『我要成名』(役柄チェック32)

  • author: driftingclouds
  • 2006年11月17日

e6acacee.jpgポスターのようなシーンはありません(笑)

監督:劉國昌(ローレンス・アモン) 
脚本:阮世生(ジェームズ・ユエン) 方晴(ジェシカ・フォン) 羅耀輝 
BMA博美娯樂集團 2006年 香港

実はラウちんも片えくぼ。
て、どーでもいいネタから始めてすみませぬ。

うう…「あなたはなぜ演じるのか?」監督の許鞍華/アン・ホイ(本人)にそう聞かれて答えるラウちんを観ていたら泣けて来た…

いや、先走りすぎました。
ここのところ、お正月映画などでお茶を濁していたラウちんのほんとに久々な劇映画。

潘家輝(劉青雲/ラウ・チンワン)は若くして金像奬の新人賞を受賞したものの、その後はぱっとせず端役ばかり、しかも尊大な態度のためその端役すら危うくなっていた。
事務所の契約を切られた家輝は、昔の彼女(奥さんかも)(余安安/キャンディ・ユー)に会ってヤケ酒を飲み、そのまま彼女の家で酔いつぶれてしまう。
翌朝、女優の派遣業(?)を営む彼女の家にやって来た新人の呉曉菲(霍思燕/フォ・シーヤン)を気まぐれで現場に連れて行く事に。
上手く演技の出来ない曉菲にちょっとアドバイスしてやると、見違えるように上手くやる事が出来た。
そんな成りゆきで曉菲の教師兼マネージャーとなった家輝、指導のかいもあって彼女はめきめきと上達し、売れっ子になっていく。
やがて、曉菲が大役を掴み撮影のため日本へ行く事になり…

若い女優の成功物語という一面もありつつも、これはある男の再生の物語です。
ラウちん演じる潘家輝は傲慢で、自分の不遇を他人のせいにし、酒を飲んでは愚痴ばっかり言っています。
そりゃこんな頭でっかちで、態度ばっかりでかい俳優は使いづらいだろうな〜と思うような男です。
そこへ現れたのが、スターを夢見る少女、曉菲。
彼女は純粋でひたむきなだけじゃなく、チャンスをつかむ為にはリスクを恐れない勇気も持ち合わせています。
人を教えるという事は自分が教えられることだ、という昔ながらの鉄則通り、曉菲を指導するうちに家輝の気持ちにも変化が訪れます。
傲慢な態度を改めて人に頭を下げ、自堕落な生活も脱し、人のせいで何も出来ない…ではなく自分に何が出来るのかを考えるようになります。
で、冒頭に書いた「あなたはなぜ演技をするのか?」という質問の答えにたどり着くのです。
もちろん、これは映画の中の台詞ではありますが、少なからずラウちん本人の気持ちも入っているのではないんだろうか?と思わせるものでもあり、ちょっと目頭が熱く…

あ、別に私以外の人にとっては泣ける映画とかじゃないと思います。
いえね、正直に言うとどうも最近の作品が今ひとつピンと来なくて、しかもここのところほとんど仕事してなかったし、もしかしてラウちん、演技に対して情熱を失ってしまったんじゃないのか?このままぬるい喜劇でお茶を濁していくのか?なんて、いらぬ心配を密かにしていたんです、ほんと余計なお世話ですが。
でも、あの台詞はそんな私の煩悶が杞憂である証のように思えてね…嬉しかったのですよ。

閑話休題。

映画を観る前、むこうのサイトでラストについてあれこれ言われているのを見て??と思っていたのですが、なるほどね。
ですが、私はこれでいいと思います。賞を取る取らないは問題じゃなく、自分が演技とどう向き合ったか、が重要なのですから。

私、この映画のポスターでラウちんにつけられたコピー、『我們心目中最佳男主角(私たちの心の中の最優秀主演男優)』がとても好きです。200%同意。

そうそう、ラウちんのファンなら思わずニヤリとしてしまうような台詞があちこちに散りばめられているので、一回は中文字幕で観てみるといいですよ。

前述の許鞍華の他にも鄭伊健(イーキン・チェン)、梁家輝(レオン・カーファイ)、草[虫孟}(グラスホッパー)、などの俳優、陳果(フルーツ・チャン)、陳嘉上(ゴードン・チャン)などの監督などが本人役でゲスト出演しております。

香港ではたった2週間で打ち切り(涙)になってしまった地味〜な作品ですけど、いいです、これ。
最近のラウちんの映画の中でも、自信を持ってお勧めさせていただくわっ。

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この記事へのコメント

KEIさんのラウチンへの愛情溢れる文章にジーンときてしまいました。
演技の巧い役者さんには存分に演じて見せていただきたいですね。この作品、ぜひみたいです。

1. Posted by 藍*ai 2006年11月20日 01:17

>藍*ai さん
あら、お恥ずかしいです。てへへ。
まあ、こっちの勝手な思い込みで、本人は至ってマイペースなだけなんでしょうけどね。

2. Posted by KEI 2006年11月21日 00:16

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