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    カテゴリ: 笑ゥせぇるすまんSS

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    転載元 : http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1538406091/

    1: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/02(火) 00:01:31.254 ID:G+EsIDWBD.net

    喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。

        ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。

        この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。

        そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。

        いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。

        さて、今日のお客様は……。

        時任一郎(43) 大企業課長

        【病気のすすめ】

        ホーッホッホッホ……。」



    4: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/02(火) 00:03:31.811 ID:G+EsIDWBD.net

    早朝。地下鉄を走る電車。車内は通勤・通学のための客ですし詰めとなっている。

    満員電車の中で、吊革を必死で掴む一人の中年サラリーマン。彼の目の下にはクマが浮かんでいる。

    テロップ「時任一郎(43) 洛セラ東京事業所・課長」

    駅に停車する電車。電車を降り、急いで駅から出ようとする時任。


    洛セラ株式会社・東京事業所。朝礼で、手帳の文章を読み上げる時任ら社員たち。

    部屋の額縁にある創業者の肖像写真。彼は、高僧のように温和な表情をしている。

    テロップ「稲村幸一(86) 洛セラ名誉会長」


    机に向かい、パソコンを操作する時任。

    時任のモノローグ(俺は、洛セラで課長をしている。日本を代表する一流企業の課長、と言うとみんながうらやむだろう)

    さらに、取引先と電話をする時任。

    時任のモノローグ(だが、その実情は実に悲惨なものだ)



    5: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/02(火) 00:05:30.708 ID:G+EsIDWBD.net

    真夜中。洛セラ東京事業所では、建物に明りがついている。机に向かって熱心に仕事を続ける、時任ら社員。

    時任のモノローグ(洛セラは、残業時間が長いことで有名な会社だ)


    廊下。左手で頭を押さえながら、床へと倒れ込む中年管理職。彼の元へ、他の社員たちが駆け寄る。

    時任のモノローグ(そのせいか、この会社は管理職の過労死が非常に多い)


    ある上司が机を叩きながら、若手社員を怒鳴りつけている。

    時任のモノローグ(上司による部下へのパワハラは日常茶飯事だ)

    ある日。時任課長に退職願を提出するとある社員。

    時任のモノローグ(そういうこともあって、洛セラは若手の離職率が高い会社だ)


    真夜中。自宅マンション。机の上にある家族写真を見つめる時任。写真の中での時任は、妻や幼い娘とともに笑顔を浮かべている。

    時任「お前たちが出て行って、もう2年も経ったか。俺が仕事に明け暮れて、家庭を顧みなかったせいで……」



    6: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/02(火) 00:07:34.419 ID:G+EsIDWBD.net

    翌日。A社。応接室では、時任がA社の社員と商談を行っている。身振り手振りを交え、何かの説明をする時任。

    A社社員「分かりました。この話、検討してみようと思います」

    A社を出る時任。彼は、憂鬱そうな表情で街を歩いている。

    時任(商談はうまくいった……。だが、今の俺は……。会社も仕事も嫌になり始めている……)

    時任の後ろを付きまとう一人の男。その男は、そう……。喪黒福造だ。


    公園に入り、ベンチに座って休む時任。喪黒も時任の側に座る。

    時任「ハーーーーッ……」

    喪黒「おやおや……。ため息をつくと幸せが逃げますよ……」

    時任「私は疲れているんです……」

    喪黒「ならば、ゆっくり休んで疲れでも取ったらどうです?」

    時任「そんなわけにはいきませんよ。わが社は厳しいんですから……」
       「でも、私の心と身体は悲鳴を上げているんです。『会社なんかに戻りたくない』……と」




    【喪黒福造「いっそのこと、病気になって入院生活を送ってみたらどうです?」 大企業課長「いや、さすがにそれは……」】の続きを読む

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    転載元 : http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1538569464/

    1: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/03(水) 21:24:24.226 ID:Ksf8+LbyD.net

    喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。

        ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。

        この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。

        そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。

        いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。

        さて、今日のお客様は……。

        劉永漢(45) 料理人

        【料理修業】

        ホーッホッホッホ……。」



    4: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/03(水) 21:26:19.493 ID:Ksf8+LbyD.net

    テロップ「神奈川県、横浜中華街――」

    数々の牌楼と、立ち並ぶ中国風建築物。街のシンボル・関帝廟。

    街中をひしめく人の群れ。甘栗売りの男が、通行人に呼び込みをしている。

    甘栗売り「甘栗、おいしいですよー。試食してみてくださいねー」

    興味ありそうな表情で、甘栗売りの前に立つ若いカップル。カップルの側を通り過ぎる例の男――喪黒福造。

    歩道にいる怪しい占い師の女が、喪黒に呼び込みを行う。

    占い師「手相占いいかがですか?よく当たりますよー」

    占い師の姿に目もくれず、そのまま立ち去る喪黒。


    とある料理店では、観光客たちが食べ放題のサービスを堪能している。また、別の料理店も客でにぎわっている。

    一方、場末の中華料理店『陽光軒』。通行人たちは、店に入ろうとせず素通りしていく。『陽光軒』の店内は客が全くいない。

    客席のテーブルにいるのは、どうやらこの店の店主のようだ。昼間であるにも関わらず、店主は店で酒を飲んでいる。



    5: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/03(水) 21:28:13.694 ID:Ksf8+LbyD.net

