転載元 : http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1527598240/

1: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:50:40.99 ID:/qw3HKSg

1/3
 
 
はい、私アメリカにいます。
正式名称にしてユナイテッドステーツオブアメリカ、略称にして「USA」です。
Here is USA!
一人は怖いです。穂乃香でもことりでも構いませんから早く来てください。
おや、返信が来ました。



2: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:51:22.25 ID:/qw3HKSg

──────

 真姫:もう一度だけ言う。例のホテルで待機して。でないと口聞かないから

  凛:その場に及んでも意地を貫き通すとは海未ちゃんは筋金入りの頑固者だにゃー

 にこ:はぁ?あんたまだあってない訳?何のために遙々出向いてんのよ。馬鹿?

 花陽:海未ちゃん、もしかして自分一人が代表して訪ねるって考えちゃって遠慮してるのかな。もしそうなら、わかってるとは思うけど、私たちはそんなこと全然思ってないから思いっきり楽しんできてほしいな

  凛:真姫ちゃんの発言はツンデレだから責任には感じなくていいよ

 絵里:海未らしいわね。けど、残すところ四日でしょう?意地張って結局何もできなくて帰る時になって後悔しなければいいのだけど、それで満足なのか、今一度考え直してみるのがいいと思う

 真姫:本気で言ってるの!

  希:正体明かす必要はない。被ったまま押しかければいいやん。うち、師匠としては成果を存分に発揮してほしいなー

穂乃香:海未ちゃんほんとにごめーん!!みんなもごめんなさい!!一人じゃ勇気出ないよね?なんとか予約とってすぐに向かうから、待っててね!

──────



3: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:51:49.43 ID:/qw3HKSg

無理なものは無理です。
どの面下げてUSAまで会いに来ちゃいましたと言えと。
私は行きません。私は私の事情でアメリカに来ただけ。旅行に来ただけですから。
だから、早く来てください。
Hurry upです。
 
──




4: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:52:16.72 ID:/qw3HKSg

連休。 
久々にいっぱい買っちゃった♪ 
新しく作るお洋服は張り切るから楽しみにしててね、ホノカちゃん、ウミちゃん。



5: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:52:44.70 ID:/qw3HKSg

紙袋をたくさんぶら下げて、るんるん気分でホテルまで歩いてたら、あやしい露天を見つけたの。
装飾された折りたたみのテーブルにパイプ椅子、背筋を伸ばして座る紫色のローブの女性。 
占い師さんかな。アメリカにもいるんだ。 
ちょっと怖いから、ことりに意識を向けられないようにしないと。 
通行人の一人に溶け込んで、前を向いて歩けば大丈夫。 

「もし」 

大丈夫。私じゃないよね。 

「もし…ことり?」 

掛けられちゃった!



6: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:53:32.74 ID:/qw3HKSg

ことり「…Yes,please」 

「…エクスキューズミー?」 

ん? 
もし? 
ことり? 

