2018年10月29日

銅版画「ハーレクインとコロンビーヌ」1919年パウル・ショイリヒ ショイリッヒ

今回のブログは、一枚の銅版画を紹介しましょう。


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写真1)銅版画「ハーレクインとコロンビーヌ」1919年

銅版画に描かれているのは、マイセンのフィギュア「ハ
ーレクインとコロンビーヌ」です。マイセン磁器ファンの
方ならご存知の有名な作品ですね。作者はパウル・
ショイリヒ、1919年頃に発表された作品です。

1919年は、後にマイセンの総裁になるマックス・アドル
フ・プファイファーが営業職として会社にやってきた年
です。プファイファーはその優れた手腕でマイセンの
改革を始めますが、その一つに「ウア・シュトック」という
手段を用いました。これは、新作の最初の11個に番号
と芸術家のサインをいれ、これに当該作品の銅版画を
つけて販売するという計画でした。

この計画は、ごく短期間しか実現しなかったのですが、
本銅版画は、この「ウア・シュトック」に付けられるはず
であった銅版画です。銅版画は当時マイセンに在籍
したそうそうたる芸術家が創作し、手彩色で描かれた
芸術性の高いものです。


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写真2)マイセン フィギュア 1919年頃

写真2)は実際の作品です。銅版画が作られた当時と
同じ頃の製作されたものです。本作は「ウア・シュトック」
の11個の限定品ではありませんが、時代的にはほぼ
同等にものです。



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写真3)作品の品番

この作品のマイセンにおける品番は、最初 D287 と
いうものでした。しかし、すぐにA1005という新品番に
変更されます。現在は73306という品番になっています
が、これは1974年から用いられているものです。
従ってD287という品番は非常に希少であり、まさに
ショイリヒ現役時代のオリジナル作品といえるでしょう。



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写真4)バレエ「カーニバル」の絵葉書


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写真5)「カーニバル」の 舞台イラスト

ショイリヒのこの一連の作品は、バレエの演目である
「カーニバル」に発想を得て製作されたものです。
当時、バレエは非常に人気のある娯楽であり、ショイ
リヒもその影響を大きく受けていた事が伺われます。

マイセンにおけるショイリヒの「カーニバル」は、全部
で5体のシリーズからなり、アールヌーボー、アール
デコ期のマイセンの傑作と評価されています。


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写真6)本作 ペインター番号

本作のペインター番号は12、これは当時職人として
働いていたパウル・ベルナーの可能性を示唆していま
す。

ショイリヒは自身の作品に強いこだわりを持っていたよ
うで、自分の作品を作る成型師や絵付け師を指定して
います。マイセンの公式見解によれば、絵付け師12は
後にマイセン芸術を担う事になるパウル・ベルナーの
職人時代の番号かもしれないと論じています。


ショイリヒの貴重なオリジナル作品、どうぞ実際にご覧
ください。



アンティーク西洋陶磁器専門店 
   アンティーク アーカイヴ  東京 二子玉川
         TEL-03-5717-3108
   ホームページはこちらです  
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dresdner220 at 15:51│Comments(0) マイセン作品紹介 | ユーゲントシュティール

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