ドレスデン、運命の日

  • author: driftingclouds
  • 2007年05月20日

Dresden
監督:ローランド・ズゾ・リヒター 2006 ドイツ

ドレスデン爆撃のことを、初めてドイツ側からの視点で描いた…ということで期待したのですが、残念ながら期待はずれでした。

たしかに、再現された戦前のドレスデン(いや、どこまで正確なのかは知りませんけど)の町並みや、後半の爆撃シーンの凄まじさは目を見張るものがありますが、肝心の人間たちがあまりにもおざなりと言うか、あほらしいというか…

ヒロインを看護士にしたのも、ただ単に相手のイギリス兵と出会わせる為だったみたいで、婚約したばかりなのに(しかも、自分からプロポーズさせたのに!)簡単にその男を好きになっちゃったあげくあんなことしちゃうし、父親の秘密を知ったあとも結局は何もしないし…
さらに、爆撃が始まってからも、医者や看護士の使命を思い出してけが人を救うことに奔走するのかと思いきや、自分たちが逃げることばかり考えているし…だったら、医者や看護士にする必要なかったじゃん!

主人公たちをこんな特権階級に置くのじゃなく、本当の市井の人達にしたほうが悲劇が際立ったはず。
黒木和雄の『Tomorrow 明日』の静謐さを思いだし、改めてあの映画の素晴らしさに想いを致したりしました。

ドレスデン爆撃を決めた連合国側の描写も、腰が引けているというかなんというか…ここはやはり引け目があって深く突っ込めないのかもしれませんが、だったら描くな、と思いますです、ハイ。

再現された爆撃の様子は確かに凄まじく、爆撃を逃れたのに地下で酸素不足により死んでいく人々の姿などに胸が痛みますが、その時の主人公たちの行動も疑問ばっかりですよ。
自分たちが助かりゃそれでいいのか、と。

文句ばかり描いてしまいましたが、一つだけ心に残る台詞がありました。
『不自由よりも悪いのは自由だと思い込むことだ』

え〜、この稿はじつは次へ続きます。

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