『十萬火急』役柄チェック21

  • author: driftingclouds
  • 2006年01月13日

021


監督:杜[王其]峰(ジョニー・トー) 製作:方逸華(モナ・フォン) 脚本:遊乃海
大都會電影製作有限公司 1996年

前回に引き続きラウちんエントリーです。2月4日の『忘れえぬ想い』公開に向けて今月は強化月間てことで。

さて、今回は登場人物の紹介からにします。

老總(劉青雲/ラウ・チンワン)
慈雲山消防局の隊員。有能で部下想いの人柄から皆に慕われているが、直情径行型故に規則を破る事もあり、上司とは対立しがち。
病院で知り合った訳ありの女医(李若[丹彡]/カルメン・リー)を助け面倒を見るものの、彼女は不倫相手の元へ去ってしまうのだが…

この役は制服も私服もイケてるしかなりカッコいいです、ほほほ。
やっぱり仕事のできる男って素敵、とか思ってしまうわ。

張文傑(方中信/アレックス・フォン)
新任の消防局長。規律を重んじるタイプのため、老總と対立する。しかし、次第にお互いの事を認めあうように。
離婚してカナダに移住した妻が突然戻ってきて、再婚するので娘を引き取って欲しいと言い出す。
長い間会っていない上に英語しか話さない娘に戸惑い、元妻の勝手さにも腹を立てるが実は…

盧嘉慧(黄卓玲(このときは卓菱)/ルビー・ウォン)
子供を欲しがる夫とは違い、仕事第一の彼女はまだ産みたくないと思っていたのに、夫が騙したため妊娠してしまう。
腹を立てた彼女は一度は堕ろそうと思ったものの、ある事故があって…

王浩然(黄浩然/レイモンド・ウォン)
学校出たての新人隊員。食堂をやっている父親にとってはたった一人の自慢の息子。
実はまだ出動のとき滑り落ちるポールに飛び移る事が出来ない。
演じている黄浩然はこれがデビュー作。

と、それぞれの性格や事情を一時間ほどで手際良くきっちりと描いたあと、彼らは工場での大火災へと出動することになります。
ちなみにここで放火犯役で林雪(ラム・シュー)が出ています。この映画は彼の杜[王其]峰作品への記念すべきデビュー作でもあるのです。
危険物質が充満し、迫り来る炎の中との戦い、追いつめられた彼らがいかにして逃げ遅れた人を救い脱出するか。
そこで試されるプロとしての能力、勇気。
命がけの彼らがちんたらした人間ドラマを展開している余地などあるわけがありません。だからこそ、前半の描写が活きてくる事になります。
そう、彼らの行動原理はいかにヒロイックに死んでいくかじゃなくて、必ず生きて帰る事なのです。

それにしてもこの火災シーンの迫力はただ事ではない。
実はスタントマンの一人や二人死んでいてもおかしくないのでは、と思ってしまいますが…
VCDにはメイキングがついていて、それを見るとけっこう本人たちがスタントやっているんですよね。
恐るべし、香港映画界。

最後の最後、出口を失った彼らの取った方法は…ええ〜っ?と驚くこと間違いなし。

この映画は是非とも劇場のスクリーンで見てみたいんですがねぇ?現在の目で見ても火の描写なんかハリウッドに負けてないと思うし。
正直に言って『バックドラフト』の2倍、『リベラ・メ』の10倍は面白いと思います。
どこか買ってください、本当に、お願い。

トラックバックURL

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

『十萬火急』

十萬火急(1996/香港) 【監督】ジョニー・トー 【出演】ラウ・チンワン/アレックス・フォン/レイモンド・ウォン ジョニー・トー第23弾。 ジョニー・トー版『バックドラフト』と言わ

  • [ 愛すべき映画たち ] 2006年01月13日 12:10

**プロのお仕事だね〈 十萬火急 / LIFELINE 〉**

「愛すべき映画たち」さんには先を越されたが、これだけは言っとく。今月号の秘宝のトー特集を読む前に、発注してたんだからね。誰に言い訳しているんだか・・・(苦笑)。 とい言うことで、1991年〈 バックドラフト 〉・1997年〈 十萬火急 / LIFELINE 〉・2004年〈 炎のメ...

  • [ 日刊【考える葦】Returns ] 2006年01月13日 23:19

この記事へのコメント

わーい、「十萬火急」だ〜!
大好きです。
日本のスクリーンで観たいです。
もにかるさんのアンケートで、「公開してほしい映画」をこれにしてしまいましたよ。
ほんとに、どこか、買って買って買って〜!!

1. Posted by きたきつね 2006年01月13日 02:11

TBありがとうございました。こちらからもTBさせていただきました。

この映画のラウ・チンワンはかっこいいですよね〜。
ラスト近く、見る目が変わったお偉方の視線を涼しい顔で受け止めるシーンはたまりません。

ぜひ劇場の大スクリーンで観たいですね。

2. Posted by micchii 2006年01月13日 12:13

>きたきつねさん
ね〜、なんで当時これをどこも買わなかったんでしょうか?不思議でしょうがないです。
お願いだから、誰か買ってぇ〜!!

>micchiiさん
コメント&TBありがとうございました。

ラスト、いつもの業務が終わっただけさ、と言わんばかりに皆が歩いていくところは何度見てもしびれますね。

ほんとになんとか劇場で見られないものか…

3. Posted by KEI 2006年01月13日 23:12

TBありがとうございます。
面白い作品なんですけど、〈 ホテル・ルワンダ 〉のような活動をしてみても、署名が集まらなさそうな気がします(泣)。父さん(トーさん)の作品って、未だに大都市拡大ロードショーの域を出てないんですもん。

4. Posted by 森と海 2006年01月13日 23:28

>森と海さん
世間的にはまだまだ香港映画って色眼鏡で見られてしまいがちですからね。(泣)
そんじょそこらのハリウッド映画には全然負けてないのにぃ。
やっぱり杜先生にカンヌとかベネチアとかベルリンとかで賞を穫ってもらうしかないか。

5. Posted by KEI 2006年01月14日 23:14

この記事にコメントする

名前
メール
URL
  • 情報を記憶:
  • 評価:

ページトップに戻る▲