    テロップ「劉永漢(45) 料理人・『陽光軒』店主」

    劉(この店も、俺の代で終わりか……)

    酒で酔い潰れ、赤ら顔をしている劉。彼は虚しそうな表情をしている。

    『陽光軒』の玄関の戸が開き、店の中に喪黒が入る。喪黒の姿に気付く劉。

    劉「ああ、いらっしゃいませ……」

    慌てて喪黒に水とおしぼりを渡す劉。メニューを見る喪黒。

    喪黒「ホイコーロー定食で……」

    劉「かしこまりました……」

    厨房に立つ劉。酔っ払ってはいるものの、料理を作る様子は手なれている。

    喪黒のいる席にホイコーロー定食を運ぶ劉。劉が作った定食を一人で食べる喪黒。


    食事が終わり、レジの前に立つ喪黒。

    劉「お会計ですか?」




    【喪黒福造「何なら、中国で本格的な料理修業をしてみませんか?」 中国人料理人「えっ、私が中国に行くんですか!?」】の続きを読む

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    転載元 : http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1538682283/

    1: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/05(金) 04:44:43.622 ID:PkXfMdIkD.net

    喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。

        ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。

        この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。

        そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。

        いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。

        さて、今日のお客様は……。

        小室保馬(40) エコノミスト

        【座敷わらし】

        ホーッホッホッホ……。」



    2: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/05(金) 04:46:50.961 ID:PkXfMdIkD.net

    深夜。東京、港区。日の出テレビ。討論番組「朝まで激論テレビ」の撮影が行われている。

    経済問題を巡り、侃々諤々の議論を行う出演者たち。今日の出演者は、経済関係の学者や文化人たちが多い。

    どの出演者も、皆、自分の持論を大声で好き勝手に唱えている。この男もそうだ。

    小室「今の日本経済に不可欠なのは、将来、発展する可能性がある分野を育てることです!」
       「農業、観光、再生医療、AIなど……。これらの分野は大いに発展の余地があります!」

    テロップ「小室保馬(40) 城南大学教授・エコノミスト」


    早朝。テレビ局の控室。討論番組が終わり、出演者たちはビールを飲みながら談笑している。

    一人でビールを飲む小室に対し、この番組の司会者が声をかける。

    田村「小室先生。あなたが執筆した新著、読ませていただきましたよ」

    テロップ「田村恭一朗(84) ジャーナリスト、『朝まで激論テレビ』司会者」

    小室「ああ。『新・経済原論』のことですか……」

    田村「そうです。僕とは考えが若干違うものの、なかなか興味深い内容でした」



    3: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/05(金) 04:49:00.501 ID:PkXfMdIkD.net

    小室と田村を見つめながら、何かをひそひそと話す出演者たち。

    出演者A「あれが、『新進気鋭のエコノミスト』と呼ばれる小室保馬か……」

    出演者B「小室は一匹狼で変わり者らしいけど、どうやら噂通りの男のようだな」

    テレビ局を出て、タクシーで帰りにつく小室。

    小室(一匹狼で変わり者……か。それで大いに結構だ)
       (頭脳と論理で社会を分析し、未来を切り開いていくのが俺のやり方だからな)


    ある高級住宅街。小室家、台所。朝食を食べる妻を目にする小室。

    葉月「あら、あなた食事は?」

    テロップ「小室葉月(38) 七橋大学教授・経営学者」

    小室「外で済ませてきた。こんなこと、言わなくても分かるだろう」

    葉月「まあね。私たちは夫婦なのに、家で顔を合わせる機会さえも少ないんだから……」

    小室「俺はこれからゆっくり寝る。君は今から仕事に行くんだろ」



    5: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/05(金) 04:51:21.794 ID:PkXfMdIkD.net

    妻がいなくなり、ベッドで横になる小室。

    小室(そろそろ俺は、妻と別れるべきなのかもしれないな……)


    昼。ファミレス。とあるテーブルで、小室は、編集者に原稿を渡す。

    小室「これが来週分の『週刊ビジネスマン』の原稿です」

    編集者「ありがとうございます。先生の過去の連載分、書籍化してはいかがでしょうか」

    小室「まあ……。原稿のストックが貯まっていますから、ちょうどいいでしょうね」

    遠くの席でコーヒーを飲む喪黒福造。喪黒は、編集者と会話する小室の姿を目にする。

    原稿を受け取り、店を出る『週刊ビジネスマン』編集者。席で一人になった小室に、喪黒が声をかける。

    喪黒「あのぅ、もしかしてあなた……。小室保馬先生ですね?」

    小室「ええ。そうですよ。私が小室保馬ですよ」

    喪黒「ならば、ちょうどいいところです。サインをお願いしますよ」

    喪黒は、小室の著書とサインペンを持っている。




    【喪黒福造「奥様と円満な形で離婚するのが、あなたのお望みなんですね?」 エコノミスト「その通りです」】の続きを読む

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    転載元 : http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1537870297/

    1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/25(火) 19:11:37.177 ID:DTqDnszTD

    喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。

        ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。

        この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。

        そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。

        いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。

        さて、今日のお客様は……。

        長谷川丸男(41) 新聞記者

        【報道最前線】

        ホーッホッホッホ……。」



    2: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/25(火) 19:13:57.321 ID:DTqDnszTD

