2014年 ベスト
- author: driftingclouds
- 2015年01月03日
やあ、みんな本当に一年ぶりに帰ってきたよ!
ということで、今回もメモ代わりにベスト映画を記しておきます。
2014年は328本の映画を観て、338回映画館に行きました。自分でも多すぎると思います…
今年はもう少し絞るのが目標です^^;;
今年のベスト映画ずるっこしてジャンル分け。
洋画編
1、ジャージー・ボーイズ
2、グランド・ブダペスト・ホテル
3、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
4、LIFE!
5、リアリティのダンス
6、フランシス・ハ
7、誰よりも狙われた男
8、やさしい人
9、ショート・ターム
10、her/世界で一つの彼女
アジア、日本映画編
1、滝を見にいく
2、極限探偵シリーズ3本まとめて
3、牢獄処刑人
4、百円の恋
5、新しき世界
6、西遊記はじまりのはじまり
7、テロ、ライブ
8、ダバング/大胆不敵
9、浮城
10、S21/クメール・ルージュの虐殺者たち
映画祭編
1、ミッドナイト・アフター@TIFF
2、狂舞派@大阪アジアン映画祭
3、破裂するドリアンの河の記憶@TIFF
4、クロコダイル@フィルメックス
5、最後までいく@コリアン・シネマ・ウィーク
6、36のシーン@TIFF
7、もしもあの時@大阪アジアン映画祭
例によって『GFBF』とか『ドラッグ・ウォー』は去年扱いなので入ってませんの。
映画とは言えないのだけど、ナショナルシアターライブの『ジ・オーディエンス』と『ビリーエリオットミュージカルライブ』がたいへんに素晴らしかったので記録に残しておきたい。
NTLは『フランケンシュタイン』も『コリオレイナス』も良かったですが『ジ・オーディエンス』は、まったくこちらには身近でない題材(何しろ歴代の英国首相なんてそんなに覚えてないしね)だし、会話劇だしというハンデにも関わらず、その会話のやり取りから見えてくるいろいろな事が素人にもとても分かりやすく興味深かった。
主演のヘレン・ミレン様はもちろん映画でも素晴らしいけど、舞台でも貫禄が違うという気がしました。
本場に見にいったところで、こういう会話劇は言語がわからないとまったく面白くないと思うので、こうやって字幕つきで見られるのはありがたい。(でも、NTLもうちょっと料金安くなるといいね…ぼそっ)
『ビリーエリオットミュージカルライブ』は映画版好きな人はもちろん、映画がいまいち…とか思ってた人にもぜひ観て欲しいですね。沈みゆく炭坑の街の苦しみと、その人々の希望になるビリーの物語という面がより強調されていたと思うから。
そして、今まであげてきた作品全ての上位に
『レクイエム 最後の銃弾』が位置しているのでした。もう別格という事で。
あと、新作じゃないから入ってないですが、ついに「ヒーロー・ネバー・ダイ」をスクリーンで見ることが出来た!というのも私には大きな出来事でしたよ。
そして、ベストガイはフィル君、フィリップ・シーモア・ホフマンに。あなたがいない世界はこんなにも寂しいと思い知った一年でした。R.I.P.
- driftingclouds at 09:31
- │ 雑文
- │ Comments(0)
- │ TrackBack(0)
- | clip!
2013年ベスト
- author: driftingclouds
- 2014年01月03日
きゃ〜、超超お久しぶり!
