉ」 

美穂子「ふふふ・・・腕によりをかけるから期待しててね」 

あかり「はい! それじゃあまた・・・はい、智美お姉ちゃん電話」 

智美「おう。その様子だといいって言ってくれたみたいだな」 

あかり「はい! お夜食作って待ってるそうです」 

智美「みっぽは気がきくなぁ・・・よっし! じゃあぶっ飛ばして行くぞ」 

あかり「あ、安全運転でお願いします・・・」 



美穂子「・・・」ソワソワ 

華菜「キャプテンなんだか落ち着かないし」 

未春「明日は清澄の試合もあるし気が急いてるのかもね・・・あっ、あれかな?」 

智美「ワハハ、到着~」 

華菜「ず、随分と荒っぽい運転だったな」 

智美「急いで来たからな。東京じゃなきゃもっと出せてたんだぞ」 

未春「こっちはお重を持ってますから丁寧にお願いしますね・・・」



247 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:49:08.00 ID:zwv+basUo

あかり「こ、こんばんは・・・」 

美穂子「・・・! あかり!」 

智美「ワハハ、あかりには刺激が強すぎたみたいだな」 

華菜「グロッキーだし・・・」 

美穂子「大丈夫、あかり?」 

あかり「大丈夫です・・・」 

あかり(うぅ・・・さっきの買出しの行き帰りのときもあってだいぶキツいよぉ) 

智美「まあともかく乗った乗った」 

美穂子「お願いしますね」 

華菜「本当に大丈夫なんだろうな・・・」 

未春「キャプテンがせっかく作ってくれたお夜食、型崩れしないといいけど」 

あかり「う~・・・美穂子お姉ちゃん、お膝借りてもいいですか?」 

美穂子「えっ?」 

あかり「少し横になりたいんです」 

美穂子「それって、私に膝枕してほしいってことかしら!?」



248 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:49:47.01 ID:zwv+basUo

あかり「はい・・・駄目ですか?」 

美穂子「い、いえ! もう膝といわず全身でも貸してあげるわ!」 

あかり「全身はいいですよぉ・・・」パタッ 

美穂子「ふきゅっ!?」 

美穂子(いけない、幸せすぎて変な声が漏れちゃった) 

華菜「あ~! あかり、ずるいし!」 

未春「華菜ちゃん、あかりちゃん辛そうだから静かにしててあげようよ」 

智美「ごめんなあかり。もうちょっと我慢してくれ」 

あかり「大丈夫です~、美穂子お姉ちゃんのお膝あったかくて安心しますから」 

美穂子「あかりがしたいって言えばまたいつでもこうしてあげるからね」 

あかり「ありがとうございます、美穂子お姉ちゃん!」 

美穂子「どういたしまして」 

美穂子(あかりが幸せそうな顔をして私の膝の上に頭を・・・でもどうせなら体ごと膝に乗ってくれたら抱きしめることも出来てもっと嬉しいのだけれど) 

智美「人数も増えたし、あかりの為にも少しゆっくりめで行くぞ~」 

美穂子「そうしてくださると助かります」 

美穂子(より長くこの感触を楽しめますから)



249 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:50:30.44 ID:zwv+basUo

智美「連れてきたぞ~」 

美穂子「こんばんは」 

ゆみ「すまないな急に――どうした? いつにも増してニコニコしているが・・・」 

美穂子「いえ、なんでもないですよ。ふふふ・・・」 

華菜「うわっ、おっきい部屋だし!」 

未春「華菜ちゃん、あんまりジロジロ見回しちゃ駄目だよ」 

灼「そちらの方達が・・・」 

ゆみ「ああ、長野個人戦1位の福路美穂子と、彼女の後輩である池田華菜と吉留未春だ。3人共強い打ち手だ、きっと君達の力になってくれる」 

美穂子「どうぞよろしくお願いします・・・それとお夜食作って来ました」 

憧「なんと気がきく県1位!」 

華菜「キャプテンとこの華菜ちゃんが鍛えてやるんだから、大船に乗った気でいるといいし!」 

穏乃「はい! よろしくお願いします!」 

未春「私なんかじゃお役に立てないかもしれませんけど・・・」 

宥「そんなことないですよ・・・」



250 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:51:14.14 ID:zwv+basUo

ゆみ「じゃあ始めよう・・・と言いたいところだが、先に夕食を取らせてくれ」 

あかり「あかりもうお腹ぺこぺこだよぉ」 

穏乃「そういえば私等もラーメン食べようって出てきて何も食べてなかった・・・」 

美穂子「いっぱいありますから阿知賀の皆さんも遠慮せずに食べてくださいね」 

佳織「こっちも出来ました~」 

睦月「こちらも多く作りましたのでどうぞ」 

憧「すいません、何から何まで・・・」 

ゆみ「気にするな、これも何かの縁だろう」 

モモ「朝から応援してた義理もあるっすからね」 

玄「応援してくれてたんだね」 

あかり「約束ですから」 

玄「でも情けないところ見せちゃったかな・・・」 

あかり「ううん、あかりなんていつもあんな感じです。最後に大きいの和了った玄お姉ちゃんは凄いですよぉ」 

玄「そう言ってくれると気が楽になるよ。ありがとねあかりちゃん」



251 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:52:34.04 ID:zwv+basUo

穏乃「ねえねえ、あかりちゃん」 

あかり「はい、なんですか穏乃お姉ちゃん」 

穏乃「あかりちゃんは和と知り合いなんだよね? どう、元気にしてる?」 

あかり「とっても元気ですよ。麻雀部の皆で遊んだりプロの人も来る雀荘でバイトしたり・・・」 

穏乃「プロが来る雀荘でバイト!? うわぁ、なんだか私達は練習のレベルも違うね」 

憧「晴絵も一応プロレベルでしょ・・・誘い受けるくらいなんだし」 

あかり「えっと」 

憧「私の容姿は玄から聞いてないのね。私は新子憧、よろしくね」 

あかり「東横あかりです」 

憧「とーよこ・・・桃子さんの妹?」 

あかり「はい」 

玄(だから初めて会ったとき見えなかったんだ) 

あかり「あの、憧お姉ちゃん。晴絵って誰ですか?」 

憧「私達の監督よ。赤土晴絵。10年前に奈良最強の晩成を破って阿知賀をインハイ準決勝まで導いた阿知賀のレジェンドって呼ばれてる人」



252 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:53:29.56 ID:zwv+basUo

あかり「そんなに凄い人が監督についてくれてるんですね」 

憧「ええ。実際麻雀の腕も立つし、相手選手への対策もすぐに考え付いてくれるいいコーチよ。ただ・・・」 

穏乃「憧!」 

憧「だって・・・!」 

玄「お、落ち着いて2人とも」 

あかり「ど、どうしたんですか?」 

憧「・・・さっきさ、あかりちゃん達に会う前晴絵が実業団の人と話してて、プロに来ないかって話が来てるって言ってたんだ」 

憧「・・・私達を準決勝まで導いたことを評価されて」 

穏乃「だから違うって! 赤土さんはそんなことする人じゃないよ!」 

憧「けど次はもう勝てないなんて言われたじゃない!」 

玄「やっぱり私が園城寺さんに抑え込まれちゃったから・・・」 

あかり「あわわ、ど、どうしよう・・・と、とにかく落ち着いてください!」 

憧「・・・」 

穏乃「・・・」



253 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:55:11.89 ID:zwv+basUo

あかり「あの、玄お姉ちゃん」 

玄「なに?」 

あかり「玄お姉ちゃんが言ってた帰って来た麻雀教室の先生ってその晴絵お姉ちゃんのことなんですか?」 

玄「うん、そうだよ」 

憧「それがどうしたの?」 

あかり「はい、だったらきっと晴絵お姉ちゃんも和お姉ちゃんに会いたいって思ってるんだろうなって思ったんです」 

穏乃「赤土さんが?」 

あかり「だって玄お姉ちゃんも穏乃お姉ちゃんも憧お姉ちゃんも、和お姉ちゃんともう一度会いたいって思ってるんですよね?」 

穏乃「うん、私は和と遊ぶ為にここまで来たんだ」 

憧「そうね、私もまた和と打ちたい」 

玄「成長したおもち――じゃなくて麻雀の腕を見たいからね」 

あかり「でしたら、玄お姉ちゃん達と一緒にいた晴絵お姉ちゃんも同じ気持ちを持ってると思います」 

あかり「選手として打つことは出来なくても、監督として皆さんと一緒に和お姉ちゃんと戦いたいって気持ちを」 

あかり「だから、皆さんをダシに使ってプロに入ろうなんてきっと思ってませんよ」



254 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:56:05.93 ID:zwv+basUo

憧「晴絵も私達と同じ気持ちを持ってる、か・・・」 

玄「憧ちゃん、信じようよ。赤土さんもずっと一緒に戦ってきた仲間なんだから」 

憧「・・・そうよね。ごめん、私も冷静じゃなかったみたい」 

穏乃「憧・・・!」 

玄「憧ちゃん、よかった・・・ありがとうあかりちゃん!」 

あかり「そんな、あかり何も知らないのに知った風な口を利いてしまって・・・」 

穏乃「そんなことないよ! 赤土さんだって和の友達だもん! きっと私達と一緒だよ!」 

憧「友達って言うか教え子と先生? でも、かつての師匠と弟子対決って感じで案外1番燃えてるかも」 

玄「おもちの成長も楽しみにしてたからね!」 

あかり「えへへ、元気が出たなら何よりです」 

穏乃「うおお! 心配事もなくなったし、いっぱい食べていっぱい打つぞ~!」 

憧「腹が減っては戦はできぬってね」



255 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:56:54.24 ID:zwv+basUo

モモ「言い争ってる間に結構食べちゃったっすから早くしないとなくなるっすよ」 

あかり「ええっ!? じゃああかりも――って穏乃お姉ちゃんの手が早い!? そして憧お姉ちゃんと玄お姉ちゃんもしっかり対応してる!?」 

あかり「うわぁん! これじゃ手が出せないよぉ」 

美穂子「あかり、こんなこともあろうかと少し取っておいたからこっちにいらっしゃい」 

あかり「美穂子お姉ちゃん!」 

美穂子「はい、あ~ん」 

あかり「あ――」 

モモ「あ~んっす」 

美穂子「――!?」 

モモ「やっぱりおいしいっすね風越の部長さんの料理」 

あかり「お姉ちゃん! あかりまだ何も食べてないのに酷いよぉ!」 

美穂子(くっ! 私の使った箸を使うことであ~んと同時に間接キスもするという完璧な作戦が・・・) 

