負け犬主義。

臨床研究になんとなく興味のある負け犬内科医師です。
JALマイル修行経験済み。趣味は自殺未遂。



ハゲタカジャーナルが一般紙に取り上げられたので問題点を整理

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このブログでも好んで取り上げている話題ですが、いよいよ一般紙でも取り上げられるようになりました。「ハゲタカジャーナル」(当ブログでは「フェイクジャーナル」とも)とは、主にオンライン専門で出版する偽学術誌。お金を払ってでも業績を水増ししたい研究者と、何でもいいからお金がほしい出版社の利害が一致することから、投稿料さえ払えば(ろくに査読もせず)論文を掲載するという学術誌風のオンラインジャーナルです。

論文投稿、日本5000本超 業績水増しか
毎日新聞2018年9月3日 06時35分

インターネット専用の学術誌の中で、質が十分に保証されていない粗悪な「ハゲタカジャーナル」が増えている問題で、こうした学術誌を多数発行する海外の出版社を調べたところ、日本から5000本超の論文が投稿されていた。九州大と東京大、大阪大、新潟大からは各100本以上を確認した。専門家は「研究者が業績の水増しに使っている恐れがある」と懸念する。


5年前からOMICS Publishing Groupを中心にネタにしてきましたが、昨年からは実際に「ハゲタカジャーナル」に掲載された「論文」を読んでみるという抄読会らしきことも始めてみました。そして、今年最初の記事ではハゲタカジャーナルの出版社へ実際に電話して話を聞いてみるということもやってみたのでした。

2013年05月07日:偽学術誌の氾濫: OMICSに気をつけろ!
2014年09月03日:お金で業績を水増しできてしまう偽学術誌問題
2017年11月28日:偽学術誌出版社 OMICS に差止命令!?

2017年12月19日:OMICS論文抄読会 第1回: Journal of Novel Physiotherapies
2017年12月21日:OMICS論文抄読会 第2回: Internal Medicine: Open Access
2018年01月04日:フェイクジャーナル出版社 OMICS へ電話してみました!

毎日新聞の記事に戻ると、どうやら国内で5000本以上の論文がこのようなハゲタカジャーナルに掲載際されているということ。「研究者の業績の水増し」が問題視されています。研究者がポストを獲得するためには、一にも二にも業績が必要となり、その業績とは論文の本数であったりインパクトファクターだったりします。そもそもの評価方法に問題があるからこのような不正が横行するのだ、という正論を書いても何も面白くないのでこれ以上書きません。どんどんインパクトファクターを足し算していってください。

業績の水増しという問題以外に、「税金の無駄使い」というのも懸念されます。本質的には何の意味もないゴミを生産するため(誰も読まないpdfファイルをオンラインにばら撒く行為)に研究費(科研費、民間助成金、大学の運営交付金、研究者の私費)を海外のハゲタカ出版社に支払っているわけです。この論文投稿料は出版社によってことなりますが、低く見積もって1本あたり1000ドルとしましょう。5000本の「論文」を出版するために500万ドル(約5.5億円)が海外へ流出したことになります。

もう一つの問題点を挙げるならば、「研究成果の広告利用」ができてしまう点でしょう。これは「研究業績の水増し」に近いかもしれませんが、「研究業績の水増し」をアカデミック寄りの不正行為(CVを充実させてポスト・研究費をとる)とすれば、「研究成果の広告利用」は商業行為寄りの不正行為と考えます。卑近な例では「当クリニックの院長の研究成果が英語論文で発表されました!」みたいなことを宣伝文句にする開業医。または、「国際的な学術論文でこの商品の効果が示されました!」みたいなことをうたう怪しい健康食品。患者や一般消費者は「英語論文」、「国際的な学術論」などということを言われてしまうと科学的に証明されたもの・ことであるかのように錯覚してしまいがちです。誰とは言いませんが、現に一般雑誌(先日『Tarzan』でも見かけました)で独自の健康法を紹介するドクターが、こういったハゲタカジャーナルに論文を出版して研究成果と称しているわけです。

「ハゲタカジャーナル」をどのように定義するかには議論の余地があるかもしれませんが、とりあえず下記のBEALL'S LISTに掲載されているものはクロと考えてよいでしょう。こういう問題点を知らずに投稿してしまったという研究者もいるかもしれませんが、そもそも自分が読んだことのないジャーナルに論文を投稿しようとする神経が理解できません。どこでもいいから業績にしたかったというのが本音でしょう。

BEALL'S LIST OF PREDATORY JOURNALS AND PUBLISHERS


板東浩先生や江部康二先生(ドクター江部)の論文をこれからもどんどん紹介していきたいのですが、なかなかまとまった時間が取れないため抄読会が更新できていません。すでに何本かは読んでいるので、そのうちまとめていきたいと思います。





Googleアルゴリズムのアップデートでブログの検索順位が暴落

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このブログを何度も訪問してくださっている読者の方はお気付きかもしれませんが、最近ブログの訪問者数が激減しています。更新頻度が月に数回程度なので当然といえば当然かもしれませんし、過去の焼き直し記事が多いのも原因かもしれません。

そんな状況でもここ2年くらいは一日の訪問者数が2000人前後で一定していましたが、今年に入ってから2000人を切ることが多くなり、4月以降は1000人を維持するのがやっと。毎年6月から7月にかけてはインパクトファクターのおかげで一時的に訪問者数が増えますが、8月に入り一段と訪問者が減り、最近は500人を割り続けている状況。この凋落ぶりは、まるでJBCやPlos Oneのインパクトファクターのごとし。

このブログだけでなく、自分が定期的に見ている医学関係のブログも軒並み訪問者数が減っているようです。たまたまLivedoor blog利用者が多いので、Livedoor blogのgoogle検索順位が一律下げられてしまったのかなと思いましたが、どうやらそれだけが原因ではなさそう。もちろんLivedoor blogが未だにSSL非対応というのも一因かもしれませんが、どうやら2018年8月1日に行われたGoogleのコアアルゴリズムのアップデートによる影響のようです。

Googleは定期的に検索アルゴリズムをアップデートしています。引用という名のコンテンツ盗用が相次いだキュレーションサイトやまとめサイトが一時期氾濫したように、Googleの検索アルゴリズムを逆手にとってアフィリエイトサイトが上位に並んでしまってはユーザーの利便性が損なわれるというもの。それを防ぐために有益なサイトが検索上位に表示されるようにしているわけですが、その影響を被ってしまったようです。最近はインパクトファクターネタの使いまわしばかりだったし、まあ仕方がないかなぁというところ。

訪問者数が一気に落ちたせいでアフィリエイト収益も毎月当直一回分くらい減ってしまいましたが、
今後もこれ以上更新頻度を上げられるとは思えないので細々と続けていきます。






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