もうみんな見放したよね^^;;
私も忘れがちだけど、twitterだと流れて行ってしまうので、ベスト映画だけでもここに備忘録代わりにおいておくことにしたよ。
2013年は305回スクリーンで映画を観て、282本の映画を観たよ。
複数回観た映画がけっこうあるのでこういう数字になりましたん。
2013年劇場公開映画ベスト。(順位無し)
ゼロ・グラビティ
エンド・オブ・ザ・ワールド
ジャンゴ/繋がれざるもの
パシフィック・リム
君と歩く世界
横道世之介
ムーンライズキングダム
嘆きのピエタ
名探偵ゴッド・アイ
恋する輪廻/オーム・シャンティ・オーム
2013年映画祭で観た映画のベスト
GF*BF
激戦
低俗喜劇
総舖師
リゴル・モルティス
ある理髪師の物語
黒夜行路
フットボール・アンダーカバー
移動映画館
ウィル・ユー・スティル・ラブ・ミー・トゥモロー
「奪命金』とか『セデック・バレ』とか、『燃えよ!じじいドラゴン』はどうしたと思われるかと思いますが、あの辺は映画祭の時にベストに入れてしまっているのでね……
本当に今年のベストテンは選ぶのに悩みました。惜しくも10本に漏れたけど大好きだった作品も参考に書いとく。
グランド・マスター、女っけなし、悪いやつら、プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ、華麗なるギャツビー、ブランカニエベス、ウォールフラワー、ウィ・アンド・アイ、もらとりあむタマ子、セッションズ…と、こっちがベストテンでもおかしくないラインナップですよ。
そんなわけで超久しぶりに更新してみました。また年末のベストでお会いしましょう!(えっ?)
- driftingclouds at 23:59
- │ 雑文
- │ Comments(0)
- │ TrackBack(0)
- | clip!
フェリー乗り場の猫
- author: driftingclouds
- 2011年08月28日
今回のホテルは北角のイビス・ノースポイントというところでした。
捜した中で一番安かった、というのが一番の理由だったりするのですが、ハーバービューならこんな眺めも見られるし、地下鉄の駅も近いし、空港のバスもすぐ前に泊まるし、まあ良かったです。
でもやっぱり時間が限られてる旅行だと、中心から離れてるのはちょっと不便。
日程に余裕のあるときならまた泊まってみたいかも。
ホテルのすぐ前にはフェリー乗り場もあって、そこから九龍城や紅磡、観塘へのフェリーが出ています。
で、観塘行きのフェリー乗り場には猫がいるらしい、とは聞いてたのですが、今回は子ニャンコがいて、遊んでもらいました。
受付のおじさんと遊ぶ子ニャンコ。
こっちに興味を示して近寄ってきました。
私のカメラのストラップに興味津々(ちょこっと私の足が写ってます^^;;)
ちょっと飽きたらしい。
ちなみに、その親と思われるニャンコは爆睡中
- driftingclouds at 23:12
- │ 旅行記
- │ Comments(0)
- │ TrackBack(0)
- | clip!
竊聽風雲2
- author: driftingclouds
- 2011年08月27日
f
どうも皆様大変お久しぶりぶりでございます。
まだ、ここ見てる人いるのかしら?(だって自分だって見てなかった…^^;;)
twitterに慣れてしまうと、だんだん長い文章書くのがおっくうになってねぇ…
さて、以前も夏に行き、よれよれになって帰ってきた私、もう当分夏の香港はいいわ、なんて思っていたのに、性懲りも無くまた行ってしまいました。
だって夏休みが9日もあったんだも〜ん。
ちょうど『竊聽風雲2』が公開されるし〜と、中二日のバタバタスケジュールで行って参りました。
2とはいうものの、1作目とはまったく関係ない別のストーリーなので、あの人とかあの人とかどうなってんの?とか思わなくても大丈夫w
共通点があるとすれば、古天樂が老け作りで、ラウちんがお色気担当(爆)で、彦祖はまたも…だという事ぐらいかしら。
証券界の大物、羅敏生(劉青雲/ラウ・チンワン)が交通事故を起こし、彼の車から盗聴器が発見される。実は彼は事故の直前、謎の男(呉彦祖/ダニエル・ウー)に尾行されていた。
