2016年04月

2016年04月23日

2016 ザ・美術骨董ショー  ザ・プリンスパークタワー東京

新緑に花々が美しい季節がやってきました。アンティーク アーカイヴ前の並木道にもそろそろツツジとハナミズキが咲き始めています。

今年は「ザ・美術骨董ショー」が、ザ・プリンスパークタワー東京にて開催されます。骨董ショーの中でもとても格式の高い催事であり、海外からも大勢の業者が参加するイベントです。西洋陶磁器、特にマイセンをご覧になるのなら、日本で一番多くのアイテムが見られると思います。ディーラーとしてもレベルの高い作品を見て頂くチャンスであり、最高のものを厳選して出品します。もちろん当店も他店に負けないよう、一般の催事には出さないような作品を持って行くつもりです。

催事の詳細は以下をご覧ください。

http://www.japantique.org/top.html


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今回は出品作品の一部を紹介致します。

写真 左上より

*KPM ベルリン デミタスC&S 
 ユーゲントシュティールのバラ 
1910年頃 

*ニンフェンブルグ デミタスC&S 
 ユーゲントシュティールのスミレ 
1910年頃

*セーブル C&S 
 アールヌーボー エナメル彩の花文様 
1909

*マイセン ティーC&S 
 ヴァン・デ・ヴェルデ 
1906

*セーブル ミニベース
 アールデコの装飾  サイン入り  
1921

*マイセン プレート 1890年頃
 チョコレート地 ブラウンズドルフ様式に白バラ

*KPM ベルリン ベース 
 ユーゲントシュティール ジャポニズム 1905年頃

*KPMベルリン フィギュア 
 ユーゲントシュティールの鳥 1910年頃

*マイセン フィギュア 
 矢を作る天使  マルコリーニ時代 
1800年頃

*マイセン フィギュア
 2羽のフクロウ リミデットエディション 2002

*セーブル ベース 
 パテ・シュール・パテのアジサイ 
1899年頃
 

*マイセンクリスタル  酒器セット 
 真夏の夜の夢  
1980年頃

*マイセン プレート 
 柿右衛門写し 柴垣の文様   
1735年頃

*マイセン ベース 
 プラチナ&ゴールド エーデルワイス 1890年頃

*マイセン 額装飾皿 
 名画シリーズ 「ピッコラ 子供の絵」1860年頃


どうぞ会場にて実際にお手にとってご覧下さい。
会場にて色々とお話できるのを楽しみにしております。


アンティーク西洋陶磁器専門店 
             アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
                 TEL-03-5717-3108
           ホームページはこちらです  http://archiv.jp



dresdner220 at 16:05|PermalinkComments(0)TrackBack(0) イベント 催事 | 作品紹介

2016年04月16日

マイセン  柿右衛門   柴垣の文様  東洋文様

マイセン柿右衛門のブログが好評なので、今回も柿右衛門
を取り上げます。

今回はマイセン柿右衛門の「柴垣の文様」です。

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写真1) マイセン 「柴垣文  柿右衛門写し」 1735~40年

柿右衛門の柴垣をデザイン化した文様です。
若い人たちは、柴垣を知らないかもしれませんね。
「シバガキ」って何? というところから始めましょうか。


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写真2) 柴垣

柴垣は文字通り、柴を纏めて編み上げ、これを垣根にしたものです。
写真をみれば、「ああ、これか」とお分かり頂けるでしょう。
さすがに街中では見かけませんが、古都などの観光地ではおなじみ
でしょう。これを図案化したのが、所謂「柴垣文様」です。


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写真3) 柴垣文様

日本の陶磁器には良く見られる文様です。

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写真4) 柴垣絵付け  柿右衛門様式の磁器

柿右衛門の絵付けには、この図案は多用されますね。しかし、18
世紀のマイセンでは、この柴垣が何であるか、よく分からなかった
はずです。因みに現在のマイセンでも、穀物の穂などを束ねた
「麦藁束」と説明されています。


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写真5) マイセンの公式カタログより

正式な名称を訳すと、以下のようになります。

散らされた東洋(=インド)の麦藁束と小花
57番の絵付け  軽やかな文様
多色と酸化銅の彩色
金彩
装飾番号 349110

現在でも作られている装飾ですが、一般の市場ではほとんど
見かける事はありません。
この装飾も例にもれず、18世紀と現代では随分と差異があります。


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写真6) 写真1)のプレートのクローズアップ 1735~40年