モモ(合宿のときから思ってたっすけど、この人あかりのこと気にしすぎっす。何のつもりか知らないっすけどあかりは渡さないっすよ)



256 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:57:41.38 ID:zwv+basUo

穏乃「――ありがとうございました!」 

ゆみ「いや、こちらもずっと応援しているだけだったからな。久しぶりに麻雀が打てて楽しかったよ。ありがとう」 

美穂子「お役に立てたのなら光栄です」 

智美「ワハハ、いや~明日清澄の試合じゃなければもう少し打っていたかったところなんだが」 

灼「いえ、充分打たせてもらいましたし、ヒントもいただけてとても有意義な時間でした」 

玄「個人戦の選手となら練習試合が出来るってことだね!」 

宥「受けてくれる人探さないとね」 

モモ「次の相手はあの白糸台っす。生半可なことでは勝てないだろうっすけど頑張るっす」 

憧「ええ、準決を超えるのは奈良県民全員の悲願です。絶対達成してみせます」 

智美「そんじゃ、そろそろみっぽ達も一緒に送り届けるとしますか」 

あかり「あっ、あかりもお見送りに着いて行きます」 

未春「大丈夫、あかりちゃん?」 

あかり「大丈夫です。今日だけでも沢山乗りましたからもう慣れました」



257 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 22:58:58.90 ID:zwv+basUo

ゆみ「ではな、福路。急な呼び出しにも応じてくれて本当に感謝している」 

美穂子「いいえ。私も個人戦に向けていい練習になりましたから」 

華菜「華菜ちゃんも中々新鮮な体験が出来て楽しかったし!」 

智美「ワハハ、先にみっぽを送ってから阿知賀のとこに行くからな」 

穏乃「はい! 皆さん本当にお世話になりました!」 



穏乃「でも、本当にお強いんですね鶴賀も風越も」 

智美「ん~? いや、名門の風越はともかく私達は名前貸してくれてた人以外はあれで全員。佳織も私が強引に引っ張ってきた初心者だからなぁ」 

憧「確かによくわからない打ち方をしてましたね。その割りにやたらと役満をテンパってましたけど」 

未春「大会でも高い手ばっかり張ってましたからね・・・」 

智美「ワハハ、まあそんなもんで練習の密度や個々の実力の差は大きかったと思うぞ」 

灼「でもさっき全然勝てなかった」 

智美「ゆみちんとモモはうちのエースだからな。この2人まで簡単に負かされたらさすがにちょっとショックだぞ」



258 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 23:00:06.81 ID:zwv+basUo

華菜「ところで、今回は本当に安全運転だな。さっきはゆっくりめとか言いながらこっちが弁当死守するのに精一杯になるくらいは早かったのに」 

智美「あかりがおねむみたいだからな」 

あかり「・・・はっ! あかりなら平気ですから気にせず速度出しちゃってください」 

宥「ううん、このくらいでお願いします・・・」 

あかり「う~ん・・・」 

美穂子「あかり、眠いのならまた私が膝を貸してあげるわ」 

あかり「美穂子お姉ちゃん・・・うん、お願いします・・・」 

美穂子「さあ、どうぞ」 

あかり「は~い・・・」パタッ 

宥「あ、あかりちゃん、私は福路さんじゃないよぅ・・・」 

あかり「すー・・・すー・・・」 

憧「寝つきはや!」 

穏乃(あれ? いつの間にか頭のお団子が解けてる・・・というか消えてる?)



259 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 23:01:01.51 ID:zwv+basUo

智美「朝早くから阿知賀の皆を応援してて、それから買出しにさっきの練習試合。いつもの寝る時間も過ぎてるしきつかったんだろうな」 

灼「いつもの寝る時間・・・9時にはもう寝てるんだ。はや・・・」 

宥「そっか・・・お疲れ様、ありがとうねあかりちゃん」ナデナデ 

美穂子(・・・) 



智美「到着~」 

華菜「ん~、ようやくかぁ」 

未春「ありがとうございました蒲原さん」 

智美「なーに、今日はいっぱいの人を乗せて運転できてこっちが礼を言いたいくらいだよ」 

あかり「・・・あっ、着いたんですか」 

宥「おはよう、あかりちゃん」 

あかり「おはようございます宥お姉ちゃん・・・あれ? なんで宥お姉ちゃんに膝枕されてたんですか?」 

宥「福路さんと間違って私の方に倒れちゃったの」 

あかり「ええっ!? ご、ごめんなさい!」 

宥「いいの、重くもなかったしあったかかったから」



260 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 23:01:41.05 ID:zwv+basUo

美穂子「・・・あかり、よかったらもうここで降りる?」 

あかり「えっ?」 

美穂子「これから阿知賀の方達を送って行くとお家に帰り着くにはだいぶ遅い時間になってしまうわ。車の中じゃゆっくり眠れないでしょうし、私達の部屋に来てもいいのよ」 

あかり「でも、ご迷惑じゃ・・・」 

智美「そうだな。あかり、せっかくそう言ってくれてるんだから甘えとけ」 

あかり「・・・それじゃあお願いします」 

美穂子「ええ」 

美穂子(やったわ。これでまた一緒に眠ることができる) 

智美「迷惑かけちゃ駄目だぞ」 

あかり「わかってるよぉ智美お姉ちゃん」 

穏乃「福路さん、池田さん、吉留さん。今日は本当にありがとうございました! おかげで私達もなんとか戦えそうです!」 

美穂子「もう私達には応援することしか出来ませんけど、しっかりと悔いの残らないよう戦ってくださいね」 

華菜「お前達は筋がいいし! この華菜ちゃんが言うんだから間違いないし!」 

未春「こちらもとても勉強になりました」



261 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 23:02:45.91 ID:zwv+basUo

玄「あかりちゃん、今度こそ私やってみせるからちゃんと見ててね」 

あかり「はい、玄お姉ちゃん。準決勝も頑張って応援します!」 

智美「よし、じゃああかりも降りたことだし全速力で行くからな」 

宥「全速力――きゃあ!?」 

灼「ちょっ、これやばっ・・・」 

智美「ワハハ、じゃあなみっぽ達~!」 

華菜「・・・事故らないといいな」 

あかり「今まで事故起こしたことないそうですから大丈夫だと思います・・・たぶん」 



華菜「たっだいまだし~!」 

久「あら、結構早く帰ってきたわね」 

まこ「徹麻でもするんかと思っとったわ」 

未春「明日は清澄の試合ですから」 

あかり「こんばんは~・・・」 

咲「あかりちゃん? どうしてここに?」



262 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 23:03:38.71 ID:zwv+basUo

美穂子「もうだいぶ眠いみたいですから、ここで寝かせてあげることにしたんです。いいですよね?」 

優希「全然構わないじぇ!」 

あかり「ありがとうございます・・・」フラッ 

和「きゃっ!」プニョ 

あかり「ごめんなさい和お姉ちゃん・・・」 

和「いいえ。本当に随分疲れてるみたいですね」 

あかり「もうくたくたですよぉ・・・」 

優希「おお! のどちゃんのおっぱい枕で寝るのかあかり。贅沢な奴め」 

和「さすがにそれは・・・」 

あかり「う~ん・・・」 

久「・・・じゃあもうお布団敷いちゃいましょうか」 

咲「そうですね」 

まこ「ちょっと作戦会議したら、わしらももう寝らんとな」 

優希「今日は枕投げはお休みか、残念だじぇ」 

和「今度やるときはもう少し静かに、備品を壊さないようにするんですよ」



263 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/17(金) 23:04:18.68 ID:zwv+basUo

数時間後 

あかり「・・・ちなつちゃん・・・キスは友達同士で練習することじゃないよぉ・・・はっ!」 

美穂子「すー・・・すー・・・」 

あかり(美穂子お姉ちゃん・・・そっか、あかり清澄と風越の部屋にお泊りに来たんだった) 

あかり(シャワー・・・は着替えもないしうるさくしちゃ駄目だから無理だよね。おトイレに行こう) 



あかり(美穂子お姉ちゃん、結構がっちりあかりのこと抱きしめてたから起こさずに抜け出るの大変だったよぉ) 

あかり(喉渇いたしロビーの自販機で飲み物買ってこようっと) 