    東京、千代田区。大手町エリアにそびえ立つ巨大ビル。

    テロップ「読朝新聞東京本社ビル、地上33階、地下3階建て」

    眼鏡の奥から鋭い眼光を飛ばす老人の男。高値なスーツを身にまとい、杖をついている。

    テロップ「鍋島弘道(92) 読朝新聞本社・代表取締役主筆」

    長谷川のモノローグ「鍋島弘道主筆は、『ナベヒロ』の通称で知られる大物だ」

    盟友である元首相と握手をする鍋島。さらに、読朝新聞社が保有する球団・巨神の監督と会う鍋島。

    長谷川のモノローグ「鍋島主筆は、メディア界だけでなく、政界やスポーツ界にも強い影響力を持っている」

    読朝新聞の朝刊紙面。「読朝新聞」の題字がアップで映る。リーグ優勝をし、選手たちに胴上げされる過去の巨神監督。

    長谷川のモノローグ「世界一の発行部数・840万部を誇り、プロ野球の巨神こと読朝ギガンツでも知られる……。それが読朝新聞だ」


    夜。読朝新聞東京本社。仮眠室の中で、一人の男が毛布にくるまって寝ている。

    テロップ「長谷川丸男(41) 読朝新聞・社会部記者」



    3: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/25(火) 19:16:14.940 ID:DTqDnszTD

    仮眠をとっている長谷川を叩き起こす同僚・高木。

    高木「おい長谷川、起きろ。事件だぞ」

    長谷川「ああ、高木……」

    本社の廊下を急ぎ足で歩く長谷川と高木。

    長谷川のモノローグ「俺は、この新聞社の社会部に所属する遊軍記者だ」

    真夜中の街。車を運転する長谷川。助手席には高木がいる。

    長谷川のモノローグ「遊軍記者は、記者クラブにも所属していないし、決まった担当も持っていない」


    殺人現場で取材をする長谷川。地震で自宅が倒壊した街にいる長谷川。また、選挙運動中の候補者の取材をする長谷川。

    長谷川のモノローグ「大きな事件、事故、災害があれば、取材テーマに応じて臨機応変に動く『何でも屋』が遊軍記者だ」

    夕方。高速道路で、車を運転する長谷川。

    長谷川のモノローグ「世間一般の認識では、社会部の記者は正義感が強くて熱血肌の人間が多いとされる」



    4: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/25(火) 19:18:39.720 ID:DTqDnszTD

    夜。読朝新聞東京本社。デスクに向かい、原稿を執筆する長谷川。

    長谷川のモノローグ「……それは、建前の話だ。世の中で起きた出来事で話題性が強い事件を記事にするので……」
                 「社会部の報道は、大衆受けを狙った娯楽色が強いものになりがちだ」

    主筆の執務室。かしこまった様子で、鍋島主筆に頭を下げる記者。記者を叱る鍋島。

    長谷川のモノローグ「何よりも……。わが社は『ナベヒロ』こと鍋島主筆のおかげで、いろいろ報道に制約がある」

    ソファーで横になり、考え事をする長谷川。

    長谷川(果たして……。これが記者として、まっとうなあり方なのだろうか……)


    夜。あるカラオケ喫茶。中高年の客たちが店の中に集まっている。客の中には、長谷川や喪黒福造がいる。

    機械の前でマイクを取る長谷川。店内のテレビの画面には、「谷村新司 天狼」のタイトルが映し出される。

    長谷川は渋い声で、谷村の「天狼」を歌う。サビの部分を熱唱する長谷川。拍手をする客の一同。

    カラオケ喫茶を出る長谷川。長谷川の隣には、喪黒がいる。

    喪黒「あなたの年齢で谷村新司を歌えるとは、意外と渋いですなぁ」




    【喪黒福造「あなたも記者ならば、一級品のスクープを手にしてみたいでしょう?」 新聞記者「そうに決まってますよ!!」】の続きを読む

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    転載元 : http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1537260827/

    1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/18(火) 17:53:47.996 ID:f4gPAdR7D

    喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。

        ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。

        この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。

        そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。

        いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。

        さて、今日のお客様は……。

        ひのじゅん太(74) 司会者

        【若返りの黒酢】

        ホーッホッホッホ……。」



    2: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/18(火) 17:55:58.622 ID:f4gPAdR7D

    早朝。東京、赤坂。銀河テレビ。

    番組のオープニング音楽とともに、「ひのじゅん太の朝バズーカー!」のタイトルが出現する。

    男性アナウンサー、女性アナウンサー「おはようございます」

    女性アナウンサー「X月X日、『ひのじゅん太の朝バズーカー!』です」

    この情報番組の司会を務めているのは、白髪混じりのオールバックに、日焼けした顔の老人だ。

    テロップ「ひのじゅん太(74) 司会者 本名は日野原潤太郎」

    原稿を読む女性アナウンサー。ニュース映像が流れる。

    女性アナウンサー「リニア中央新幹線の建設工事を巡る談合で……」
                「東京地検特捜部は大手ゼネコン4社への強制捜査を行いました」

    しかめっ面をした状態で、コメントをするひのじゅん太。

    ひの「ただでさえ談合がまかり通っている建設業界、今も体質が変わっていないねぇ!」
       「特捜部は、この事件にもっとしっかりメスを入れて欲しいよ!」

    音楽。「朝バズ!」の音声とともに、CM映像に切り替わる。



    3: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/18(火) 17:58:16.664 ID:f4gPAdR7D