警察の何智強(古天樂/ルイス・クー)は、羅が何か隠していると思い、背後を探りつつ、盗聴器を仕掛けた犯人を追うが…
香港ではそこらの八百屋のおばちゃんでもやっていると言う株式投資、それが物語の重要なファクターになっております。
ですが、正直、私そっち方面にはまったく疎く、言葉もわからないため、その辺りの部分はさ〜っぱり理解出来ませんでした(汗)
登場人物の反応でなにか、良かったらしいとか、違法なことしてるらしいとか想像しただけなんで…
しかし、根底にあるのは”欲”という人間の基本的な性質であり、プロデューサーである爾冬陞の意向がどこまで反映しているのかはわかりませんが、人間描写がしっかりしているので、物語がわかりづらいということはありませんでした。
大陸を意識しすぎたのか、ラストの展開がなんだかな〜だった1と比べても、構成の緻密さはぐんとUPしてたと思います。
ラウちんの役はギリギリのところで利益を得つつも、その更に上にいる人たちほどには非情になりきれない人物。
劇中に登場する「地主會」とラウちんの関係は『大時代』における劉松仁(ダミアン・ラウ)と汚職探長たち(ちなみにこちらの親玉も曾江/ケネス・ツァン)と同じようなもんかな〜(たぶん)と思いつつ観ておりました。
香港でも『大時代』を引き合いに出してる記事がけっこうありましたね。
今回主役の3人の他に、大御所の俳優の皆さんが出演なさってまして、その方々と並ぶと、さすがのラウちんも若造にしか見えなかったですわ〜
特に曾江は、もうほとんど聴力が無くなってしまっていて、相手の反応だけで芝居をしていたとのことですが、そんなことまったく感じさせない迫力で素晴らしかったです。
曾江の前でしかられた小学生のごとく小さくなって「係、係…」と繰り返すラウちんが今回の萌えポイントでした(^^;;)
ネタバレ無しに書くの難しいな〜
ま、ともかく、林迪安(ディオン・ラム)設計のカーチェイスシーンも迫力だったし、ちょっと不満も無いではないけれど、1と比べてもバッチグンに面白いので、ぜひとも日本公開希望。
- driftingclouds at 01:01
- │ 香港映画 | 劉青雲
- │ Comments(0)
- │ TrackBack(0)
- | clip!
明天會更好
- author: driftingclouds
- 2011年03月18日
皆様、お元気でしょうか。
私は元気です。
地震の起きたときは、実は新幹線で大阪アジアン映画祭に向っておりました。
すでに名古屋辺りまで進んでいたために、地震の揺れもそれほど感じることも無く、新幹線も20分ほど遅れただけで無事に大阪に着きました。
もちろんニュースは見ていたのですが、大阪では変わらぬ日常が続いており、心配しつつも家族知人の無事も確認できたこともあって、けっこうのんきに過ごしてしまいました。
ですが、被害の状況はあまりに甚大で、言葉を失うばかりです。
亡くなられた方のご冥福、並びに被害に遭われた方へ心からお見舞い申し上げます。
原発はもちろん心配だし、何もかも以前と同じようにというわけではありません。
でも、私たちは生きています。
今の私たちに出来るのは、前を向いて歩き続けることだけです。
そして、こんな時だからこそ映画や歌や、そういうものの力が必要なのだと思います。
余震が心配だったり、近くの映画館が休館したりでなかなか映画館通いもままならない方も多いと思いますが、連日の報道に疲れたら、ひと時スクリーンの暗闇で気持ちを切り替えてみて欲しい。
そして、新たな活力にして欲しい、それこそが映画の(ここはお好きなもので入れ替えてくださっても)持つ力だと思うから。
明けない夜はありません。明天會更好。
- driftingclouds at 01:01
- │ 雑文
- │ Comments(0)
- │ TrackBack(0)
- | clip!
新年快樂!
- author: driftingclouds
- 2011年02月03日
げ、気がついたら2ヶ月以上も更新してなかった。
そうですとも、中華クラスタのお正月は旧正月ですから、今日が年初一、元旦ですよ!