ことり「…Japanese?」 

「あ、いえ、ことりですよね」 

ことり「うそ、海未ちゃん?」 

「ノー、ミスコトーリ、ナイストゥミートゥー」 

まさかここで再開できるなんて。 
涙が溢れてきちゃう。 

ことり「海未ちゃぁん!」 

「モーリエです」



7: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:54:04.72 ID:/qw3HKSg

ことり「会いたかったよぉ」 

モーリエ「はて、初対面のはずですが。急に抱きつかないでください」 

ことり「このこのー」 

モーリエ「勘違いしないでくださいね、私とあなたは赤の他人です」 

ことり「そうなのモーリエちゃん。けど、それならどうしてことりに声を掛けたの?名前も知ってるみたいたけど」 

モーリエ「それはずばり、私が魔術師だからに他なりません」 

ことり「魔術師?希ちゃんの影響?」 

モーリエ「希は関係ありません。希って誰ですか」



8: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:55:01.09 ID:/qw3HKSg

ことり「なら、どうして魔術師を?」 

モーリエ「そんなものは自分の胸に聞いてください。兎に角、魔術師だからあなたの名前を直感したんです。そして声を掛けた理由は、ことりに破綻の未来が見えたからです」 

なんかあやしい宗教の勧誘みたい…。 

ことり「ど、どんな未来なのかな」 

モーリエ「ぬいぐるみの効力が切れて大切なものを失う未来です」 


1/3了



9: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:55:57.40 ID:/qw3HKSg

──回想── 

希「本気、なんやね」 

ことり「うん」 

希「なら、ウチから渡したいものがあるん」 

ことり「…何かな」 

希「疑ってるようなオカルトなものは出てこないからそんな顔しないでよ。一生懸命作ったん。ぬいぐるみ」 

ことり「可愛い。これ、希ちゃんが?」 

希「そうや。八つ作ろうと思ったんやけど、何せ急だったから間に合くて。少しでもことりちゃんの気持ちが支えたくて。ささやかだけどウチの精一杯の気持ち」 

ことり「ありがとう希ちゃん。とっても嬉しい。大切にするね」 

希「そうしてくれれば本望」



10: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:56:27.10 ID:/qw3HKSg

──回想── 


真姫「ウジウジしてたって仕方ないでしょ」 

にこ「そうよ。あんな別れ方して、ずっと後悔してるんじゃないの?だったら海未らしく面と向かって土下座でもしてきなさいよ」 

絵里「確かに顔を合わせるのは辛い部分もあるでしょうけど、大切な親友なんだから、時間が経ってしまうほど大きなものになっていくんじゃないかしら」 

海未「ですが」 

花陽「きっとことりちゃんも誰かが連れ戻しに来てくれることを待ってるんだと思う。だって、言葉とは裏腹に、すっごく辛そうだったもん」 

凛「すぐには帰って来れないにしても、きっとことりちゃんの心を開くきっかけになるんじゃないかな?凛は応援してるよー」 

花陽「私も」 

希「ウチも」 

絵里「もちろん私も」 

にこ「右に同じく」 

真姫「…頑張んなさいよ」 

海未「みなさん…」 

穂乃香「ねえ、海未ちゃん。ことりちゃんに伝えたいこと伝えに行こう。μ'sじゃなくなっても、やっぱり私たちは九人じゃなくちゃダメだよ」 

海未「その通りです。私が間違えていたのです。大切なものは、大会などではなくて九人の関係だということを、失って初めて気が付きました」 

希「どうしても踏み出せないってゆうなら、ウチが手を貸してあげる」 

海未「と言いますと?」 

希「変装すればいいんよ。親友同士ってことは、多分そろそろ頃合いやしな」



11: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:57:25.58 ID:/qw3HKSg

2/3 
  
  
──回想── 
  
  
穂乃香:ほんとにごめんなさい!タクシー使っても間に合わない…。後から追いつけるように頑張るから先に行ってて! 

Here is USA. 
来ましたアメリカです。 
字が読めません。 
コミュニケーションがとれません。 
異世界です。 
そして一人です。 
無理です!誰か来て下さい! 
Help me! 
誰か助けて! 
  
  
──



12: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:57:53.18 ID:/qw3HKSg

全く。 
命からがら三日もの間異世界を生き抜いて来ましたが奇跡です。 
トイレの単語がなかなか通じなかったときはほとんど死にかけました。 
全部穂乃香のせいです。厳しく叱る必要がありますね。 
おや。 

──



13: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:58:20.35 ID:/qw3HKSg

ことり「今日はあったかいね、ホノカちゃん、ウミちゃん」 

ホノカ「いい天気。わーい」 

ウミ「そうですね」 

ことり「今日ね、お医者さんみたいな人が二人のことを元気いっぱいにしてくれるんだよ」 

ホノカ「やったー」 

ウミ「それは嬉しいです」 

ことり「うん!とっても楽しみ」 

ぬいぐるみを持って昨日と同じ場所で待ち合わせ。 
効力が切れて霊力が増してことりが危ない~みたいな話だったけど、それよりもぬいぐるみさんたちの方がことりは心配なの。 
大切な親友だもん。



14: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:58:59.38 ID:/qw3HKSg

ことり「来たよ、海未ちゃん」 

モーリエ「Oh,チコクしませんーねさすがはコトーリグレイト。海未ではありません」 

ことり「モーリエちゃんは一人でアメリカに来たの?というかなんで魔術師の格好?」 

モーリエ「そんなものは自分の胸に聞けと言ったでしょう。『Oh,my GOD!』ってアメリカ人大好きではないですか」 

ことり「神様に聞いても分からないよ。ね、ホノカちゃん、ウミちゃん」 

ホノカ「ウン」 

ウミ「ソウデス」 

モーリエ「さて、ただならぬ霊気を感じます。そのぬいぐるみ貸してください」



15: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 21:59:26.59 ID:/qw3HKSg

ホノカ「怖イヨことりちゃん」 

ウミ「ことりノ側カラ離レタクナイデス」 

ことり「大丈夫だよ、モーリエちゃんはいい人だから」 

モーリエ「…。今にも暴発しそうな状態ですね。はやく」 

ことり「優しく抱いてあげてね」 

モーリエ「お許しを。これもことりのため。悪いですが封印です」 

ことり「へ?」 

足下から出てきたのは、大型の金庫。 
無造作に詰め込んで鍵をする海未ちゃん。 
HAHAHA,ひどいジョーク。 
けど、いくらアメリカに来たばっかりの海未ちゃんでもそれはないんじゃないかな。



