2017年04月

2017年04月27日

2017 ザ・美術骨董ショー    於 東京プリンスホテル

恒例の東京プリンスホテル ザ・美術骨董ショーに
出展いたします。

http://www.japantique.org/top.html


出品作品の一部を写真にて紹介致します。今回はブースの広さを
1.5倍にし、皆様に多くの逸品をご覧に入れたいと思います。


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写真1)2017 ザ・美術骨董ショー 出品作品の一部


01)マイセン 大型ベース「ワトー様式 公園の恋人達」
  最高品質の絵付け 
1870年頃 高さ 約40cm 

02)ミントン ベース「パテ・シュール・パテ 神話図 
  
A・バークス サイン入」1920年頃 高さ 約16cm

03)マイセン 大型ベース「薔薇と葡萄の絵 
  
M・シュタイネルト サイン入」2000年頃 高さ約 47cm

04)マイセン 額装皿「画家のアトリエ 
  
G・ドウによる 名画シリーズ」1860年頃 額45cm 皿径25cm

05)マイセン 大型フィギュア
  「庭師の恋人達」 ペア 
1870年頃 一対 高さ 約50cm

06)マイセン チューリップベース
  「ユーゲント文様」
K・グロスのデザイン 1910年頃 高さ 約20cm

07KPMベルリン デミタスC&S
   
「アサガオ ソフトフラワーの窓絵とエナメルの装飾」 1898年 

08)セーブル ベース「アールヌーボー 
  パテ・シュール・パテ フキの花の絵」
1900年頃 高さ 約19cm

09)マイセン デミタスセット6人用「FFブルーメ最上級の花の絵」
  
1960年頃 19ピース 大皿付き

10KPMベルリン 陶板画「アサガオ ソフトフラワーの絵と金彩」
  額装 
1895年頃  額39×31cm

11)マイセン 蓋付壺
  「エキゾチックバード インコの絵」
1990年頃  高さ 33cm

12)マイセン 蓋付C&S 
  「パテ・シュール・パテ 女神図」 
1870年頃 

13)マイセン ディッシュ
  「ユーゲント パテ・シュール・パテ 野いちご」
2級品 径 約14cm

14KPMベルリン 飾り皿「ジャポニズム蒔絵写し 
  柏の葉と団栗 プラチナ彩」
1900年頃 径 約24cm

15)マイセン 飾り皿「羊飼いの女性の絵」
  最上級の透かし彫り装飾
1880年頃 径 約25cm

 

                     
 *全て一点のみの在庫です。売り切れの際はご容赦下さい



どうぞ、皆様お誘いあわせの上、ご来場下さい。会場にて皆様に
お会いできる事を楽しみにしております。




西洋陶磁器専門店
 アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
     TEL-03-5717-3108
 ホームページはこちらです  
http://archiv.jp/




dresdner220 at 15:39|PermalinkComments(2)TrackBack(0) イベント 催事 | 作品紹介

2017年04月16日

マイセン付属素描学校 東独時代の記録帳 part 2

今年2017年の3月14日のブログで紹介しました、マイセン付属
素描学校生徒の報告書の記事に、大きな反響を頂きました。

磁器絵付けの先生や愛好者の方から、マイセン付属学校の生徒
がどんな勉強をしていたのかを知りたいとうリクエストがありました。

そこで、今回はこの生徒の1年間の実技課題を、全て写真で紹介
しようと思います。

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写真1)マイセン付属素描学校 1985年頃

以下は3月14日の記事の続きになります。このレポートを残した
生徒に在学期間は1959年の9月1日から1963年8月31日までの
4年間になります。提出用の冊子は全部で4冊になりますが、今回
のブログで紹介するのは、そのうちの1冊で1960年の8月31日まで
の記録です。

では、以下、実技課題の提出作品を全てご覧にいれます。

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写真1)1959年11月の実技


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写真2)同上

ここでは、葉の動きとその光と影を学んでいます。デッサンの基礎
ですが、マイセンの花を描くには非常に重要な学習と思います。


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写真3)1959年 12月の実技

12月19日には、鳥のスケッチを始めています。基礎の習得期間とし
ては高度な課題と感じますが、生徒の興味を維持させ、単調なスケ
ッチ実技を飽きさせないためには、こうした楽しい課題も必要な事だ
とたのでしょう。



