2018年09月16日

リチャード ジノリ 「ケディヴェ」 エジプト副王のサービス

今回はリチャードジノリの「ケディヴェ」のサービスを紹介しま
しょう。

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写真1)ジノリ 「ケディヴェ」のサービス 1925年頃

写真1)がジノリ「ケディヴェ」サービスのスープC&Sです。
アンティークの陶磁器に愛好家の方なら、すでにご存知
かもしれませんね。オリジナルは1872~74年にエジプト
の王様がジノリに特注して作らせたものです。

「ケディヴェ」というのは副王という意味ですが、この時の
エジプトの王様はイスマイール・パシャという人物で、副王
の称号を用いていましたが実際はエジプトの王様です。
王はスエズ運河の完成を期に、大きな宴を催す計画を持っ
ていました。そのため、ヴェルディーに歌劇「アイーダ」を
書かせ、ジノリにこれまでにない食器セットを作らせたの
です。正に、威信をかけた一大国家プロジェクトでした。


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写真2) 同上 ソーサー

この失敗の許されない大きな仕事に、ジノリ社はプロジ
ェクトチームを作って着手しました。成型はJ・トレッリを
主任にA・チェザーリ、 U.ヴァンニーニが担当しました。
装飾はL・ニンケーリ、 L・ベローニ、 R.ジェルミン、 
C・モーミー、 F・マスマイヤーがこれに当たりました。



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写真3) 同上 ハンドル部

プロジェクトチームは古代エジプトの装飾文様にその
発想を求め、パピルス、飾紐、蓮の花、パルメット、など
を大胆のその装飾に取り入れました。


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写真4) 同上 カップ内部

「ケディヴェ」のサービスは1872年に完成され、その後2年
間に渡ってエジプトに納入されました。このサービスは賓客
たちを驚かせ、副王イスマイール・パシャは大きな成功を得
たのでした。


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写真5) 同上 マーク

表題にはリチャードジノリと書きましたが、イタリアのリチ
ャード社とジノリ社が合併するのは、1896年ですから、
「ケディヴェ」が企画された1872年はジノリ社が正しい表記
です。

しかし、19世紀末にはリチャードジノリ社も経営に行き詰
っており、日用陶器なども製造して急場を凌いでいました。
ところが、「ケディヴェ」のサービスは依然として富裕層から
の需要があり、新しい意匠なども加えながらリプロダクション
として1930年頃まで製造が続けられました。本作はこの時代
の作品で、1920年頃のマークが入れられています。

現代でも、その簡易プリント版が作られていましたが、20
13年、リチャードジノリ社がグッチの傘下に入った後には、
現行品として製造されているか否かは不明です。




アンティーク西洋陶磁器専門店 
        アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
            TEL-03-5717-3108
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dresdner220 at 17:30│Comments(0) ジノリ | 作品紹介

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