2010年07月

2010年07月29日

マイセンが方向転換・・・

s-2C8T3427
写真1)新聞記事 見出し以外はぼかしてあります。

7月23日金曜日の読売新聞朝刊に興味ある記事が載りました。
当店のお客様から早速メールがきて、「見た?」と聞かれましたが、
最近のマイセンをよく知っている人なら「やっぱりね」と言う感想
でしょうか。昔の東独からのイメージを持っている人には「ちょっと
ショック」かもしれません。

本当は記事を全部読んで頂ければいいのですが、著作権上
新聞記事をブログに掲載するのはいけないことらしいので、
さわりだけを触れます。

それまで文化財として伝統や技術を受け継いでゆくため、州立にし
採算を度外視して生産していたマイセンですが、財政難のために
州が方針を大転換し、要は「儲けろ」という話です。そのために
招聘された新社長は、企業再建の専門家です。彼はインテリアや
宝飾といった新分野の商品を開発し、東独時代からの従業員を
大幅にリストラして、今年上半期は25%の売り上げ増を達成した
というのが記事の概要です。

227500
写真2)新しいマイセンのイメージ  写真はぼかしてあります。

新社長は「文化財としての高品質を保ちながら、今後10年で生産
量を倍にしたい」そうですが、果たしてそんなことが可能なのか、
私個人としては少なからず疑問です。インテリアはまだしも、マイセン
で宝飾を作る必要があるのでしょうか?伝統や技術はこうした体制下
でも保持していけるのでしょうか?東独からの従業員は、マイセン
の何たるかを知る貴重な人たちではないのでしょうか?

しかし、売り上げ増という実績の前には、誰も何も言えないのでしょうね。
皆様のご意見を伺いたいところです。


*新聞記事やマイセンの宝飾商品についての詳細は、ここでは
 触れません。興味のある方は調べてみてください。


アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
                 TEL-03-5717-3108
           ホームページはこちらです  
http://archiv.jp/

dresdner220 at 20:19|PermalinkComments(4)TrackBack(0) その他 

2010年07月26日

「レーヴェンフィンクの伝説の動物」 蓋つき小物入れ  1999限定品


s-2C8T3421
写真1)マイセナーマニュスクリプトでの紹介のページ

前々回ブログで世紀末コレクションの記事を書きましたが、
今回はその実際の作品を紹介しましょう。

7月1日のブログで紹介した「伝説の動物」小物入れの実物です。
繊細なタッチで描かれ18世紀の雰囲気をよく残した作品です。
限定品は最近でも作られていますが、1999年のものは数も少なく、
品質も格段に良いような気がします。

s-2C8T3414
写真2))「レーヴェンフィンクの伝説の動物」
     蓋つき小物入れ  1999限定品


下に絵付けのアップ写真を載せましょう。

s-2C8T3422
写真3)小物入れ 蓋の絵付けの一部分

s-2C8T3423
写真4)同上
写真は実物の大きさ以上に、だいぶ大きく拡大してあります。
拡大しても尚このクォリティーという事にご注目下さい。

動物は架空のもので、東洋と西洋の動物をミックスしたものと
いわれます。描法や色彩も18世紀の絵付けを忠実に再現してい
ます。小物入れの胴回りには、中国の風景(シノワズリー)が描か
れていますが、ヘロルトの風景とはちょっと違います。やはり
レーヴェンフィンクは独自の感覚をもっていたのでしょう。

s-2C8T3425
写真5)作品裏面のマーク

上から
装飾番号と絵付師番号
マイセンの剣のマーク
1999の記念マーク
世界限定19個の限定番号
これにマイセン社発行に証明書がつきます。

当店にて販売致します。これを逃せばもう入手不可能でしょう。
ご希望の方はHPよりお問い合わせ下さい。


マイセン 蓋付小物入れ   幅約12cm 高さ約9cm
「レーヴェンフィンクの伝説の動物  19個世界限定作品
      新同品 ケース 証明書付 
                   価格  420,000円
 *下記HPよりお問い合わせ下さい。売り切れの際はどうぞご容赦下さい。


アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
                 TEL-03-5717-3108
           ホームページはこちらです  
http://archiv.jp/


dresdner220 at 19:04|PermalinkComments(0)TrackBack(0) マイセン作品紹介 

2010年07月22日

マイセンのトケイソウ(時計草)

s-s-2C8T3369-1111
写真1) 時計草(トケイソウ)の花 2010年7月21日

梅雨があけて、本当に暑い日が続いています。
一日中家に閉じこもりきりではいけないと、暑さが少しやわらいで
から妻と一緒に散歩にでました。夕方の住宅街を歩いていると生垣
に「トケイソウ」を見つけました。熱帯原産の夏の花です。独特な形
で、確かに花が文字盤と針に見えます。そういえばマイセン磁器でも
この花の装飾があったと思い、写真を一枚とりました。

s-s-s-2C8T3387
写真2) マイセンの時計草  カタログより

この装飾のC&Sがあったと思い捜しましたが、既に販売済みでした。
仕方ないのでカタログから写真を載せました。カタログ写真のコピー
なので画質はよくありませんが、時計草の特徴はよくお分かりと
思います。この装飾の正式名は「エキゾチックな水辺の植物」と
いい、もちろん時計草だけでなく、色々な花々からなる一連のシリー
ズです。製作者はホルスト・ブレットシュナイダー、1983年頃の発表
です。(本人から直接聞きました)彼がインドを旅行した時、この装飾
のアイディアを思いついたといいます。これらは実在の植物ではな
く、彼の独自の発想といいますから、この時計草も実際にものとは
異なるのかも知れません。
このデコールは「グロッサー・アウシュニッツ」のシェイプに描かれ
ます。とても繊細な絵付けで、発表当時は画期的装飾として話題に
なりました。現在では見ることも少ないので、ほとんど作られていない
のではないでしょうか。

マイセンの装飾と花は切っても切れない関係にあります。マイセン
磁器を見ていると花にも関心を持つようになります。こうして興味が
広がってゆくのは楽しい事ですね。花とマイセンについては、また
書いて行こうと思います。

アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
                 TEL-03-5717-3108
           ホームページはこちらです  http://archiv.jp/




dresdner220 at 18:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 花とマイセン 

2010年07月15日

マイセナー・マニュスクリプト Vol.13 「世紀末コレクション」 part2

s-2C8T3250
写真1)アラビアンナイトのベース

今回も前回の続きで、「世紀末コレクション」のひとつをご紹介
しましょう。20世紀のマイセンを代表とする装飾といえば、何と
いってもアラビアンナイトですが、このプロジェクトでも「アラビアン
ナイト」のベースが製作されています。所謂「絵画調」と呼ばれる
描法で、裏面表面とも非常に力の入った絵付けです。
もちろん世界限定19個のみの製作で、個人的には数あるアラビ
アンナイト作品でもベストと言える作品と思います。

s-2C8T3251
写真2)冊子の写真から絵付けのクローズアップ

いかがですか。素晴らしい絵付けではないでしょうか。
絵画調ならではの運筆です。まさに熟練の境地ですね。
というところで、ちょっと自慢です。
下の写真3)をご覧下さい。

s-s-2C8T3248
写真3)当店の在庫の同ベース

細かいタッチまで比較して下されば、全く同じものという事が
お分かり頂けるでしょう。実は、マニュスクリプトに掲載されている
作品そのものを当アンティーク アーカイヴが在庫しています。
作品番号はNo.1(01/19)です。本来ならサンプルとしてマイセン
美術館に収蔵されるべき非売品のアイテムです。どうしてそのもの
が日本に、しかもここにあるのかの詳細は公表できませんが、勿論
マイセン社の承認のもとに市場に出、きちんとした経緯を踏まえて
当店に至ったものです。当アーカイヴがこうした貴重品を扱える事
を本当に光栄に思っています。

s-2C8T3252
写真4)1999年のマークと01/19 の限定番号


s-2C8T3249
写真5)金彩に隠れるように、極小さなサインがあります。

さらにすごいのはマイセン絵付師の中で最高位にあるヴォルフ
ガング・ヴァックス氏のサインが絵付けの中にあることです。
これはNo.1である本作のみにあるもので、他の18作には
ないと思います。(当店でそのうちのひとつを扱ったことが
ありますが、それにはこのようなサインはありませんでした。)