もうすっかりtwitterに馴染んでしまい、長い文章が書けなくなった気がする今日この頃です。
こうやって人は堕落していくのだなぁ(滝汗)
そんな感じですが、今年もよろしくお願いします。
こちらもたまには(え?)更新しようと思います。
そうそう、西暦の年末につぶやいた2010年の私の10本をここにも記録しておきます。
順位はつけてないのですが、1本選ぶのならやはり「息もできない」だと思います。
何よりも「自分はこれを語りたいんだ!」という強力なエネルギーに圧倒された作品でした。
「息もできない」
「かいじゅうたちのいるところ」
「ずっとあなたを愛してる」
「フローズン・リバー」
「マイレージ、マイライフ」
「月に囚われた男」
「瞳の奥の秘密」
「シングルマン」
「リトル・ランボーズ」
「クリスマス・ストーリー」
あとは映画祭で
「ギャランツ/打擂台」
「恋の紫煙」
「葉問・序章」
「ジュリエット(の陳玉勲のパート)」
「神々と男たち」
「刑事ベラミー」
「愛が訪れる時」
- driftingclouds at 21:16
- │ Comments(0)
- │ TrackBack(0)
- | clip!
敬意(BlogPet)
- author: driftingclouds
- 2010年12月13日
- driftingclouds at 07:41
- │ Comments(0)
- │ TrackBack(0)
- | clip!
『恋の紫煙』ティーチイン
- author: driftingclouds
- 2010年11月23日
ちょっと前にtwitter上で、彭浩翔が今の香港映画の代表みたいになってるのってどうなの?というような意見が出ていて、作品的にいえば、それも頷けない事も無いと思うのだが、なんだかんだ言って、こんなにマメに作品を持ってきてくれて、なおかつ、かならず本人が来てティーチインをしてくれる、という人は他に居ない。
そういう意味で、やっぱり彼が“アジアの風”の香港映画の顔である事は間違いないのだよな、と思う。
年に一度、みんなで集まって、彼の映画を一緒に観て、ティーチインを楽しみ、サイン会をする。
司会の人がいみじくも言ったように、これは私たち香港映画ファンの同窓会なんだと思う。
去年はこれが無かったせいで、どうも気持ちが盛り上がらなかったものね。
そんなこともあってか、平日の昼の上映にも関わらずもちろん満員。
司会の方も去年は来てくれなかったですね、待ってたんですよ〜と、まず皆様に一言お願いします、と。
彭「またお会いできて嬉しいです。昨年来られなかったのは、今日観ていただいたこの映画を撮っていたからで、ここでまた皆さんにお会いできたことをとても嬉しく思っています。」
Q「煙草を吸わない監督がこの映画を撮るのは大変だったのでは?」
彭「自分はタバコを吸いません。この映画を撮るきっかけは、友人と食事をして、その友人の会社に行ったら、エレベーターホールでその友人がいろんな女の子と挨拶してるんです。どうも会社の同僚でもないし、同じフロアにある会社の女の子でもないのに、なぜかよく知ってて、なんでかと聞いたら、室内で煙草が吸えなくなって外でタバコを吸うようになってから知り合ったんだと聞いたんです。
その話を聞いて、自分はタバコを吸わないから、そうやっていろんな女の子と知り合う機会を無くしていると思って頭に来て、嫉妬もしました。(笑)
室内でタバコを吸えなくなってから、路地が新しい人と知り合う社交の場になっているという事を知って、自分もタバコを吸わないけどその場に行ってみんなといろいろ話をしているうちにこの「恋の紫煙」の構想が湧いてきたんです。
みんながタバコを吸ってる場所ていうのは、煙がこもってて酷いんですよ、でも、自分は監督として演技の指示を出したりしなくてはいけないんですが、行きたくないので、助監督にトランシーバーを吸い殻入れの奥に貼付けておいてもらって、トランシーバーで指示を出してました。」