    スポーツニュース。プロ野球の試合の映像が流れる。スポーツキャスターがニュースを読む。

    スポーツキャスター「クライマックスシリーズ進出を目指し、絶対に諦めない横浜シューティングスターズ!」
                「昨日の対戦相手は読朝ギガンツです……」

    横浜シューティングスターズの主砲・堤下が、読朝ギガンツの投手から本塁打を放つ。

    笑顔でコメントをするひのじゅん太。

    ひの「昨日の試合、やはりこの男が決めてくれたねぇ!堤下のスリーランホームラン!」


    午前7時台後半。ある駅のプラットフォーム。出社する会社員たちや、学生たちの姿。

    銀河テレビ。情報番組「朝バズ!」の放送が続いている。報道中に、立ったまま居眠りをするひのじゅん太。

    下町。ある大衆食堂屋。店の中で、液晶テレビの映像を見つめる客たち。客の中には喪黒福造もいる。

    客A「お、ひのさんが居眠りしてるぞ」

    客B「ひのじゅん太も年を取ったなぁ」

    喪黒「…………」




    【喪黒福造「この黒酢を飲み続ければ、あなたは見違えるように若くなれますよ」 司会者「うーーん、悪くはなさそうですね……」】の続きを読む

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    転載元 : http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1537378530/

    1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/20(木) 02:35:30.855 ID:7g3zOGVQD

    喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。

        ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。

        この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。

        そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。

        いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。

        さて、今日のお客様は……。

        烏丸麗子(26) 市役所職員

        【伝説の怪盗】

        ホーッホッホッホ……。」



    4: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/20(木) 02:38:02.150 ID:19bD+hHFD

    テロップ「埼玉県、比企市――」

    JR比企駅と、周辺の大型店舗。市街地を歩く通行人たち。道路を行く数々の車。

    比企市役所。窓口の前に並ぶ列。ソファーに座る市民たち。市民たちは何かの手続きをしている。

    窓口に、若い女性の公務員がいる。彼女は、ある老人を相手に何かを話している。

    テロップ「烏丸麗子(26) 比企市役所職員・市民課」

    麗子のモノローグ「私は、市役所の市民課で働く公務員だ……」

    ある中年主婦を相手に、何かの手続きの手助けをする麗子。

    麗子のモノローグ「市民課の仕事は多岐に渡っている。死亡届や婚姻届などの戸籍の手続き……」
               「転入や転出とかの住民票の手続き……。また、国民皆保険に関する手続きなど……」
               「市民の生活に直結した重要な仕事が多い」

    新しい保険証を若者に渡す麗子。

    麗子のモノローグ「私の仕事は、市民のために役に立っている。しかし、私は今の仕事に満足していない」

    窓口にいる麗子。麗子の顔のアップ、彼女はうんざりしたような表情をしている。

    麗子のモノローグ「なぜなら、公務員の仕事はつまらないからだ。従って、私は公務員の仕事が嫌いだ……」



    5: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/20(木) 02:40:17.833 ID:19bD+hHFD

    夕方。仕事を終えた麗子が、街の中を歩いている。

    麗子のモノローグ「仕事は定時で終わり、給料も身分も保証されている」
               「世間の人たちは、公務員の私を勝ち組として扱ってくれるだろう」

    ファミリーレストラン。店の中で、スパゲッティを食べる麗子。

    麗子のモノローグ「しかし、私は今の自分に納得がいかない……」

    住宅地を歩く麗子。彼女は自宅アパートの中に入る。


    夜。アパート、麗子の部屋。液晶テレビの下のDVDプレーヤーに、DVDを入れる麗子。

    液晶テレビの画面が、アニメの画像に切り替わる。画面に「グッドラック!ドリピュア」のタイトルが表示される。

    テレビの画面。街の中に現れる黒っぽい怪物。何かのアイテムを使い、変身をする主人公の少女たち。

    麗子(来た……!!来たっ……!!)

    画面の映像。奇抜な色の髪形と、ドレスを身にまとった少女たちが、怪物と肉弾戦をする。

    両手を握りしめ、食い入るようにテレビの画面を見つめる麗子。



    7: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/20(木) 02:42:22.619 ID:19bD+hHFD

    液晶テレビの画面。少女たちが放つビームによって、粉々に砕け散る怪物。

    麗子「よ、よしっ……!!やったっ……!!」

    立ち上がり、思わず声を上げる麗子。

    アニメは終わり、エンディングテーマが流れる。テレビの画面を見つめる麗子。

    麗子(私もこの子たちのように、戦うヒロインに変身して活躍してみたいなぁ……)


    テロップ「東京、新宿――」

    夕方。「歌舞伎町一番街」の看板。歓楽街の中を行く大勢の通行人たち。

    白黒混じりのゴスロリファッションを着た麗子が道を歩く。

    麗子(うわ~~、わくわくするなぁ~~)