16: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:00:14.68 ID:/qw3HKSg

ホノカ「痛イ、痛イヨ」 

ウミ「タスケテクダサイ」 

ことり「ちょっと乱暴じゃないかな海未ちゃん。早く出してあげないと」 

モーリエ「モーリエです。すべてはユアセルフ。Forgive me.」 

ことり「あんまり面白くないジョークだねHAHAHA」 

モーリエ「私がジョークを言えるとでもLOLOLOLOL」 

ことり「返してー!」 

モーリエ「駄目です」 

ことり「ことりの大切な親友にそんなことしちゃ嫌!」 

モーリエ「親友ですか」 

ことり「そうだよ」 

モーリエ「私を倒してこの金庫型封印箱を奪うか、ぬいぐるみを諦めるか、あなたには二つの選択肢があります。私は抵抗しないと誓いましょう。どちらを選びますか」 

ことり「…」



17: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:00:39.70 ID:/qw3HKSg

モーリエ「なに、傷めつけたりはしませんよ。丁寧に私が保管しておきます。その点は御心配なさらず」 

ことり「Oh,my GOD...」 

モーリエ「落ち着いたら声を掛けて下さい。これを後々返す時も、ことりの呪いを解いておく必要がありますから」



18: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:01:18.69 ID:/qw3HKSg

何分かして、まだ力が入らない膝でむりやり立ち上がって、小学生の時に使った「学習ノート」を熱心に読んでる海未ちゃんに声を掛けた。 

ことり「何するの…?」 

モーリエ「簡単なことです。本日は過去の記憶を整頓して自分に対する理解を深めるって言えばバッチリや…深めるの会です」 

ことり「うん」 

モーリエ「さてではまずことりがぬいぐるみに侵蝕されていた原因を考えていきましょう。因果応報、何事も無からは生まれません」 

ことり「侵蝕なんてされてないよ?」 

モーリエ「あなたの主観では。自分ほどあてにならないものはないことを知るといいですよ」 

ことり「自分の胸に聞けって言ってたのに」 

モーリエ「現在と過去は別です。思考と経験もまたしかり」 

ことり「うーん…」



19: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:01:45.08 ID:/qw3HKSg

モーリエ「ですから主観性の薄れる過去のことならば信頼に値します。何か大きな悩み、葛藤、思い当たる節はありませんか?」 

あれのことだよね。 
あの別れ方を忘れてなんかいない。 
どっちが悪かったなんて言えなくて、お互い様。 
なんとなく気まずくなって、連絡だって一回もしなかったけど、海未ちゃんが踏み出してきてくれた。 
そこを今はっきりさせようって、そう伝えたいんだ。 

ことり「ねえ、海未ちゃん。ことり」 

モーリエ「モーリエです。それ以上は話さなくていいです。その続きの言葉は、今は胸に留めておいて下さい」 

意気込んだ矢先思わずきょとんとしちゃった。 
ハトが豆鉄砲をくらったとかそんなような。 
英語でget a blank look。



20: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:02:34.08 ID:/qw3HKSg

モーリエ「もっと根本的な部分から聞きましょう。どうしてアメリカに?」 

ことり「留学するため。二度とないチャンスだから、ことりは来ることを選んだの」 

モーリエ「それは確かに非常に運の良い機会だったでしょうし、価値を考えるにそれが正解に思えます。ことり自身は、それで納得していたのでしょうか」 

ことり「それは」 

モーリエ「失礼。いきなり踏み込みすぎました。焦る必要はなく、むしろ時間を掛けずして納得は納得に至りません」



21: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:03:06.28 ID:/qw3HKSg

ことり「焦っちゃってたんだね、ことり」 

モーリエ「ええ。そしてことりだけでなく、誰しもが焦っていたんです」 

ことり「…」 

モーリエ「因果応報。過去と今が繋がるのなら、今と未来も繋がります。穴を埋めていけばいいんです」 

ことり「そうだね」 

ちょっぴり寂しくなった。 

モーリエ「えー、ですからその、海未さんも既にそこまで気にしていないと言いますか、彼女なりに反省しているかもしれません。だからことりも気に病まなくて大丈夫です。 
     あなたの言葉の続き、是非、海未さんに聞かせてあげて下さい。待ってますから。きっと」 

