ブラックブック
- author: driftingclouds
- 2007年04月10日

ZWARTBOEK
監督:ポール・バーホーヴェン 2006 オランダ=ドイツ=イギリス=ベルギー
ハリウッドで『氷の微笑』やら『ショーガール』やら大味な大作(おっと傑作『スターシップ・トゥルーパーズ』もありましたっけ)を撮っていたポール・バーホーヴェンが故国オランダに戻って撮った作品。
ナチスドイツに家族を皆殺しにされたユダヤ人のラヘル(カリス・ファン・ハウテン)は、復讐のためレジスタンスに身を投じ、髪を染め(別のところも!)名前を変えて、ナチスの将校ムンツェ(セバスチャン・コッホ)に近づくのだが…
ヨーロッパに戻ったので、いきなりアート系映画…………にはなってません(キッパリ)
上映館はアート系ですがね。(笑)
ポール・バーホーヴェンと言えば、エログロバイオレンスですが、この映画もご多分に漏れず盛大にチチが出ます。
でも、この人が撮る裸ってエロくないと思いません?なんか、モノみたいで。
グロとバイオレンスはやや控えめなので、その方面に弱い人でも安心………でもないか。
しかしながら、戦争下における人間の弱さ、残酷さ、愛憎が「人間の本性悪なり」というバーホーヴェンの世界観に裏打ちされて、意外にも(失礼)見応えのある人間ドラマでした。
従来のナチス=悪、レジスタンス=善という単純な見方ではなく、保身や欲のために人を裏切り、その時の流れに乗って強い方へ付くという本性は、どんな人間も変わらないということを容赦なくあぶり出しています。
ま、演出の仕方はミョーに即物的で、唐突で、あ〜なんだか「ロボコップ」の頃と全然変わってね〜な、と思ったのですが、このがさつな感じは、次から次へと裏切られ、転落していきながらも逞しく生き延びていく主人公ラヘルに良く似合ってる気がして、嫌いじゃありません。
クライマックス近くである人物に殺されそうになった彼女がとる行動は、思わず笑ってしまいましたよ。
タイトルになってる「ブラックブック」は最後にちらっと出て来るのみで、それほどストーリーとは関係ないんですよね。
だから、宣伝コピーにあるような歴史の闇を暴く、というのを期待すると肩すかしを食らうかも。
何でも、バーホーヴェンもハリウッドにはほとほと嫌気がさしているらしく、もう帰らないかも、なんて言ってるみたいです。
バーホーヴェンにすら見捨てられるハリウッドっていったい…
- driftingclouds at 01:49
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『ブラックブック』&バーホーベン監督応援隊募集中!
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- [ 映画『ブラックブック』公式ブログ〜バーホーベンはお好き?〜 ] 2007年04月10日 13:20
ブラックブック
何だか観ていたら気持ち悪くなりました。ナチの残虐性やそれに対する狂気ともいえる報復にではありません。なぜこんな映画を撮るのだろうかと、なぜまるでドラマを展開させるだけのために何十人という人間をいとも簡単に殺してしまうのだろうかと。別に良い子ぶるつもりはな...
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