    ホストクラブ「新宿事変」。ゴスロリ姿の麗子が、美形のホストたちに囲まれている。

    麗子「アハハハハハ!!」

    酒に酔った麗子は、ホストたちにお世辞を言われて上機嫌になっている。




    【喪黒福造「あなたは伝説の怪盗として、世間の注目の的になれますよ」 女性公務員「何だか、わくわくしてきました……」】の続きを読む

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    転載元 : http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1537546851/

    1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/22(土) 01:20:51.373 ID:ZZa4DlsuD

    喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。

        ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。

        この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。

        そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。

        いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。

        さて、今日のお客様は……。

        家入住也(27) フリーター

        【追い出し屋】

        ホーッホッホッホ……。」



    3: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/22(土) 01:23:29.890 ID:ZZa4DlsuD

    深夜、東京のある都市。市街地。夜中ということもあり、道路を走る車の台数は昼より少ない。

    住宅街。団地。真夜中であるためか、歩道には人があまり見当たらない。

    とあるマンション。ある部屋。布団に横たわる若者。目を閉じてはいるものの、どうやら眠れないようだ。

    テロップ「家入住也(27) フリーター」

    憂鬱そうな表情で、再び目を開く家入。隣の部屋からは、ヒップホップの音楽が大音量で響いている。

    隣の住人が、ヒップホップの音楽とともに踊って足を踏み鳴らし、何かの奇声を上げている。

    家入(またか……。今年になってから、俺はいつもいつも騒音に悩まされて眠れないでいる……)


    住宅街、ある家。家の塀の前には、宅急便会社「佐山急便」のトラックが停まっている。

    大きな荷物を運ぶ、「佐山急便」のバイトたち。制服を着た家入がそこに加わっている。

    目の下にクマが浮かび、眠そうな表情の家入。軍手をはめた家入の両手から、一瞬力が抜ける。

    地面に落ちる荷物。眠気が吹っ飛び、蒼白な顔になる家入。彼の仕事のパートナーが、不快そうな表情になる。



    5: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/22(土) 01:26:09.087 ID:ZZa4DlsuD

    パートナー「家入!何やってるんだ!」

    家入「す、すみません……」

    道路を走る「佐山急便」のトラック。後部座席で居眠りをする家入。トラックの運転手が、家入を一瞬睨みつける。


    「佐山急便」営業所。上司の前で、神妙そうな表情をする家入。

    上司「家入さん。あなた、仕事でミスが目立ち過ぎていますよ」

    家入「申し訳ありません……。これからは気をつけます」

    上司「その言葉、前にも聞きました。仕事中に何度も荷物を落とすようでは……」
       「あなたはもう、ここへ来なくていいですから」

    家入「……ということは」

    上司「単刀直入に言うなら、『クビ』ということですよ」


    街を歩く家入。落ち込んだ表情と、眠気の混じった表情が入り混じった顔をしている。

    家入(俺は「佐山急便」をクビになってしまった……。また、一からバイト先を探さなければいけないのか……)
       (くそっ……!!あの隣の住人の騒音に悩まされず、睡眠不足になっていなければ……)
       (俺はバイトでミスをせずに済んだし……、勤め先もクビにならずに済んだんだ……)



    6: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/22(土) 01:28:24.886 ID:ZZa4DlsuD

    眠気に耐えながら、覚束ない足取りでフラフラと歩く家入。家入の目のアップ。目の下に浮かぶクマ。

    家入(それにしても、今の俺は猛烈に眠い……。どこかで横になって休もう……)


    あるインターネットカフェ。漫画の詰まった本棚と、パソコンが並ぶ店内。

    とあるスペース。座席に乗っかって熟睡する家入。

    インタネットカフェの中に入る喪黒。彼は、パソコンが置かれたスペースの中を歩く。

    とあるスペースのドアを開け、中で眠る男性――家入をちらりと眺める喪黒。

    喪黒「…………」


    夕方。インターネットカフェを出て、道を歩く家入。家入の側には、いつの間にか喪黒がいる。

    喪黒「もしもし……」

    家入「は……い……。一体……、何の用ですか……」

    喪黒「おやおや……、何やら元気がなさそうですなぁ」
       「あなたはまだ若いんですから……。もう少しシャキッとしてくださいよ」



    8: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/22(土) 01:30:25.880 ID:ZZa4DlsuD

    家入「今の俺は、とてもじゃないですが……。そういう気持ちになれないですよ……」

    喪黒「もしかすると、どこか身体の不調でも感じているのですか?例えば、睡眠不足とか……」

    家入「えっ!?ど、どうしてそれを……」

    喪黒「さっき、インターネットカフェの中であなたの姿を見たのですよ」
       「パソコンの置かれているスペースの中で、椅子へ横になって眠り続けるあなたを……」

    家入「俺のこと、覗き見していたんですか……。あなた悪趣味ですね……」

    喪黒「こんな時間にインターネットカフェにいたというのは、おそらく何かの事情のせいでしょう」
       「例えば……、今まで働いていた勤め先を突然クビになったとか……」