あかり「こんな遅い時間に炭酸飲むと虫歯さんになっちゃうからぴっちょんオレンジにしたよぉ」 

あかり「お月様綺麗・・・少しテラスで眺めて行こう・・・あれ? 誰かいる・・・」



266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 00:11:28.76 ID:PivlrAeEo

あか…美穂子さん絶好調ですね



269 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:20:01.84 ID:Bi4Ww/DIo

宿泊所が同じという不自然さには目をつぶってください 
投下開始します



270 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:20:47.36 ID:Bi4Ww/DIo

怜「はぁ・・・」 

あかり(あれは確か玄お姉ちゃんと打ってた、千里山の・・・) 

あかり「こんばんは、何してるんですか?」 

怜「うん? 誰や?」 

あかり「はじめまして、私、東横あかりって言います」 

怜「ふぅん、あかり言うんか。うちは園城寺怜や」 

あかり「知ってます、今日試合見てましたから」 

怜「なんやそうやったんかいな。ちなみにどこの応援しとったんや?」 

あかり「え~っと、阿知賀です」 

怜「そうか、奈良の子なん?」 

あかり「いえ、長野です。玄お姉ちゃんと昨日お知り合いになったので応援してたんです」 

怜「玄・・・私と打った子やね。アホみたいにドラが来るおっそろしい子や」 

あかり「はい、とっても強かったです。でも、怜お姉ちゃんに圧倒されてしまいました」 

怜「まっ、ドラ捨てられへんなら手は読めるからな。能力使わんでも振り込むことはそうあらへんやろ」



271 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:21:25.40 ID:Bi4Ww/DIo

あかり「能力・・・やっぱり1巡先が見えるんですか?」 

怜「・・・もうバレとるやろしええか。せやで、うちは1巡先が見える」 

あかり「自分のツモ牌がわかるだけじゃないんですよね?」 

怜「ああ、1巡先の展開全部が読める。相手が何をツモって何を捨てるかも全部や」 

あかり「凄い能力ですね」 

怜「けど最後に当てられたからわかるやろうけど万能やないし、体力も結構使うからしんどいんやで」 

あかり「でも、とっても強い能力だと思います。あかりにもそんな力があればなぁ・・・」 

怜「・・・強い能力か、まあそうやろなぁ。なんせこの能力に目覚めてから3軍やったうちがエース任されるようになったんやから」 

あかり「3軍からエースに・・・わぁ、本当に凄い能力なんですね」 

怜「・・・けど凄いんは能力だけや。うち自身はなんも変わらん、3軍のままの雑魚雀士や」 

あかり「えっ?」 

怜「その能力かて修行して身につけたもんやない。ただぶっ倒れて目覚ましたら使えるようになっとっただけや」



272 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:22:01.76 ID:Bi4Ww/DIo

怜「能力に頼りきっとるから今日みたいなことになる。うちやなくてセーラや竜華にこの能力があれば、あんな無様な真似晒さへん」 

あかり「そんな、今日のはただ運が悪かったとしか言えない状況でしたよぉ」 

怜「普通やったらな。けどうちには1巡先が見えとった。あの状況で阿知賀が鳴くこと考慮せんでリーチかけてもうた」 

怜「点差は圧倒的、ダマでも充分やった。それでも欲かいてやった結果があの様や」 

あかり「で、でも結局は1位抜けでしたし・・・」 

怜「それじゃあかんねん。うちは名門千里山のエースなんやから・・・」 

あかり「・・・」 

怜(何しとるんやろなうち。会ったばっかりのこないな小さな子にこんな話して) 

怜「すまん、今の話忘れて――」 

あかり「・・・あかりも最近まではとても弱かったんです」 

怜「は?」 

あかり「麻雀の話です。今でも弱いですけど、強くなったって自分でも分かるくらいにはなりました」



273 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:22:45.56 ID:Bi4Ww/DIo

怜「ほ~ん、なんでなん?」 

あかり「強い人達といっぱい打てたからです」 

怜「・・・!」 

あかり「あかりに教えるつもりで打ってくれてましたから強くなれて当たり前なんですけど、それでも色んな人達の打ち筋を見て、体験してとっても勉強になりました」 

あかり「怜お姉ちゃんは千里山のエースになってから強い人と沢山打ってきたと思います。あかりより長く、多くの人と」 

あかり「能力があるせいでちょっと分かりづらいかもしれませんけど、そんな経験をして弱いまんまなんてありえないと思います」 

あかり「今日だってまた1つ学んで強くなったんです。だから、そんなに落ち込まないでください」 

怜「・・・そうやろか?」 

あかり「はい、あかりが保障します!」 

怜「でもうちは今の実力のなさを嘆いてるんやけどな」 

あかり「ええっ!? う~んと、じゃあ・・・」 

怜「ふふ・・・無理に考えんでええで。そうやな、うちかてこれまで色んな相手と打ってきたんや。ちったぁ強くはなっとるか」 

あかり「はい、少なくとも今のあかりよりはずっと強いですよぉ」



274 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:23:21.52 ID:Bi4Ww/DIo

怜「それはあかりがどれくらい強いか知らんからなんとも言えんなぁ」 

あかり「えーっと・・・」 

怜「ああええで、大体わかったわ。そんなんで慰められても逆に馬鹿にされとる気分になるわ」 

あかり「うぅ・・・ごめんなさい・・・」 

怜「・・・冗談や。ありがとな、あかりから見たら敵やのに慰めたりしてくれて」 

あかり「いいえ。せっかくの大会ですからあかりは皆さんに楽しんでほしいんです」 

怜「楽しむ、かぁ。いっちゃん大切なことかもしれへんな・・・よっしゃ、じゃああかり、今からうちを楽しませてもらうか」 

あかり「た、楽しませるって何を・・・」 

怜「膝枕や」 



怜「ほな、よろしゅう頼むで」 

あかり「ど、どうぞ」 

あかり(今日はなんだか膝枕に縁がある日だよぉ)



275 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:24:05.16 ID:Bi4Ww/DIo

怜「・・・」パタッ 

あかり「・・・どうですか?」 

怜「う~ん、普通」 

あかり「ふ、普通・・・」 

怜「あんまり肉もついとらんし特別柔いわけでもない。やっぱり竜華のふとももが1番やな」 

あかり「そうですか・・・期待に添えなくてすいませんでした」 

怜「・・・そこまで殊勝にされると罪悪感激しいな・・・ん? やけどなんか竜華のときよりポカポカするような感じがあるわ」 

あかり「ポカポカする?」 

怜「せや、あ~、竜華の方が安心するけどあかりの方が気持ちええかもしれんわ」 

あかり「えへへ、だったらよかったです」 

怜「せやけどこう上向いても遮るもんがない言うんは、ちょっと新鮮やな」 

あかり「竜華お姉ちゃんはお胸が大きいんですね」 

怜「うちが病弱であんまり大きくならへんのをあざ笑うかのようにでっかくなりよってほんまに・・・」



276 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:24:49.23 ID:Bi4Ww/DIo

怜「・・・お月さん綺麗やな」 

あかり「そうですね・・・」 

怜「駄目やであかり、そこは君の美しさには負けるよとか言わな。それか死んでもええわとかな」 

あかり「えっ? 前のはわかるんですけど、後ろのはどういう意味なんですか?」 

怜「まあ何でもええから今度言われたときはそう返してみ」 

あかり「はい、わかりました?」 

怜(月の方はだいぶ有名になったけど死んでもええはまだまだやろ。変なこと言うとるなぐらいですむ、はずや) 



怜「はぁ~堪能したで~」 

あかり(ふ、ふとももが痺れたよ・・・) 

怜「・・・」チョン 

あかり「ひゃう!?」 

怜「やっぱり痺れとったか。ほれほれ」 

あかり「ひゃ、や、やめて、ん、くださいっ!」



277 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:25:17.32 ID:Bi4Ww/DIo

あかり「・・・もう~!」 

怜「あっははは、堪忍してや」 

あかり「今度やったらあかりもやり返しちゃいますからね!」 

怜「お~こわ。けどそない言うっちゅーことはまた膝枕してくれるんか?」 

あかり「・・・怜お姉ちゃんがしてほしいって言うなら」 

怜「そっか。ほなまたいつか会うたときは頼ませてもらうわ」 

あかり「はい」 

怜「・・・さて、うちはもう寝ることにするわ」 

あかり「そうですか、おやすみなさい怜お姉ちゃん」 

怜「おやすみ、あかり」 



あかり「あかりはあんまり眠くないしもう少しここにいよう」 

あかり「ん? あれは――」



278 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:25:51.03 ID:Bi4Ww/DIo

照(こんな時間に目が覚めてしまった・・・菫が寝てて電気つけられないから本読んで時間潰すこともできない・・・) 

あかり「尭深お姉ちゃん」 

照「・・・! あっ、えっと・・・あかりだっけ?」 

あかり「はい、あかりです」 

照「ここに泊まっていたのか。でも、子供がこんな時間に1人でこんなところにいるのは感心しない」 

あかり「大丈夫ですよさっきまで1人じゃなかったですし。そういう尭深お姉ちゃんはどうなんですか」 

照「私はもう高3だから大人みたいなもの。夜更かしてどこにいても問題ない」 

あかり「高3だったら問題あると思いますけど・・・」 

照(飲み物買おう。ジュースでいい――) 