はやく会いたいな。 

──



22: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:03:37.49 ID:/qw3HKSg

明後日は飛行機に乗りますので、トゥモローは実質最後の日。 
I'm so tired. 
長い長い一週間でした。 
その中でもことりと話すのはのはうち三日のたった数十分ですが。 
海外うんざりですもう。 
明日、見せるべきものを見せられれば十分でしょう。 

海未:穂乃香はまだですか 

一部とはいえ荷物を預けたのは間違いだったのかもしれません。 
園田海未、疲労困憊であります。Wow. 
はぁ。返信ですか。



23: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:04:28.02 ID:/qw3HKSg

────── 

 真姫:それで結局ことりのホテル行ってない訳?意味分かんない。話せたなら良いけど 

 にこ:へえ、気まずい雰囲気でろくに会話出来ないんじゃないかって心配だったけど元気そうなら安心した。最終日に喧嘩しましたなんて土産話持って帰ってくるのはやめてよ。 

 絵里:今回は運が良かったけど、海未はそれは結果論だってことを理解しないといけないと思うの。偶然はあくまで偶然で、不確定なものは自分の力じゃどうしようもない。計画と決意。ね、海未は得意でしょう? 

 花陽:すごく安心した♪ことりちゃん元気そうなのがなによりだよ♪なかなか連絡くれないんだもん。ことりちゃんの気が向いたらテレビ電話でお顔が見たいな。 
    穂乃香ちゃん、もうアメリカにいる時間のはずだけど… 

  凛:真姫ちゃん安定のツンデレにゃ 
    にこちゃんはそのフラグはちょっとないよー 
    絵里ちゃん自覚あるのかないのか知らないけど若干くさい 
    穂乃香ちゃんはしっかりと空港まで見送ったからアメリカで迷子かな? 

  希:いい感じやん(穂乃香ちゃんを除く)。明日の演出もよろしくな(穂乃香ちゃんを除く)。なんちゃって。スマホもあるしなんとかなるよ。一番弟子の海未ちゃんなら良い最終日にできるって期待してる。応援しか出来へんけど頑張ってな 

穂乃香:海未ちゃん海未ちゃん!横!うみちゃんから見て右! 

────── 

せわしない足音のほうに顔を向けると、どれだけ待ちわびたことでしょう、手を振る穂乃果の姿がありました。 
喜びも束の間、彼女が背負っているはずの組み立て式のマイクが入った黒いケースは、見当たらなかったのですが。 
GOD bless me!(日本語訳:なんということでしょう。神様が私に悪戯された) 
散々です…。 

──



24: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:05:36.95 ID:/qw3HKSg

「ことり。私は何も言えないことだから、よく考えて結論を出しなさい」 

お母さんから渡されたのは、アメリカの有名なファッションの専門学校からの手紙。 
ことりはどうして良いのか分からなくて、一人で抱え込んで、こんがらがって、最終的には無理が出ちゃって。 
時間がないと納得できないのなら、ことりはどうするべきだったんだろう。 
誰かに話したって、迷惑かけちゃうだけで何の解決にもならないよ。 
自分の関係だけが切り離されるんじゃなくて、ことりに関係してた繋がりが全部壊れちゃうんだから。 
じゃあことりには、自分の未来の可能性を捨てる選択しかないの? 
そんなのは嫌。 
ことりは、どうしようもなかったんだよ。 
  
  
2/3了



25: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:06:44.97 ID:/qw3HKSg

3/3 
  
  
──回想── 
  
  
海未「ことり!」 

ことり「…」 

海未「どうして今まで黙っていたのですか!」 

ことり「…大会前だし、その方が、練習に集中できたんじゃないかな」 

海未「そういう問題ではありません、私たちは仲間でしょう、親友でしょう?ならば、共に問題に向き合っていくよりも正しい答えがあるはずがないではないですか!」 

ことり「わかんないよ。離れてもみんなと友達でいられるかなんて。言うのは簡単でも。顔を合わせる機会なんてないし連絡が減って、連絡先だけ残ってても、友達じゃないよ」 

海未「…ことり、正気ですか」



26: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:07:40.34 ID:/qw3HKSg

ことり「おかしいな。ことりなりに迷惑掛けないように頑張ったつもりなのに」 

海未「違うでしょう、逃げです」 

ことり「逃げてなんかない。どうしようもないことをさ、ない希望にすがって藻掻く方が、よっぽど逃げだよ…。 
    …はは、相談したら何が出来たんだろ。みんなしてアメリカにお引越しするならならすごいね」 

