父親たちの星条旗

  • author: driftingclouds
  • 2006年12月15日

Flags of Our Fathers
監督:クリント・イーストウッド 2006年 アメリカ

イーストウッドは観ている私たちにも、この映画を物語として消費することを許さないようだ…

ここで描かれるのは、硫黄島での戦闘と、たまたま写真を撮られた3人がたどる運命と、何も語らないまま死んだ父の過去を辿ろうとする息子の姿。
だが、そこにはあるはずの物語や、感動、あるいは感傷といったものは用意されていない。
一切の感情移入を拒絶するかのような淡々とした描写は、それ故に深く心に刻まれる。
記憶に残るのは、闇の中で友を呼ぶ声、死んでいった者たち、荒涼たる大地。

戦争に英雄も正義も無い。それを必要とするのは、利用しようとする者だけだ。

ふと、超タカ派で知られる元首相が「やっぱり戦争はしてはいかんと思います」と言っていたことがあるのを思い出した。
その時は彼がそのようなことを言うのが意外だったのだが、それが”戦争を知っている”者の想いなのかもしれない。

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