あかり「・・・」 

照(よく見たらあかりもジュース持ってる。大人だなんて言っちゃったからなぁ・・・)ピッ 

あかり「わぁブラックコーヒー飲めるなんて大人ですね」 

照「と、当然」 

照(どうしよう・・・)



279 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:26:22.47 ID:Bi4Ww/DIo

照「・・・」 

あかり「飲まないんですか?」 

照「の、飲むけど・・・」 

照(ええい、ままよ!)ゴクッ 

照「・・・ぶふっ!?」 

あかり「わぁ! た、尭深お姉ちゃん大丈夫ですか!?」 

照「苦い・・・」 

あかり「これ、飲んでください!」 

照「ありがとう・・・」 

あかり「服も拭かないと、ハンカチは・・・」 



照「ごめん、ハンカチ汚してしまった」 

あかり「いいえ。でも尭深お姉ちゃんもブラックコーヒーに憧れてるんですね。あかりと同じです」 

照「別に憧れてるわけじゃない・・・」 

あかり「高3でも飲めない人は飲めないんですね。中2で飲める結衣ちゃんはやっぱり凄いよぉ」 

照(中2でブラックを!? ま、負けた・・・) 

あかり「いつか飲めるようになるまで頑張りましょうね」 

照「う、うん」



280 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:26:51.19 ID:Bi4Ww/DIo

照「ところで、あかりは何をしていたんだ?」 

あかり「お月様を見ていました」 

照「月を?」 

あかり「はい」 

照「そう・・・綺麗だな」 

あかり「はい・・・あっ、もう死んでもいいくらいです」 

照「えっ?」 

照(な、何? 今私告白された!?) 

照「いや、その、そういう意味で言ったわけじゃない・・・私達会ったばっかりだし・・・」 

あかり「・・・? そうですね、だからあかり、尭深お姉ちゃんのこともっとよく知りたいですし、あかりのことも知ってもらいたいです」 

照「ええ!? いや、だからえっと・・・な、なんで? 私のどこを好きになってくれたんだ?」 

あかり「なんでって・・・う~ん、最初に会ったときはとっても綺麗な人だなって思ったんです」 

照「き、綺麗?」 

照(初めて言われた。皆私のこと怖いとか人殺してそうとか言うのに・・・)



281 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:27:43.14 ID:Bi4Ww/DIo

あかり「はい、麻雀部の人達の為にお菓子を買ってましたし、とっても大人っぽい人に見えました」 

あかり「でもブラックコーヒー飲めないのに無理やり飲もうとしたりなんだか子供っぽいというか、可愛いらしいところもあるんだなって・・・」 

照「か、かわっ!?」 

あかり「・・・なんて、年下なのに可愛いなんて失礼ですよね。それにあかりも同じことしたことあるから自画自賛みたいになっちゃいました、えへへ」ゴク 

照(・・・! そ、そうか、もう間接キスまではしてるんだ。なんて用意周到な子・・・!) 

あかり「ぷは・・・仲良くなって人の色んな姿を見ることはとても素敵なことだと思います。ですからあかりはこれからも色んな尭深お姉ちゃんを見てみたいんです」 

照「色んな私を見たい・・・?」 

あかり「はい、あかりも色んなあかりを尭深お姉ちゃんに見せますから・・・」 

あかり「・・・なんだか、こういうこと口にするの恥ずかしいですね」 

照(は、恥ずかしいって、なんて大胆な・・・最近の中学生ってここまで進んでるのか・・・)



282 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:28:18.17 ID:Bi4Ww/DIo

あかり「尭深お姉ちゃん、お顔が真っ赤ですよ」 

照「そ、その・・・」 

あかり(さっきから様子が変だし、もしかして服濡れちゃったから風邪ひいたんじゃ) 

あかり「おでこ、借りますね」 

照「~!」 

あかり「やっぱり熱い・・・」 

照(顔、近い! やめて、心臓破裂しそうだから・・・) 

あかり(服、あかりのじゃサイズが合わないよね・・・けどお部屋に着替えを持ってるはず) 

あかり「尭深お姉ちゃん、とりあえずお部屋に行きましょう」 

照「へ、部屋!? な、何で!?」 

あかり「その服脱いで、早く寝たほうがいいです。大丈夫です、あかりも一緒にいますから」 

照「なっ・・・!?」 

照(服を脱いで一緒に寝る・・・? そ、それってつまり・・・) 

照「だだだ、駄目に決まってるだろ!」



283 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:29:03.12 ID:Bi4Ww/DIo

あかり「ええっ、無理する方が駄目です」 

照「す、菫が、部屋には菫がいる!」 

あかり「菫? 相部屋の人がいるんですか。じゃあその人も一緒に・・・」 

照「なななな、何言ってるんだ!? 一緒ってそんな・・・あかりは私が好きなんじゃないのか!?」 

あかり「好きだから言ってるんじゃないですか」 

照「だ、だったら、菫が一緒じゃ駄目! ふた、ふた、2人じゃなきゃ・・・」 

照(いや2人でも駄目だろ! 落ち着け私!) 

照「・・・あかり、身体は大切にしなさい」 

あかり「それはあかりの台詞です。もう、いいから行きますよ」 

照「ちょ、ちょっと引っ張っ――きゃあ!」バタッ 

あかり「わわっ」バタッ 

照「・・・あかり、大丈夫?」 

あかり「いたた・・・はい、大丈夫です」 

照(図らずも押し倒すような形になってる・・・このまま部屋に戻って菫を巻き込むくらいなら、いっそここで・・・)



284 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:29:56.94 ID:Bi4Ww/DIo

あかり(この体勢、なんだか嫌な予感がするよぉ・・・) 

照「・・・あかり、満足しないかもしれないけどでも、今はこれで我慢して」 

あかり「ま、満足って? 尭深お姉ちゃん何を・・・」 

照「・・・」 

あかり「た、尭深お姉ちゃん、何で顔近づけるんですか!? や、駄目です・・・!」 

あかり(や、やっぱり~) 

あかり「お、落ち着いてください尭深お姉ちゃん! やめてください~!」プルプル 

照(あかり、自分から誘ったのに震えてる。でも涙目になってるのなんだか可愛い) 

あかり(あのときのちなつちゃんと同じ顔してるよぉ。あかりが知らないだけで普通のことなのかなぁ) 

あかり(でも、やっぱり無理! 誰かぁ助けて~! お姉ちゃ~ん!) 

照(大丈夫、こんなの若気の至り、一時の過ちだから・・・) 

照「・・・」チュッ



285 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:30:33.33 ID:Bi4Ww/DIo

あかり「あっ・・・おでこ?」 

照(あ、危なかった。もう少しで本当に唇にするところだった。ファーストキスなのに・・・) 

照「ごめんなさい、やっぱり駄目、こんなこと」 

あかり「そうですよ、色んな尭深お姉ちゃんを見たいって言いましたけど、別にこんなところまで見せる必要はないというか・・・」 

照「えっ?」 

あかり「えっ?」 



照「・・・だから、月が綺麗ですねも、もう死んでもいいわもどっちもあなたを愛しているという意味を持っているんだ」 

あかり「ええっ!?」 

照「本当に知らなかったのか」 

あかり「今度そう言ってみろって教わっただけですから・・・あっ、じゃああかりが言ったことって・・・」 

照「・・・うん」 

あかり「ち、違うんです! その、そんなエッチな意味で言ったんじゃないんです!」 

照「わかってる、わかってるから!」



286 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:31:40.16 ID:Bi4Ww/DIo

あかり(あうう・・・は、恥ずかしいよぉ・・・) 

照(そうだな、こんな小さな子が、さ、さんぴ・・・あんなことしようなんて言うはずない) 

照(はぁ・・・告白されたことなんてないから冷静じゃなかったか) 

あかり「尭深お姉ちゃん、勘違いさせてすいませんでした」 

照「いい、私もごめん。その、キスのこと・・・」 

あかり「あっ・・・」カァ 

照(私の馬鹿! 何を掘り返してるんだ! な、なんて言えば・・・) 

照「そ、その、怖かっただろ?」 

あかり「・・・はい、怖かったです。で、でも、とっても綺麗だったですし、色っぽかったですから、ドキドキも、しました・・・」 

照「そ、そう・・・」 

照(そんな顔でそんなこと言わないくれ~!) 

あかり「あ、あの、尭深、お姉ちゃん?」 

照「な、何?」 

あかり「・・・つ・・・」 

照(つ、何!? まさか、続きを・・・!?)



287 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:32:40.37 ID:Bi4Ww/DIo

あかり「つ、月が綺麗ですねが、何であなたを愛しているになるんですか?」 

照「へっ? ああ、それは・・・」 

照(なんだ、残念・・・ん? 何考えてるんだ私!) 