Q「映画の小道具としてはタバコは便利なものだと思うのだけど、世の中タバコを吸えない場所が増えると、それが使えなくて不便になってくるのでは?監督としてその点をどう思いますか?」
彭「タバコを吸えなくなってるというのは、日本と香港だけではなくて、いろんなところがそうなってると思います。この映画は中国大陸でも上映されたんですけど、やはりタバコを吸うシーンが多いという事でかなりカットされています。
それ以外にアメリカなどでもタバコを吸うシーンはなるべく出ないようにという流れにある事は確かです。
ただ、今回のこの映画はタバコを吸うというのがテーマではなくて、タバコが室内禁煙になった事によって、普段は行かなかった路地が他の人と知り合う社交の場になっているという、それが本来この映画で伝えたかった事ですので、皆さんタバコを吸いましょう、という映画ではないんです。」
Q「女性が年上のカップルにした理由は?またそれを楊千[女華](ミリアム・ヨン)と余文樂(ショーン・ユー)にキャスティングしたのはなぜ?」
彭「女性の方が年上っていうカップルは香港では多くて、普通なんですね。自分の知ってる役者にもそういう人はいますし、実際、楊千[女華]の旦那さんは年下ですし、余文樂がつきあう彼女はいつも年上なんですよ。だから二人にとって、この役造りは難しくないだろうと思ったんです。
少し大変だったのは、楊千[女華]は本来タバコを吸わないので、吸う練習をしてもらわなくてはいけなかったことです。
ただ、余文樂に関しては、煙草も吸うし、普段から粗口もバンバン使うので(笑)、全然問題ないだろうと思ってました。」
Q「過去の作品との関連で「イザベラ」の時に梁洛施が最後には煙草を止める。今回も最後に禁煙するというオチは同じだが、関係はあるのか?」
彭「自分の友人の中で煙草を止める動機っていうのは、好きな人のために止めるっていうのが多いんです。好きな人のために決心する、その人と約束したから止めるというのは、自分にとってとても感動的な事に見えるんです。
その止めたと言ってた人がまた吸っていたら、ああ別れたんだな、と。(笑)
人のために止めるというのがとても感動的なので、2作品ともそれを入れました。」
Q「禁止されている場所でタバコを吸うシーンが多いが、撮影はすんなり許可されたのか?」
彭「今禁止されているのは室内での喫煙で、撮影は屋外が多かったのあまり大きな問題はありませんでした。屋外でも吸っては行けない場所もあるので、そのへんは気にしなければいけませんでしたが、それよりも、撮影のためにタバコをたくさん用意しているのに、クルーの中にタバコを吸う人がいて、彼らがどんどんタバコを吸ってしまうので、それを吸わないように注意するのが大変でした。」
Q「この映画は年齢制限があるようだが、汚い言葉を使っているせいなのか?またそのレーティングは誰が決めるのか?」
彭「この作品は三級映画、つまり18歳以下の人は観てはいけないというランク付けをされています。
これが三級にランク付けされて、自分としてはとても意外に思っている。今まで映画を作ってきて、これが初めて三級に指定されたのですが、今までにだって、いろいろ変なの撮ってきたじゃないですか。(爆笑)
ですから、自分の妻には「なんでこんなのばっかり撮るの?もうちょっと健全なものを撮ればいいのに」と言われてまして、今回すごく健全なものを撮ったつもりなのに、それがかえって三級に指定されて非常に意外に思ってます。
香港の映画のレーティングを決める機関があるんですが、今回三級と決められて、会社の人と、なんでこれが三級なのかと話をしました。
この映画が三級に指定されたのは粗口がたくさん出てくるからなんですね。だけども、自分の前の前の作品「出エジプト記」その中でも同じように粗口がたくさん出てきてるのに「出エジプト記」は三級には指定されてないんです。
それで係の人に、なんで『出エジプト記』は三級じゃなくて、今回はそうなんだ?と理由を聞いたところ、「出エジプト記」の場合は、役者が頭に来て怒り心頭に達してるところで粗口を発している、それは許せる、と。
