『王妃の紋章』張藝謀ティーチイン

  • author: driftingclouds
  • 2008年02月11日

ジェイのいいとも出演が、あんだけ〜〜?だった本日。
ワーナーの試写室で行われた張 藝謀(チャン・イーモウ)のティーチインつき試写会というものに行ってきました。
人数も少なかったし、せっかくなので、ティーチインの内容を書き留めておこうと思ったのですが、もう既にかなりの分量を忘れております。アイヤ〜〜!
だって、話が長いんだもん、イーモウったら…
頑張って質問なんかしてみたので、その緊張で忘れたってのも…
とにかく思い出せる限り頑張ってみる〜

Q:ジェイの演技について。
A:私にとって彼の演技は非常に意外だった。それは良い方の意外性だった。
彼は演技の勉強をしていないが、そのぶん、自分の心で演技をしていたのが素晴らしい。
若い俳優は、表面的な技巧で演技をすることが多いので、彼には(演技の)勉強はしなくてもいいと言ったくらいだ。

Q:この映画や『英雄』『十面埋伏』のような大作と、『初恋の来た道』のような小品と、とても同じ監督の作品とは思えないが、監督のなかではどういう分け方をしているのか?
A:………(この部分忘れた〜)大作が三作続いたので、この次はもう少し別のタイプの作品を撮りたいと思っている。今は北京五輪の仕事で忙しいので、それが終わってから脚本を選んで取りかかることになるだろう。

Q:現代劇である原作の戯曲『雷雨』を唐代に置き換えたのはなぜ?杰王子の役割が原作とはかなり変えてあるが、それはなぜか(これが私の質問)
A:原作はとても人気のある戯曲で、幾つものバージョンがあるので、脚色するのがとても難しかった。
なので、どうせなら思いきって変えてやろうと思った。原作は一つの家族の物語だが、王家というのも、考えてみればやはり家族ではないかと思ったからである。
映画の後半で一家が揃ったところで、ある秘密が暴露されるところがあるが、ここは原作では曖昧で観客の想像に任されている部分である。
だが、こうやってはっきりさせることで、テーマをより際立たせることが出来て、このシーンはとても気に入っている。
(あれ、ジェイの役については〜?と思ったのですが、それはあとで明らかに)

Q:衣装について、フランスの衣装を取り入れたということだが、どの辺がそうなのか。
A:衣装担当の人がフランスの文献を見ている時に、古代中国の衣装の”金”の使い方が載っているのを見つけた。
このような資料は中国の文献には載っていなかったので、そのフランスの資料を参考にした。

この2つの質問はネタバレかな?一応伏せ字にしますわ。

Q:王妃が元祥(長男)に菊の刺繍をした衣装を着せようとして、それで元祥が王妃の企みを悟るところがあるが、どうして元祥にはそれがわかったのか。
A:菊の刺繍は王妃が謀反を起こす兵の目印として作ったもの、反乱軍に元祥が間違って殺されないよう、目印にしようとした。(ん?質問と答えが噛み合ってない?)

Q:大王は王妃の不倫を三年前から知っていたのに、なぜ急に重陽節の10日前になって彼女を殺そうと考えたのか?
A:王は体面を保つ必要があるので、すぐに殺すわけにはいかず、自然に死んだように見せかける必要があった。
最後のシーンで、王妃がはねのけた器の中の薬はテーブルの飾りを焼くが、これはもうすべてが明らかになったので、体面を保つ必要がなく、致死量の毒薬が入っていたということである。


Q:この映画で言いたかったことは?
A:どうも権力者というのは、権力が強くなればなるほど、お金を持てば持つほど、人間が腐敗していくようだ。
これは古代でも、現代でも、中国でも日本でも他の国でも変わらない。
このような豪華絢爛な表面の下には、真っ黒なものが隠れているということを示したかった。
ただ、あまりにもブラックな物語なので、杰王子の役を変更して、彼だけには古来の人間の美徳、”親孝行”という美徳を持たせた。
彼はこのブラックな物語の中の光であり、人々に希望を持たせる役割を持っているのだ。

改めて日本語字幕付きで見て、やっぱりジェイの演技は良かった、と思いました。
確かに技巧的な面ではまだまだ、ですけど、微妙な表情の変化の中に、杰王子の一途な気持ちがちゃんと伝わってきたもの。
あの一家で、どうしてあんなに素直な子が育ったんだか…
それがこの映画の最大の謎、だな。(笑)

※杰王子と書いているけれど、字幕では”傑”の字になってました。違うのにな〜

トラックバックURL

この記事のトラックバックURL

この記事へのコメント

ふむ。

どいつもこいつも〜、な中、杰王子の美しさ(親孝行という面ね)だけが輝いていますね。確かに、光だわ。。

周杰倫の映画か?笑


1. Posted by しゃん 2008年02月12日 09:43

>しゃんさまん
>周杰倫の映画か?笑

ええ、字幕が付いて、ユンファ大王の悪辣さと、鞏俐王妃の腹黒さ(ある意味似合いの夫婦、笑)がますます際立つ中、ジェイ王子は光り輝いて見えましたともっ。

2. Posted by KEI 2008年02月12日 23:39

こんばんは〜♪
ここでは、はじめまして!
すごい!KEIさま、こんなにちゃんと覚えているなんて! 素晴らしいです!
おかげで曖昧だった記憶もよみがえってきました!
私も杰王子がこの映画の光であったという言葉が一番印象深く、そんな大事な役に杰倫が抜擢されたということが感動でした!
次は武道館ですね! またよろしくお願いいたします!

3. Posted by crayon 2008年02月13日 02:53 5

>crayonさん
この度はありがとうございました〜
いえ、たぶんもっと長かったんですけど、ここまで思い出すのが精一杯でした…
>この映画の光
あれを監督の口から聞けただけでも、行った甲斐があったというものです。
また武道館でお会いしましょう〜

4. Posted by KEI 2008年02月13日 22:35

この記事にコメントする

名前
メール
URL
  • 情報を記憶:
  • 評価:

ページトップに戻る▲