海未「…っ」 

ことり「できることなんて何もないの。何かを諦めるしかないの。関係も何もかも、結局そんなものなんじゃないかな」 

私は、ことりの左頬を、右手の平で、思い切りはたきました。 
大きな音が、屋上から学校中に響き渡り、静寂だけが支配しました。 

穂乃香「海未ちゃん!」 

海未「…最低です」 

宥めてて引き剥がしかかる七人。 
吐き切るようにこう吐き捨てました。 

海未「……あなたは、最低です」 

──



27: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:08:13.26 ID:/qw3HKSg

それを最後についぞおとといまで、ことりと口をきくことはありませんでした。 
調子は変わっていなさそうで安心しましたが。 
回想にふけっていると、机の横の大きな箱に隠れている穂乃香の声が現実に引き戻します。 

穂乃香「ねえ、まだ?」 

海未「間もなくだと思います」 

丁度来ました。



28: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:10:06.50 ID:/qw3HKSg

── 
  
モーリエ「さすがはことり。今日も時間丁度とは、私のとある知り合いとは大違いです」 

あ、あれなに? 
なんかあやしげな大きな箱がガタガタ動いてる。大きな動物でも入ってるのかな。 

ことり「その箱の中身って聞いてもいい?」 

モーリエ「はい、その言葉を待っていました。お教え致しましょう。だ…ば…ぱ…。ピアニカです」 

「ベロニカだよ?!」 

ん? 

モーリエ「That's right.ベロニカです。もう穂乃ベロニカ、開けるまで口を開くなと言ったでしょう」 

…。 
コントだ。 

モーリエ「仕方がありません。では、オープン」 

ベロニカ「ことりちゃぁん!」 

ことり「穂乃香ちゃぁん!」



29: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:10:40.09 ID:/qw3HKSg

ベロニカ「会いたかったよ、寂しかったよ」 

ことり「ことりもずっと会いたかったよ」 

モーリエ「ベロニカです。ベロニカも適当やらないで下さい」 

ベロニカ「久々の再会でそんな暇なないって」 

ことり「ね-♪」 

ベロニカ「ねー♪」 

モーリエ「全く…。はい今日のスケジュールを進めますよ」 

ベロニカ「Booo」 

ことり「Booo」 

モーリエ「はいはい。今、三時手前ですが今日は暗くなるまで付き合って頂くことになります。ことり、いいですね?」 

ことり「大丈夫だよ」



30: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:11:36.78 ID:/qw3HKSg

モーリエ「OK,私はこの格好では町を歩けないので着替えたいのですが、時間もありませんし二十分後にここに集合でも構いませんか?」 

ベロニカ「この椅子ではモーリエちゃんを意地でも貫くって聞かなくて着替えてこなかったんだよ」 

モーリエ「ベロニカ、そういうことは言わない約束です」 

ことり「モーリエちゃんらしいね」 

モーリエ「何度言っても聞かないんですから」



31: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:12:09.91 ID:/qw3HKSg

せっかくだからことりも着替えた。 
白い生地のワンピースに白く染色された麦わら帽子。 
お気に入りなの。 

二十分後、集合。穂乃果ちゃんも海未ちゃんも先に来てた。 
穂乃香ちゃんはさっきのまま、ホットパンツにTシャツのラフな格好で、海未ちゃんは紺のカーディガンとレースのあしらわれた白いシャツを組み合わせたシックな服装。 
二人とも可愛い♪ 

