2010年03月

2010年03月27日

セーブルのカップ&ソーサー 1833年 セーヴル

P1040180

セーブルのC&Sについてご、ホームページより質問を頂きました。
(k様、ありがとうございました)メールにてお答えいたしましたが、
今回はこのブログでも簡単に再録しておこうと思います。

「本物のセーブルには中々会えません。ブルーのものはたまに見
かけますが、良い絵付けのものはあるのでしょうか」というような
ご質問でした。C&Sを蒐集されているそうですが、真正のセーブル
は確かに数が少なく、中でも良い絵付けの作品は滅多にありませ
んね。それでも、稀にですがハッとするような作品を目にすることが
あります。
写真は当店在庫のものですが、すばらしい作品ですよ。
19世紀のものですが、とても繊細で洗練された絵付けです。19世紀
のセーブルは、18世紀のソフトペーストのものとは異なり、品のある
きっちりとした印象です

P1040184

P1040182

花のガーランド、バラの絵付けは油絵のようなタッチで濃くのある
ものですが、決して派手なしつこいものではありません。

P1040181

P1040183

セーブルは金彩にプリントを使うことが多いのですが、この頃は
金彩も全て一筆一筆手描きされています。また光沢のある黄金
色は、セーブルの金彩の大きな特徴です。純金の絵の具を使って
いつからこそ、この色合いが表現できるのです。

P1040185

制作年代は1833年。このマークは1831~34年まで使われた
マークです。有名な手描きのL字の交差したマークは19世紀に
なると使われません。セーブルの真贋は色々な方面から多角的
に判断しなければなりません。

何かご質問があれば、下記のHPよりご連絡下さい。


セーブル C&S 「フラワーガーランド」 金彩 1833年頃 1客
            申し訳ございませんが、売り切れました。
            お買い上げ、有難うございました。
                *売り切れの際は、ご容赦下さい。

アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
                 TEL-03-5717-3108
           ホームページはこちらです  http://archiv.jp/ 

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2010年03月26日

「マイセナー・マニュスクリプト Vol.-11」 青い双剣マーク 275周年

mm-11

マイセナー・マニュスクリプトのVol.-11は、マイセンの双剣
のマークが採用されて275周年を記念する特集です。

マイセンの資料によれば、マイセン磁器にマークを入れ始める
のは1720年頃です。王の所有であるという、所謂 ARマークが
最初です。これは宮廷官房の指示により、王家に納入される磁器
にのみ付けられることになっていました。しかし、これらはあまり
徹底されなかったらしく、贋作や模造品などからマイセン磁器を
保護するためにも、全ての製品にマークをつけようという機運が
高まりました。工場の監督であったヨハン・M・シュタインブリュック
は、1722年11月18日、ザクセンの紋章からとった双剣のマーク
を全てのマイセン磁器につけることを提唱しました。
以後さまざまな変遷はあるものの、下絵付けで描かれた双剣の
マークは今日に至るまでマイセン製品の証となります。
1997年はこの年から275周年にあたります。

P1040178

写真)マイセンの双剣マークの変遷
右2ページ実際に描かれたマークの例があげてあり、一般的に
知られている左ページのチャートよりも詳細が把握できます。

P1040177

写真) マイセンの贋作
マイセンが公式に贋作として示した例です。贋作につけられた
マイセンマーク、プリント絵、ブルーオニオンに描き足された例
などがあげられています。

P1040176

写真)破片は幸運を呼ぶ
「破片は幸運を呼ぶ」との言い伝えから、工場の中庭で行われた
セレモニー

P1040174

写真)記念作品
双剣マーク275周年を記念して作られた限定作品。
裏面に金色で275のサインが入れられている。


書名   Meissener Manuskripte XⅠ
      「275 Jahre im Zeichen der Blauen Schwerter」 
発行   マイセン磁器製作所
編者   Uwe Beyer
発行年 1996 年 5000部限定 36ページ

