負け犬主義。

臨床研究になんとなく興味のある負け犬内科医師です。
JALマイル修行経験済み。趣味は自殺未遂。



[2017年] オープンアクセス誌の論文掲載料

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2014年の記事で特集した論文掲載料について、久しぶりにアップデートしてみます。今回は代表的なオープンアクセス誌5誌を選んでみました。

Nature Commnications: 661,500円(税別)
Cell Reports: $5,000(約550,000円)
eLife: $2,500 (約275,000円)
Scientifc Reports: 180,000円(税別)
PLOS ONE: $1,495(約164,450円)

これまで論文掲載料が無料だったeLifeですが、2017年1月1日より$2,500の掲載料がかかるようになりました。

横軸にインパクトファクター、縦軸に論文掲載料をとりプロットしたのが冒頭のグラフです。インパクトファクターの高いジャーナルほど掲載料も高いという、ある意味わかりやすい結果。当初は高額な掲載料を支払えば出版できると揶揄されていたPLOS ONEですが、いつの間にか安価に出版できるオープンアクセス誌という立場になってしまいました。

ちなみに、Nature Publishing Groupの2誌には面白い注意書きがあります。
Article processing charges FAQs
No receipts will be issued from Nature Japan K.K. Authors are advised to keep a credit card bill or copy of bank transfer as the receipt.

科研費などの研究費を使って(自費以外で)論文を出版する場合、事務などに領収書の提出が必要になることが多いと思いますが、少々面倒なことにNature Japanは掲載料に関して領収書を発行しないとのことです。クレジットカードの請求書などを代わりに利用するよう指示されていますが、大学独自の「ローカルルール」によっては認められないこともあったりして。面倒なことに巻き込まれたくない人は、自費(または医局負担)で払うかNature Publishing Groupの上記2誌を避けた方が良いかもしれませんね。サイレポの約20万円はともかく(当直3-4回分)、ナツコミの約70万円を自費で払うのはインパクトファクター12点の魅力をもってしても勘弁願いたいものです。

インパクトファクターの高いオープンアクセス誌に論文を掲載するためには、厳しい査読を経るだけでなく経済的にも恵まれた環境でないと難しいということ。大きな研究費を持たない若手研究者は、従来からの購読者負担モデルのジャーナルに投稿した方が良さそうですね。





[2017年] 最新インパクトファクター 臨床医学・循環器学

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前回の基礎医学・生命科学編に引き続き、臨床医学・循環器学を中心に臨床系ジャーナルの最新インパクトファクターを眺めてみます。

臨床医学系ジャーナル御三家


New England Journal of Medicine


2014年 53.682
2015年 55.873
2016年 58.912
2017年 72.406

毎年数値を上げてきたNEJMですが、今年は一気に70点台を突破するという高騰ぶり。いくつかのレビュー専門誌を除けば、臨床医学系ジャーナルで最も高いインパクトファクターを誇る、名実ともに最も重要な臨床医学誌です。大規模臨床試験や疾患の総説など引用されやすい論文が多く掲載されるので、どうしてもインパクトファクターは高くなってしまうわけですが。

Lancet


2014年 39.207
2015年 45.217
2016年 42.579
2017年 47.831

3年連続の40点台をキープ。Lancetは症例報告も受け付けているので、臨床医でもチャンスはあるかも?研修医の頃はよく読んでいましたが、そういえば最近はあまりよんでいないジャーナルです。

JAMA


2014年 30.387
2015年 35.289
2016年 37.684
2017年 44.405

JAMAもいよいよ40点台へ!JAMAもLanzetのように姉妹紙を領域別に出版しており、それらのインパクトファクターも年々上昇しています。基礎科学におけるNature姉妹紙のように、ブランド力って重要なんですね、やっぱり。

臨床医学誌 その他気になるところ


BMJ-BRIT MED J: 20.785
Annals Of Internal Medicine: 17.135
Plos Medicine: 11.867
Mayo Clinic Proceedings: 6.686
Internal Medicine: 0.815

上記の御三家に加え、BMJとAnnals Of Internal Medicineを合わせて5大医学雑誌と呼ぶ、なんてことがwikipediaに書かれていましたが、三大○○、五大○○って表現は本当にいったいどこまで信憑性があるのかどうか。こういうのって大抵日本でだけそう呼ばれているものが少なくないように思います。それはさておき、BMJは昨年から数値を伸ばして20点台へ。Annals of Inetrnal Medicineを抜き4位に浮上しました。

Plos OneでおなじみのPlos系ジャーナルですが、こちらPlos Medicineのインパクトファクターは11点となかなかのもの。病院が出版する論文誌の中では、アメリカのMayo Clinicが出版するMayo Clinic Proceedingsはインパクトファクター6点台を誇ります。これも結構な値ですね。

我らが日本内科学会の出版するInternal Medicineは0.815とやはり1点に届かず。大半が症例報告なのでなかなか引用されず、インパクトファクターが低いのは仕方ないところ。それでも2008年から2010年にかけては1点台を維持していたので、せめてこの水準には回復してほしいものですね。

循環器分野


循環器分野のジャーナル上位5誌を掲載(2015年 → 2016年 → 2017年のIF)
昨年3位だったEuropean Heart JournalがCirculationを抜いて2位になりましたが、その他に大きな変動はなくいずれのジャーナルもインパクトファクターは順調に高くなっています。

1. J AM COLL CARDIOL: 16.503 → 17.759 →19.896
2. EUR HEART J: 15.203 → 15.064 → 19.651
3. CIRCULATION: 14.430 → 17.047 → 19.309
4. CIRC RES: 11.019 → 11.551 → 13.965
5. NAT REV CARDIOL: 9.183 → 10.533 → 14.299


毎年恒例の最新インパクトファクターシリーズ、基礎医学・臨床医学とも更新完了。あとは国内学会誌や各大学の出版するジャーナルなどニッチなシリーズを時間のある時に更新していきます。

おまけ:論文執筆にお薦めの参考書



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