照「昔の小説家で夏目漱石って人がいるのは知ってる?」 

あかり「名前だけは知ってます」 

照「その人がI LOVE YOUを月が綺麗ですねと訳したって話があるんだ」 

あかり「I LOVE YOUを月が綺麗ですねに?」 

照「ああ。昔の日本人は人に想いを伝えるときでもあまり直接的な言葉を使わなかった 

照「だから、あなたといると月が、世界が綺麗に見えます、そういった想いを込めて訳したんだと私は考えてる」 

あかり「へ~、昔の日本人は照れ屋さんだったんですね」 

照「そういうわけじゃないんだけど・・・まあそんなわけで、本当はあなたといると、が必要だって説もあるけど、私は付けないほうが素敵だと思う」 

あかり「どうしてですか?」 

照「だってそれを付けてしまうと結局直接的な口説き文句みたいになってしまうし、その一言だけで想いが通じるようなそんな相手に使う言葉だと信じたいから」



288 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:33:27.27 ID:Bi4Ww/DIo

あかり「意外にロマンティストなんですね」 

照「意外とは心外だな」 

照(確かに、淡辺りが見たらお腹抱えて笑いそうだけど) 

あかり「じゃあ、もう死んでもいいのは方は?」 

照「こっちも昔の文豪、二葉亭四迷が同じように訳したって言われてるんだけど、実際は私はあなたのもの、とかそんな意味らしい」 

あかり「そうだったんですね、全然知りませんでしたよぉ」 

照「探せば幾らでも出てくるよ」 

あかり「はい! あかり、国語が得意なつもりでいましたけど、まだまだなんだと気がつきました」 

照「これは授業でやる国語とは少し別の分野な気がする。学ぶならやっぱり沢山本を読むことが必要だと思う」 

あかり「そうですか、う~ん、今度咲お姉ちゃんに面白い小説貸してくれるようお願いしようかな?」 

照「・・・えっ?」 

あかり「でも、まだ習ってない漢字とか出てきたらどうしようかなぁ」



289 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:34:13.99 ID:Bi4Ww/DIo

照「咲?」 

あかり「ああ、尭深お姉ちゃんも知ってるでしょうか? 長野代表の清澄高校の大将、宮永咲お姉ちゃんのことです」 

照「・・・っ!」 

あかり「麻雀もとっても強いんですけど本にも詳しくて・・・あっ、その点で言えば尭深お姉ちゃんとよく似て――」 

照「そんなことない!」 

あかり「わっ・・・尭深お姉ちゃん?」 

照「あっ・・・」 

あかり「・・・もしかして咲お姉ちゃんとお知り合いなんですか?」 

照「知らない。そんな奴、知らない」 

あかり「そう、ですか・・・」 

照「・・・ごめんなさい、私、もう部屋に帰る」 

あかり「・・・はい、おやすみなさい」 

照「おやすみ」 

照(咲、お前はこんなところにまで来て一体何がしたいんだ?) 

あかり(尭深お姉ちゃん、本当に色んな姿を見せてくれたけどやっぱり知られたくないところもあるよね・・・)



290 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:34:56.47 ID:Bi4Ww/DIo

あかり「あかりももう寝ようかな?」 

小蒔「・・・」 

あかり「あれ? 何でこんなところに巫女さんがいるんだろ?」 

小蒔(2つの強大な力を感じて来てみましたけど、1つはもうどこかに行ってしまったようですね) 

あかり「あの、こんばんは」 

小蒔「・・・! こんばんは」 

小蒔(もう1つの力・・・この子から感じるこれは一体・・・) 

あかり「私は東横あかりって言います。お姉さんのお名前は?」 

小蒔「私はアメノウズメ・・・いえ、神代小蒔です」 

あかり「小蒔お姉ちゃんですね。どうして巫女服を着てるんです?」 

小蒔「巫女ですからね」 

あかり「は、はあ、巫女だから、ですか」 

小蒔(悪しき力ではないようですね。他者に幸運をもたらす力、でしょうか?) 

小蒔(この歳でこれだけの力を振るえるとは、小蒔や霞に勝るとも劣らない才を持った子です) 

小蒔(それにとても可愛らしい・・・)



291 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:35:34.22 ID:Bi4Ww/DIo

小蒔「・・・」 

あかり「小蒔お姉ちゃん、何であかりのことじっと見つめてるんですか?」 

小蒔(はっ・・・いけません。このような童女に手を出すなど、いえ、しかし・・・) 

小蒔「いいえ、何でもありませんよ、あかりさん」 

あかり「小蒔お姉ちゃんの方が年上なんですから、さんなんて付けなくていいですよ」 

小蒔「それではあかり、と呼ばせてもらいます」 

あかり「はい、どうぞ」 

小蒔(それにしてもとても凄い力ですが、制御が効かないようですね) 

小蒔(むやみやたらに幸運を与えるというのもあまりよくありませんし、少し封じて差し上げましょうか) 

小蒔「あかり、少しこちらに来てください」 

あかり「なんでしょう?」 

小蒔「髪に触れてもよろしいですか?」 

あかり「いいですけど、なんでですか?」 

小蒔「とても綺麗な髪だからですよ」ポンポン



292 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:36:32.62 ID:Bi4Ww/DIo

小蒔(さて、とりあえずは漏れ出さない程度には封印しましょうか・・・あら?) 

小蒔(驚きました、まさか小蒔の身体で出せる私の力を超えているとは・・・これでは封じることができませんね) 

あかり「小蒔お姉ちゃんの髪の方が綺麗だと思いますけど」 

小蒔「・・・いいえ、あかりの髪の方が綺麗ですよ。ですが、昨日は湯浴みをしなかったみたいですね」 

あかり「わ、わ、昨日は眠かったんですぐに寝ちゃったんですよぉ! わかってるならあまり触らない方がいいんじゃ・・・」 

小蒔「1日洗わずともさほど汚れるわけでもありませんよ。今は洗剤などの技術がとても発達していますからね」 

あかり(なんだか変な言い方だけど、巫女さんだし文明から離れた生活をしてたのかな?) 

小蒔(どうしましょう、もう用はすんだのですが、こんな可愛らしいのなら・・・) 

小蒔「・・・そうだ、気になるなら一緒に入りましょうか」 

あかり「一緒にって、お風呂にですか?」 

小蒔「ええ、私達の部屋にはお風呂が付いてるんですよ」 

あかり「でも、相部屋の方達のご迷惑になるんじゃないですか?」 

小蒔「構わないわ、姫様のやることですもの。じゃあ、行きましょうか」 

あかり「姫様って・・・あっ、ちょっと引っ張らないでください~!」



293 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:37:32.53 ID:Bi4Ww/DIo

あかり「本当にいいんでしょうか?」 

小蒔「構いませんよ。さあ、あかりこっちにいらっしゃい。服、脱がせてあげますから」 

あかり「いえ、自分で脱げますから・・・」 

小蒔「遠慮しなくていいんですよ」 

あかり「こ、小蒔お姉ちゃん!?」 

小蒔「クスッ・・・瑞々しい肌・・・まだまだ未成熟ですけど、きっとこれから美麗に成長していくのでしょうね」 

あかり「やあっ・・・んんっ!」 

小蒔「ここが弱いところなんですね・・・大丈夫、すぐになれ――」ボカッ 

霞「いい加減にしてくださいこの色ボケ神」 

小蒔「きゅう・・・」バタッ 

あかり「・・・はぁはぁ・・・あ、あの、ありがとうございました」 

霞「いいえ、迷惑をかけたのはこちらの方よ。まったく、世界最古のストリッパーだけあって、頭の中ピンク色なんですから」 

あかり「世界最古・・・?」 

霞「その辺りのことも説明してあげるから、とにかく服を着て部屋の中に戻りましょう」



294 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:38:32.44 ID:Bi4Ww/DIo

あかり「神様を降ろしている?」 

霞「小蒔ちゃんは代々その力を伝える巫女の直系でね、眠ると九面っていう9柱の神様のうちの1柱が降りてくるの」 

霞「さっき降りてたのはアメノウズメ。本当は名高い神の1柱なのだけど、実態は見てのとおりよ」 

あかり「あ~、そのエッチなんですね・・・」 

霞「件のストリップだって天照を天岩戸から出させる為にしょうがなくやったことだと思ってたんだけど・・・」 

霞「まあ、ともかくごめんなさい。貴女には怖い思いをさせてしまったわね」 

あかり「いえ、そんな・・・ついさっきも似たような目に遭いましたし」 

霞「ん?」 

あかり「な、なんでもないです」 

小蒔「うん・・・?」 

霞「お目覚めね」 

あかり「おはようございます」 

小蒔「おはようございます、霞ちゃん・・・と、どなたですか?」



295 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:39:25.63 ID:Bi4Ww/DIo

あかり「神様が降りてる間のことは覚えてないんですね」 

霞「寝てるからね」 

小蒔「・・・?」 



小蒔「それはそれは、大変ご迷惑をおかけしました」 

あかり「いえ、小蒔お姉ちゃんが悪いわけじゃないのはわかりましたから」 

小蒔「ううん、私が悪いんです。私が上手く九面様達を操れないからこんなことが起きてしまうんです」 

霞「そうね、罰として今日のおやつは抜きにしましょうか」 

小蒔「それとこれとは話が別です」 

霞「それじゃあ今日の試合で好成績を残せたら許してあげましょうか」 

あかり「試合? もしかして霞お姉ちゃん達もインハイに?」 

霞「ええ。永水って聞いたことない? 一応シード枠なのだけれど」 

あかり「あります。確か鹿児島の代表でしたよね?」 

あかり(玄お姉ちゃんがやたらと気にしてたところだ)



