2012年07月

2012年07月29日

マイセン 真夏の夜の夢                    暑中お見舞い申し上げます

暑中お見舞い申し上げます。

蒸し暑い日が続いています。
少年の頃は、夏の夜に何となくワクワクしました。
花火や縁日、公園では盆踊りに野外映画会もありました。
「真夏の夜の夢」なんていう、少年にはよく分からないイベントも
あって、分からないなりにときめいていたような気もします。
大人になって知ったことですが、「真夏の夜の夢」というのは
シェークスピアの戯曲だったのですね。

マイセンにも、この戯曲に発想を得た装飾があります。
ハインツ・ヴェルナーのデザインになる私の大好きな装飾です。

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写真1) 「ティターニア」 マイセン 真夏の夜の夢 より

写真1)は真夏の夜の夢に登場する、妖精の女王「ティター
ニア」です。夜の森で繰り広げられるファンタジックなストーリー
ですが、厳格に決められたものではなく、色々にアレンジ可能です。

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写真2)「オベロン」 マイセン 真夏の夜の夢 より

写真2)は妖精の王様「オベロン」です。作者のハインツ・
ヴェルナーの解釈で具象化されました。
夏の夜、シェークスピアの戯曲に親しんで見るのも、たまには
良いかもしれません。少年の頃のワクワクが感じられられるで
しょうか・・・・

アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
                 TEL-03-5717-3108
           ホームページはこちらです  http://archiv.jp/

dresdner220 at 18:28|PermalinkComments(0)TrackBack(0) マイセン作品紹介 | その他

2012年07月15日

マイセン ヴァン・ド・ヴェルド サービスの謎                  Van de Velde

今回は、私がマイセンの究極の作品と考えている
ヴァン・ド・ヴェルド (あるいはヴァン・デ・ヴェルデ)の
ティーカップ&ソーサーを紹介します。

モダンデザイン界の巨匠、アンリ・ヴァン・ド・ヴェルドがマイセン
にその仕事を残した事は、一般のマイセンファンにはほとんど
知られていませんが、このブログを読んでいる方ならご存知かも
しれませんね。

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写真1)マイセン「ヴァン・ド・ヴェルド サービス」 1904年頃

19世紀末、新しいサービスを模索していたマイセンが、大きな
期待を込めて世に問うた作品です。しかし、あまりに先進的な
デザインは、古くからのマイセンの顧客の支持をえられず、結果
的に大きな失敗に終わります。

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写真2) 同上  ティーカップ&ソーサー

現在ではとても高い評価を得ていますが、当時としては革新的
過ぎたのでしょう。伝統という重い着物をまとったマイセンで、新し
い作品を作ることがいかに難しを改めて認識させられるエピソード
です。

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写真3)同上  美しいフォルム

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写真4) マイセンマークとイニシャルの刻印

マイセンからのサービス制作の要請を受けるにあたり、ヴァン・
ド・ヴェルドは彼がマイセンで作る全ての製品に刻印を入れるという
条件をつけます。この結果、写真4)のような刻印が作品に付けられ
ました。しかし、この時の経緯がはっきりとしないのです。どうして、
マイセンが彼を選んだのか、彼は誰からどのようなオファーを受けて
この仕事を引き受けたのか。色々な資料から推測はできるのですが
具体的な事がまるで分かりません。


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写真5)今年の4月に出版された自伝

もう10年越しの謎です。今年の4月20日に待望の自伝が邦訳
されたのですが、この本に期待しています。現在読破中ですが、
残念ながらまだ謎は解決されていません。何しろ600ページ近い
大著ですので読み終えるには少し時間が要ります。
何かヒントが見つかるかもしれません。

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写真6)1911年頃のヴァン・ド・ヴェルド

彼はマイセン「スワンサービス」のスープチュリーンを激しい口調
で批判しています。彼とマイセンとの接点は一体どんなものだった
のでしょう。興味がつきません。

因みに、HPでも本作品を紹介していますので、下からクリックして
新着作品をご覧下さい。


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dresdner220 at 18:04|PermalinkComments(2)TrackBack(0) マイセン作品紹介 | 書籍紹介

2012年07月12日

マイセンのべドガー炻器

今回はマイセンのべドガー炻器を紹介しましょう。
炻器は「せっき」と読み、やきもののカテゴリーの一種です。
陶器と磁器の中間に位置するもので、マイセンでは普通
釉薬なしのビスク状態で作品化されます。

釉薬が無いので、細部が非常に繊細に表現でき、ユーゲント
時代の作家は、この素材を上手く使ってたくさんの作品を作り
ました。

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写真1)「馬」    原型 エーリヒ・エーメ 

マイセンでは18世紀の開窯当時、白磁の完成を見る前に
このやきものを作っていました。とても固く焼き締まっており、
これが白くなれば白磁の完成です。

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写真2)「オランウータン」  原型 パウル・ヴァルター

べドガーが白磁を完成させて以来、マイセンではこのやきものが
作られる事はありませんでしたが、1919年にマイセンの化学者
であるフンケが、これをリバイバルさせました。

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写真4)「シャコ鳥」  原型  ヴィリ・ミュンヒ‐ケー 

大変に硬いやきものなので、研磨すると独特の光沢がでて、まるで
木彫やブロンズのように見えることがあります。初めて見る方は
ちょっとやきものに見えないかもしれません。

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写真5) 作品の裏面 マークと商標

現在では「BOTTGER STEINZEUG」として商標登録され、その独特の
作品が盛んに作られています。今でも芸術家の創作意欲を刺激する
素材のようで、前衛的な作品にもとても面白いものがあります。



アンティーク西洋陶磁器専門店 
               アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
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