*現在の入手は難しいようです

アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
                 TEL-03-5717-3108
           ホームページはこちらです  http://archiv.jp/ 




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2010年03月18日

セーブルの年代印  閑話休題  セーヴル

いつもブログを読んでくださり、有難うございます。
ちょっとマニアックすぎて分かりにくい、とのご指摘
もあるのですが、もともとマニアックなブログです。
ついてこられる人だけ、ついてきてください。

今回紹介するのは、セーブルの年代印です。
s-1

s-2

s-3

一見何だかわからないかも知れませんが、分かる人はきっと
驚くと思います。セーブルの製品には年代の印が押され、
制作年代を特定できるようになっていますが、その印鑑です。
高さ3,2cm 三角形の底辺が1,3cmの小さなものですが、
すばらしい作りと感心してしまいます。こんなものでもセーブル
らしさがよく表れています。

s-4

三角の中にSEVRESのS,下に年代の1908が
印刻されています。素材はブロンズでしょう。手彫りで
丁寧に彫られているのが分かります。

s-5

実際に押してみました。美しいです・・・

s-6

実際にセーブルの作品に押されている年代印。
この印は素磁の製作された年代を示しています。

s-7

上のアップ写真。黒は素磁の年代印。下の朱色は印は装飾の
年代印。この作品は1907年に器型が作られ、1910年に絵付け
がなされたことをあらわします。

s-8

セーブルのマークブックの記述。1900年から1911年まで、
このマークが使われているのが分かります。

マニアック中のマニアックアイテム。
こんなものが手に入ってしまいました。結構高かったです。
不況の折ですので、値段をつけてしまいましょう。

セーブル 年代印 ブロンズ 1908年  38,000円
売り切れの際はご容赦下さい。


アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
                 TEL-03-5717-3108
           ホームページはこちらです  http://archiv.jp/ 

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2010年03月15日

マイセナー・マニュスクリプト」Vol.-10   ヘロルト96 part 2

マイセナー・マニュスクリプト」Vol.-10   ヘロルト96
の紹介のパート2です。

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写真1)
ヘロルトシノワズリーのビーカー 9種

上の写真はヘロルト96で製作された「友好杯」ビーカーです。
(友好杯=アウグスト王が友好を示すために、この形の杯
でワインを乾杯したと言われます)
ヘロルトシノワズリーの装飾の作品は9種類作られました。
彩色や筆法などいずれも18世紀当時の画法を正確に
復刻したもので、すばらしい出来のものでした。ただ、
価格もすばらしく、日本で売りだされた時の小売価格は、
4~50万円(もちろんひとつの値段です)、ものによっては
もっと高かったものもありました。もっとも、ヘロルトシノワ
ズリーはマイセンでも最高峰の装飾であり、このプロジェクト
でも威信をかけて作られたものなので、仕方のない事だった
のでしょう。これらも即完売したといいますから、時代も良
かったのですね。

P1040133
写真2)
インド(東洋)文様ビーカー 6種

写真2)はインド(東洋)文様の装飾です。柿右衛門の影響
が色濃く見られます。普通、食器などのインド文様はペンで
線描きされますが、本作は18世紀当時のように全て筆で
描かれています。とても繊細な仕上がりで、18世紀初頭の
マイセン絶頂期の雰囲気をよく伝えています。やはり筆の
線描は味があり、一般の製品とは一味も二味も違います。
ヘロルトシノワズリーほどではないですが、これらも驚くような
高い定価でした。

P1040132
写真3〉
セピア色の単色画の作品

写真3)はセピア色の単色で描かれたヘロルトシノワズリー
の作品です。これらは普及版として位置付けられていたようで、
価格も多少安く、数も種類も多く作られました。
といっても、マイセンのシノワですから、ビーカーで10万円ちょっと、
C&Sでは10数万円の価格でした。
小物入れやティーキャディーは、日本に入ったのでしょうか?
もしあったとすれば、もちろんもっと高かったでしょう。

