山猫 イタリア語 完全復元版

  • author: driftingclouds
  • 2004年11月28日

ヴィスコンティの映画と言うとすぐ『耽美』とか『美少年』と結びつけられがちだけど、その実は『敗者の映画』である。と言う結論を最初に置いといて…
なんといってもバート・ランカスターが素晴らしい。
貴族としての気品、プライドだけでなく土地の支配者としての政治手腕、時代を冷静に分析する知性、そして男としての魅力、野性味まで兼ね備えた、まさに『山猫』と呼ばれるにふさわしい人物像は彼でなければ出来なかった、と思う。
映画の最初では愛人も持ち精力的な公爵が、後半、鏡の中に老いを自覚し、自分の時代の終わりを知るところが胸に迫る。
しかし、彼はまだ『誇り高き敗者』でいられたのだけど、このあとのヴィスコンティ作品の敗者たちはどんどん悲惨な末路を迎えることになるのだなぁ。
その筆頭が、道化のような化粧をして死んでいく『ベニスに死す』のダーク・ボガードなんだけど。
アラン・ドロンとクラウディア・カルディナーレが文句なく美しく、しかもどことなく品が無く撮られているのもさすが。
そして、画面の密度の高さ、濃さはただ事ではない。特にクライマックスの舞踏会は大スクリーンで見てこそ真価を発揮するものだと思う。

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この記事へのコメント

バード・ランカスター、素晴らしかったですね。パーティ会場を去る寂しい後姿が忘れられません。テアトルスクェアは無駄に大きいスクリーンだと思っていたけれど、この劇場でヴィスコンティを見ることができたことを感謝しました。

1. Posted by らら 2004年11月29日 11:21

こんにちは、先日はありがとうございました。

テアトルスクエアの大スクリーンが生かされたのは『山猫』と『アマデウス』の時ぐらいのような気がします。
いっそのこと、クラシックの旧作専門館にすればいいのにと思います。
『サウンド・オブ・ミュージック』とか『大脱走』とかのリバイバルもここでやればさぞかし迫力満点だったに違いないのに、もったいない。

2. Posted by KEI 2004年11月29日 22:03

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