2011年05月

2011年05月30日

「マイセン磁器の300年」展  私的見所 part 7

このブログでは陶磁器に関係のあること以外はほとんど
書いていないのですが、今回はちょっとだけ音楽について。

s-2C8T6245
キース・ジャレット ソロコンサート2011 於 オーチャードホール

キース・ジャレットはずっと昔から聞いています。今回は日本で
2回だけソロコンサートがあるということなので、5月28日(土)に
妻と出かけました。キースのコンサートはこちらが聴くという姿勢
を持たないと、その真価は伝わってきません。話し声や携帯音
はもちろん厳禁ですが、咳などはタオルをあてるなどの配慮が
必要です。音楽が身近になるにつれどんどん軽々しくなっていく今、
こうした緊張感は貴重なものです。

今回のコンサートではどうしても、震災をイメージしてしまいました。
フリーの曲では自然の猛威を、日本的な音のバラードでは祈りを、
そんなイメージを感じてどうしても頭からはなれません。生きる
喜びまた鎮魂を感じさせる曲もありました。もちろん、こちらの勝手
なイメージで、キース・ジャレットはもっと純粋に即興していたのかも
しれません。しかし、後から聞こえてくる感想でも私と同じように
感じた人が結構多いのですね。震災時、NHKがキースの「ケルン
コンサート」や「パリコンサート」をTVで流していた事は、彼自身も
知っていたでしょうし、あながち間違ったイメージでもないような
気がします。

ちなみに、アンコールの一曲目で演奏されたのは、当店でBGM
に使っている「The Melody At Night With You 」からの曲でした。
最後の曲は「いつか王子様が Someday My Price Will Come」、
よかったです・・・・・


さて、前回の問題の解答です。
難しかったもしれません。図録からの写真も悪く、正解できなく
ても仕方ないですね。(すみません)
分かりやすい写真を掲載しますので、再度比較してみてください。

s-2C8T6249
写真1) マイセン プラチナの動物  1969年頃のオリジナル

s-2C8T6248
写真2) 同、1998年に再生産された復刻版

s-2C8T6244
写真3) 左 復刻版 右 オリジナル


写真でお分かりでしょうか。正解は以下の通りです。

オリジナルは縁を白磁の白で残したのに対し、復刻版では、
プラチナの縁取りを装飾として付け加えたのです。

オリジナルの白縁はヴェルナーのこだわった所で、ハンドル、
高台、縁取りを白にする事によって、伝統のコバルトブルー
と対比させ、地色の白を色彩として際立てるという意図が
あったのです。

復刻版において、プラチナの縁取りを施したのは、この効果
を半減させてしまうような行為です。それでは復刻にあたって
何故このような決定がなされたのでしょう。それは販売側
(特に日本の)からの要請であったといいます。
個人的にはオリジナルの方がずっと良いと思います。こんな風
に変わってしまうと、やはりその時代に作られた作品は貴重です。

以上で解答になったでしょうか?


アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
                        tel 03-5717-3108
           ホームページはこちらです  http://archiv.jp/



dresdner220 at 16:30|PermalinkComments(3)TrackBack(0) イベント 催事 

2011年05月20日

「マイセン磁器の300年」展  私的見所 part 6

前回の問題の答、分かりましたでしょうか?

[問題]
アラビアンナイトの大花瓶は正に20世紀マイセンの傑作です。
この作品の裏側にはこれを作った芸術家のサインが入っている
のですが、誰のサインが描かれているでしょうか?

コメントにH.ヴェルナーやP.シュトラングの名前が挙がっていま
したが、100点満点の20点です。

[答]
このベースには、「芸術的発展のための集団」と呼ばれるグループ
5人のサインが入っています。オリジナルの制作は1974年です。
以後、マイセンの代表作として繰り返し作られてきましたが、この
作品は5人の芸術家がその才能を余すところなく発揮した共同制作
として、全員のサインを入れることになっているのです。
「マイセン磁器の300年」展で展示されたのは、図録によると2003年
製のものでした。この時点ではR.シュトッレ氏が亡くなっていますの
で興味を持って観察しましたが、マイセンの剣マークを囲むように、
5人全員のサインが入っていました。
もしこれからご見るチャンスがある方は、是非よく観察して下さい。