モーリエ「では行きましょうか」 

街を散策。 
こうして三人でお出かけするのは久しぶりで、懐かしくてどこか新鮮。



32: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:12:38.43 ID:/qw3HKSg

ベロニカ「あ、あれ可愛い!ね、見て見て?」 

ことり「ことりはこっちの方が好きかなあ」 

ベロニカ「Wow...хорошо」 

ことり「わぁ、これもキュート」 

モーリエ「もう、いつになっても目的地に辿り着けません」 

だったり。



33: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:13:27.47 ID:/qw3HKSg

ことり「ここがことりの好きなお菓子のお店だよ」 

ベロニカ「Oh...Coreful!」 

モーリエ「確かにとても女の子らしくて可愛らしいですが、これ、食べられるんですか?」 

ことり「美味しいよ?」 

ちょっとふざけてその場にあった買ってない売り物を開けて食べて見せると、怒ることも忘れて唖然とする海未ちゃん。 
そのまま開いた口にグミをぽいっと。 

ことり「ね?」 

モーリエ「え、ええ。いえことりそれは」 

ことり「あとでちゃんと買うから大丈夫♪」 

ベロニカ「すごい!ぐれいと!穂乃香も開けよ」 

ことり「ベロニカちゃんはダメー」



34: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:14:54.86 ID:/qw3HKSg

夕食はことりのお気に入りの、大体何でも食べられるお店。 

「Here you are.」 

ことり「Thank you.」 

モーリエ「ことり…それはチーズケーキですか?」 

ベロニカ「夜ご飯がデザート?!」 

ことり「えへへ。大好きなんだあ。あ、三人で食べる?」 

ベロニカ「ホール一人で食べるつもりだったんだ」 

モーリエ「これが自由の国ですか。にわかには信じられません」 

ことり「おいひいよ?」 

ベロニカ「どれどれ。んー、でりひゃふ!」 

モーリエ「ベロニカまで…」 

ベロニカ「それ」 

モーリエ「んぐ」 

ベロニカ「どう?」 

モーリエ「ふむ。美味しいですが。塞がらない口にものを入れるのは二人ともやめてください」 

あっという間に時間が過ぎた。



35: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:15:31.66 ID:/qw3HKSg

ことりのためのプログラムだとしたら、ことりが街を案内したことはちょっと変なのかもしれないけど。 
自意識過剰だったかな。 
会いたいって、それだけで来てくれたのなら、ことりは嬉しい。 
きっと楽しむことが大切なんだよね。 
友達で居ることが大切なんだ。 
それだけでよかったんだ。 

──



36: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:16:08.16 ID:/qw3HKSg

ベロニカ「ことりちゃんすごいね、どうやって英語覚えたの?」 

ことり「ううん、初めはね、少しは勉強したつもりだったのに全然分からなかったよ」 

モーリエ「全くです。学校の教養に疑念を持ちました」 

ことり「役に立つよ。ただ、慣れるのに時間が要るだけ。取り入れるのが大変なの。ことりだって、もう半年以上住んでるのに最低限の単語となんとなくのニュアンスしかわかってないもん」 

ベロニカ「うへえ。根気ないと絶対無理だ」 

ことり「住めば覚えるしかなくなっちゃうから」 

モーリエ「そういうものですか」



37: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:16:27.86 ID:/qw3HKSg

そんな話をしながら、暗くなった人気の多くない裏通りを歩きます。 
魔術師として露店を展開していた通りです。 
さて、いよいよクライマックスです。 
これが、と言いますかアメリカまで来て現状が変わるとは正直思いませんが、それでも一縷の希望に託すのは悪いことではないと思います。これが、ことりに残ってくれさえすれば、それでいいのです。 
私たちが来た理由。それは、思い出を作るためだったのかもしれません。



38: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:17:21.09 ID:/qw3HKSg

モーリエ「穂乃香」 

ベロニカ「うん」 

名前を呼ぶと穂乃香は察したらしく、そそくさと準備をし始めます。 
戸惑っていることりの相手は私。 

モーリエ「ことり。この三日間私たちにお付き合い頂きましてありがとうございます」 

ことり「うそ…もう帰っちゃうの?」 

ああ、伝えていませんでしたね。 

モーリエ「はい。本来であらば六、七日程とれたはずなのですが、こちらの事情でやむ得ず。悪しからず」 

ことり「…そっか」 

落ち込んでしまいましたか。 
何と言ったものですかね。 
adlibに頼りましょう。



39: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:17:55.09 ID:/qw3HKSg

モーリエ「Oh,my GOD.アメリカ人これ度々使いますが、神はどこに居ると思います?」 

ことり「雲の上?それとも心の中?」 

ふむ。 
それ頂きます。 

モーリエ「分かっているじゃないですか。そうです、神様なんてのは、雲の上にもいれば、人の心の中にも住み着いているんです。 
     そして人々は言います。『Oh,my GOD!』と。どういうことだかわかりますか?」 

ことり「どういうこと?」



41: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:18:32.79 ID:/qw3HKSg

モーリエ「人の感じる距離感も、見えそうで見えない大切な何かも、自分の気持ちも正しさも、それくらい曖昧ということです。 
     いつか、関係なんて、所詮は脆くて下らないものだと言いましたよね。いえ、聞いたことなんてないので直感しただけですが。 
     案外その通りなのかもしれません。人間なんて、風が吹けば流されてしまうものですから。ですが、だからこそ、その見えない本質に手を伸ばすんです。私たちは。非現実的な、解決しようのない問題でも、矛盾する葛藤でも、抗いたくなるんです。 
神を信じることは悪いことではありません。それを通して見つかるものがあるのならそれは成長であって、成長したがることを誰が咎められますか? 
     ですから、上手くまとまりませんが、何も分からなくなって自分さえ信じられないときは信じればいいんですよ。人間、案外様々なことを証明できるものですから。 
     ですから、聞かせてください──」 