でも、今回の映画の場合はみんな嬉しそうに話しながら粗口を話す。それは子供の教育上良くないと。(笑)
もしそれが最初にわかってれば、余文樂がそういう言葉を使う時には、少し怒りを持たせて言わせたのに。(爆笑)」
司会「2年前の「些細な事」の時に、そういうレーティングや規制には負けずに好きなものを撮りたいと言っていた監督が、最近、北京に引っ越した(!)と聞いてすごく驚いたのだけど、北京生活はどうですか?」
彭「北京語は苦手なので、北京語で会議をするとか言うと気持ちが重いです。でも実際北京に引っ越して、今、次の作品を中国大陸で撮ったりもしてますし、またプロデュースしている作品もあります。
既に一部短編で出来上がっているのがあって、それはこないだ「些細な事」の小説で映画化しなかった作品の1つで、爪切りを食べる妖怪の話(?)で、インターネットで公開されているので興味のある人はぜひ観てください。」
採録の中で(笑)とか書いてるのは、ホーチョンが笑ってたわけじゃなくて、会場の反応の方です。
パン君は、例によって本気なんだか冗談なんだか読めない、いつもの表情でした。
それにしても、北京に引っ越したっていうのはショックだったわ〜
ホーチョンよ、お前もか!と。
さて、twitterにも書いたのだが、彼は“今”を取り上げるのが非常に上手い人だと思う。
今回の作品も、禁煙法の施行というタイムリーな時事ネタから、そこから派生した身近な変化をうまいことネタにして作品に仕上げている。
お話としてはボーイ・ミーツ・ガールのなんてこと無いものだけど、いかにもありそうなリアリティにちょっとひねりの加わった会話や行動が、非常に楽しく観ることが出来ました。
二人の関係がちょっとずつ深まっていく感じとかすごく自然に描かれてたし、お互いにとって少し都合のいい勘違いが、決定的なきっかけになったりとか、あるある〜って思った。
粗口にしても、親しいもの同士だと無意識のうちについ出ちゃうってのはわかるし、そんなに目くじらたてなくっても、と思うけどな〜
ミリアムもショーンも、いかにも今どきの若者って感じで嵌ってて良かったです。
次はその大陸で撮ってるという作品なのかな〜?一体彼が大陸でどんな作品を作るのか、興味津々です。
北京でプロデュースした作品ていうのはこれだよね?監督はホーチョン作品では役者でもおなじみの曾國祥(デレク・ツァン)
- driftingclouds at 00:22
- │ 映画祭 | 香港映画
- │ Comments(2)
- │ TrackBack(0)
- | clip!
『ギャランツ(打擂台)』ティーチイン 26日
- author: driftingclouds
- 2010年11月02日
監督:郭子健(デレク・クォック)、鄭思傑(クレメント・チェン)
まずは、挨拶を
デレク:「この映画を日本に持ってこられて、皆さんにここで観ていただけてとても嬉しく思っています。出てくるのは年配の役者が多いんですけど、日本の映画にあるような、観た人を勇気づけるような青春映画として作りましたので、喜んでいただけたらうれしいです。」
クレメント:「平日の昼間にも関わらず、皆さん来ていただいてありがとうございます。きっとお仕事を持っていらっしゃるのに来ていただいて大変嬉しく思います。東京国際映画祭に自分たちの映画を持ってくるというのが10年来の夢でした。それがかなってとても嬉しいです。」
2回目のティーチインとあって、リラックスムードの二人、観客を逆に撮影しまくり、和やかな雰囲気に。(あとでfacebookにupしていたwww)
Q:大御所のカンフーアクション俳優たちを起用して撮影するのは大変だったと同時に楽しそうな気もするが、撮影中の面白いエピソードがあれば教えてください。
デレク:「撮影中は楽しいことの方が多かったです。確かに役者さんは年配で、大先輩ですが、皆さんとても心が若くて現場では大きくなりきれない子供が一緒に遊んでいるような、そんな現場でした。
