マクダル パイナップルパン王子(麥兜.菠蘿油王子)

  • author: driftingclouds
  • 2006年03月28日

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監督:袁建滔(トー・ユエン) 製作・原作(物語)・脚本:謝立文(ブライアン・ツェー)
 原作(絵)・美術:麥家碧(アリス・マク) 2004年 香港

子豚のマクダルはお母さんのMrs.マク(声:呉君如/サンドラ・ン)と二人暮らし。幼稚園児のマクダルは春田花花幼稚園で生きるための知恵を学ぶ”マルチ式教育”を受けている。
だけど彼らの住む地区は再開発が進み、マクダルの家も、幼稚園も取り壊しの対象になっていた。
ある日、マクダルの”貧乏ゆすり”に悩むMrs.マクはマクダルにある物語を語って聞かせる。
それはマクダルの父マクビン、またの名をパイナップルパン王子(声:劉徳華/アンディ・ラウ)の若き日の物語だった…

100%香港製造は伊達じゃない。香港の町並みがビックリするほどリアルに描かれていて、何よりもまず香港に行きたくてたまらなくなる。実際にどんどん古い町並みが取り壊されているのを知っていると、この映画の中で破壊されていく街の姿にはきゅんとしてしまう。(まあこれは旅行者の感傷で、実際に住んでいる人にとっては綺麗で便利になるのは良いことなんだろう)
その町並みを背景に人間と動物、それにピザ!までが同居するちょっと不思議で懐かしい世界は“王家衛(ウォン・カーワイ)より難解、周星馳(チャウ・シンチー)より爆笑”と言われるらしい。
現状に満足出来ず、あるはずだった過去を取り戻すため旅立ってしまった父親と、子供の教育と穏やかな来世に期待をかける母親の間で、未来への大きな希望も持てず、妙に諦観しているようなマクダルの姿はまさに今のリアルという気がしました。
でも、だからこそ現在をしっかり見据えて生きることの大切さが伝わってきて、最後の演奏会のシーンは幸せな気持ちに。
『パパは過去に、ママは未来に、僕は現在に生きている』というマクダルの台詞が印象的です。

とかいいつつ”何も学ばず、つまらない大人になってしまった”マクビンにいちばん感情移入してしまった私は、やっぱりダメ人間なんだろうな…

そうそう、音楽がとても素敵でクラシックの名曲に乗せて歌われるナンセンスな歌詞には笑いました。
たぶん、言葉がわかればもっと可笑しいんだろうなぁ。

ドクターや茶餐廳主人の早口(どちらも黄秋生/アンソニー・ウォンの名人芸!)に感心し、春田花花幼稚園で教えられる実践式会話術のリアルさにも爆笑。私もマスターしたい…

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