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1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 05:20:57.70 ID:l5kCaXPmO



晶葉(世界は私を受け入れない)


晶葉(どうあっても、この世界は私を受け入れてはくれない)


晶葉(それが私。池袋晶葉がこれまで生きてきたなかで培った価値観だった)





2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 05:27:58.28 ID:l5kCaXPmO

晶葉(『天才科学者』)

晶葉(私という存在を端的に表すとしたら、そんなところだろう)

晶葉(この場合、『天才』という言葉には尊敬や称賛のようなポジティブな感情だけではなく)

晶葉(多分に異常や奇異などの畏怖の念がこめられていた)



3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 05:32:11.29 ID:l5kCaXPmO

晶葉(『世界は私を受け入れない』)



晶葉(結構なことだ!!)



晶葉(受け入れようとしないならば……嫌でも認めさせてやろうじゃないか!!)


晶葉(私は示す必要があった)

晶葉(私という人間の頭脳を、発明を)

晶葉(私という人間の天才性を)



晶葉(私という人間の存在価値を)



4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 05:41:53.71 ID:l5kCaXPmO

晶葉「できたぞ助手!アイドルたちの過去を映し出す装置だ!」

P「な、なんだってーー!?」

晶葉「こいつがあればアイドルたちのかつての姿を再現できるぞ!」

P「そんなことが可能なのか!?」

晶葉「こいつはあらゆるデータベースに侵入して、監視カメラの映像や個人のブログの写真まで収集するんだ!」

P「ヤバそう!!いつも通りだけどっ!!」

晶葉「そいつを元に過去の姿を3DCGでほぼ正確に再現可能な優れモノだ!!」

P「ってことは、アイドルたちの幼い頃の姿なんかも見れちゃうわけか……!?」

晶葉「ああ!理解が早いな助手は!!」

P「うひょ~~!こいつぁスゴイぜーー!!」

晶葉「くれ悪だぞ~~!」




6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 05:53:48.03 ID:l5kCaXPmO

装置『うぃ~~んガガガ』 

パッ 

P「お、映った!」 

晶葉「ふむ。真っ先に私の目の前で私の幼少時の姿から見はじめるとは……」 

P「お~~メガネをかけていない頃の晶葉だ!これはこれでアリだな!」 

晶葉「プロデューサー。私がなにものにも動じないと思っているならお門違いだぞ。正直ドン引きだ!」 

P「だ、ダメか?!現在の本人と見比べればより楽しめると思ったんだが……」 

晶葉「私より大胆不敵だなぁ助手は!!」



7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 06:00:25.03 ID:l5kCaXPmO

晶葉「私なんぞよりも、早く他のみんなを映してくれ助手よ!」 

P「むう。もう少し堪能したかったが……仕方ない。誰からいこうか?」 

晶葉「ナナさんが大トリなのは確定として、とりあえず私とタメのアイドルを片っ端からいこうじゃないか!」 

P「よし!それじゃ中二病発症前の飛鳥や蘭子でも見てみるか!」 

晶葉「それで決定だ!!」 

P「えーっと、じゃあまずは、14歳の二人を映し出して……っと」ピッピッ 

パッ 


晶葉(ああ……) 

晶葉(みんなの姿が見れる)



8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 06:06:29.58 ID:l5kCaXPmO

晶葉(荒唐無稽な発明から実用的な発明品まで、たくさんの装置を作ったな) 

晶葉(時には、既存の概念や価値を覆すようなモノまで作った) 

晶葉(それ程までに私は己を誇示したかったのだろう) 


晶葉(そんなことをしても、世界との距離が縮まるわけがないことは、きっとわかっていただろうに)



9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 06:17:25.18 ID:l5kCaXPmO

P「ははは!見てみろよ晶葉!!蘭子が4歳まで遡ってもゴスロリ着てるぞ!」 

晶葉「うーむ、ナチュラルボーン中二病だったか……」 

P「よーし、次はちひろさんいってみるか!?」ピッピッ 

晶葉「お、過去が想像つかない人筆頭だな!」 

装置『ピーガガ…… チェイサー!ラステルマスキル……ピーガガガ』 

P「あれ?映らないぞ??」 

晶葉「故障かな?」 

P「やっぱりあの人謎のままなんじゃないか!」 

晶葉「ある意味予想通りだったな……」



10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 06:24:40.19 ID:l5kCaXPmO

晶葉(本当にいろんな発明をした) 

晶葉(愉快な発明品は……事務所のみんなも楽しんでくれていたんじゃないかと思う) 

晶葉(……かなり迷惑もかけたけど、なんだかんだみんな笑ってた、よな?) 