実際、映画を撮る前に脚本を書いている段階でいろんな役者さんとはいろいろな話をしていまして、武術関係、アクション関係ではそのいただいた意見を盛り込んで脚本を仕上げたというのもあります。
実際の撮影では自分たちが演出するというよりも、先輩たちに助けてもらって撮ったという面が多かったように思います。
どちらにしても現場はとても楽しく面白く撮影することが出来ました。
ただ、大変だったのは撮影期間が短かったこと、資金が限られていたこと、それと暑さです。
武館の中では40度から50度ぐらいになっていたと思うんですけど、その中でアクションをしながらの撮影でしたので、それは大変だったと思います。」
ここで最初の質問者の方にオリジナルポスターのプレゼント。
デレク「少し付け加えさせてください。映画の中のアクションではまったくスタントを使っていません。しかも、ワイヤーも使ってません。役者さんたちは60歳を過ぎているのに、高温の中でスタントもワイヤーも使わず撮影したので、それが一番大変だったと思います。
大変だったのは私たちの監督業ではなく、役者さんが大変だったと思います、それに対しては本当に心から敬意を表しています。
プロデューサーの林家棟(ラム・カートン)の一日の一番大事な仕事は、役者さんたちを車で整体院に連れて行き、また迎えにいくことだったんです。
帰ってきた時は包帯でぐるぐる巻きの状態なんですけれども、いざ撮影となるとパッと外して撮影をして、特に最後の足蹴りのシーンありましたよね、あそこでは十何回も蹴るんですけど、出来れば自分たちは1回か2回のテイクで済ませたかったのに、本人が納得しなくて「いや、ダメだ!蹴りのシーンは自分にとってはいちばん十八番の技なので、今のでは満足できない、もっとやらせてくれ」ということで何度も何度も撮り直しをして、最後にはねん挫の状態になってしまい、そのあとはまた包帯をぐるぐる巻きにして撮影をしていました。」
Q:具体的に何日でいくらぐらいで撮ったのですか?
デレク:「18日、100万ドル(US$)以下です。」
Q:デレク監督の前作『野、良犬』『青苔』とはトーンがだいぶ違うが、今回は共同監督ということで違う雰囲気の作品になったのか?二人の役割分担も含めて教えてください。
デレク:「まずは私の前の作品を観ていただいてありがとうございます。私とクレメントとは自分たちがこの世界に入った時からの知り合いで、これまでの作品に関してもいろんなことを手伝ってもらいました。脚本で手伝ってもらうこともあれば、現場で手伝ってもらうこともありました。
作品のスタイルですけれど、最初の作品『野、良犬』『青苔』と今回の作品、私としてはテーマはまったく変わってないんですね。形式が違うだけで、テーマはずっと同じものを追求しています。
ただ、今回の映画に関しては、今までのが少し暗っぽかったので、カンフーコメディという形式をとりましたけど、底辺に流れているテーマ「世の中は悪いことが多い。人は運命に弄ばれたり、面白くないこともよくあるけれど、常に強い気持ちを持っていれば、きっといい明日がやってくる。」は同じなんです。
そのテーマに関しては二人とも好きなテーマで、ずっとやってきました。
今回の映画も、別にはっきりと自分はこれ、クレメンツはこれという風に分担をわけてるわけではなく、どちらかが忙しいときに、忙しくない方が手伝う、というやり方でやってきました。例えばカメラを2台回して、僕が1台、彼が1台という感じで撮ることもありました。」
ちょっと、言わせていただきたいのですが。
クレメント:「こうやって皆さんが梁小龍はじめ、往年のスターの演じる作品を喜んで観てくださったことに、とても自分たちが嬉しく思います。
実は、この映画を撮る時に自分たちの近しい友人たちであるとか、映画界の先輩たちには「いや〜これはマズいんじゃないか、自殺行為だ」と言われたんですね。
ただ、私たちは映画が好きですし、この役者たちが好きですし、自分たちがファンでもあるんですね、だからこうやって観客の皆さんが、自分たちが選んだ映画、キャストを楽しんでくださったことを、彼ら以上に嬉しく思います。」