296 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:40:19.65 ID:Bi4Ww/DIo

霞「応援してくれたら嬉しい・・・けれど、あかりちゃんは清澄の応援をするのかしらね?」 

小蒔「どうしてですか?」 

霞「小蒔ちゃんも感じてるでしょ、あかりちゃんの力。清澄の先鋒の子から感じたものと同じよ」 

小蒔「ん~、確かに最近どこかで感じたことがあるような」 

あかり「あかりの力、そんなにわかるものなんですか?」 

霞「そうね、とても強いし、何より制御できてないのね。周りに放出されているからなおのこと感じやすいわ」 

あかり「どうやったら制御できるようになるんでしょうか」 

小蒔「私達も修行中の身ですのでなんとも・・・ですが、やはり重要なのは気持ちの持ち様だと思います」 

あかり「気持ちの持ち様・・・」 

霞「鹿児島まで来てくれたら色々とできることもあるのだけれど・・・」 

あかり「ううん、そこまでしてくれなくて大丈夫です。あかり、何とかやってみます!」 

小蒔「ファイトですよ、あかりちゃん」 

霞「それほど危険な力ではないけど充分注意するのよ。何か困ったことがあったらいつでも相談しなさい」



297 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/21(火) 23:41:23.04 ID:Bi4Ww/DIo

あかり「はい、ありがとうございます」 

霞「それじゃあ、あかりちゃん、今日はもう寝なさい。明日は早くから応援するんでしょう?」 

あかり「そうですね、眠たくもなってきましたから部屋に帰ることにします」 

小蒔「おやすみなさい、あかりちゃん」 

霞「おやすみ、あかりちゃん。あっ、小蒔ちゃんはもう寝ちゃ駄目よ。また神様に好き勝手されても困るし、明日寝られなかったら大変ですもの」 

小蒔「ええっ!? さすがにそれはキツいですよ霞ちゃん」 

霞「だったらおやつ抜きは確定したようなものね」 

小蒔「おやつと睡眠、究極の選択です・・・!」 

あかり「あはは・・・それじゃあ、お邪魔しました」 



あかり(ふぁ・・・眠い・・・美穂子お姉ちゃんのお布団は・・・あった) 

あかり(また狭くなるかもしれないけどごめんなさい、美穂子お姉ちゃん。おやすみ・・・) 

あかり「すー・・・すー・・・」 

美穂子「・・・」ダキッ 

美穂子「・・・私以外の女の匂いがする。嫌だわ、早く塗りつぶさないと」



300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 01:16:17.08 ID:j9kqE3Gno

キャップがヤンデレ風味に



304 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 20:57:54.08 ID:EDzKFi1yo

あかり「う~ん・・・」 

咲「あかりちゃん起きませんね」 

和「とても疲れていましたから、ここで寝かせておいてあげませんか?」 

久「そうね、一応鶴賀の人達には連絡を入れておきましょう」 

美穂子「なんなら私が担いで行きますけど・・・」 

華菜「キャプテン、雨降ってますしさすがに無理ですよ」 

まこ「京太郎なら平気じゃろうが既に荷物持ち頼んどるからな」 

美穂子「うぅ・・・あかり、ここで少しお別れなのね」 

未春「またすぐに会えますから・・・」 

久「皆支度も終わった? じゃあ出陣よ!」 

優希「見てるがいいじぇあかり、優希お姉ちゃんはあかりの力がなくたって誰にも負けないんだじょ」 



あかり「ふぅん・・・ふぅん・・・」 

モモ「あかり、起きるっす」 

あかり「ふぁ・・・あれ? お姉ちゃん?」



305 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 20:58:36.82 ID:EDzKFi1yo

モモ「あかりが起きないからここで寝かせておくって連絡があったっすから私が迎えに来たんっす」 

あかり「そっか、ごめんねお姉ちゃん。昨日の夜中目が覚めちゃって」 

モモ「あかりは早寝早起きっすけど9時から7時まで10時間は寝る寝ぼすけさんっす。気にしないっすよ」 

あかり「ね、寝ぼすけじゃないもん!」 

モモ「そうっすね、子供はよく寝るっすからね」 

あかり「む~」 

モモ「あはは・・・さて、時間的にもう先鋒戦は始まってる頃っす。早く行くっすよ」 

あかり「あっ、そっか今日は試合の日だったよぉ」 

モモ「1回着替えとか取りに帰るっすか?」 

あかり「ううん、いいよ。行こうお姉ちゃん」 

モモ「外、雨降ってるっす。傘持ってるっすか?」 

あかり「えっ、持ってないよぉ」 

モモ「じゃあ私と相合傘っす」 

あかり「うん!」



306 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 20:59:13.69 ID:EDzKFi1yo

モモ「・・・どこを応援すればいいかわからない?」 

あかり「うん・・・姫松の人達から応援しなくていいって言われたけど昨日永水の人達にも会っちゃって・・・」 

あかり「残るのは2校だけなのに全部の高校を応援するなんて駄目だよね」 

モモ「いや駄目じゃないと思うっすけど」 

あかり「でも勝負だもん。全員を応援してたらどこに勝ってほしくて負けてほしいのかわからなくて変だよぉ」 

あかり「阿知賀の人達も怜お姉ちゃん・・・千里山の人達も勝ちあがってきたら清澄と戦うことになる」 

あかり「あかり、色んな人と知り合いになれて本当に嬉しかったけど、清澄の人達を純粋に応援出来なくなっちゃったよ・・・」 

モモ「あかり・・・」 

あかり「・・・ごめんねお姉ちゃん、変な話して。あっ、もう駅だよ。傘いらないね」 

モモ「あかり、走っちゃ駄目っすよ!」 

穏乃「うわっ!」 

あかり「きゃあ!」



307 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 20:59:59.37 ID:EDzKFi1yo

穏乃「ごめん! 大丈夫だった・・・あかりちゃん!?」 

あかり「穏乃お姉ちゃん!?」 

憧「ちょっとしず、だから走るなって言って・・・あら、あかりちゃんじゃない。どうしたのこんなところで?」 

あかり「清澄の応援に行こうとしてて・・・穏乃お姉ちゃん達は?」 

穏乃「私達は練習試合に行くところだよ」 

憧「昨日福路さんが来てくれたことから、個人戦の選手だったら練習試合できるって気づいたのよ」 

あかり「そうだったんですか、頑張って――」 

あかり(・・・頑張って、どうしてほしいんだろう。決勝で清澄に負けてほしいの?) 

穏乃「あかりちゃん、どうしたの?」 

モモ「あかり、大丈夫っすか?」 

あかり「あっ、お姉ちゃん、うん、大丈夫だよ・・・」 

玄「穏乃ちゃん、憧ちゃん~」 

灼「2人とも急ぎすぎ。電車まだだよ」 

宥「ひぃ、はぁ・・・あれ、あかりちゃんと桃子ちゃん?」



308 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:00:37.76 ID:EDzKFi1yo

モモ「阿知賀の皆さん?」 

灼「奇遇ですね」 

玄「また偶然会っちゃったねあかりちゃん」 

あかり「はい・・・」 

宥「どうしたの? 元気ないよ」 

モモ「・・・皆さんはこれから何をするんっすか?」 

灼「練習試合。個人戦の選手に受けてもらった」 

モモ「もしご迷惑でなければ、あかりも一緒に連れてってほしいっす」 

あかり「ええっ!? お姉ちゃん、何を言うの!?」 

モモ「そんな顔で、気持ちで応援してても意味がないっす。麻雀打って気分を変えるっす」 

あかり「で、でも・・・」 

穏乃「構いませんよ。ねぇ?」 

灼「うん、いいんじゃないかな」 

玄「ふっふっふ、昨日はステルスのせいでドラ捨てるはめになっちゃったからリベンジするのです」



309 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:01:18.75 ID:EDzKFi1yo

モモ「じゃあお願いするっす。あかり、大人しくしてるんっすよ」 

あかり「ちょっと、お姉ちゃん――」 

モモ「こっちは電車の時間なんでお先に失礼するっす。あかりのことよろしく頼むっす~」 

憧「行っちゃった・・・でも、いいのあかりちゃん? 和達の応援行かなくて」 

あかり「あっ、はい、いいんです・・・よろしくお願いします皆さん」 

宥「よろしくね~」 

あかり(そうだよね、こんな気持ちで応援したって通じるわけないよぉ。少し気分変えないと) 



憩「降っちゃったね雨」 

穏乃「おはようございます、荒川さん!」 

憩「おはよう。遠いところわざわざ大変やったでしょ~ぅ?」 

あかり(ナースさん?) 

憩「あら、こん子は誰かの妹さん?」 

灼「いえ、知り合いの妹です。迷惑でなければ一緒にと頼まれまして」 

あかり「はじめまして、東横あかりです」



310 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:01:59.64 ID:EDzKFi1yo

憩「あかりちゃんね。こちらもはじめまして。うちは荒川憩や、よろしくな」 

あかり「はい、憩お姉ちゃん」 

玄「荒川さんは、去年のインハイ個人戦2位なんだよ」 

あかり「えっ? 凄いですね!」 

憩「そうでもないわ。結局、宮永さんには手も足も出されへんかったし」 

宥「宮永照さん・・・私達の次の相手・・・」 

あかり(咲お姉ちゃんのお姉さん、そんなに強いんだ) 

憩「そうか、次は白糸台と当たるんやな。先鋒でトばんようにきぃつけて」 

玄「ぜ、善処します」 

憩「まあ、宮永さんに関して伝えられることは全部伝えたるわ」 

穏乃「ありがとうございます!」 

憩「さあ、皆もうお待ちかねやから、行こうか」 

灼「皆?」



311 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:02:33.23 ID:EDzKFi1yo

「ちょっとツテで呼びかけてん」 

憩「紹介するで。九州赤山高校の藤原利仙さん」 

利仙「よろしく」 

あかり(部長と同じ名前だ・・・) 

憩「麻雀初めて5ヶ月で東海王者になった対木もこちゃん」 

もこ「・・・」 

憧(あのリボンだらけの格好、まさにしずとは対極ね) 

憩「その友達で静岡1位の百鬼藍子さん」 

藍子「よろしくね」 

玄(ひゃ、百鬼? なんだか怖い苗字だなぁ) 

憩「須和田高校の霜崎絃さんは千葉MVP」 

絃「よろしくお願いします」 

灼(チャイナ服?) 