ベロニカ「海未ちゃん」 

モーリエ「…ヒートアップしました」 

ことり「続き、聞きたいよ」 

モーリエ「coming soon。間もなくStartです」 

マイクが無いことが心残りですが。 
穂乃香の技量に託しましょう。



42: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:19:55.21 ID:/qw3HKSg

モーリエ「ことり、こちらへ」 

あまり見栄えのよくない、希お手製の魔方陣の上に案内します。 
黒くて丸い絨毯にぼんやりと青く光るLED電球がそれらしく散りばめられているだけなので、踏んで割ってしまわないかと心配です。 

ことり「これでいい?」 

無言を返します。 
同時に、ピアノによるどこか切なげな前奏。 
ラジカセですけども。 
どこもかしこもチープなのも、惜しいところ。申し訳ないです。



43: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:20:27.57 ID:/qw3HKSg

ベロニカ「不思議だね 今の気持ち 空から降ってくるみたい」 

ことり「穂乃香ちゃん?」 

モーリエ「ことりがいなくなって、解散して。解散後、引きずった末に最後に歌おうと作った曲です」 

ことり「…」 

モーリエ「恋愛ソングではありますけど、多角的に見れば、出会いの素晴らしさ、『好き』の素晴らしさを訴えた曲でもあります」 

ベロニカ「初めて出会ったときから 予感に騒ぐ 心のMelody」 

モーリエ「しかし私たちだけでは訴えきれないんです、この気持ち。足りません」 

ことり「それは」 

ベロニカ「とめられないとまらない 何故?」 

モーリエ「──曲名は、『snow halation』」



44: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:21:18.64 ID:/qw3HKSg

届けて、切なさには。 
名前を付けようか。『snow halation』 

誰もが息を呑みました。 
私も、ことりも、通すがりの人も。 
マイクなんて無くとも、彼女、それを響き渡らせます。 

ことり「私は…」 

青く照らされたことりは、何かを探して彼女の瞳を見つめます。 
そういうことですか。 
いつだって、最後の答えを導き出すのは穂乃果でしたね。 
精一杯、盛り上げ役として頑張りましょうか。



45: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:22:10.84 ID:/qw3HKSg

──回想── 
  
  
真姫「…この状態で練習できる訳ないでしょ」 

にこ「ねえ、どうすんのよ。はっきりと決めなさい、リーダー」 

穂乃果は、逃げることなく、その強い瞳を真っ直ぐに受け止めました。 

穂乃果「大会は中止。部活も中止。ライブも、練習も今日をもって」 

そして。 

穂乃果「私たちのμ'sを、解散しよう」 

誰一人として口を開く人はいなく、その沈黙は全員の同意、憂いを訴えているようでした。 
雰囲気を確認して、穂乃果は、私に顔を向け、ただこう言いました。 

穂乃果「ね、海未ちゃん」 

海未「……はい」 

重い空気の中、ことりに手をあげた私は、たった二文字の重い言葉を口にしたのでした。 
  
  
──



48: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:28:48.47 ID:/qw3HKSg

二番のサビに差し掛かる頃、それきり魅せられたように呆然としていたことりに話しかけます。 
鬱陶しいかもしれませんが悪く思わないでください。 

モーリエ「いささかチープではありますが、プレゼントを用意してあります」 

ことり「プレゼント?」



49: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:29:38.41 ID:/qw3HKSg

モーリエ「ええ。ですが、ことり自身にプレゼントを召喚して貰わなくてはなりません。必要なのは、あなたの本音です」 

ことり「…本音」 

間奏に入るのを待ってから、全部をアドリブに任せて、感情を吐き出すように、思考をそのまま言葉にするように、口を開きました。 
半分は格好付けな気もしますが、純粋な本心による原動力ですから。



50: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:30:22.32 ID:/qw3HKSg

モーリエ「『halation』。光で写真がぼやけること。いつだって、大切な気持ちは、そうであればあるほどに、曖昧模糊としたものなのです。だから人は、悩み、苦しみ続ける。そんな時、どうすればいいのか。簡単です、信じれば良いんです。 
     人間関係が危うくても、目指したい夢が分からなくなっても、自分が一つ決めたものを証明しようとすれば、きっとそれは叶います。 
     神なんて、雲の上だろうとどこだろうと、わかり得なくて、真実は闇の中にあります。
     それでなお、ああ神よと呟いては神に頼るんです。言葉にするだけで心が救われるからに他なりません。そしてそれは無意識の中で、自分としての結論を導くでしょう」 