    家入「ええ……。全くその通りですよ!あ、あなた一体何者なんですか!?」

    喪黒「いやぁ……。仕事柄、長年、人間の観察を行ってきたおかげでしてねぇ……」

    喪黒が差し出した名刺には、「ココロのスキマ…お埋めします 喪黒福造」と書かれている。

    家入「ココロのスキマ、お埋めします!?」

    喪黒「私はセールスマンです。お客様の心にポッカリ空いたスキマをお埋めするのがお仕事です」




    【喪黒福造「不動産会社を経営し、マンションオーナーとして暮らすのはどうですか?」 フリーター「俺のために、わざわざそこまで……」】の続きを読む

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    転載元 : http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1537702995/

    1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/23(日) 20:43:15.797 ID:TxQG0qSQD

    喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。

        ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。

        この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。

        そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。

        いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。

        さて、今日のお客様は……。

        穂積しおり(40) 専業主婦

        【エアロビの女たち】

        ホーッホッホッホ……。」



    3: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/23(日) 20:45:42.518 ID:TxQG0qSQD

    朝。住宅街。家から出るサラリーマンの夫と、小学校高学年の息子。

    塀の前では、中年になりかけた女性が立っている。

    しおり「いってらっしゃーーい!!」

    テロップ「穂積しおり(40) 専業主婦」

    夫と息子を見送った後、家の中に入るしおり。

    しおり「フーーーッ……」

    居間。つけっぱなしのテレビ。しおりは机の下で横になる。

    しおりのモノローグ「私は平凡な専業主婦だ」


    回想するしおり。

    しおりのモノローグ「大学卒業後、私は会社で事務として働いていた」

    とある企業。机に向かってパソコンを操作する制服姿のしおり。



    4: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/23(日) 20:47:56.710 ID:TxQG0qSQD

    しおりのモノローグ「合コンで、私はある企業の正社員の男性と出会った」

    とある居酒屋。男性たちと女性たちが机に向かい、酒を飲みながら談笑している。

    とある大企業社員の若い男性――穂積雅彦と、仲良く話をするしおり。

    夜。酔っ払った雅彦としおりが、肩を組みながら道を歩いている。


    しおりのモノローグ「私は、その男性と結婚し……」

    結婚式。ウェディングケーキを大型のナイフで切る雅彦としおり。

    しおりのモノローグ「1年後に、男の子を無事に出産した」

    ある病院。安らかな表情で赤ん坊――優真を抱くしおり。


    しおりのモノローグ「現在、夫は大企業で課長として真面目に働いている」

    とある企業。受話器を取り、取引先と電話をする雅彦。

    テロップ「穂積雅彦(41) 某大企業課長」



    5: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/23(日) 20:50:07.044 ID:TxQG0qSQD

    しおりのモノローグ「息子は小学5年となり、しっかりした子に育ってくれた」

    とある小学校。授業中の教室。先生の質問に対し、勢いよく挙手をする優真。

    テロップ「穂積優真(11) 小学5年生」


    場面はしおりの家に戻る。

    しおりのモノローグ「私は平凡ながらも、ささやかな幸せを味わっているように見える」

    掃除機を持って、家の中を掃除するしおり。

    しおりのモノローグ「しかし、専業主婦というのは本当に退屈だ……」

    台所で皿を洗うしおりの後ろ姿。


    昼。居間。テレビの映像。うつろな表情で、テレビドラマを見つめるしおり。

    家の中で口論をする夫役の俳優と、妻役の女優。

    夫役の俳優「俺はお前を見損なった!!お前とはもう離婚だ!!」

    驚いた表情で、夫役の俳優を見つめる妻役の女優。テレビの画面に「続く」の字幕が映される。



    6: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/23(日) 20:52:17.804 ID:TxQG0qSQD

    しおり「ファ~~~」

    大あくびをし、横になるしおり。テレビから、ドラマのエンディングテーマが流れる。

    目を閉じたまま、眠り込むしおり。何かのコマーシャルを流すテレビ。


    画面はワイドショーの映像に切り替わる。挨拶をする司会者と女性アナウンサー。

    司会者と女性アナウンサー「こんにちは。『アフタヌーンライブ』です」

    眠ったままのしおり。

    女性アナウンサー「まず、今日の話題はこちらから……。夫を殺害し、保険金を騙し取ったとして……」
                「神奈川県に住む主婦の女性が警察に逮捕されました」

    テレビの画面。ジャンパーで顔を隠した状態で、警察に連行されるある主婦。

    しおりは眠り続けており、テレビの音声が耳に入っていないようだ。


    住宅街の中を歩く喪黒福造。喪黒は、塀の門の前で立ち止まる。塀には「穂積」の表札が見える。




    【喪黒福造「例えば、エアロビクスでもなさってみたらどうです?」 専業主婦「エアロビ……ですか」】の続きを読む

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    転載元 : http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1535725949/

    1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/31(金) 23:32:29.863 ID:TEehud3ZD

    喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。

        ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。

        この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。

        そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。

        いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。

        さて、今日のお客様は……。

        高杉哲人(22) 大学4年生

        【就職活動】

        ホーッホッホッホ……。」



    2: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/31(金) 23:34:21.946 ID:aLMlHh50D

