旺角[木査]Fit人

  • author: driftingclouds
  • 2005年07月27日

monkock


導演:査傳誼、編劇:鍾繼昌、監製:査傳誼, 胡成, 鍾繼昌
得意製作有限公司、意念電影製作有限公司 1996年

さて、鎮宇まつりの締めくくり(まつりだったんかい!)には、彼の怪優ぶりが堪能できるこの1本。

襲われて瀕死の重傷を負った君(呉鎮宇/ン・ジャンユー)が今までの人生を回想する…つ〜話です。
詳しく書けないのは、ストーリーにちょっとしかけがあるもんで。

呉鎮宇が『無間序曲』以前によく知られていた役としては『古惑仔』の1作目で鄭伊健(イーキン・チェン)たちを窮地に追い込む悪役、坤(日本語字幕だとカン)でしょう。

役のインパクトではイーキンを喰っていたのでは、と思われる坤の役を他のキャストまでそのままパクッと頂いて作ってしまったのがこの映画。
ただし無断使用なので役名は坤から君へと変わっておりますが、B哥も神父もそのまま登場。君と神父の意外な関係が明かされたりして…(爆笑)
キャストだけじゃなく、音楽や撮影まで瓜二つだったりします(笑)

今までのはどっちかと言えば女子ウケする鎮宇さんだったのですが、この作品では『古惑仔』の時の役作りそのままに、下品で卑怯で嫌われ者の役を実に生き生きと演じています。
途中で香港に居られなくなった君が日本に渡り、結婚してラーメンの屋台をやる、というところがあるのですが、その時の鎮宇の日本語が………………これに比べれば「フルタイム・キラー」のアンディさんなんてぺらぺらですよ。
しかも奥さん(李麗珍/ロレッタ・リー)の事を「やたい」とか呼んでるし。いえ、香港に居た時に茶餐廰(おお、中国冰室だ!)の看板娘(李麗珍二役)に恋をして彼女の事を茶餐廰と呼んでいるというのと繋がっているというのは判るんですがね
日本のヤクザに追われて奥さんを殺されたときにも叫ぶのは「や〜た〜い〜」ありえね〜(笑)
そんな日本ロケ(日本のヤクザとして谷垣建治さんも登場)を挟みつつ、義理も人情もへったくれも無いヤクザの世界をしぶとく生き抜いていく君の姿は却って爽快でもあります。
ヤクザなんてそんなにカッコいいもんじゃない、と『古惑仔』ブームを揶揄してみたのでしょうか。
ブラックユーモアのお好きな方にお勧めします。

それにしても、音声がピーピーと消える消える、いったいこの中ではどんな酷い粗口(広東語の罵倒語)が話されていたのやら。

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