2019年03月

2019年03月18日

マイセン  プレート ネームドビュー  名勝風景「モンブラン山脈」 1870年頃

久しぶりのブログで、申し訳ございません。

本題に入る前に、東京ドームで開催された「テーブル
ウェア・フェスティバル」「世界のラン展」におこし頂いた
大勢のお客様に、心よりお礼を申し上げたいと思いま
す。風邪をひきひきで、マスクとティッシュを手放せない
ままの接客でしたことを、どうぞお許し下さい。
ご来場下さったお客様、本当に本当に有難うございま
した。


さて、今回のブログは、個人的に大好きな「ネームド
ビュー 名勝風景」の絵付けについてお話しましょう。


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写真1)マイセン ネームドビューの飾り皿 1870年頃

今回紹介するのは、ちょっと珍しい「ネームドビュー」です。
「ネームドビュー」のモチーフになるのは、エルベ川周辺
の風景画が多いのですが、本作の風景はアルプスの山
です。



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写真2)作品裏面の風景の名称

「ネームドビュー」の定義の一つとして、作品裏面に風景
の名称がカリグラフィー(飾り文字)で手書きされたいる事
があります。
本作には「MontblancKette」とあります。Ketteはドイツ語
で「山脈」の意味なので、本作のモチーフが「モンブラン山
脈」である事が分かります。




Montblanc Kette-1











写真3)作品 絵付けのクローズアップ

本作の絵付けを、じっくり鑑賞してみましょう。

湖の向こうに山脈が連なり、雪を頂いたモンブラン
山脈を望みます。湖畔には別荘のような建物が見え
湖面にはヨットが浮かんでいます。画面左には男女
の人物が点景として描かれています。
大きなスケールの爽やかな風景ですが、ネームド
ビューのモチーフは想像や理想を描いたものでは
なく、地理学上にみても正しく、実際に存在する風景
でなくてはなりません。

このモチーフを絵付けするに当たって、マイセンの絵
付け師はこの風景を見ている訳ではありません。実際
の絵付けに当たっては、当時の銅版画を参考にして
いるはずなので、これを探しに探しました。




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写真4)モンブラン山脈の銅版画

結果、ありました。実際の銅版画はもう少し広い範囲
を描いているのですが、主要な部分をトリミングすると
ほとんど絵付けと一致します。山脈の連なりや、角度
がとても正確に絵付けされているのがお分かり頂ける
と思います。

それでは、この湖は何処なのでしょう。



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写真5)古い絵葉書 1900年頃

これは、古い葉書でわかりました。マイセンの飾皿が
作られた19世紀中ごろに、ヨットや船を浮かべる大きな
湖は限られています。スイスのレマン湖です。1900年
頃になると建物はもっと増え、リゾートの町になってい
ます。この場所は絵葉書にもなっているので、モンブラ
ン山脈を望める景勝地のようです。


montblancfromleman













写真6)レマン湖の現在の風景

写真6)はレマン湖からモンブラン山脈を望む風景です
が、このように美しいモンブランが見えるのは、快晴の
雲のない日に限られ、非常に稀だそうです。19世紀と
同じ風景が今でも残っているのは素晴らしいですね。

今回はマイセンの飾り皿「ネームドビュー」を紹介しました。



アンティーク西洋陶磁器専門店 
   アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
         TEL-03-5717-3108
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dresdner220 at 17:29|PermalinkComments(0) マイセン作品紹介 | 作品紹介
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