アンティークを扱っていて本当に嬉しいのは、こうしたアイテム
に出会えることです。


書名   Meissener Manuskripte XⅢ
      「Die Jahrhundertkollektion」 
      Einzigartige Werte von Meissen

発行   マイセン磁器製作所
編著者      Uwe Beyer
発行年 1999年     8000部限定 120ページ

*現在の入手は難しいようです

アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
                 TEL-03-5717-3108
           ホームページはこちらです  http://archiv.jp/

dresdner220 at 14:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 書籍紹介 マイセナー・マニュスクリプト 

2010年07月01日

マイセナー・マニュスクリプト Vol.13 「世紀末コレクション」

mm-13
写真1)Vol.13 の表紙「ハーレクイン」1999限定版

しばらく間をおいていた「マイセナー・マニュスクリプト」の紹介
です。今回は見応えのある号です。
1999年の世紀末を向かえ、マイセン磁器の時代を代表する
よ作品を復刻し、世界中にマイセン磁器製作所の実力を
を認知させようとする大きなプロジェクトでした。

ここで復刻するアイテムは99種類、また製作数も19個限定という
1999にこだわったものでした。今までにもこうした企画はあったも
のの東独の経済状態では限られた規模のものでした。
この企画はいわばこうした大プロジェクトの走りであり、マイセンも
非常に力をいれて素晴らしい作品を作りました。

s-2C8T3017
写真2) 1999を図案化したマーク

これらの限定品には1999の数字を図案化したマークが、
マイセンの剣マークと一緒に付けられています。また00/19
という限定番号も入れられています。写真2)のタンカードに
描かれているマークがそれです。

s-2C8T3016
写真3)レーヴェンフィンクの動物の装飾

写真3)は限定復刻作品の例です。
左のチュリーンと黄色のベースはともに「レーヴェンフィンクの伝説
の動物」という装飾をモチーフをとしています。
レーヴェンフィンクはヘロルトの弟子で、シノワズリーを描かせる
と師以上の腕前であったといわれる人物です。彼は後年マイセン
を脱出し、ヨーロッパに磁器の秘法を伝えるキーマンの一人です
が、東洋と西洋をミックスしたような動物は、成る程ヘロルトには
ない独特なものです。

s-2C8T3018
写真4)「金の竹と青い鳥」の装飾

この装飾のオリジナルは1730年代に作られた蓋付ベースから
とられたものといいます。マイセンはツヴィンガー城やマイセンの
美術館にある資料を調査し、それを元に新しい装飾を復刻する
ということが東独時代にも行われていました。この装飾は輪郭線
をペンではなく筆で描くため、熟練ペインター以外に絵付けする事
は許されません。マイセンでもとても格の高い装飾で価格も非常に
高く、一般にはほとんど作られない作品でした。1999年の世紀末
を期にこの作品が復刻されたのは、とても大きな意義のあることと
思います。

次回のブログでもまた、この「世紀末コレクション」を紹介しましょう。

書名   Meissener Manuskripte XⅢ
      「Die Jahrhundertkollektion」 
      Einzigartige Werte von Meissen

発行   マイセン磁器製作所
編著者      Uwe Beyer
発行年 1999年     8000部限定 120ページ

*現在の入手は難しいようです

アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
                 TEL-03-5717-3108
           ホームページはこちらです  http://archiv.jp/




dresdner220 at 18:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 書籍紹介 マイセナー・マニュスクリプト 
プロフィール

dresdner220

月別アーカイブ
記事検索