モーターサイクル・ダイアリーズ

  • author: driftingclouds
  • 2004年11月19日

23歳の医学生エルネストは友人のアルベルトとともにおんぼろバイクのポデローサ号にまたがり、南米大陸を巡る15000キロの旅に出る。
そこで見たものは、彼をやがて革命家へと変貌させるきっかけになっていく…

もちろん、エルネストとはエルネスト・チェ・ゲバラのこと。
しかし、後年知られるような伝説上の人物と違い、ここにいるのは好奇心旺盛で、陽気で、女好きなどこにでもいるような等身大の青年です。

前半はそんな青年たちの少々無茶な青春ロードムービーとして、ちょっと真面目なエルネストとお調子者のアルベルトのコンビも楽しく観ることが出来ました。
風景の美しさもとても印象的。
実は、『モーターサイクル・ダイアリーズ』というタイトルとは裏腹に、バイクは映画が始まって一時間ほどで壊れてしまいます。そして、彼らの本当の旅はそこから始まるのです。
徒歩で移動しながら現地の人と触れ合い、実際の社会の有り様を見つめることで多感な青年が何かを感じ取っていく、その変化を見守りつつ(これはアルベルトが私たちの目になっていると思います)見ているこちらでも何かを考えさせられるようになっている、そこが素晴らしいと思いました。

ただ、もう少しエルネストが変化するきっかけみたいなものが、はっきり感じられるようなシーンがあっても良かったのではないでしょうか。
共産党員の夫婦との出会いや病気の老婆を診たことハンセン病病院での経験などの積み重ねの結果だというのは解るんですが、何か決定的なものが欠けている気がします。
だからといって、河のシーンはちょっと作りすぎだと思いますが。(わがまま)

ガエル君、確かに『アモーレス・ペロス』のときに彼はスターになるって書いたけど、ここまで成長著しいとは思ってなかったですよ。
前半の無邪気で心優しいどこにでもいるような青年から、後半はちゃんと革命家の顔になっていたのがお見事。
アルベルトを演じた役者さんは、本物のゲバラの親戚(はとこ)なんだそうです。
彼の普通っぽさが、全体のバランスをとる上で非常に重要だった気がします。

ここで提示された問題は当時の南米大陸だけの問題じゃなくて、現在の世界のあちらこちらで起きていることにも繋がっているような気がするのです。
と、たまには社会派なことも言ってみたり

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