Q:お尻を出してるシーン、よく先輩たちにあんなことやらせるなぁとびっくりしたんですが。
クレメント:「自分たちがあんな演出はとてもとても出来ません。自分たちは役者さんたちに比べて体格は大きいけれど、カンフーは出来ないし、変なこと言って気に障って鉄拳が飛んできたら大変だと思ってたんですけれども、さっきデレクが言ったように現場ではとても、皆さん可愛らしくて、ノリ始めると自分たち以上に子供なんです。
で、あそこの場面でも自分たちでお尻を出して「監督見て見て〜!」って言うので、まあ面白いから撮ろうかという感じだったんです。」
Q:テーマ曲が「ドラゴン怒りの鉄拳」だったと思うんですが、ブルース・リーに対する二人の想いを教えてください。
デレク:「自分が生まれた時はもうブルース・リーはこの世にはいませんでした。
自分が一番最初に観たのは梁小龍の「陳真」というTVシリーズだったんです。それを見てのめり込んでアクションを覚えて、真似してけんかしたりしていたんです。
その後、映画祭でブルース・リーの回顧上映があって、そのときまだ10歳にもなってなかったと思うんですけど、そこで初めて『ドラゴン怒りの鉄拳』を観まして、ああ、昔テレビで見ていたのはブルース・リーのことだったんだ、と知りました。
それから、彼の考え方とか哲学にも嵌っていき、彼の出演作は全部観ました。
人間的にもとても興味を持って、彼の動きを研究していつも真似をしてました。
この映画の中で「アチョーッ!」という声が入りますが、あれは私の声です。(実際に真似してみせるww)
ただ、今は太ってしまったので動きは出来ませんが、声はまだ出ます。
テディ・ロビンの会社でよく動きを真似していた時はクレメントが写真を撮ってくれて、当時はまだ腹筋もいくつかあったんですけど、今は、ひとかたまりぐらいになってしまいました。(笑)
クレメント:「自分は80年代に育って、自分にとってはブルース・リーというのは凄く古くさいものだったんです。
一面的にしか知らなくて、あの声を聞いて(ここで今度はクレメントが物真似w)バッカじゃないの?と思ってたんです。
子供の頃から外国にいて外国で育ってたんですが、その時にまわりにあまり中国人がいなくて、他の外国人と知り合うとみんな「ブルース・リー知ってる?知り合い?」とか「カンフーできる?」とか言われたんです。
世界の人みんながブルース・リーを知っているんではないか、というくらい聞かれました。
少し大きくなって、映画を観て、彼の哲学を知るようになって、彼は非常に特別である、面白いと思うようになりました。
哲学やカンフーの使い方など、他の人には出来ないこと、彼にしか出来ないことをやっていると感じたんです。
それについては非常に尊敬すべき人だと思っています。」
ということで、2日間、良い質問が出てとても有意義なQ&Aでした。
出来ればデレクにはもう少し簡潔にしゃべってもらって、もう2、3問答えて欲しかった気もするけど。
幕張のとき、こんなに話し長かったっけ?と思ったのですが、あの時は通訳さんが北京語しか出来ず、デレクもあまり得意ではない北京語で話さなければならなかったために、割と短かったのでした。(笑)
この作品を大きなスクリーンで、大勢の人と楽しむことが出来て、本当に良かった!
出来れば一般公開もしてくれたらいいのにな、と思います。
ちなみにデレクが子供の頃、夢中になったという梁小龍の「陳真」はこれですね。
- driftingclouds at 23:52
- │ 映画祭 | 香港映画
- │ Comments(0)
- │ TrackBack(0)
- | clip!
勘弁(BlogPet)
- author: driftingclouds
- 2010年11月01日
- driftingclouds at 07:37
- │ Comments(0)
- │ TrackBack(0)
- | clip!