    昼。東京、ビジネス街。とある企業の本社。リクルートスーツを着た男子大学生がパイプ椅子に座っている。

    テロップ「高杉哲人(22) 房総大学4年」

    緊張した様子の高杉。それに対し、数人の中年男性社員たちが、彼に威圧的な態度で何かを言っている。

    どうやら、この会社の就職面接のようだ。圧迫面接を受けて、蛇に睨まれた蛙のようになる高杉。


    ビジネス街。会社を出た高杉が道を歩いている。落ち込んだ表情の高杉。

    高杉(この会社も不採用……。今回の面接もダメだった……)

    横断歩道に立つ高杉。彼は考えことをしていて、赤信号に気付かない。そのまま横断歩道を渡る高杉。

    高杉(僕は来年に大学卒業を控えているのに、まだ就職が決まらない。僕の人生はお先真っ暗……)

    高杉の目の前に大型トラックが近づく。慌てて横断歩道を渡る高杉。

    高杉(何てこった……。僕はあと一歩でトラックにひかれるところだった……)

    歩道を歩き続ける高杉。

    高杉(もしも、このまま就職が決まらない状態が続くのならば……)
       (さっき、トラックにひかれて死んでいた方がむしろ良かったのかもしれない……)



    3: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/31(金) 23:36:09.223 ID:aLMlHh50D

    とある公園。ベンチに座り、一休みする高杉。彼の顔は浮かないままだ。

    高杉は、公園にいる一般人たちを見つめる。母と一緒に公園を歩く幼児の姿が目に入る。笑顔の幼児。

    高杉(この子は悩みなんて全くないだろうな……。子供のころの僕もそうだった……)
       (でも……。この子もやがて大きくなればなるほど、間違いなく悩みを抱えるようになるはずだろうな……)

    ベンチに座ったまま、眠り込む高杉。


    公園の中にいる喪黒福造。喪黒は、遠くの方のベンチに高杉が一人で居眠りしているのを見つける。

    高杉の方へ近づき、彼の隣に座る喪黒。

    喪黒「もしもし、もしもし……」

    高杉の肩を叩く喪黒。喪黒の気配に気づき、高杉はゆっくりと目覚める。

    高杉「おっ……」

    喪黒「気がつきましたか……!?」

    高杉「あなた、いつの間にこんなところに座っていたんですか……」

    喪黒「おや……。あなた、リクルートスーツを着ていますね。もしかして、就活中の大学生ですか?」



    4: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/31(金) 23:38:17.009 ID:aLMlHh50D

    高杉「はい……。でも、僕は今のところ、まだ一社も就職が決まっていなくて……」
       「さっき、面接を受けた会社でも不採用を言い渡されたんですよ……」

    喪黒「そうですか……。それはお気の毒に……。とりあえず、これでも食べて元気を出してくださいよ」

    喪黒は鞄から、膨らんだ紙袋を取り出す。袋の中には、アンパンがいくつも入っている。

    喪黒「さっき、駅のパン屋で買ってきたんですよ」

    高杉「ど、どうも……。じゃあ、お言葉に甘えて……」

    ベンチに座りながら、アンパンを食べる喪黒と高杉。

    喪黒「ほう……。高杉さんは房総大学の学生さんですか。有名な国立大学に通っていて、なかなか賢いですねぇ」

    高杉「でも、大学には僕より頭がよくて優秀な人がたくさんいますし……。僕は周りに埋もれて全然目立たない存在ですよ」

    喪黒「もう少し、自信を持ってくださいよ。そんなあなたにも、認めてくれる友達が一人くらいは……」

    高杉「それが、全くいないんですよ……。中学や高校でも友達がいませんでしたし……」
       「友達を作るべく、大学ではサークルにも入ったんですけど……。結局、友達は一人もできませんでした」

    喪黒「それじゃあ、寂しいでしょう」



    5: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/08/31(金) 23:40:18.241 ID:aLMlHh50D

    高杉「孤独にはもう慣れましたよ。でも、人付き合いをろくにしてこなかった影響で……」
       「コミュニケーション力が欠如してしまって……。それが就活に響いていますね……」

    喪黒「あなたの人生はこれからです。高杉さんはまだ若いから、やり直しがききます」

    高杉「……だといいんですけどね」

    喪黒「あなたのような若い世代の人たちが、これからの日本を支えていくのですよ」
       「そんな高杉さんのお力に、少しでもなれたらいいのですが……」

    喪黒が差し出した名刺には、「ココロのスキマ…お埋めします 喪黒福造」と書かれている。

    高杉「ココロのスキマ、お埋めします!?」

    喪黒「実はですねぇ……。私、人々の心のスキマをお埋めするボランティアをしているのですよ」

    高杉「は、はあ……。そうですか……」

    喪黒「見たところ……。今の高杉さんにも、心のスキマがおありなようですねぇ……」

    高杉「ええ、もちろんですよ……」

    喪黒「私に着いて来てください、高杉さん」




    【喪黒福造「この紹介状さえあれば、あなたの就活は何とかなりますよ」 大学4年生「そ、そんなことが現実に……」】の続きを読む

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    転載元 : http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1536585522/

    1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/10(月) 22:18:42.337 ID:dAxUFx0FD

    喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。

        ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。

        この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。

        そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。

        いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。

        さて、今日のお客様は……。

        林田秀樹(29) 塾講師アルバイト

        【受験秀才の男】

        ホーッホッホッホ……。」



    2: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/10(月) 22:20:40.330 ID:dAxUFx0FD

