蘇乞兒

  • author: driftingclouds
  • 2010年04月12日


監督:袁和平(ユエン・ウーピン)

私が行った時には、旧正月映画がけっこうまだ上映されていて、何観ようかな〜と迷ってしまうくらいだったのですが、その中で観たのは三本。
「蘇乞兒」「歳月神偸」「72家祖客」
「全城熱戀熱辣辣」はまだやってそうだし、と油断していたら、なんと公開が終了してしまい、観られませんでした(T_T)

「蘇乞兒」を観ようと思ったのは…
日本公開される可能性(映画祭も含めて)が薄そう。(涙)
されたとしても、部分3Dなんて面倒くさい方式ではやってくれなさそう。
一応(をい!)ジェイが出ている。

蘇乞兒と聞いて思い出すのは「酔拳」に出てくる赤鼻のお師匠さん(演じていたのは監督のお父さん、袁小田)
その蘇乞兒の若き日の物語。

清の将軍だった蘇燦(趙文卓/チウ・マンチク)は、知事の座を義兄弟の袁烈(安志杰/アンディ・オン)に譲り、自分は故郷に帰って袁烈の妹でもある妻(周迅/ジョウ・シュン)とともに、道場を開いて穏やかに暮らしていた。
しかし、袁烈は蘇燦の父に実の父親を殺された(邪法に傾倒したために成敗されたのだが)ことを深く恨んでおり、密かに実父と同じ邪法の五毒拳を身につけた袁烈は復讐にやってくる。
父を殺され、自らも深い傷を負った蘇燦は妻とともに山奥に隠れ住むが、体の回復がはかばかしくなく、自暴自棄に陥る。

山奥で蘇燦と妻を助ける役で楊紫瓊/ミシェル・ヨーが特別出演。アクションはないけれど、さすがに存在感があります。
そして、蘇燦が修行しているシーンで登場するのが、ジェイであります。
ジェイの登場シーンはすべて3D、ここからメガネかけてね〜とマークが出るのが面白かった。
でも、香港のお客さん、ジェイが出てきたら失笑をもらしてました。なんで〜?っていや、気持ちはわからなくも無いんだけど(笑)
武神の役なのですが、なんだかとっても態度がでかい、いや、神様なんだから当たり前なんですが、ふふんっ、て得意げな感じがなんだか可愛いのだ。
このいたずらっぽい神様が、蘇燦を翻弄するうちに彼は前のように、いや、前よりも一層強くなっていくわけです。
で、まあ、ご想像のとおり、この武神は蘇燦が見た幻で(幻想シーンは3Dということらしい)ひとりで戦ってる蘇燦を見た奥さんは、彼の頭がおかしくなった?と心配したりします。

やがて、自分を取り戻した蘇燦が袁烈に囚われている息子を救い出しに行くのが、第一のクライマックス。
袁烈は白塗りで、体に鎧を縫いつけて?たりして、見るからに変な悪役なんですが、その一方で家族に飢えていて、憎い蘇燦の息子が、自分の甥でもあるというので、異常に執着したり、なんか、安志杰て最近こういう役が多いな〜

趙文卓と安志杰の対決は大変見応えがあります。
その一方であれはないよな〜、と思ったり。でも、あれがないと蘇燦が乞食になってしまうきっかけが出来ないのですが。(わかりにくくてすみません、だって、ネタバレなんだもん)
正直、ここで映画を終わらせたほうが、んで、最後の展開を変えた方が映画の座りとしては良かったのでは?と思ってしまいます。

でも、映画のタイトルが蘇乞兒である以上、彼が乞食になって放浪して、酔拳を確立するまでを描く必要があったのでしょう。
そのため、映画としてはちょっと冗長な感じになってしまいました。

あと、後半では、ロシア人たちが無法プロレスみたいなことをやってて、同胞の中国人が次々に倒されているのを見た蘇乞兒が立ち向かう、というのがクライマックスなのですが、これって「葉問」と全く同じ展開じゃないですか〜
付け加えるならば、「霍元甲」ともほぼいっしょです。
たしかに、武力で傍若無人の限りを尽くす列強に、中国人が武芸で意地をみせるというのは、彼らの自尊心を満足させるものなんだろうと思いますが、パターン化しては、飽きられてしまうんじゃないかと思います。事実、この映画の興行成績も香港などではそんなに良くなかったはず。

アクションシーンは概ね満足できるものだったし、部分3Dという珍しい上映方法も、個人的にはジェイも楽しめた(後半では酔拳もやってた〜)し、良かったですけどね。