ホテル・ルワンダ

  • author: driftingclouds
  • 2006年01月24日

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公式サイト

『ホテル・ルワンダ』日本公開を応援する会

正直こういう映画の感想は苦手である。
それは、あまりの事実の重さに打ちのめされてしまい、純粋に映画としての評価を下す事が出来なくなるから。

ルワンダの虐殺のニュースは私もテレビで見た覚えがある。
そして、この映画の中で言われているように『「酷い話だ」と思い、それきり忘れて』しまった。
だから、その無関心さが100万もの人を殺したのだと言う事実を突きつけられると、いたたまれないような気持ちになってしまう。

映画は最後まで緊迫した場面が続き、息つく暇も無いが、見終わって残るのは100万もの人々が、世界の無関心さ故になすすべもなく死んだ、という重い事実。

ポールが闘う相手も、こういう世界の無関心さである。
最初のうち、国連が、欧米の大国が助けてくれる、と期待していたポールの想いはあっさりと裏切られる。
孤軍奮闘するポールの武器は「コネクション」
優秀なホテルマンであるポールのコネと交渉術が無ければ、あっという間に虐殺の嵐の中で押しつぶされてしまったに違いない。
とはいっても、彼はいわゆるヒーローではない、結果的にそうなったというだけのこと。
二者択一を迫られる場面で、彼は常に自分の良心に反しない方を選んだ。それがたとえ自分の命を危機にさらしたとしても、罪悪感を背負って生きていくよりはましだ、と考えたからだろう。
でも、あのような場面でそんな良心を持ち続けられるだろうか、自分なら?と考え込んでしまった。

この映画は本当は日本では公開されないはずで、有志の署名活動の力で公開にこぎ着けたのはよく知られている通り。

公開を渋っていた原因の一つは、主演がドン・チードルという日本ではそれほど知られていない俳優だったかららしい。
しかし、彼だからこそポールという人間を演じきることが出来たのだと思う。
ヒーローではない等身大の人物を演じるには、デンゼル・ワシントンやウィル・スミスじゃダメなのだ。

こういう映画が、採算が合わない(実際には大ヒットしているので採算が合わないどこじゃ無いと思うが)という理由だけでお蔵入りしそうになる、というのも世界の無関心さの現れなのかもしれない。
だから、この映画が「何となく話題になってるから」という理由でもいいから多くの人の目に触れるというのは、やはり意味のあることのように思ってしまうのだ。

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