Crazy Stone

  • author: driftingclouds
  • 2006年11月05日

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瘋狂的石頭
監督:寧浩(ニン・ハオ) 音楽:ファンキー(末吉) 2006年 中国=香港
映藝娯楽有限公司(Focus Films)

潰れかけた工場のトイレ跡地から見事な翡翠が発見された。
オーナーはそれを展示して話題作りをする事で工場を救おうと考える。
一方、工場の跡地を再開発したい悪徳不動産屋は香港から怪盗を呼び寄せ、翡翠を盗ませようと企む。
話を聞きつけたケチなこそ泥3人組も翡翠を狙う。
警備を任された包主任(郭濤/グオ・タオ)は前立腺炎と闘いながら、彼らを迎えうつ。
そこへ工場オーナーの馬鹿息子らが絡んで来て…

これもFocus First Cutの1本。この映画祭で上映された5本は日本公開が決まっているようですね。
去年『モンゴリアン・ピンポン』で注目を浴びた、寧浩監督の作品。

と、いっても『モンゴリアン・ピンポン』とはまるで雰囲気が違います。
あちらは自然の中で暮らす素朴な人々が主役だったのに比べ、こちらは発展目覚ましい重慶を舞台にダメ人間が右往左往するコメディ。
ただ、一つのモノがきっかけで、話が転がっていくというところは同じだと思いましたが。

抜け目ないつもりで、どこか一本ねじの足りない間抜けな登場人物たち。
ドジがドジを呼び、間抜けが間抜けを呼び込む展開はまるで『ロック、ストック、トゥースモーキング&バレルズ』を彷彿とさせますが、あれよりさらに人間臭い登場人物たちに大いに笑わされました。
最後のオチまで(ちょっと予想出来たけど)テンポ良く、飽きさせない展開で楽しかった。
やたらトイレにまつわるネタが多いのは、中国仕様なのか?と思ったり。
台詞には重慶方言が効果的に使われているそうで、それがわかればもっと面白いんだろうなぁ、と想像。

中国映画というと歴史大作とか、重たい人間ドラマを想像する人達の先入観を覆すようなPOPな快作。

ティーチインには主演の郭濤さんと音楽を担当のファンキーさん(今は末吉が取れたらしい)が登場。
郭濤さんは映画の中とは違い(役の為に10キロ体重を増やしたそうな)綺麗な標準北京語(たぶん)を話すスマートかつファニー(しれっとした顔でおかしな事を言う)なナイスミドルでした。

もうかなり記憶があやふやなのですが、出来るかぎり記録。
郭濤:皆さん来てくれてありがとうございます。本当は監督も来て皆様にお会いするところなのですが、この映画は中国本土で大ヒット(300万元の予算で1000万元の興収)しまして、ぜひ、シリーズ化してくれという要望が強く、その脚本執筆のに忙しくて、どうしても来ることができませんでした。

Q:音楽について、監督からの要望はどのようなものだったのか?また、ファンキーさんから観て現代中国カルチャーをどう思うか?
A:(ファンキー)最初、ラッシュを観て音楽を勝手に作り監督に聴かせた。
監督も自分も、この映画の音楽は国際的に通用するものにしたい、という事で一致していた。
そのためには逆に、中国の伝統楽器を取り入れようという事になった。
『白鳥の湖』の”4羽の白鳥の踊り”の曲をテーマのように使い、それぞれの登場人物によって楽器を使い分けた。
香港からの怪盗は電子音、三人組はギターなどの現代的な楽器、包主任には伝統楽器を使ってそれぞれのテーマとした。
(カルチャーについて)従来の中国文化は壮大な時代劇とか重々しいイメージだが、新しい世代がどんどん育っていて変わりつつある。

Q:郭濤演じる包主任は愛すべきダメ男だが、役作りは?
A:(郭濤)中国でも、男が弱く女が強いというのが定番。
従来は、正義の味方というのは賢く、立派で、高潔な人物でなければならなかった、この映画のように情けなく格好わるい人物が主役というのは、今までに無い事だ。
この映画の為に10キロ体重を増やして、わざと鈍く見えるようにした。
包主任はダメ男だけど、自分の信じるものの為に一生懸命になり、最後には工場長に食って掛かるだけの勇気を持つようになる。それは今まで中国映画の役とはちょっと違っている。

Q:脚本の段階でどの程度書き込まれていたのか?撮影時の面白いエピソードは?
A:(郭濤)脚本を読んでとても面白かったので出演をOKした。
半年間、スタッフ・キャストでミーティングして意見を出し合ったり、現場で付け加えた台詞もちろんある。
たとえば、怪盗は香港人という設定なので、広東語の、ののしり言葉をアドリブで付け加え、その同じ言葉を別の時に別の登場人物が口にしていたりする遊びの部分がある。
監督を始めとして、スタッフ全員が若いので自由な雰囲気でやりやすかった。(これが張藝謀ならそうはいかない、監督のいう事に黙って従うしかないから、とお茶目に付け加え。郭濤さんは『生きる』に出ていたらしいのだが、どの役だったのだろう?)
重慶は坂の多い町で、美人の郷、美食の都と言われるとても良いところなので、ぜひ訪れてみて。
夜のシーンが多かったので、自分たちの時間はアメリカ時間だね、と冗談を言っていた。
殴り合うシーンでは、本当に殴り合っていた(!)ので、怪我が絶えなかった。

Q:スタッフの中に包主任(包世宏)の役名と同じ名前の人物がいたが、何か関係があるのか?
また、監督が出演していたようだが、どのシーン?(この質問をしたのは某有名ライターの人らしい。)
A:プロデューサーの名前を響きが良かったので使った。映画の中で包は前立腺炎を患っているが、このプロデューサーも実は撮影中、前立腺炎に罹っていた。
映画の最後には包の前立腺炎が直るが、実はプロデューサーの病気も映画の撮影終了と同時に治ってしまった!
プロデューサーからは病気の事は人には言わないでくれと言われたのに、こうやって話してしまってごめん。
監督の出演シーンは注意してみればわかるはず、見つけてみて。
(私は、最初に包主任を診察しているお医者さんだと思ったんだけど、違うかな?)

これは一般公開されたらもう一度観に行こうっと。

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この記事へのコメント

周杰倫もこの映画を観たそうですよ。KEIさんっ!アルファにカキコありました^-^。

1. Posted by しゃん 2006年11月09日 23:21

>しゃんさん
見てきました!<アルファ
ジェイもお気に入りですね、(/(エ)\)キャー !
ほんとに面白いので、公開されたらしゃんさんも是非。

2. Posted by KEI 2006年11月09日 23:58

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