13歳の夏に僕は生まれた

  • author: driftingclouds
  • 2006年06月24日

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監督:マルコ・トゥリオ・ジョルダナ 2005年 イタリア=フランス=イギリス

世界が、正義や公平さや優しさだけで出来ているわけではない、と気がついたのはいつ頃だったのか。
13歳の頃の私には世界はどう映っていたのだろう…?

サンドロ(マッテオ・ガドラ)は13歳、工場を経営する裕福な両親を持ち何不自由ない暮らしを送っていた彼は、父と出かけた地中海クルーズの途中で誤って海に落ちてしまう。
海に沈みかけたサンドロを救ったのは、イタリアへの不法移民を乗せた密航船だった。
ルーマニアから来たらしいラドゥ(ヴラド・アレクサンドル・トーマ)とアリーナ(エスター・ハザン)という兄妹に助けられ、なんとかイタリアに帰ることが出来たサンドロは、二人の力になろうとするのだが…

少年が、何度かの挫折と裏切りを経験して成長していく様子を丁寧に描いています。
世界の理不尽さと、一筋縄ではいかない人の心と、己の無力さを思い知らされながら、しかし、彼は逃げたり、諦めてしまうのではなく、なんとか立ち向かおうと努力します。
それも幼さゆえだと言えるのかもしれませんが、大人になりすぎた身にはその純粋さが忘れていた感情を思い出させてくれるようでもありました。

彼が一人でなんとか出来るほど現実は甘くはない、特に最後の方で見せられる何とも痛ましい事柄には胸が締め付けられるようです。
それでも、ラストの二人の姿には希望があると思いたい。
少なくとも彼は今は無力であっても、自分にも差し伸べるべき手があることを知ったのだから。

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