晶葉(愉快とは言い難い発明品も数々したが、使う人間にとっては役にたったのだろう) 

晶葉(たとえばどんな汚染水も濾過するフィルター。人格をコピーしたかのようなAI。ABC兵器にも対応できるシェルター) 


晶葉(『くれぐれも悪用するんじゃないぞ』……っと)



11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 06:29:57.71 ID:l5kCaXPmO

P「お、おお?!晶葉、晶葉!装置で過去の映像を掘り返していたら、こんなのまで出てきたぞ!」 

晶葉「ん?どうした助手?」 

P「晶葉も出ていた、ライブの映像だ!」 


装置『みんなーー!今日は来てくれてありがとーーーーっ!!』 

装置『わーわーわーわー!!!!』 



晶葉「ああ……」 

晶葉「懐かしいな……」



12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 06:36:20.39 ID:l5kCaXPmO

晶葉「データベースにこんな映像が残っていたか」 

晶葉「この頃はみんなといっしょにアイドルとして、いろんなことやってたな」 

晶葉「楽しかった……」 

P「今、は……楽しくない、のか?晶、葉……」 

晶葉「こんな穴ぐらに半世紀近く居れば、楽しくもなくなるさ」 

晶葉「でも、今日は久しぶりにちょっと楽しいかな?」 

P「そ、う、か……」ギギッ 

晶葉「お、おい助手っ!どうした!?」



13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 06:42:34.02 ID:l5kCaXPmO

P「あ、き……は…………」 

晶葉「助手っ!プロデューサー!プロデューサー!!」 

P「 」かくんっ 

晶葉「おいっ!バカものぉ!!創造主より先に逝くヤツがあるかぁ!!」ゆさゆさ 

晶葉「もう機械を直すための装置だって壊れているんだぞ!?プロデューサー!!」がくがく 


P「 」 


晶葉「…………っ!!」 





晶葉「一人にしないでよ、プロデューサー……」



14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 06:48:35.14 ID:l5kCaXPmO

晶葉(科学者というのは、どいつもこいつも奇異で異常なヤツばかりだ) 

晶葉(うっかり自分の発明品を『悪用』してしまった科学者がいたらしい) 

晶葉(おそらくは、人間だけを全滅させる毒ガスといった類のもの) 

晶葉(一夜のうちに地球上から人間はいなくなった) 


晶葉(……自作のシェルターに居た私を除いて) 



晶葉(まったく。本当に世界は私を受け入れない)



16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 06:58:31.56 ID:l5kCaXPmO

晶葉(それとも世界が私を受け入れないのではなく、私自身が周囲に壁を作っているだけだという、皮肉の効いたオチなのだろうか?) 

晶葉(だとしても、どこまでこの世界は私を拒絶するのだろうか?) 



晶葉「……まったく助手め。一人だけ逝ってしまうなんて!」 

晶葉「まぁ、でも、そんなに変わらないか」 

晶葉「フィルターを作る装置も先日壊れたところだ」 

晶葉「その装置を直すための装置も壊れて、それを直すための私の手もそろそろイカレてきた……」 

晶葉「私も……もうみんなのところに行く時間らしい」



17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 07:04:24.91 ID:l5kCaXPmO

晶葉「よい、しょっと……」ギッ 

晶葉「身体借りるよプロデューサー。いや、寄りかかるだけなんだけどな!」ぎゅっ 

晶葉「はぁ。ようやくみんなと会えるな」 

晶葉「ようやくこの孤独ともおさらばだ!」 

晶葉「さっさとこうしとけば良かったんだ!私の頑固者め!」 

晶葉「こんな地下で長い間意地張ってたのがバカバカしいぞ!」 

晶葉「ああ……不思議と穏やかなもんだな、プロデューサー」



18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 07:06:55.40 ID:l5kCaXPmO

晶葉(恐怖はない。向こうにはみんながいる) 

晶葉(この世界の……みんなが……) 



晶葉「ああ……」 



晶葉「ようやくこの世界に受け入れてもらえた気がするよ」 






20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/07/26(金) 07:39:07.77 ID:5XhwXoVxo

乙 






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