• author: driftingclouds
  • 2006年10月08日

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製作・監督・脚本:キム・ギドク(金基徳) 2005年 韓国=日本

私は映画にはポリティカリーコレクトも、モラルも求めない人間です、それが映画の真実に寄与している場合において、という注釈付き、しかもその基準はとても曖昧(つまりは気分)なんですけどね。

老人(チョン・ソンファン/全訟挽)が17歳の少女(ハン・ヨルム/漢茜荷)を愛する、という本作も常識的に考えればモラル的にどうなのよ?と思ってしまう題材です。
まして、彼女の自由意志ではなく、物心つく頃から船以外の世界を知らずに育てられた、という設定なのですから。(しかしよく考えてみれば『源氏物語』の”紫の上”も同じような話ではありますな。万国共通の男の妄想はこれかw)

ですが、この映画に描かれる愛の形もそれはそれでありなのかもと思わされてしまう、それだけの説得力を持たせたられるのは、キム・ギドクだからこそ。
いつもなら、アンモラルな愛をうむを言わさぬ迫力とエモーションで描ききり、そこから導きだされるひとかけらの真実に惹き付けられてしまうのだけど…
今ひとつ乗り切れなかったのは、その手法があまりに観念的すぎるような気がしてしまうから。
船、老人、少女、若い男、弓、観音像、これでもかと言わんばかりの記号のオンパレードに、延々鳴り続ける音楽に少々辟易してしまいました。
なんていうのか、少し、解りやすすぎるのかも。何様?って意見ですが。

ハン・ヨルムのまなざしがすべてだったように思います。
彼女がいたからこそ、この映画を撮ろうとキム・ギドクは思ったのではないかしら。

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