    夕方。仕事を終えたサラリーマンたちが電車に乗っている。電車のつり革を持つスーツ姿のある男性。

    林田(この電車にいる会社員たちは仕事の帰りか。一方、僕には……。これから今日の仕事が待っているんだよな)

    テロップ「林田秀樹(29) 塾講師アルバイト」

    自分の生い立ち回想する林田。

    林田(僕は小さいころから神童扱いされ……、当然、小学校から高校までは地元で成績トップだった)

    机に向かう小学生のころの林田。さらに、中学・高校の制服を着た少年時代の林田。

    林田(勉強が得意だったおかげで……。僕は、東都大学に見事に合格……)
       (しかし……。東都大学には、僕をはるかにしのぐ秀才たちが大勢いた上……)
       (僕は大学での授業についていくのが精いっぱいだった……)

    東都大学のキャンパスへ向かう大学生・林田。林田は浮かない表情をしていて、暗い顔をしている。


    場面は電車の中に戻る。電車から降り、駅を出る林田。林田は再び回想する。

    林田(しかも……。僕は就活がうまくいかず、企業面接はことごとく全滅……)

    とある企業。室内で林田は、数人の社員を相手に面接に臨んでいる。緊張した表情でパイプ椅子に座る林田。



    3: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/10(月) 22:22:43.719 ID:dAxUFx0FD

    林田(たまたま教員免許を持っていたおかげで、大学卒業後に高校教師となったものの……)

    ある高校。教室で生徒たちを前に授業を行う林田。林田を見つめる生徒たち。

    職員室。年配の教師が、若手教師の林田に対し何かを言っている。

    年配の教師「林田先生……。生徒たちから、あなた何て言われているか分かりますか?」

    林田「もちろん、承知していますよ。私の授業が分かりにくいということでしょう?」

    年配の教師「そうですよ。先生は東大卒なんだから、もっと分かりやすく授業をやれるはずでは?」

    林田(僕は、数年で高校教師を辞めた……)

    場面は街の中に戻る。学習塾「栄伸塾」の建物の中に入る林田。

    林田(その結果……。現在の僕は、塾講師のアルバイトをやっている)


    夜。学校を終えた小学生や、中高生が街の中を歩いている。栄伸塾へと向かう子供たち。

    高校生A「大学受験、第一志望だけは合格したいよなー。そこに合格すれば、俺の親も納得してくれるだろうから」

    高校生B「あー、分かるー。俺の親もメチャ厳しいからなー、地方の駅弁大学に志望校を変えたら怒られたわー」



    4: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/10(月) 22:24:43.969 ID:dAxUFx0FD

    黒板に板書をし、何かを話す林田。彼は教室内で、大勢の生徒を前に集団指導を行っている。

    林田による板書を、ノートにせっせと書き写す生徒たち。


    ある定食チェーン店。塾講師の仕事を終え、一人で食事をする林田。

    林田(いい大学を出れば、いい仕事につけて幸せになれる……。僕の場合は、全くそうではなかった……)

    定食チェーン店の中に入る喪黒福造。喪黒は、券売機で食券を買う。林田の席へ足を運び、彼の真向かいに座る喪黒。

    喪黒「あなた、今日のお仕事を終えたんですか?」

    林田「ええ、まあ……」

    喪黒「お一人で食事をするのは寂しいでしょう?」

    林田「いいえ。一人で過ごすのは慣れていますから……」

    喪黒「この店を出たら、私と一緒にどこかへ飲みに行きませんか?」

    林田「いや、私は酒を飲むことはめったにありませんから……」
       「だって、アルコール類は少量でも脳に悪影響を与える飲み物でしょう?」

    喪黒「そうですか。ずいぶん生真面目な方ですねぇ、あなた……」
       「……とはいえ、こういう堅苦しい生活を続けていて息が詰まることはありませんか?」



    5: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/09/10(月) 22:26:36.123 ID:dAxUFx0FD

    林田「それは、ないですね……。何しろ、少年時代のころは勉強一筋で生きてきたので……」

    喪黒「勉強一筋ということは……。おそらく、いい大学を出ているはずでしょう。まさか、東都大学とか……」

    林田「そ、そうですよ……!その東都大学が私の出身校なんですよ。あなた、勘が鋭いですね……」

    喪黒「なるほど……。見た様子からすると、あなたは東都大学の出身の割に……」
       「意外とうだつの上がらない人生を送っているのでは……、ないですかねぇ?」

    林田「いやぁ、おっしゃる通りですよ……。今の私は塾講師のアルバイトで、やっと食いつなぐ毎日ですから……」

    喪黒「そうですか……。あなたに時間があれば、後でゆっくりと話をしたいところですが……」

    喪黒が差し出した名刺には、「ココロのスキマ…お埋めします 喪黒福造」と書かれている。

    林田「ココロのスキマ、お埋めします!?」

    喪黒「実はですね……。私、人々の心のスキマをお埋めするボランティアをしているのですよ」

    林田「そうなんですか……。私は、林田といいます」

    喪黒「じゃあ、林田さん。あなたに時間ができたら、例の店で会いましょう。場所は名刺の裏に書かれていますよ」

    喪黒から貰った名刺の裏を見る林田。名刺の裏には、BAR「魔の巣」の住所がボールペンで書かれている。




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