しめじです。こんばんは。
不定期ながら、文体練習を更新していきますよ。
今日は
11.以下の単語を順に用いて文章を作れ
「性、歴史、ライバル、ライフル、薬師堂、菩提樹、手紙」
をやっていきます。
まずは1.メモ
五限目が終わり、東西線のホームは学生でひしめいている。三鷹行きの電車に無理矢理乗り込む。目の前に真っ黒なギターケースを抱えた色の白い男。眼鏡をかけていて、縁は青。レンズは汚れていた。
電車が揺れる。男は隣の乗客を睨んでいる。「楽器を蹴るな」と小さく呟くが、男の耳には聞こえていない。それもそのはず、男はイヤホンを差し込んでいる。やがて駅に到着し、男は降りる。
三時間後。高田馬場を歩いていると、先ほどの楽器の男が酔いつぶれてしゃがんでいる。隣には腕の長い男。「ジンは飲むなと言っただろ。今度からは、カルーアにしろ」と言って長い腕で背中をさすりながら酒の飲み方を説明している。
これを11.の言葉を使って書いていきます。
11.以下の単語を順に用いて文章を作れ
「性、歴史、ライバル、ライフル、薬師堂、菩提樹、手紙」
五限目が終わり解放された性を求めた学生の群れが、東西線に押しかける。遺伝子の歴史がそうさせるかのように、無理矢理に狭い車内に入り込もうとするライバルたち。混雑した車内の中には、誰ひとりとしてライフルを構えていない。その中で、黒いケースを抱えた青年が眼鏡をしきりに持ち上げ、隣の男を睨んでいる。ケースに入ったライフルを取りだそうとした瞬間、車内アナウンスが流れる。「薬師堂、薬師堂……」
三時間後、高田馬場のロータリーに大きな菩提樹の木が生えていた。祇園精舎の鐘の下、先ほどの青年がぐったりと横たわっている。酒のしみた手紙にはこう書かれてあった。「ジンは飲むな、カルーアにしろ」
なかなかに無理やりな感じがしますね。そんなこんなで、次回は12.ためらいをやっていきます。