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写真4)1960年1月の実技

新年の1月13日からは、遠近法パースペクティブを学んでいます。
家や机を二点透視図法で描いています。これもスケッチの基礎で
すね。


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写真5)1960年2月の実技

1960年の2月5日より、いよいよ磁器絵付けの学習に入ります。スケ
ッチにはマイセンの絵付け台、筆、パレットナイフ、オイル入れなどが
描かれています。オレンジ色の台形は筆のストロークで描かれるグラ
デーションの表現です。このグラデーションは、磁器絵付け必須の技
術です。磁器絵付けを学ぶ方達にはお馴染みですね。マイセンの絵
付け師といえどもここは同じです。思わず微笑んでしまうホビーペイ
ンターの方もいらっしゃるのではないでしょうか。


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写真6)同上

この課題では、磁器絵付けのテクニックで具体的な花を描いてい
ます。グラデーションを使いながら、淡い色から始めて、影を意識
しながら次第に濃い色にしてゆくという磁器絵付けの基礎です。
ただし、このレポートでは水彩絵の具を用いて紙に描いているので、
実際磁器表面に描くのとはちょっと違います。


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写真7)1960年3月の実技


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写真8)同上

写真7)8)は人物の骨格表現を学んでいます。マイセンではフィギ
ュアの造形も重要な仕事なので、こうした基礎を学んでおく必要が
あるのでしょう。また、マイセンの絵付けでも、ワトー絵に代表される
人物絵付けは非常に格上の装飾であり、描く事ができる絵付師は
限られます。


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写真9)1960年4月の実技


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写真10) 同上

1960年の4月14日からは、春の花の描き方を学んでいます。マイ
センでは「自然主義様式の花」というカテゴリーに属する花の表現方
法です。これは、花の絵付師でも熟練しないと描けない装飾です。
素描学校では、その基礎を教えているようで、この期間で自然主義
の花を習得するような事は求められていません。ドイツの寒い冬から
春をむかえ、その喜びを学習に生かそうとしているのだと思います。
本生徒は、スミレの花と豆の花の実技として提出していますが、学習
をはじめた当初よりスケッチの技術が格段に上がっているのがよく分
かります。



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写真11)1960年5月の実技


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写真12) 同上

5月20日より、人物像とポートレートを学んでいます。椅子に座った
女性をスケッチしていますが、同級生でしょうか。写真12)ではポート
レートの実技として、鼻、口、目、耳などの部分を描いています。



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写真13)1960年6月の実技

6月7日になると、また花の描写の課題に戻りますが、ここで注目
して欲しいのは、初めてペンとインクを用いている事です。マイセン
の花絵付けの場合、ペンを用いる事はまずありませんが、マイセン
の古い様式の花を描く場合には、必須の学習です。


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写真13) 同上

写真13)は同じくペンとインクで描かれた花絵ですが、これは古典画
法の花絵付けに見られる描写です。古典画法は18世紀当時の銅版
画の「線」を表現する必要があります。様式的な花の描法と違い、輪
郭や細部を線で表すので、その構造を学習するにはペン描きが有効
です。


以後、この生徒は夏休みに入りますが、この記録によると、夏休み
の間も課題が与えられ、結構勉強しています。宿題や登校日など
もあったようで、この勤勉さには驚かされます。マイセン付属素描学
校は寄宿舎なので、たまの里帰りの他は、マイセンの敷地内で勉強
漬けの日々であった事が推測されます。

やがて、8月が終わり、この生徒も2年生の新年度を迎えます。当時、
社会主義体制下の東ドイツで、マイセン素描学校の生徒がどのよう
な日々を送っていたかがよく分かる資料です。

実は、この時、この生徒が絵付師になれるとは確約されてはいま
せん。この後、学校卒業の時点で、その生徒の特質により職場の
適正が決められます。もちろん、生徒の希望が全てかなう訳では
ありません。絵付け師志望であっても、心ならずも他の職種へ振り
分けられるのが現実です。さらに2年から3年の見習い実習期間を
経なければ、正式な採用はなりませんでした。

マイセンの職人達は、こうした「修行」を経て一人前になっていった
のであり、伝統や様式を伝えていくといった当時のドイツ魂の一端
を垣間見たような気がします。

今、私たちが手にしているマイセン作品ひとつひとつにも、こうした
背景が存在する事は言うまでもありません。





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