憩「ほんで最後に、高1の頃にインハイ団体戦優勝、それからも目覚しい成績を残してインカレで絶賛活躍中の赤座あかねさん」 

あかね「そんな照ちゃんも憩ちゃんもいなかった頃の栄光の話なんてしなくていいのよ、憩ちゃん」



312 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:03:03.37 ID:EDzKFi1yo

あかり「あかねお姉ちゃん!?」 

あかね「・・・!? あ、あ、あかり!? な、なんでここに!?」 

憩「うん? あかねさんと知り合いなん?」 

あかり「従姉妹です。久しぶりだね、あかねお姉ちゃん!」 

あかね「え、ええ、1年と22日ぶりね」 

あかね(どうしましょう、あかりがいるなんて聞いてないからお化粧も適当にしてきちゃったわ) 

憧(1年と22日、えっ? 数えてたの?) 

灼(この人、なんかやば・・・) 

憩「奇妙な縁も会ったもんやな。それはともかく、この6人でお相手します~」 

穏乃「ぜひっ、よろしくお願いします!」 

あかね(ああ、1年ぶりに会ってもあかりの可愛さは変わらない・・・いえ、むしろ倍以上に可愛くなっているわ!) 

あかね(新しい写真、補充しないと) 

宥(な、なんだかさむ~い)



313 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:03:38.06 ID:EDzKFi1yo

数時間後 

あかり「・・・」 

憩「どうしたん、浮かない顔しとるけど?」 

あかり「憩お姉ちゃん」 

憩「今はあかねさんらが打ってて暇やし、よかったら相談乗るよ?」 

あかり「・・・実は――」 



憩「ふぅん、なるほどね。知り合いいっぱいおって誰を応援すればいいかわからん、と」 

あかり「あかり、会った選手の人皆に頑張ってくださいなんて言ってきましたけど、とっても無責任なことですよね」 

憩「いいや、無責任やないよ。だって、あかりちゃんは本当に頑張ってほしくてそう言ったんやろ?」 

あかり「でも・・・」 

憩「うちな、千里山の先鋒、園城寺怜さんと知り合いやねん」 

あかり「怜お姉ちゃんと?」 

憩「怜さんのことも知っとるんか、ほんま顔広いな」



314 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:04:18.88 ID:EDzKFi1yo

憩「それに姫松にも知り合いがおるし、阿知賀ん人等とも知り合いや。けど最後は敵同士になる」 

あかり「その、どこに勝ってほしいんですか?」 

憩「そうやね、千里山かな。怜さんとは1番長く仲良くさせてもらっとるから」 

あかり「そうですか・・・あかりもやっぱり清澄だけを応援した方がいいんでしょうか?」 

憩「どこに勝ってほしいって応援するならその方がええやろうな」 

あかり「勝ってほしいって応援するなら?」 

憩「うん、結局最後に勝つのは1校だけやからそれはしゃーない。けど、全力が出せるよう頑張れって応援するなら全員にしたっても構わんやろ?」 

あかり「全力が出せるよう・・・」 

憩「勝つか負けるかはともかく、本気が出せますように、精一杯戦ってほしい。そう思って頑張れって言うのもまた応援やろ?」 

あかり「あっ・・・」 

憩「それやったらうちも皆応援しとるよ。自分の力を最大限に発揮して思う存分戦ってなって」



315 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:05:00.90 ID:EDzKFi1yo

あかり「・・・そうですね、ありがとうございます、憩お姉ちゃん!」 

憩「いいんよ、うちも悩むときあるからな。それで、試合を見る気にはなれたん?」 

あかり「はい、もう遅いかもしれませんけど・・・」 

憩「ううん、勝負は終わるまでわからへんよ。じゃあ、うちと一緒にTVで応援しよか」 

あかり「はい!」 



憩「やったやん、清澄1位抜けやで。姫松もおるんに凄いなぁ」 

あかり「その姫松も2位抜けですね」 

憩「宮守と永水は残念やったけど」 

あかり「そうですね、宮守の大将さん泣いちゃってましたし・・・」 

憩「さっきも言ったとおりそれだけはしゃーないことや。気にしたらあかん」 

あかり「はい・・・」 

憩「・・・あかりちゃん、あかりちゃんは一応勝者側の人間や。胸張って笑顔でおらな負けた方も、なんや自分達に勝ったの後悔しとるんかって気分になるで?」



316 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:06:02.29 ID:EDzKFi1yo

あかり「・・・皆さん、後悔してないでしょうか?」 

憩「それは無理やろな。負けてもうたら絶対心のどこかで後悔は残る。うちかて去年の個人戦、宮永さんに負けたこと今でも後悔しとるから」 

憩「それでも全力で戦ったことは決して辛い思い出にはならん。ほんの少しの後悔と充実感と共にきっと一生うちの中に残るんや」 

あかり「あかりはまだ大会に出たことないから、その気持ちよくわかりません」 

憩「そっか。でも、あかりちゃんならいつか大会にも出られるよ。今日見て筋がいいのはわかったし、あかねさんの従姉妹やからな」 

憩「ただまあ、ステルスじゃない方の能力をどうにかせんと駄目やけど」 

あかり「うぅ・・・やっぱりそれですよね・・・」 

憩「優しい能力なんやけどなぁ、とことん麻雀には向かへんな」 

あかり「はぁ・・・」 

憩「そう落ち込まんと、まだまだ時間はたっぷりあるんやから、改善する方法も見つかるやろ」 

憩「幸運譲渡能力が消えて、充分強くなったら今度こそ本気で打とうな。約束や」



317 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:06:43.82 ID:EDzKFi1yo

あかり「はい、いつになるかわかりませんけど、必ず」 

憩「うちはいつまででも待っとるよ」 

あかね「憩ちゃん、あかり、終わったわよ」 

憩「あっ、あかねさん。どうでした?」 

あかね「皆とっても強いわね。油断してたら負けちゃいそう」 

憩「高校時代の戎能プロを倒したあかねさんがそこまで言いますか」 

あかね「倒したと言っても1回だけ団体戦でよ。個人戦では負けてしまったわ」 

あかり「でも、やっぱりあかねお姉ちゃんは強いよぉ。あかり、藤田プロと打ったときはまくるまでもないとか言われてすぐにトばされちゃったもん」 

憩「そういえばずっと聞きたかったんですけど、どうしてプロに行かなかったんですか? 話は来てたと思いますけど」 

あかね「そ、それは・・・」チラッ 

あかり「・・・?」 

あかね(プロになったら今よりももっと忙しくなって、滅多に会えないあかりに本当に会えなくなってしまうから・・・)



318 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:07:21.00 ID:EDzKFi1yo

電車の中 

穏乃「はぁ~、皆強かったなぁ~」 

憧「でも、だんだん慣れてきたっていうか、少なくとも手も足も出ないなんてことはなくなったわね」 

灼「あかねさん、今日は本当にありがとうございました」 

あかね「いいえ、こちらこそいい練習になったわ。それに、久しぶりにあかりに会えたから」 

あかり「でもあかねお姉ちゃん、あかり1人でも帰れるよぉ」 

あかね「危ないから駄目よ。それに桃子も来ているんでしょう? あの子にも会っておきたいわ」 

あかね「・・・あかりを1人で女の子達の中に放り込んだおしおきをしないといけないから」ボソッ 

宥(ま、またさむ~い・・・) 