ちなみに本作のデパートでの価格は5,755,000円でした。現在では
もっと上がっているかもしれませんね。


さて、「マイセン磁器の300年」展 私的見所 もそろそろ最後にしま
しょうか?見所はまだまだあるのですが、東京展は終了しています
し、当店のお客様に、どうせならもっと早く記事にして欲しかったと
お叱りを受けてしまいました。展覧会に行ったのが会期ぎりぎりだっ
たので、申し訳ございません。

それでは最後も問題です。

s-2C8T6210
写真1)プラチナ彩 狩猟動物 ケーキ皿 1969年 図録より

s-2C8T6209
写真2)    同  2000年頃  当店在庫

この二枚、作られた時代が違うのですが、大きく異なっている点が
あります。もちろん、手描きですので絵付けの細部が違うのは当然
ですが、そういった違いではありません。サイズは同じです。
写真による色の違いや濃淡なども無視してください。
図録からの写真はどうしても画質が低いので、写真を見比べても
分からないかもしれません。しかしその違いは写真に写っています。
会場でよく観察した方しか分からないかもしれませんね・・・・

最後ですので、超オタクの難しい問題です。
是非コメントにて解答を下さい。 正解は次回ブログで。


アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
                        tel 03-5717-3108
           ホームページはこちらです  http://archiv.jp/



dresdner220 at 14:43|PermalinkComments(4)TrackBack(0)

2011年05月10日

「マイセン磁器の300年」展  私的見所 part5

東京プリンスホテル「ザ・美術骨董ショー」ではたくさんの
お客様にお会いできました。この場を借りて、心より
御礼申し上げます。また、ゆっくりとお話できなかったお客様
にはお詫びを申し上げたいと思います。
催事中からひいた風邪をすっかりこじらせてしまい、未だに
咳に悩まされています。ブログの更新も遅くなり、本当に
申し訳ございませんでした。

さて、4月21日のブログでお出しした問題の解答です。
[答]
神話図のベースの裏には、金彩一色で絵付けされたイヌイバラ
の花枝が見事に描かれていました。

撮影禁止だったのでここで紹介できないのが残念ですが、素晴
らしい絵付けでした。普通はプラチナ彩と金彩が組み合わされて
描かれるのですが、この作品では金彩の単色でした。

プラチナ・ゴールドの花絵付けを知らない方のために、写真で
一例を挙げておきますね。
s-2C8T6162
写真1)プラチナ・ゴールドの花絵付け イヌイバラの花

絵付けの技術については、HPにありますので参照してみて下さい。
http://www.archiv.jp/meissen/mplate.html
この装飾は19世紀後半には大変い高度なテクニックであり、また
ステータスの高いものでした。故に万博出品の作品や高価な作品
にもプラチナ・ゴールドの花絵が用いられました。

s-2C8T5979
写真2)パテ・シュール・パテのベース  図録より

上の写真も「マイセン磁器の300年展」に出品された作品ですが、
これにもプラチナ・ゴールドの花絵が描いてあります。
パテの装飾があまりに素晴らしすぎて、見逃した方もいらっしゃるの
ではないでしょうか?

s-2C8T6163
写真3)上の作品のアップ 

写真3)でプラチナ・ゴールドの花絵がご確認頂けるでしょうか?
あまり良く見えないかもしれませんが、当店在庫の作品でも同じ
装飾がみられますので、写真を示しておきます。

s-2C8T6160
写真4) 当店在庫の作品より 

以上のように、プラチナ・ゴールドの花絵は当時の高級品に
ふさわしい特別の装飾だったのです。


では次のブログも問題にしてしまいましょう。
s-2C8T6164
写真5)アラビアンナイトの大花瓶

アラビアンナイトの大花瓶は正に20世紀マイセンの傑作です。
この作品の裏側にはこれを作った芸術家のサインが入っている
のですが、誰のサインが描かれているでしょうか?

これは現代マイセンのオタクにはメジャーな問題ですので、ちょっと
簡単かな。分かった人はコメントください。

解答は次回に。


アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
                        tel 03-5717-3108
           ホームページはこちらです  http://archiv.jp/







dresdner220 at 17:32|PermalinkComments(2)TrackBack(0) イベント 催事 
プロフィール

dresdner220

月別アーカイブ
記事検索