間奏の演奏が終盤に入ります。 
まるで雪が降っているかのような幻想的な空間の中、高まる緊張感。 
最高潮に達したとき、何が起こるのでしょう。 
私でさえ分からない中、最後の言葉を紡ぎました。



51: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:31:32.83 ID:/qw3HKSg

モーリエ「海未はことりの親友です。親友であり続けたいから信じます。どこにでもいるのなら、どこにいたっていいじゃないですか。離れていたって信頼し合えているのなら、親友じゃないんですか?私は、永遠にことりの親友でありたいです」 
     ──ですから聞かせて下さい。私は、私たちは、ことりの親友ですか?」 

大サビに入る直前、魔方陣がまばゆいオレンジ色に染まり、ことりを照らし出します。 

ことり「当たり前だよ」 

一陣の風が吹いて、白い麦わら帽子は空高くへと舞いました。 
鳥肌が立つような盛り上がりの中、ことりは。 

ことり「私も、ずっとみんなの親友だよ!」



52: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:32:14.07 ID:/qw3HKSg

名前をつけようか『Snow halation』 
想いが重なるまで 待てずに 
悔しいけど好きって純情 
微熱の中 ためらってもダメだね 
飛び込む勇気に賛成 まもなくStart! 

モーリエ「…ありがとうございます」 

消え入りそうな声でそれだけを返しました。 
  
 



53: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:32:45.55 ID:/qw3HKSg

いつの間にか出来ていた観衆の輪が引いてから、みなさんからお預かりしていたプレゼントを取り出しました。 
結構かさばります。 

モーリエ「はい、ぬいぐるみです。増殖しました」 

ことり「八つに増えてる」 

モーリエ「はて私にはどういうことか分かりませんがおそらくあなたにとって意味のあるものでしょう」 

ベロニカ「それまだやってるんだ」 

モーリエ「何の話です?で、それぞれにブローチがあしらわれていますが、一人分足りません」 

ことり「そう?ちゃんと八人分…あっ」



54: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:33:58.85 ID:/qw3HKSg

ベロニカ「それじゃ足りないね」 

モーリエ「一人分だけ無いのですよ。ですから、是非自分自身で見つけて下さい。その姿、海未さんが心待ちにしているかもしれません」 

ことり「モーリエさんじゃダメなんだね」 

モーリエ「当たり前です。大切な仲間が居る場所で、みんなあなたを待ち続けています。どこを探したってあなたの代わりはいませんから。 
     μ'sという単語を知っていますか?九人揃ってはじめてμ'sっていうんです、ことり。わがままを言わせてください。帰って…。…帰って来て下さいっ……」 

静まりかえった裏路地には私の声が一杯に響きました。 


3/3了



55: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:34:43.51 ID:/qw3HKSg

モーリエちゃんの代わりにベロニカちゃんから受け取った一枚のDVDをPCに入れて再生。 
一週間も経っていないのに、もう何回見たかわからない。 
十五分くらいの短い動画で、私への一言メッセージと、そこから発展する八人らしい賑やかな会話。あとsnow halationの八人バージョンが振り付けとあわせて撮影されてる。 
ぬいぐるみさんと一緒に見てるよ。 

ことり「…ふふ」 

懐かしいな。 
またみんなに会いたい。



56: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:35:12.86 ID:/qw3HKSg

再生を終えたディスクを丁寧にしまって、半年お世話になった部屋を立ち上がって、二人のぬいぐるみとディスクだけ手にして、もう来ることのないドアを閉める。 
行き先は、遠いところ。 
どこだろうね。遠いところ。 
そうぬいぐるみに問いかけても、もう返事は返ってこない。 
オレンジ色と青色のブローチが揺れるだけだった。



57: 名無しで叶える物語(笑) 2018/05/29(火) 22:36:12.65 ID:/qw3HKSg

今はまだ、無理だけど。 
だけどね。 
いつか。 
きっと、いつか、会えるから。 
その時まで待っててね。 
またみんなで遊ぼうね。 
いっぱい歌ったり踊ったりおしゃべりしたりしようね。 
だから、ありがとう。 
どこにいても、いつまでも、一番の親友でいて下さい。 
ことりの親友でいて下さい。 
ありがとう。 
親愛なるみんなへ。 
九人が揃うその日まで。 

See you, and I love you Foever. 
  
  
  
  
  
  
  
  
─Finish─



62: 名無しで叶える物語(やわらか銀行) 2018/05/29(火) 23:54:18.69 ID:oXtA9ohg

なんとなくドイツを思い起こす文体と雰囲気だった 
おつおつ







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