これらの作品には、マイセンの剣マークと一緒に
1996年の年号とヨハン・グレゴリウス・ヘロルトの頭文字、
J・G・Hの旧字体が、手描きでつけられています。何百年後、
18世紀当時のオリジナルと混同しないようにとの配慮からだ
そうです。(前回ブログpart1の写真2の左上で、このサイン
を見てください。)

以下はヘロルト96の限定品で、当店にて現在販売可能なものです。

P1040137
写真4)当店にて販売可能な作品

写真4)左 インド文様 友好杯         60,000円
    右 シノワズリー ターコイズ 友好杯 250,000円

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写真5)当店にて販売可能な作品

写真5)左 シノワズリー 単色画 友好杯  50,000円
    右 シノワズリー 多色 友好杯   260,000円


各一個のみ 下のHPからメールにてお問い合わせください。
また、売り切れの際がご容赦ください。


書名   Meissener Manuskripte Ⅹ
      「Horoldt 96」 
発行   マイセン磁器製作所
編者   Jurgen Scharer
発行年 1996 年 5000部限定 36ページ

*現在の入手は難しいようです

アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
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           ホームページはこちらです  http://archiv.jp/ 

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2010年03月12日

マイセナー・マニュスクリプト」Vol.-10   ヘロルト96


mm-10



今回ご紹介するマイセナー・マニュスクリプトVol.10は、
ヘロルトの特集です。このブログをお読みになる方は、ヘロルト
についての説明は要らないと思いますが、マイセン開窯当時の
絵付けの祖とされる人物です。この冊子が出版された1996年
はヘロルト生誕300年に当たるため、マイセンでは工場をあげて
ヘロルト絵付けの作品を作りました。
この時はすごかったですよ。
マイセンがひとつのテーマに集中して製品作りを行うことなど、
それまでにはありませんでした。ドイツが統一された今でこそ
毎年新作が発表されますが、計画経済の東独では、年に二度
のライピチヒメッセで新作がちょっと発表されるだけで、しかも
これらが市場に出回ることはほとんどありませんでした。
ヘロルト96のイベントは、その後のマイセンの企画もののいわば
魁になるものでした。しかも作られる製品は、通常の生産ライン
ではめったにお目にかかれない18世紀初期~半ばにかけての
作品の復刻です。世界中のマイセンファンは興奮しました。
そして、出来上がった作品群は、ファンの期待を裏切らない
質の高いものでした。


P1040136
写真1)ヘロルトシノワズリーにおける東洋人の顔を
アップしたもの。非常に高い技術が要求される絵付けで
あることがお分かり頂けると思います。

ヘロルトシノワズリーとは、ヘロルトが考案した絵付けで
当時あこがれであった東洋の世界を磁器に描いたものです。
異国趣味のこの装飾は、18世紀初~半、王侯貴族の間で
熱狂的ににもてはやされました。

P1040135
写真2)このプロジェクトに関った絵付師たちが、作品とともに
紹介されています。現代マイセンにおけるシノワズリー絵付け
の巨匠といわれるH・ヤンケさんやC・シュプラーさんも見え
ます。

1997年には日本でも、これらの作品が紹介されました。
絵付師クリスティアン・シュプラーさん(1947年生)も来日され、
ヘロルトシノワズリー絵付けを実演しました。
この時販売されていた復刻版ヘロルトの大型ベースの値段は、
マンションが買える価格であったと記憶しています。

次回は当店の在庫とともに、ヘロルト96で発表された作品の
一部をご紹介しましょう。


書名   Meissener Manuskripte Ⅹ
      「Horoldt 96」 
発行   マイセン磁器製作所
編者   Jurgen Scharer
発行年 1996 年 5000部限定 36ページ

*現在の入手は難しいようです

アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
                 TEL-03-5717-3108
           ホームページはこちらです  http://archiv.jp/  




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