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写真7) 同上  1735~40年

軽いタッチですが、案外繊細な描写で、当時の絵付師の技量が相当
高度であった事が理解できます。細かい箇所に金彩が使われている
事にもご注目下さい。

柿右衛門文様は、磁器そのものが王侯貴族の独占物であった当時、
ヘロルトシノワズリー文様の次に高価であったといいます。本作も当
時の貴族たちにとって、遠い東洋への憧れと相まって、非常に強い
「エキゾチズム=異国情緒」を感じさせる文様だったのでしょう。

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写真8) 研究書の図版より

当店在庫と同等品が、最新のマイセン柿右衛門研究書にも掲載
されています。18世紀前半のマイセン柿右衛門は、もはや文化財
といってよいと考えています。

最後にマークをお見せします。

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写真9) 写真1)の作品の裏面 剣マーク

18世紀独特の細めの剣マークですね。18世紀には剣マークに
きっちりとした約束が無かったので、多くの色々なバリエーション
があります。マークを絵付けするのは、見習いの仕事と言われて
おり、贋作の付け入るすきになっているのも事実です。
ただ、たくさんのマークを見慣れていくと、必ず区別はつくはず
です。18世紀のマイセン柿右衛門は、アンティーク市場で非常に
高価なので、気をつけなければなりません。



アンティーク西洋陶磁器専門店 
             アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
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dresdner220 at 16:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0) マイセン 柿右衛門 | マイセン作品紹介

2016年04月03日

マイセン 柿右衛門文様 チャイニーズバタフライ 中国の蝶

今回のブログは、マイセンの柿右衛門文様について取り
上げます。

マイセンと柿右衛門の関係については、内外の色々な
文献に書かれており、非常に研究の進んだ分野とも言
えるでしょう。
2013年にはマイセン磁器における柿右衛門や伊万里写
しに特化した書籍が出版されましたが、2冊組みのハード
カバーで、ページ数は700ページを超える大著でした。
(独 HIRMER社刊)

ヨーロッパでは柿右衛門文様はすっかり定着しており、
この文様はマイセンがオリジナルであると誤解している
ドイツ人も今だに存在します。

当店のお客様には、この分野専門に研究されている方
が何人かいらっしゃり、中には本を著された研究家も
いらっしゃいます。

これほどまでに内外の愛好家を魅了する柿右衛門文様
ですが、現在のマイセンでも手描きで作られているのは
すごい事と思います。

今回はマイセンで「中国の蝶」と称されている文様を紹介
し、マイセンの18世紀のものと今出来のものを比較してみ
たいと思います。


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写真1) マイセンの装飾カタログより

マイセンの公式カタログに掲載されている「中国の蝶」の
文様です。名称の中国というのは、18世紀当時東洋は
広く認識されており、日本と中国は厳密に区別されてい
なかった事からきています。本装飾の源がどこにあるの
かは論議ある処ですが、日本の柿右衛門にその端を発
している事は間違いないでしょう。

装飾番号は 393110 。マイセンの東洋文様のカテゴリー
でも、比較的格の高い装飾です。
それでは、以下より見比べていきたいと思います。


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写真2) マイセン 「中国の蝶」 1740年頃


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写真2) 同上 中心部のクローズアップ


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写真3) マイセン 「中国の蝶」  1960年頃

現代ものとの大きな違いは、18世紀の絵付けの線描が筆
で描かれているのに対し、現代ものはペンで描かれている
事です。色彩の渋さ、あでやかさにも、また絵付けのタッチ
にも大きな違いがあります。

以下細部の違いを見てゆきます。
いずれも写真上が18世紀、下が20世紀に作られたものです。

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写真4) マイセン 「中国の蝶」 ディテール


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写真5) 同上


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写真6) 同上

いかがでしょう。縁取りの色が、18世紀は鉄錆色、20世紀は
金彩になっているのも大きな違いです。
これらの比較は、決して良い悪いではありません。古いもの
には時代が作った味があり、新しいものには清潔さがあります。

いずれがお好きでも、300年前の柿右衛門文様が、遠くドイツ
の地で、今でも手描きで作り続けられている事に心を動かされ
るのではないでしょうか。



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dresdner220 at 15:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0) マイセン作品紹介 | マイセン 柿右衛門
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