玄「でもよかった、試合の前にドラが戻ってきてくれて」 

あかり「そういえば玄お姉ちゃん、最初は全然ドラが来てませんでしたね。どうしてなんですか?」 

玄「う~んと、私ドラがいっぱい来るのはいいんだけど、ドラを切っちゃうとそれから何回か打たないとドラが来なくなっちゃうの」



319 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:08:09.09 ID:EDzKFi1yo

あかり「だから試合のときも絶対にドラを切らなかったんですね」 

玄「うん。お母さんからドラを大切にしなさいって言われてから、手役よりドラを大切にしてきたらいつの間にかこうなってたんだ」 

あかり「そうだったんですね・・・でも、なんだか寂しいですね」 

玄「えっ?」 

あかり「ずっとドラな赤ドラさんはともかく、ドラは局ごとに変わっちゃいます。前の局でドラだった牌も次の局に行ってしまったらただの牌に戻ってしまいます」 

あかり「どの牌にだってドラになる可能性はあるのに、ドラの時だけ大切にされるのはなんだか寂しいです」 

玄「・・・」 

あかり「ああっ、その玄お姉ちゃんの打ち方を批判してるわけじゃないんです! ルール上仕方ないことですから・・・」 

灼「あかりは優しいね。私、そんなこと考えたこともなかったよ」 

宥「清澄の部長さんのあれを見て牌が可哀想だとは思ったけど・・・」 

あかり「ゆみお姉ちゃんが牌に愛されるには牌を愛せって言ってて、だからこんなこと考えちゃったんだと思います」 

穏乃「くぅ~、強い人はやっぱり言うことが違うね!」



320 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:08:49.62 ID:EDzKFi1yo

憧「でも玄、あんまり真に受けちゃ駄目よ。玄のはそういう能力で仕方ないことなんだから」 

宥「玄ちゃんは別にドラ以外の牌を嫌ってるわけじゃないもんね」 

玄「うん・・・」 

あかね「・・・あかり、そろそろ私達は降りる駅よ」 

あかり「もうそんなところまで来ちゃってたんだ。それじゃあ皆さん、今日は本当にお世話になりました」 

あかね「皆、私も応援するから照ちゃん達が相手でも諦めずに戦うのよ」 

穏乃「はい! 本当にどうもありがとうございました!」 



ゆみ「モモ、何で私に抱き着いて震えてるんだ?」 

モモ「あ、あの人が一緒だってあかりが言ってたからっす・・・」 

智美「あの人って赤座あかねさんのことか? まさかモモの従姉妹だとはな」 

睦月「かつて戎能プロのいる高校を破って全国制覇を達成した七森高校のエースだった人でしたっけ」 

佳織「そんなに怖い人なんですか?」 

モモ「私が知っている人の中で1番恐ろしい人っす・・・ある意味で」



321 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:09:33.85 ID:EDzKFi1yo

あかり「お姉ちゃ~ん!」 

智美「おっ、うわさをすればだぞ」 

モモ「あ、あかり! 大丈夫だったっすか?」 

あかり「あかねお姉ちゃんと一緒だったから大丈夫だよ」 

モモ「いや、一緒だからこそ――」 

あかね「桃子」 

モモ「ひぃ!?」 

ゆみ「赤座あかねさんですね。はじめまして、鶴賀学園麻雀部元部員の加治木ゆみと申します」 

あかね「あら、ご丁寧にどうも。赤座あかねです。あかり・・・と桃子の従姉妹です。桃子がいつもお世話になっています」 

智美「ワハハ、こちらこそモモにはいつも世話になってます」 

佳織(う~ん? 綺麗な人だしニコニコしてて怖くは見えないけど・・・) 

あかね「会って早々悪いのだけど、桃子とお話がしたいから少し外してくれるかしら? あかりもね」 

ゆみ「あっ、はい」 

あかり「うん、じゃあお姉ちゃんまた後で」 

モモ「な・・・ま、待って・・・」



322 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:10:24.87 ID:EDzKFi1yo

あかね「さてと・・・人のいないところまで移動しましょうか」 



モモ「・・・」ビクビク 

あかね「そんなに警戒しないでほしいわ。別にとって食おうというわけじゃないのに」 

モモ「じ、自分の行動を省みてから言ってほしいっす・・・!」 

あかね「桃子には何もしてないと思うのだけど・・・まあいいわ。久しぶりね桃子」 

モモ「ひ、久しぶりっす」 

あかね「正直驚いたわ。貴女があかり以外の人とこんな遠くにまで来るなんてね。前に会ったときはあかり以外の人間なんかどうなってもいいなんて言ってたのに」 

モモ「・・・必要とされることの嬉しさを先輩から教わったからっす」 

あかね「私はもう随分前から貴女を必要としてた気がするのだけど?」 

モモ「あかりに変な虫が付かないよう見張り役としてっすよね」 

あかね「ええそうよ。でもよかったわ、その先輩のことが好きだというのなら、貴女がその虫になることはなさそうね」 

モモ「あかりと私は実の姉妹っす。さすがに有り得ないっすよ」 

あかね「そう? 私はもし実の姉妹だったとしてもあかりのこと好きになっていたと思うわ」



323 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:11:06.26 ID:EDzKFi1yo

あかね「それはいいのだけど、桃子。どうして今日あかりを1人にしたの?」 

モモ「は? 1人じゃなくて阿知賀の人達に任せて・・・」 

あかね「その阿知賀の人達の中で1人にしたって言ってるの。とてもいい子達だったけど、もしもあかりの魅力に当てられて懸想でもしたら・・・」 

モモ「い、いや、昨日も会いましたし・・・」 

あかね「あかりの可愛さは一分一秒ごとに進化していくの! 1日会わざれば刮目せずともわかるくらいに!」 

モモ(ひぃ~!) 

あかね「桃子、貴女もしかしてその先輩のことで頭がいっぱいで、あかりのことなんてもうどうでもよくなってしまったの?」 

モモ「そ、そんなことないっす! あかりは今でも私の大切な妹っすから!」 

あかね「そう、じゃあその大切な妹を危険に晒した罰を与えないとね・・・」 

モモ「な、何する気っすか・・・?」 

あかね「・・・その先輩とはキスぐらいしたのかしら?」 

モモ「ひっ、ま、まさか・・・」



324 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:11:43.80 ID:EDzKFi1yo

あかね「・・・」 

モモ「や、やめるっす! ま、まだ先輩とは何もして――」 

モモ(せ、先輩、助けて・・・) 

あかね「・・・」 

モモ(も、もう駄目っす・・・先輩ごめんなさい・・・モモは汚されてしまうっす・・・) 

あかね「・・・てい」 

モモ「いたっ! デコピン?」 

あかね「冗談よ。まったく、そこまで怯えられるとなんだか哀しいわ。昔はあかりみたいにあかねお姉ちゃんって呼んで、なついてくれていたのに」 

モモ「・・・じょ、冗談に聞こえないんっすよ姉さんのは!」 

モモ「あかりとお医者さんごっこしてる時に頭が割れるからパンツ被せてとか人工呼吸とか言ってキスさせたりとか・・・極めつけはあの部屋っす!」 

あかね「そうなのよね、あかりも大きくなってしっかりしてきたから過激なことも出来なくなったし、離れてるからグッズ製作もままならないわ」 

モモ「私にその・・・そういった愛の形に対しての理解がなければ通報してるところっすよ!」



325 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:12:31.82 ID:EDzKFi1yo

あかね「心配しなくてもあかり以外にはしないわこんなこと」 

モモ「あかりにするから心配なんっす!」 

あかね「それそれとして、あかりに変な虫は付いていないのね?」 

モモ「・・・京子達以外にも友達が増えたし、こっちに来てから何人か知り合いも増えたみたいっすけどそんな仲の人はいないっすよ」 

あかね「そう、よかった」 

モモ(昨日の夜何かなかったかって聞いたら顔真っ赤にしたのは内緒にしておくっす・・・私の貞操の為に) 



あかね「それじゃあ名残惜しいけれど私はこれで」 

ゆみ「はい。また会った時は1局ご指導お願いします」 

智美「大学に入れればインカレで会えますね」 

佳織「入れれば、だけどね智美ちゃん」 

智美「ワハハ~」 

睦月「笑ってごまかした!?」



326 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:13:25.28 ID:EDzKFi1yo

あかね「桃子、あかりのことくれぐれもよくお願いね」 

モモ「ま、任せるっす」 

あかね「あかり、インターミドルでもこっちに来るんだったわね? その時でいいから、また写真撮らせてね」 

あかり「うん! あかねお姉ちゃん、相変わらず写真好きだね」 

モモ(あかりの写真だけ、抱き枕にしたいからっすけどね・・・) 

あかね「それじゃあ皆、またどこかで会いましょう」 

あかり「またね、あかねお姉ちゃん!」 

ゆみ「優しい人じゃないかモモ」 

モモ「・・・いや、まあ普段はそうなんっすけどね」 

佳織「なんだか風越の部長さんと声や物腰が似ている気がしました」 

モモ(ああ、最近どこかで似たような気配を感じたと思ったらあの人っすか。あの人まであんなだったら私はもうあかりを守りきれる自信がないっすよ) 

智美「それであかり、気持ちの分別はついたのか?」 

あかり「はい、あかりが勝ってほしいって応援するのは清澄だけですけど、全員を精一杯戦ってほしいって応援することにしました」



327 : ◆5xQPzOlar6 2013/05/25(土) 21:14:17.64 ID:EDzKFi1yo

睦月「じゃあ4倍頑張って応援しないとね」 

あかり「た、大変ですけどやりますよぉ」 

ゆみ「よし、それじゃあ帰って夕食にしよう。明日の試合、会場で見たいんだろう?」 

あかり「はい!」 

モモ「食べてすぐ寝ると豚になるっすよあかり」 

あかり「・・・お胸が豚さんになるならあかりはそうするよぉ」 

モモ「姉さんも大きくなってたから気になったっすか」 

智美「あかりはモモの妹だから気にしなくていいだろ」 

あかり「でも洋榎お姉ちゃんと絹恵お姉ちゃんは・・・」 

ゆみ「・・・とにかく、早く帰ろう」 

智美「ワハハ、じゃあ車回すぞ~」 

佳織「元気出してあかりちゃん。きっとすぐに大きくなるよ」ボイーン 

あかり(うぅ・・・お胸ってどうやって大きくすればいいんだろう?)



329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:20:24.56 ID:sYnRGmhZo

まさかのあかねさんw 
本家は格が違うな 
美穂子とあかねさんが邂逅したらどうなってしまうんだw



330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 22:30:19.03 ID:RoASBOgJo

あかねさんいるの!?




続きはこちら
モモ「妹のあかりっす」 あかり「\アッカリーン/」(中編)



ちょこると ゆるゆり なちゅやちゅみ! 「赤座 あかり」




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